guide
接客型の飲食店の御礼メールから次の予約へ|送る時機と、書かないほうがよいこと
2026年9月20日・Rizaflow編集部

接客型の飲食店は、料理と一緒に、その夜の会話で覚えてもらう商売です。大将がつけ場越しに話した産地の話、ソムリエが勧めた一本、記念日に添えた一皿。御礼メールは、その夜の続きを客の手元に残す手段になります。一方で、送り方を誤ると、店の印象はそこで「営業の連絡を送ってくる店」に変わります。ここでは、送る時機、書く中身、書かないほうがよいこと、そして次の予約にどう繋ぐかを、接客型の飲食店に絞って整理します。
飲食店の御礼メールは、誰に届けられるかから始まる
美容室や整体と違い、飲食店の予約には「来店する人」と「連絡先を残した人」がずれるという特徴があります。御礼メールを考える前に、この点を押さえておかないと、届けたい相手に届きません。
4名の予約なら、店が知っているのは予約した1名の連絡先だけです。残りの3名には、どれほど満足してもらっても店から連絡する手段がありません。会食の予約を秘書が取っていれば、御礼は来店していない秘書に届きます。飛び込みで入った客には、そもそも連絡先がありません。
このずれを前提にすると、御礼メールの役割がはっきりします。1通のメールで、同席した全員に店を覚えてもらうことはできません。できるのは、予約を取った人に「またこの店を選ぶ理由」を渡すことです。次にこの店を予約するのも、たいていは同じ人だからです。
同伴者に店を覚えてもらいたいなら、メールではなく当日の接客で渡します。帰り際に店の名刺や献立の紙を手渡す店が多いのは、このためです。献立の紙に予約ページの案内を小さく載せておけば、同伴した人が次は自分で予約するきっかけになります。
秘書や総務の担当者が予約を取った場合は、御礼を送るかどうか自体を考えます。担当者は次の会食の店を選ぶ立場にあり、送れば店の名前を思い出してもらえます。ただし、上司の会食の感想を担当者に向けて書くのは筋が違います。予約の手配への礼にとどめてください。
送る時機は、翌日の昼がひとつの目安になる
飲食店の御礼メールでいちばん避けたいのは、営業が終わった直後の深夜に送ることです。店主にとっては片付けが終わってようやく手が空く時間でも、客にとっては帰宅して休む時間です。酒を飲んだ夜の23時過ぎに店からの通知が鳴るのは、どれほど丁寧な文面でも歓迎されません。
目安になるのは、翌日の昼です。11時から14時頃なら、仕事の合間に携帯を見る時間と重なり、前の夜の記憶もまだ新しい。朝一番に送る店もありますが、酒の席の翌朝は読まれにくいという話はよく聞きます。
ランチの客には、同じ日の夕方に送る形も考えられます。昼に食べた料理の話を、その日のうちに受け取るのは自然です。
平日の会食で使われた予約は、翌営業日の昼に送ると、客の仕事の流れを邪魔しません。金曜の夜の会食なら、土曜に送るより月曜の昼のほうが、会社のアドレスで受け取る客には読まれやすくなります。
送る時機を人の手で守るのは、案外難しいものです。仕込みが始まる朝や、昼の営業の最中に、前日の客に一人ずつメールを書く余裕はありません。結局は深夜にまとめて書くか、書かずに終わります。送信の時刻を指定できる仕組みで、書くのは空いた時間、届くのは翌日の昼、と分けておくと、時機を外さずに続けられます。
接待や会食で使われた予約には、店からの連絡を控えめにする
接客型の飲食店は、接待や会食の場として選ばれることが多い業態です。この種の予約に御礼メールを送るときは、他の客とは違う配慮が要ります。
まず、誰と来ていたかを書かないことです。「昨夜は取引先の皆様とのお食事にご利用いただき」と書けば、そのメールが社内の誰かの目に触れたとき、会食の相手が伝わってしまいます。会社のアドレスは、本人以外が読む可能性を常に持っています。
件名にも気を配ります。「昨夜の会食の御礼」より、店名と「ご来店の御礼」だけのほうが、受信箱の一覧で中身が分かりません。
会食の中身に触れるのも避けます。個室でどんな話をしていたかを、店のスタッフは意外と耳にしています。それを匂わせる一文は、どれほど好意的でも客を不安にさせます。「商談のまとまったお祝いに」のような書き方は、たとえ本人が店で口にしていたことでも、書かないでください。
一方で、接待に使う客は、店にとって大切な常連候補でもあります。接待の店を探す人は、失敗できないので一度気に入った店を繰り返し使います。御礼メールで伝えるべきは、次も同じように安心して任せられるという点です。「個室のご用意は、2週間前までにお知らせいただけると確実です」のような、次の予約に役立つ実務の一文が喜ばれます。
書いたほうがよいのは、その夜に出した一皿のこと
定型の御礼メールが読まれないのは、どの客にも同じことが書いてあるからです。「本日はご来店いただきありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」。これは客にとって、読まなくても中身が分かる文章です。
接客型の飲食店が他の業態より有利なのは、書ける具体が豊富にあることです。その日の献立は日によって違い、客によって出した酒も違います。季節替わりのおまかせなら、その週にしか出していない一皿があります。
・「昨夜の八寸でお出しした子持ち鮎は、今週いっぱいで終わります」 ・「お選びいただいた白は、仕入れの残りが数本になりました」 ・「〆のご飯に使った新米は、来週から産地が変わります」
こうした一文があるだけで、客は自分のために書かれたメールだと受け取ります。そして、その料理をもう一度食べられる期間が限られていることも伝わります。
問題は、その具体を誰が覚えているかです。営業が終わった後、どの席に何を出したかを思い出すのは、大将でも難しいものです。その日の献立を1枚にしておき、客ごとに出した酒や、変更した料理だけを予約の記録に書き足しておくと、翌日の御礼に使えます。アレルギーで差し替えた料理があれば、それも記録に残ります。
書き足す作業は1組あたり1分もかかりません。ホールの担当者が片付けの前に書く、と決めておけば、大将の手を煩わせずに続けられます。
書かないほうがよいこと、その1は、飲んだ量と聞いた話
接客型の飲食店は、客との距離が近い分、店が知りすぎてしまう業態です。御礼メールでは、知っていることの多くを書かないほうがよいと考えてください。
飲んだ量には触れません。「日本酒を5合もお楽しみいただき」と書けば、冗談のつもりでも、客によっては恥ずかしく感じます。飲み過ぎを気にしている客には、なおさらです。
会話で聞いた私生活の話も書きません。転職の話、家族の話、体調の話。カウンター越しに打ち明けられたことは、その場限りのものです。メールという記録に残る形で店から持ち出されると、客はその店で気軽に話せなくなります。
同伴者の名前や関係も書きません。記念日の相手が誰だったのか、何人で来ていたのか。予約者が一人で来たことにしておきたい事情があるかもしれません。
誕生日や記念日のプレートを出した場合でも、「奥様とのご結婚記念日に」のように相手を特定する書き方は避け、「記念の日にご利用いただき」くらいにとどめます。店が知っていることと、店が書いてよいことは別です。
この線引きは、スタッフによってばらつきが出やすいところです。親しい常連ほど、書き手が気を許して踏み込みがちです。書かないことを店の決まりとして共有しておくと、担当が替わっても同じ距離を保てます。
書かないほうがよいこと、その2は、効能と断定
もう一つ注意したいのは、料理の効能をうたう書き方です。薬膳を出す店、発酵食品を中心にした店、野菜の産地にこだわる店は、つい料理の良さを体への効き目として書きたくなります。
「体の中からきれいになるコースです」「疲れが取れる食材を使いました」のような書き方は、料理の魅力を伝えているつもりでも、食品に効能を持たせる表現になります。食品の広告でどこまでの表現が許されるかは、食品表示や広告に関わる法令と、所管する行政機関の考え方で決まります。店が判断に迷う表現は、御礼メールに限らず使わないのが安全です。消費者庁の案内を確かめ、分からなければ保健所や専門家に相談してください。
産地や銘柄を書くときも、仕入れ先から確かめられた範囲にとどめます。「天然の」「朝獲れの」と書くなら、その日に仕入れた魚が本当にそうだったかを確認できていることが前提です。季節で仕入れ先が変わる食材を、定型の文面に書き込んでおくと、いつの間にか事実と違う案内を送り続けることになります。
価格や割引を強く打ち出す書き方も、接客型の店には合いません。「次回ご来店で10%オフ」は、客単価の高い店の御礼としては安く見えます。値引きで呼び戻した客は、値引きがなくなると来なくなります。次の来店の理由は、料理と季節で作るほうが、店の格を保てます。
次の予約に繋ぐ一文は、献立の切り替わりに合わせる
御礼メールを次の予約に繋げるには、「またお越しください」ではなく、「いつ来るとよいか」を書きます。接客型の飲食店にとって、その答えは献立の切り替わりです。
季節で献立を変える店なら、次の切り替わりの時期を具体的に書きます。「10月の半ばから、松茸と秋の魚に替わります」「来月は蟹の解禁に合わせたコースになります」。客は、次に来る理由と時期を同時に受け取ります。
席が早く埋まる時期も、事実として伝える価値があります。「12月の金曜は、例年11月の半ばに埋まります」と書けば、忘年会や年末の会食を考えている客に、予約を早める理由を渡せます。煽る書き方ではなく、店の実際の埋まり方を知らせるだけで十分です。
一文の後には、予約ページへの導線を一つだけ置きます。導線が電話番号だけだと、客は営業時間に電話をかけなければならず、そこで予約を先延ばしにします。夜遅くにメールを読み返した客が、その場で日付を選べる形にしておくと、読んだ気持ちのまま予約に進めます。
導線は一つに絞ります。予約ページ、店の交流サイト、通販のページ、求人の案内を並べると、客はどれも押しません。御礼メールの目的は次の予約なので、置くのは予約の入口だけです。
常連と初めての客で、文面を分ける
同じ御礼メールを、初めての客と、何年も通っている常連に送るのは、どちらにとっても居心地の悪いものです。
初めての客には、来店への礼をきちんと書きます。敷居の高い店を選んでくれたこと、その夜の料理を楽しんでもらえたかを気にしていること。そして、次に予約するときの実務を一つ添えます。「苦手な食材は、ご予約の際に書いていただければ、献立を差し替えてお出しします」のような一文は、2回目の予約の不安を取り除きます。
2回目、3回目の客には、前回との違いを書けるようになります。「前回お気に召していた白子は、今回の献立ではお出しできませんでしたので、次の冬に」のような一文は、客の好みを店が覚えている証になります。ここで予約の記録に残した好みが生きてきます。
長く通う常連には、御礼メールそのものを送らない判断もあります。毎月来る常連に毎回同じ御礼が届けば、定型の連絡として読み飛ばされます。季節の切り替わりや、常連だけに先に知らせたい献立がある時だけ、短く送るほうが効きます。
来店の回数で文面を分けるには、客ごとの来店の履歴が一か所に残っている必要があります。電話で受けた予約、掲載サイトの予約、店のネット予約が別々の場所に記録されていると、同じ客の3回目の来店だと気づけません。
記念日の客は、1年後の同じ時期が次の機会になる
接客型の飲食店は、誕生日や結婚記念日の店として選ばれることが多い業態です。記念日で来た客にとって、次にこの店を思い出すのは、多くの場合1年後の同じ日です。
御礼メールでは、記念日に選んでもらったことへの礼を短く書きます。先に触れたように、相手が誰かを特定する書き方は避けます。
次の機会に向けて、店ができるのは、1年後に思い出してもらうことです。予約の記録に「記念日利用、9月12日」と残しておき、1年後の同じ時期の1か月前頃に案内を送る店があります。記念日の店は早めに押さえたいので、1か月前は客にとってもちょうどよい時期です。
ただし、1年後の案内は、店からの広告の性格を持つ連絡になります。記念日のメモをもとに案内を送ることを、客が了承しているかどうかを確かめておく必要があります。予約の時点で「次回のご案内をお送りしてよいか」を聞き、了承した客にだけ送る形にしておくと、後で迷いません。
記念日の案内は、年に一度しか届かないからこそ効きます。同じ客に、季節ごとの案内と記念日の案内を重ねて送ると、記念日の案内の特別さが薄れます。どちらを送る客なのかを、記録の上で分けておいてください。
広告を含むメールには、同意の扱いがある
御礼メールそのものは、来店への礼を伝える連絡です。ところが、そこに次の献立の案内、季節のコースの紹介、予約を促す一文を載せていくと、メールは次第に店の広告や宣伝の性格を帯びていきます。広告や宣伝を目的とする電子メールには、送る相手についての決まりがあります。
第三条 送信者は、次に掲げる者以外の者に対し、特定電子メールの送信をしてはならない。 一 あらかじめ、特定電子メールの送信をするように求める旨又は送信をすることに同意する旨を送信者又は送信委託者(電子メールの送信を委託した者(営利を目的とする団体及び営業を営む場合における個人に限る。)をいう。以下同じ。)に対し通知した者 出典: laws.e-gov.go.jp
同じ条文には、取引関係にある者などの例外や、広告を主たる目的としないメールに広告が付随する場合の扱いも定められています。どのメールがどこに当てはまるかを店が自分で判断するのは難しく、ここで断定することもできません。所管する総務省や消費者庁の案内を確かめてください。
店の実務として確実なのは、予約の時点で案内を送ってよいかを聞き、了承の記録を残しておくことです。予約フォームに「季節の献立のご案内を受け取る」という欄を置き、選んだ客にだけ案内を含むメールを送る。了承していない客には、予約と来店に関わる連絡だけを送る。この2つを分けておけば、御礼メールに何を書くかで悩む範囲が狭くなります。
配信を止めたい客への導線を、最初から付けておく
案内を含むメールを送るなら、止めたい客が止められる導線を最初から付けておきます。後から付けるより、最初の1通から付けておくほうが、客にとって店を信用する材料になります。
飲食店の客が配信を止めたくなる理由は、店が嫌いになったからとは限りません。引っ越して通えなくなった、会社の異動で会食の担当を外れた、記念日の相手と別れた。どれも店にはどうしようもない理由です。こうした客が止める手段を見つけられないと、メールは迷惑な連絡として扱われ、店の他のメールまで届きにくくなります。
止めた客の記録は残しておきます。配信を止めた客に、うっかり次の季節の案内を送ってしまうと、それまでの信用が一度に失われます。
一方で、配信を止めた客にも、予約の連絡は届けます。予約の完了、前日の案内、変更の確認は、客自身が予約した以上、受け取りたい連絡です。止めるのは案内だけで、予約の連絡は止まらない、という区別を、仕組みの上でも文面の上でも分けておくと、客は安心して止められます。
止める導線を付けたからといって、配信を止める客が急に増えるわけではありません。むしろ、止められると分かっている客は、案内を受け取ることにも抵抗を感じにくくなります。
開かれているかを見て、送り方を直す
御礼メールは、送った後に読まれているかを確かめて初めて、直すことができます。開封を計測できる仕組みを使えば、どの件名や時刻で読まれやすいかが見えてきます。
見ていくのは、次のような違いです。
・翌日の昼に送った週と、深夜に送った週で、開かれる割合がどう違うか ・件名に店名だけを入れた場合と、その夜の料理名を入れた場合の違い ・会社のアドレスと個人のアドレスで、読まれる時間帯がどう違うか ・初めての客と常連で、開かれる割合がどう違うか
ただし、開封の数は目安にとどまります。受け取る側の設定によって、読んでいても計測されないことがあり、逆に自動で開かれたように記録されることもあります。一通ごとの数字に一喜一憂するより、数か月の傾向で比べてください。
開かれているのに次の予約に繋がっていないなら、問題は件名ではなく中身です。次に来る理由と時期が書かれているか、予約の導線が一つに絞られているかを見直します。開かれてもいないなら、送る時機と件名から直します。
小さな店では、送るメールの数が月に数十通程度にとどまることもあります。その規模なら、数字よりも、御礼メールの後に客から返信が来たか、次の予約の際に「メールを見て」と言われたか、といった手応えのほうが参考になります。
手で書くか、ひな形に差し込むか
御礼メールを続けられない店の多くは、書く手間で止まっています。営業の後に一通ずつ文章を考えるのは、数日なら続いても、繁忙期には必ず途切れます。
現実的なのは、ひな形と手書きの一文を組み合わせる形です。礼の言葉、次の献立の切り替わり、予約の導線は、ひな形に入れておきます。そこに、客の名前と来店の日付が自動で差し込まれるようにします。人が書くのは、その夜の一皿や酒についての一文だけです。
一文を書く担当も決めておきます。大将が書くと続かない店では、ホールの担当者が片付けの前に予約の記録へメモを残し、翌日の昼までに一文を足す、という分け方ができます。一文を足せなかった客には、ひな形のまま送ります。何も送らないよりは、ずっとよい結果になります。
ひな形は季節ごとに書き替えます。秋のひな形に夏の献立の話が残っていると、手書きの一文とかみ合いません。献立を替える日に、ひな形も一緒に替える、と決めておくと忘れません。
予約システムの中には、予約の完了、前日の案内と並んで御礼メールを自動で送り、文面を管理画面で編集して名前や日時を差し込めるものがあります。送った後の開封も同じ画面で見られると、書く、送る、確かめるが一か所で済みます。
御礼メールの後に、予約が入ったかを追う
御礼メールの目的は次の予約です。送ったかどうかではなく、送った後に予約が入ったかで、効き目を判断します。
追うのは、御礼メールを送った客のうち、一定の期間内にもう一度予約した客の割合です。接客型の飲食店は来店の間隔が長く、月に一度来る常連もいれば、年に一度の記念日の客もいます。期間は店の来店の間隔に合わせ、3か月や6か月で区切ります。
比べる相手も用意します。御礼メールを始める前の同じ時期に、来店した客がどれくらい戻ってきていたか。電話予約の客と、アドレスを残してメールを受け取った客で、戻り方に差があるか。この比較がないと、御礼メールの効き目なのか、季節の波なのかが分かりません。
記録が一か所にまとまっていないと、この比較はできません。電話の予約は紙の台帳、掲載サイトの予約はその管理画面、自店のネット予約は別の画面、と分かれていると、同じ客の再来店を数えるだけで一日かかります。
数えられない店は、まず予約の記録を一か所に寄せることから始めてください。御礼メールの書き方を磨くのは、その後で十分です。
今の送り方から、どこを変えるか
御礼の伝え方は、店によってさまざまです。手書きの葉書を出している店、個人の携帯から交流サイトの連絡を送っている店、掲載サイトのメッセージ機能を使っている店、何も送っていない店。どこから手を付けるかは、今の形で変わります。
手書きの葉書を続けている店は、その良さを捨てる必要はありません。ただ、葉書は常連にしか出せず、住所を聞く必要もあります。初めての客や若い客には、翌日の昼に届くメールで礼を伝え、長く通う常連には季節の葉書を続ける、という分け方ができます。
店主の個人の携帯から客に連絡している店は、早めに店のアカウントへ移してください。店主が体調を崩したり、スタッフに任せたりしたときに、連絡が止まります。客とのやり取りが個人の端末に閉じていると、店として記録を残すこともできません。
何も送っていない店は、ひな形1本から始めます。その夜の一皿の一文は、慣れてから足せば十分です。
予約から来店後までを一続きで持つ予約システムを使うと、予約の完了、前日の案内、来店後の御礼までが同じ流れで送られ、客ごとの来店の履歴とメモも一か所に残るので、次の予約に繋がったかも同じ場所で追えます。どんなメールを自動で送れて、文面をどう編集できるかはよくある質問に回答があり、機能の全体はできることにまとまっています。御礼メールと開封の計測が無料のプランから使えるかどうかは、料金の各プランの欄で確かめられます。飲食店の来店予約がどの業種の並びで扱われているかは業種ごとの使い方に載っているので、自分の店の形に近い使い方を探してから検討してください。
Q1. 御礼メールは、来店した当日の夜に送ってもよいですか?
夜の営業の後に送るのは避けたほうが無難です。酒の席の後は客が休んでいる時間で、深夜の通知は丁寧な文面でも歓迎されません。目安は翌日の11時から14時頃です。会社のアドレスで受け取る会食の客なら翌営業日の昼、ランチの客なら同じ日の夕方が読まれやすい時機です。送信の時刻を指定できる仕組みを使えば、書くのは空いた時間でも、届くのは適切な時刻にできます。
Q2. 接待で使われた予約にも、御礼メールを送ってよいですか?
送ってかまいませんが、誰と来ていたか、会食の中身、飲んだ量には触れないでください。会社のアドレスは本人以外が読む可能性があります。件名は店名とご来店の御礼だけにし、中身が一覧で分からないようにします。書くなら、個室の手配の期限など、次も安心して任せられる実務の一文が向いています。秘書が予約を取った場合は、手配への礼にとどめます。
Q3. 御礼メールに次のコースの案内を載せるのは問題ありませんか?
案内を載せていくと、メールは広告や宣伝の性格を帯び、特定電子メール法の同意の決まりが関わってきます。例外の規定もあり、どのメールが当てはまるかを店が断定するのは難しいため、所管の総務省や消費者庁の案内を確かめてください。実務では、予約の時点で案内を受け取るかを選んでもらい、了承した客にだけ案内を含めて送る形にしておくと迷いません。
Q4. 一通ずつ手で書く時間がありません。定型文だけでも効果はありますか?
何も送らないよりは効果があります。現実的なのは、礼の言葉と次の献立の切り替わり、予約の導線をひな形に入れ、名前と日付を自動で差し込み、その夜の一皿についての一文だけを人が足す形です。一文を書く担当をホールのスタッフに決め、書けなかった客にはひな形のまま送ります。ひな形は献立を替える日に一緒に書き替えると、季節とずれません。