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コーチングの予約フォーム|聞く項目と、聞かない項目の決め方

2026年9月15日・Rizaflow編集部

コーチングの予約フォームを作ろうとすると、聞きたいことがどんどん増えていきます。今の仕事、悩んでいること、目標、これまでに受けたコーチング、性格の傾向。どれも初回の対話に役立ちそうに見えます。ところが、欄が増えるほど、申し込みの途中で画面を閉じる人も増えます。

コーチングの申し込みは、「話してみないと、自分に合うか分からない」人が送るものです。まだ信頼の無い相手に、長い自己紹介を書かせるフォームは、それだけで入口を狭めます。この記事では、コーチングの予約フォームで必ず聞く項目と、あえて聞かない項目を分け、心身の状態の扱い、法人経由の申し込み、録音の同意、利用目的の書き方、送信のあとの連絡までを順に整理します。

項目は、初回のセッションの最初の10分から逆算する

フォームの項目を決めるときに、「知っておくと便利なこと」から考えると、欄は際限なく増えます。代わりに、初回のセッションの最初の10分に何が分かっていれば対話を始められるかから考えます。

初回の冒頭で、コーチが実際に使う情報は多くありません。

・その人をどう呼べばよいか ・どの形式で会うのか(オンラインか、対面か、電話か) ・どのあたりの話をしたいのか ・当日につながらなかったときに、どこへ連絡すればよいか

これだけあれば、「〇〇さん、今日はキャリアのことを考えたいと伺っています。まず、今の状況から聞かせてください」と始められます。今の仕事の詳しい状況や、目標の具体的な中身は、対話の中で聞くほうが深く聞けます。フォームで先に書いてもらった内容は、書いた本人がまとめた「表向きの説明」になりやすく、コーチングで扱いたい本当のテーマは、話しているうちに出てくることが多いからです。

逆に、フォームで聞かないと困るのは、当日の段取りに関わる情報です。形式、連絡先、入室の方法。これは対話の中では聞けません。フォームの役割は、対話の準備ではなく、当日を迎えるための段取りを整えることだと考えると、項目は自然に絞られます。

体験の申し込みと、継続の予約で、フォームを分ける

コーチングの予約には、性質の違う2つの申し込みがあります。初めての人の体験セッションと、すでに契約しているクライアントの2回目以降の予約です。この2つを1つのフォームで受けていると、どちらにとっても使いにくくなります。

体験の申し込みでは、コーチはまだその人のことを何も知りません。名前、連絡先、形式、扱いたいテーマといった、最低限の情報を聞く必要があります。

継続の予約では、名前も連絡先も、話しているテーマも、すでに分かっています。毎回同じ項目を入力させるのは、クライアントにとっては手間でしかありません。隔週で通っている人が、6回コースの間に同じ名前とメールアドレスを6回入力する、という形になります。

継続の予約のフォームで聞くのは、日時の選択と、必要なら「今回とくに扱いたいこと」の任意の欄だけで足ります。会員として登録してもらい、次回からは入力なしで予約できる形にしておくと、継続のクライアントは日時を選ぶだけで済みます。

分けておくと、もう1つ利点があります。体験の申し込みの数と、継続の予約の数を、別々に数えられることです。どちらの入口で離脱が起きているかも、分けて見られます。

必ず聞く項目は、5つに収める

体験の申し込みのフォームで必ず聞く項目は、次の5つに収まります。

1. 名前。 本名を姓と名で聞きます。ふりがなの欄も置くと、あとで検索しやすくなります。

2. 呼ばれたい名前。 これは任意にして、本名の下に置きます。コーチングでは、対話の中で名前を呼ぶ場面が多くあります。本名の姓で呼ばれることに距離を感じる人もいれば、下の名前で呼ばれることに抵抗がある人もいます。最初から本人の希望で呼べると、初回の空気が柔らかくなります。

3. メールアドレス。 確認のメールとリマインドの送り先です。入力の間違いを防ぐために、確認用にもう一度入力させる形より、送信のあとに確認のメールが届くことを画面に書いておくほうが、入力の手間は少なくなります。

4. 当日に連絡がつく手段。 電話番号か、普段使っているメッセージの手段です。オンラインのセッションで入室がないとき、メールだけでは相手がすぐに気づきません。

5. セッションの形式。 オンライン、対面、電話のうち、提供しているものから選んでもらいます。1つしか提供していないなら、この欄は置かずに、形式を画面に書いておくだけで足ります。

扱いたいテーマは、次の節で書くように、別の形で聞きます。必須の欄をこの5つより増やすと、スマートフォンの画面では1回のスクロールに収まらなくなり、途中で閉じる人が増えていきます。コーチングの申し込みは、通勤の電車の中や昼休みに、スマートフォンから送られることが多いと考えてフォームを組んでください。

テーマは選択式にして、自由に書く欄は1つだけにする

扱いたいテーマは、白紙の大きな欄で聞くと、書く人の負担が大きくなります。何をどこまで書けばよいか分からず、書き始められないまま閉じてしまう人が出ます。

コーチングのテーマは、選択肢として並べられる程度に分かれています。たとえば、次のような選択肢です。

・キャリアや転職のこと ・仕事の成果や、チームのマネジメントのこと ・起業や、自分の事業のこと ・職場や家庭での人間関係のこと ・生活の習慣や、時間の使い方のこと ・まだはっきりしていない

最後の「まだはっきりしていない」を必ず入れてください。コーチングに申し込む人の中には、何に悩んでいるのかを整理したくて申し込む人がいます。この選択肢が無いと、その人は無理にどれかを選ぶか、申し込みをやめるかになります。

選択肢の下に、自由に書ける欄を1つだけ置きます。欄の説明は「差し支えなければ、ひとことお書きください(任意)」とし、書く分量の目安として「1〜2行で十分です」と添えます。選択肢で方向が決まっている人は、この欄に一言だけ書けば済みます。

選択式にしておくと、コーチの側にも利点があります。どのテーマの申し込みが多いかを数えられるので、案内のページで何を前面に出すかを決める材料になります。

聞かない項目を、先に決めておく

必ず聞く項目と同じくらい大事なのが、聞かない項目を決めることです。コーチングの予約フォームで、聞きたくなるけれど聞かないほうがよい項目を挙げます。

年収や収入。 キャリアや起業のテーマでは役に立ちそうに見えますが、初めての相手に収入を書くのは抵抗が大きい項目です。必要になれば、対話の中で本人が話します。

生年月日と年齢。 年代によって話し方を変えたい、という理由で聞くコーチもいますが、当日の段取りには使いません。年齢で先入観を持たずに話を聞くためにも、聞かないほうがよい項目です。

住所。 オンラインのセッションだけなら使い道がありません。対面で行う場合も、来てもらう場所はコーチの側の住所です。請求書を郵送する必要が出たときに、改めて聞けば足ります。

勤務先の名前。 個人で申し込む人にとって、勤務先を書くことは、コーチングを受けていることが職場に知られる不安につながります。法人の契約でない限り、聞く理由はありません。

家族の構成。 人間関係のテーマで関係する場合も、本人が話したいときに話せば十分です。

悩みの詳しい経緯。 長い欄で詳しく書いてもらうと、コーチの側が事前に結論を想定してしまい、初回の対話で本人の話を聞く姿勢が崩れます。

聞かない項目を決めておくと、フォームを見直すたびに「これも聞いておこう」と欄が増えていくのを止められます。

心身の状態を、フォームで聞くかどうか

コーチングの予約フォームで、いちばん判断に迷うのが、心身の状態を聞くかどうかです。

コーチングは、医療やカウンセリングとは役割が違います。うつ状態など、治療や専門の支援が必要な状態にある人には、コーチングより先に医療機関につなぐべき場面があります。そのため、申し込みの段階で通院や服薬の状況を聞いておきたい、と考えるコーチは少なくありません。

ただし、病歴にあたる情報は、個人情報保護法で「要配慮個人情報」とされ、取得するには原則として本人の同意が要るなど、扱いに特に配慮が求められる情報です。フォームで気軽に「通院中の病気はありますか」と聞き、その答えを予約の記録と一緒に持つことは、コーチの側に大きな管理の責任を生みます。聞いた以上、その情報を安全に持ち続け、必要がなくなれば消す、という運用が必要になります。

多くの場合、現実的なのは、状態を聞くのではなく、コーチングで扱える範囲をフォームに書いておく形です。

・「コーチングは、医療や治療の代わりになるものではありません」 ・「現在、心身の不調で治療を受けている方は、主治医にご相談のうえでお申し込みください」 ・「セッションの中で、専門の支援が合うと考えられる場合は、その旨をお伝えすることがあります」

この3つを送信のボタンの上に置き、「内容を確認しました」という確認の欄を付けます。状態そのものを書いてもらわなくても、申し込む本人が自分で判断できる材料は渡せます。どうしても聞く必要がある場合は、要配慮個人情報の取り扱いについて、個人情報保護委員会の案内を確かめてから、項目と同意の形を決めてください。

希望の日時は、書いてもらうより枠から選んでもらう

コーチングの予約フォームには、「ご希望の日時を第3希望までお書きください」という欄をよく見かけます。個別に日程を調整する前提の形です。

この形には、申し込む人とコーチの両方に手間が残ります。申し込む人は、コーチがいつ空いているのか分からないまま、自分の都合だけで3つの日時を考えます。コーチは、3つを自分のカレンダーと照らし合わせ、合わなければ別の候補を送り、返事を待ちます。申し込みから日時が決まるまでに数日かかり、その間に申し込んだ人の気持ちは冷めていきます。

1人で運営していて、セッションを受けられる曜日と時間帯が決まっているなら、空いている枠を画面に並べ、その中から選んでもらう形のほうが向いています。選んだ時点で日時が決まり、確認のメールもすぐに届きます。

希望の日時を書いてもらう形が合うのは、次のような場合です。

・法人の契約で、複数の社員の日程をまとめて組む必要がある ・対面のセッションで、会う場所の都合も合わせて決める必要がある ・海外に住む人など、コーチの通常の枠の外で時間を作る必要がある

この場合も、欄を自由に書かせるより、「平日の夜」「土日の午前」「土日の午後」のように時間帯の選択肢を並べ、複数選べる形にすると、候補を出し直す回数が減ります。

学生を対象にするなら、年齢の扱いを決めておく

就職活動や進路をテーマにしたコーチングでは、学生からの申し込みも入ります。この場合は、社会人を前提にしたフォームでは足りない点が出てきます。

成年の年齢は、2022年4月から18歳に引き下げられています。大学生であっても、18歳未満の人が申し込んでくる可能性はあります。高校生や、4月生まれでない大学1年生がそうです。未成年の人と契約する場合は、保護者の同意をどう扱うかを決めておく必要があります。

学生を対象にするなら、フォームに「18歳未満ですか」という選択の欄を置き、「はい」を選んだ人には、保護者の同意についての案内を表示する形が考えられます。生年月日そのものを聞く必要はありません。18歳未満かどうかが分かれば、段取りは決まります。

対象を18歳以上に限るなら、その旨を案内のページとフォームの冒頭に書いておきます。フォームの途中で断られるより、申し込む前に分かるほうが、申し込む人にとっても親切です。個人情報の取り扱いについて、保護者の同意が要る年齢の目安は、個人情報保護委員会のよくある質問でも触れられているので、未成年を受ける場合は目を通しておいてください。

必須と任意を、画面の上ではっきり見分けられるようにする

どの欄が必須で、どの欄が任意なのかが見分けにくいフォームは、申し込む人に余計な負担をかけます。とくにコーチングのフォームには、テーマの一言や呼ばれたい名前のように、任意にしている欄がいくつかあります。

見分けやすくするための工夫は、次の3つです。

・必須の欄には「必須」、任意の欄には「任意」と、両方に文字で書く。記号の「*」だけでは、意味が伝わらない人がいます ・入力に不備があったときは、どの欄の何が足りないのかを、その欄のすぐ下に表示する ・不備で送信できなかったときに、入力した内容を消さない

3つ目は、自由に書く欄がある場合にとくに重要です。考えて書いた一言が、メールアドレスの入力間違いのせいで消えてしまうと、もう一度書き直す人はほとんどいません。作ったフォームで、わざとメールアドレスを間違えて送信し、書いた内容が残るかを確かめておいてください。

何に使う情報なのかを、フォームの画面に書く

フォームで聞いた情報を何に使うのかは、送信の前に本人に見える場所に書いておきます。これは親切のためだけではありません。フォームのように、本人が直接入力する形で個人情報を受け取る場合について、個人情報保護法には次の定めがあります。

個人情報取扱事業者は、前項の規定にかかわらず、本人との間で契約を締結することに伴って契約書その他の書面(電磁的記録を含む。以下この項において同じ。)に記載された当該本人の個人情報を取得する場合その他本人から直接書面に記載された当該本人の個人情報を取得する場合は、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。 出典: laws.e-gov.go.jp

ウェブのフォームへの入力は、条文の中の電磁的記録にあたります。コーチングの予約フォームなら、利用目的はたとえば次のように書けます。

・ご予約の確認、日時の変更、当日のご連絡のため ・セッションの準備のため ・ご契約の手続きと、お支払いのご案内のため

注意したいのは、あとで使う予定のある目的を書き漏らすことです。セッションのあとに講座やイベントの案内を送るつもりがあるなら、それも利用目的に入れておく必要があります。書いていない目的に後から使うことはできません。案内のメールを送る場合は、それとは別に、受け取るかどうかを選べる欄を置いておくと、あとで送るときに迷いません。

利用目的の文は、プライバシーポリシーへのリンクだけで済ませず、要点をフォームの画面そのものに書いておくほうが、読まれる確率は高くなります。

法人経由の申し込みでは、連絡先の欄の意味が変わる

会社が費用を出して社員がコーチングを受ける場合、フォームの項目は個人の申し込みと少し変わります。

まず、請求先の情報が要ります。会社名、担当の部署、担当者の名前と連絡先です。ただし、これを受ける本人のフォームに混ぜないでください。請求先は、会社の担当者との契約の段階で受け取り、本人のフォームには入れない形にします。本人のフォームに会社の担当者の欄があると、本人は自分の申し込みの内容が担当者に伝わるのではないかと考えます。

次に、本人のメールアドレスの欄の意味が変わります。会社のメールアドレスを書いてもらうか、個人のメールアドレスを書いてもらうかで、リマインドや確認のメールが誰の目に触れうるかが違ってきます。会社のメールは、会社の管理のもとにあるものです。フォームの欄の近くに、「セッションのご連絡をお送りします。会社のアドレスと個人のアドレスのどちらでも構いません」と書き、本人に選んでもらうのが現実的です。

最後に、会社にどこまでの情報が伝わるのかを、フォームの画面に書いておきます。「実施した日時と回数は、ご契約の会社に報告します。セッションでお話しになった内容は報告しません」。この一文が無いと、本人は申し込みの欄に書くことさえ控えるようになります。

録音と記録について、同意の欄を置く

コーチングでは、セッションを録音したり録画したりする場面があります。コーチ自身の振り返りのため、指導を受けている先輩のコーチに見てもらうため、コーチの資格の審査に提出するため、といった理由です。コーチの資格の中には、実際のセッションの録音を審査の材料として求めるものもあります。

録音をする可能性があるなら、予約フォームの段階で本人の意向を聞いておきます。セッションの当日、始まる直前に「録音してもよいですか」と聞くと、本人は断りにくくなります。フォームで先に選べるようにしておけば、落ち着いて判断できます。

欄は、次のように選択式にします。

・録音に同意する(コーチ自身の振り返りと、資格の審査のみに使用) ・録音しないでほしい

「同意しない」を選んだ人に、何か不利なことが起きないことも一言添えてください。「録音しない場合も、セッションの内容は変わりません」。

使い道を細かく分けて聞くことも考えられます。振り返りには同意するが、第三者に聞かせることには同意しない、という人もいるからです。録音を資格の審査などで第三者に聞かせる可能性があるなら、その使い道は別の選択肢として分け、本人が選べるようにしておくほうが、あとで揉めずに済みます。録音しない方針のコーチなら、「セッションは録音しません」と書いておくだけでも、話す内容をためらう人の不安は小さくなります。

コーチングの言葉を、フォームに持ち込みすぎない

コーチングの経験が長いと、自分たちが普段使う言葉が、初めての人には伝わらないことに気づきにくくなります。予約フォームには、コーチングを受けたことのない人が読むことを前提に言葉を選びます。

伝わりにくい言葉の例を挙げます。

・「セッション」:初めての人には、何をする時間なのか分かりません。最初に出てくる場所で「1回60分、オンラインで1対1でお話しする時間(セッション)」と説明を添えます ・「ゴール設定」「目標の明確化」:何をさせられるのか身構える人がいます。「これから考えたいこと」と言い換えます ・「クライアント」:申し込む本人は、自分がそう呼ばれることを知りません。フォームでは「お申し込みの方」で足ります ・「オリエンテーション」:体験セッションとの違いが分かりません。何分で何をする時間なのかを書きます

欄の見出しも同じです。「現状と課題」という見出しより、「いま気になっていること」のほうが、何を書けばよいかがすぐに分かります。フォームの言葉が堅いと、コーチングそのものが堅いものだと受け取られます。

送信のあとの画面と、最初の1通

フォームは、送信のボタンを押したところで終わりではありません。押したあとに何が表示され、何が届くかで、申し込んだ人の不安の大きさが変わります。

送信のあとの画面には、次の3つを書きます。

・申し込みを受け付けたこと ・確認のメールが、どのアドレスにいつ届くか(「数分以内に届きます」など) ・メールが届かない場合にどうすればよいか

最初の1通のメールには、選んだ日時、形式、オンラインなら入室の方法、日程の変更と取り消しの方法を書きます。フォームで選んでもらったテーマの選択肢を、「〇〇について考えたいと伺っています」と返しておくと、申し込んだ内容がきちんと届いたことが伝わります。

ここで気を付けたいのは、自由に書いてもらった欄の内容を、そのままメールに書き写さないことです。メールは、本人以外の人が画面を見る可能性があります。スマートフォンの通知に本文の冒頭が表示されることもあります。本人が一言だけ書いた悩みの内容が、通知の画面に出てしまうのは避けたいところです。メールで返すのは、選択式で選んだテーマの名前までにとどめてください。

フォームで受け取った内容を、セッションの前にどう扱うか

フォームで受け取った内容は、受け取ったあとの置き場所と読み方まで決めておくと、フォームを作った意味が生きます。

置き場所は、メールの受信箱ではなく、クライアントごとの記録にします。フォームの送信のたびにコーチに通知のメールが届く形だと、申し込みの内容が受信箱に何十通もたまっていきます。受信箱は、他の仕事のメールと混ざり、検索すると過去の申し込みの内容まで一緒に出てきます。予約の記録の中に、その人の申し込みの内容として残る形のほうが、あとから探すのも、必要がなくなったときに消すのも楽です。

読むのは、セッションの前日か当日の準備の時間にします。申し込みを受けた直後に読み込んで、どんな話をするかを考え始めると、実際に会うまでの数日の間に、コーチの頭の中で相手の像ができあがってしまいます。

初回のセッションの冒頭では、フォームの内容を前提にせず、確かめる形で使います。「フォームでは、キャリアのことと選んでいただいていました。今日もそのお話でよろしいですか」。申し込んだ日から当日までに、考えたいことが変わっている人は少なくありません。フォームは入口の目印であって、対話の中身を決めるものではない、という扱いにしておくと、初回の対話が本人の今の関心から始まります。

予約の仕組みの公開情報から見る、フォームを組むときの確認点

ここまでの内容を、予約の仕組みで組めるかどうかを確かめるときの観点に置き換えます。小さなお店向けの予約システムの公開情報を例に見ていきます。

できることのページでは、予約フォームを必要な項目だけを聞く形にカスタマイズできることが挙げられています。よくある質問には、管理画面で項目の追加と削除、必須かどうかの切り替えができると書かれています。体験と継続でフォームを分けたい場合は、メニューごとに聞く項目を変えられるのかを、実際の画面で確かめるのが確実です。同じ一覧には、0円のメニューに対応していること、会員登録とマイページで次回から入力なしで予約できること、来店履歴とメモを残せる顧客管理があることも並んでいます。無料の体験を0円のメニューとして出し、継続の人は会員として日時を選ぶだけにする、という組み方の材料になります。

オンラインで行うなら、Zoomなどのオンライン面談のURLを予約完了のメールとリマインダーに差し込める機能も一覧にあります。料金のページによると、この機能は月額7,700円のプランから使えます。月50件までの無料のプランと、月額3,300円のプランもあります(いずれも税込、月払い、2026年9月時点)。

他の仕組みでフォームを組むことも考えているなら、他社との比較で、各社の公式の料金ページの内容を2026年8月17日時点でそろえた表が見られます。コーチングやキャリア相談の業態でフォームがどう見えるかは、業種ごとの使い方に業態ごとの例があり、デモを見るから、申し込む人の側の予約ページと、受け取る側の管理画面の両方をログインなしで触れます。この記事で挙げた5つの必須の項目と、聞かない項目の一覧を手元に置いて、デモのフォームで1件申し込んでみると、自分のフォームで何を足し、何を削るかが具体的に見えてきます。

Q1. コーチングの体験セッションの予約フォームには、何項目くらい置けばよいですか?

必須の項目は、名前、メールアドレス、当日に連絡がつく手段、セッションの形式の4つか5つに収めるのが目安です。扱いたいテーマは選択式にし、自由に書く欄は任意で1つだけにします。スマートフォンの画面で1回のスクロールに収まる程度にしておくと、途中で閉じる人を減らせます。

Q2. 申し込みの段階で、通院や服薬の状況を聞いてもよいですか?

病歴にあたる情報は要配慮個人情報とされ、取得には原則として本人の同意が要るなど、扱いに特に配慮が必要です。多くの場合は、状態を聞く代わりに、コーチングは医療の代わりにならないこと、治療中の方は主治医に相談してほしいことをフォームに書き、確認の欄を付ける形が現実的です。

Q3. フォームに書いてもらった内容を、確認のメールにそのまま載せてもよいですか?

選択式で選んだテーマの名前までにとどめるのが安全です。自由に書いてもらった内容は、スマートフォンの通知に本文の冒頭が表示されたり、本人以外が画面を見たりする可能性があるため、メールに書き写さないでください。内容はクライアントごとの記録として管理します。

Q4. セッションを録音したい場合、いつ同意を取ればよいですか?

予約フォームの段階で、選択式で意向を聞いておくのがよいです。当日の直前に聞くと本人は断りにくくなります。振り返りのみに使うのか、資格の審査などで第三者が聞く可能性があるのかを分けて選べるようにし、同意しなくてもセッションの内容は変わらないことを添えてください。

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