他社との比較
Airリザーブから乗り換える|移す前に決めておくこと
2026年9月2日

Airリザーブから別の予約システムへ移ろうとするとき、いちばん多い失敗は「先に解約してしまう」ことです。プランが切り替わるとデータの書き出しができなくなり、予約ページのURLが消えると受付の入り口も同時に消えます。乗り換えは、新しいサービスを選ぶ作業より、いまのサービスから何をどう持ち出すかを決める作業のほうが重くなります。ここでは公式サイトとヘルプセンターで確認できる仕様だけを使って、移せるものと移せないもの、切り替えの段取り、解約の締日、そして決済の残件処理までを順に整理します。あわせて、乗り換えないほうがよい条件も置きます。
乗り換えの前に決めておく4つのこと
作業に入る前に、次の4点を決めてください。ここが曖昧なまま動くと、途中で戻る作業が発生します。
1つ目は、切り替える日です。予約はすでに先の日付まで入っています。どの日から新しいサービスで受け付け、いつまで旧サービスに残った予約を回すのかを決めます。
2つ目は、何を移すかです。予約履歴、顧客の連絡先、アンケートの回答、決済の記録。それぞれ書き出せる条件と件数の制限が違い、しかも解約後には出せません。
3つ目は、URLの差し替えです。予約ページのURLを掲載している場所をすべて洗い出す必要があります。紙媒体に印刷している場合は差し替えが効きません。
4つ目は、決済の残件です。オンライン決済を使っているなら、支払いが確定していない予約を先に片付けないと代金が回収できません。
この4つを決めてから動けば、受付が止まる空白期間も、取りこぼしも起きません。乗り換えの作業量を見誤る原因は、たいてい「新しいサービスを覚える時間」だけを見積もってしまうところにあります。実際に時間を食うのは、旧サービスに溜まった情報を外へ出す作業と、外に散らばったURLを回収する作業です。この2つを先に洗い出しておけば、切り替えの日程は現実的な線で引けます。逆に、思い立った日に解約を申請すると、書き出せなくなったデータと差し替え漏れのURLが残ります。
乗り換えの理由になりやすい制約
まず、なぜ移るのかを仕様の言葉で確認しておきます。ここが曖昧だと、移った先で同じ問題に当たります。Airリザーブで「これは仕様なので変えられない」と明記されている制約は次のとおりです。
独自ドメインが使えない
独自ドメインはご利用いただけません。 出典: faq.airreserve.net
予約ページの配信ドメインはairrsv.netで固定です。URLに使える文字は半角英数字の2文字から25文字以内、記号はハイフンのみで、数字だけ、記号だけ、先頭が記号のURLは使えません。自社サイトへの設置は、公開用URLへのリンクを置く方法と、埋め込みコードをソースコードに記載する方法の2通りが案内されており、ページの中に置くことはできます。ただしアドレスバーに出るドメインは変わりません。
公開用URLを管理画面から変更できない
一度登録した公開用URLは管理画面から変更できず、変更にはヘルプデスクへの問い合わせが必要です。有料プランはデータを保持したまま変更できますが、フリープランはカレンダーの初期化が必要になり、これまでのデータが削除されます。仮のURLで始めてしまった店が、変更のためにデータを捨てるか、覚えにくいURLのまま続けるかの二択になり、その結果として乗り換えを選ぶという流れは起こりえます。
リマインドメールの条件が固定されている
リマインドメールは有料プラン限定で、原文で「この機能は、有料プランをご契約されている方を対象としております」と書かれています。仕様は実施日や利用日の1日前に自動配信で、送信時刻は前日の9:00頃。配信対象はネット予約ページで受け付けた予約のみです。初期状態は「停止中」なので、管理画面から手動で開始する必要があります。文面の編集はできます。
送信時刻を変えたい、電話で受けた予約にも送りたい、当日の朝にもう一度送りたい。これらは設定では解決しません。無断キャンセル対策を仕組みで回したい店にとっては、乗り換えの理由になります。
Googleカレンダー連携が片方向
Googleカレンダー側でカレンダー情報を変更しても、Airリザーブ側に当該変更は反映されません 出典: faq.airreserve.net
連携は有料プラン限定であるうえ、片方向でしか動きません。連携開始前の予約は自動連携されず、対象は「予約確定」の予約のみで仮予約とキャンセル待ちは含まれません。連携エラー中に入った予約は再連携しても自動連携されず、一定期間予約が入らないとGoogleの仕様で連携が停止する場合があるとも記載されています。普段の予定をGoogleカレンダーで管理している店では、この片方向が運用上の穴になります。
順番待ちとシフトが本体の機能ではない
順番待ちは別サービスのAirウェイトとの連携で実現します。Airリザーブ側はスタンダードプラン以上、Airウェイト側はベーシックプラン以上が必要です。Airウェイトの料金はフリープランが0円/月、ベーシックプランが11,000円(税込)/月、スタンダードプランが22,000円(税込)/月で、iPadとプリンターの費用は別と案内されています。両方を使うと月22,000円(税込)に端末費用が加わります。連携自体は2025年5月27日にリアルタイム連携へ強化されており、機能としては成立します。費用の問題です。
シフト作成と勤怠管理はAirシフトが担っており、Airリザーブ側の機能一覧に記載はありませんでした。予約とシフトを1つの画面で扱いたいという要望は、Airリザーブ単体では満たせません。
権限管理とスタッフ指名の条件
スタッフの権限は5種類で、Airリザーブ管理者、マネージャー、設定担当者、予約受付担当者、閲覧ユーザーです。権限管理の記事には有料プラン限定であることと、自由受付タイプでのみ利用可能であることが書かれています。事前設定タイプで運用している教室やセミナー主催者は、権限を分けられません。
なお、公式トップページのフリープランで使える機能の一覧には「スタッフ権限登録」が含まれており、公式資料の中で記述が食い違っています。どちらが正確かは公開資料では判別できませんでした。
顧客がネット予約の時点で担当スタッフを指名できるかどうかは、公開資料では明示的に確認できませんでした。リソースの説明記事に顧客側の指名操作に関する記述がなく、指名料の設定に相当する記載も見当たりません。機能が無いとは断定できないため、指名が売上に直結する業態は、乗り換えを決める前に一度ヘルプデスクへ確認する価値があります。
移せるものと、移せないもの
ここが乗り換え作業の中心です。順番を間違えると取り返せません。
予約情報のCSVは、件数の壁がある
予約情報のCSVダウンロードは有料プラン限定です。制限があります。
1回あたり1,000件までダウンロード可能です。対象データが0件、または1,000件を超えている場合はダウンロードできませんので、期間指定などで条件を絞り、複数回に分けて出力してください。 出典: faq.airreserve.net
1,000件を超えると、超えた分が切れるのではなくダウンロード自体が実行できません。数年ぶんをまとめて出そうとすると必ず弾かれます。月単位で区切って出すのが確実です。予約が多い店なら、週単位まで刻む必要があります。
CSVダウンロードの提供プランについては、公式資料の中に粒度の異なる記述が2つあります。料金プラン紹介ページはスタンダードプラン以上の機能として掲載していますが、予約検索の記事は「有料プランをご契約されている方を対象」と書いています。どちらが正確かは公開資料では判別できませんでした。ベーシックプランで出せるかどうかは、実際に管理画面で試すのが早い確認方法です。
アンケート結果は条件が厳しい
アンケート結果のCSVダウンロードは、スタンダードプランとプレミアムプランが対象で、自由受付タイプでのみ利用可能です。出力項目は「アンケート名」「設問本文」「回答」で、設問本文と回答は最大150件まで。対象データは1件から1,000件の範囲である必要があります。ダウンロード時には、出力項目にアンケート結果が含まれた状態の予約情報CSVファイルが生成されます。
顧客情報だけの書き出しは確認できなかった
顧客情報だけを単体でCSVエクスポートできるかは、公開資料では確認できませんでした。顧客管理画面の記事にCSV出力の記載がありません。機能が無いとは断定できませんが、乗り換え先へ顧客名簿を移したい場合は、予約情報CSVに含まれる顧客の項目で足りるかを先に確かめてください。足りない場合はヘルプデスクへの確認が要ります。
予約カレンダーの印刷機能はあります。ただし網羅的なデータの持ち出し手段としては現実的ではありません。
決済の記録は、解約すると見えなくなる
オンライン決済機能を解約すると、オンライン決済に関する情報が閲覧できなくなります。解約後に再度お申込みをされた場合でも、解約前のオンライン決済に関する情報は閲覧できません 出典: faq.airreserve.net
再申込しても戻りません。決済の履歴は経理の証憑にあたるため、必要な期間の記録は解約前に控えておく必要があります。会計帳簿と証憑の保存の考え方については、国税庁の公開情報で確認できます。
AirIDは消さない
もっとも重い制約です。公式に「お客様情報の消去後は、各サービスのご登録情報も含めデータ復旧はいたしかねます。また、同一のAirIDを使用して再登録することはできません。」と明記されています。プランの解約とAirIDの削除は別の行為です。乗り換えたあとも、AirID自体は残しておくほうが安全です。過去の予約状況を確認したい場面は、思っているより頻繁に起きます。
なお、有料プランを解約してAirID自体は残す場合のデータ保持期間については、公開資料では確認できませんでした。プラン変更についてはデータがそのまま引き継がれると記載されており、有料プランからフリープランへ下げる場合はデータが維持されます。ただし有料機能は使えなくなるため、CSVの書き出しは下げる前に済ませてください。解約前にデータを事前ダウンロードするよう推奨する明示的な記載も、公開資料では確認できませんでした。案内を待たずに自分で判断する必要があります。
乗り換え先を選ぶときに確かめる項目
移る先を決める段階では、次の5点を先に確認すると比較が短時間で終わります。
予約の受け方が自分の業態に合うか
Airリザーブでは予約枠の作り方が「カレンダータイプ」として2種類に分かれていました。時間指定で受ける自由受付タイプと、定員制で受ける事前設定タイプです。自由受付タイプは整体やマッサージ、クリニック、フィットネス、介護や福祉が想定業種、事前設定タイプは語学スクール、ヨガ教室、料理教室、セミナー、体験イベントが想定業種として挙げられています。定員に達した後も「キャンセル待ち」でネット予約を受け付けられる仕組みは事前設定タイプ側にあります。
移る先でも、この2つの受け方が両方きちんと組めるかを確認してください。片方しか想定していないサービスは意外に多く、教室と個別施術を両方やっている店では、そこで詰まります。
料金の切れ目がどこにあるか
Airリザーブでは予約件数が全プランで無制限でした。切れ目は機能側にあり、リマインドメール、Googleカレンダー連携、予約項目のカスタマイズ、複数店舗切り替えがベーシックプラン以上、予約時アンケート、CSVダウンロード、Airウェイト連携がスタンダードプラン以上です。
| プラン | 月額 | 月間予約件数 |
|---|---|---|
| フリー | 0円/月 | 無制限 |
| ベーシック | 5,500円(税込)/月 | 無制限 |
| スタンダード | 11,000円(税込)/月 | 無制限 |
| プレミアム | 価格はお問い合わせください | 無制限 |
移る先が件数で区切っているのか、機能で区切っているのかは必ず見てください。件数で区切るサービスへ移ると、いままで考えなくてよかった上限の管理が新たに発生します。逆に、必要な機能が下位プランに入っているなら月額は下がります。年払いについては、Airリザーブでは有無も割引も公開資料では確認できませんでした。掲載されているのは月額料金のみです。移る先に年払いがあるなら、その差も込みで比べてください。
決済の設計がどうなっているか
見落とされやすいのがここです。Airリザーブのオンライン決済は、決済手数料が全ブランド共通で3.24%、小数点以下は切り捨てで非課税。初期費用、月額費用、振込手数料はいずれも無料です。代金は事業者に入り、振込名義人は「リクルートペイメント」。入金は月末締めの翌月末支払いで、月初の決済ぶんは入金までおよそ2か月近くかかります。決済代行会社がどこかは、公開資料では確認できませんでした。
移る先を見るときは、手数料率だけでなく代金の流れを確認してください。運営側が代金をいったん預かって後から店へ送る形もあれば、店舗が決済代行会社と自分で加盟店契約を結び、代金が店舗の口座へ直接入る形もあります。後者は運営が代金を預からないため、返金の判断も実行も店舗側で完結します。代金が誰の手を経由するのかを、月額料金より先に確かめる項目として扱うと、入金までの日数と返金対応の動き方で後から驚くことがなくなります。手数料が同じでも、入金が翌月末なのか翌々営業日なのかで資金繰りはまったく変わります。
なお、オンライン決済を使う場合は「特定商取引についての表示」の設定が必要です。これはAirリザーブに限らず事業者側の表示義務にあたる部分で、キャンセルと返金の条件を文面として用意する必要があります。制度の考え方は消費者庁の公開情報で確認できます。移る先でも同じ文面を使い回せるので、いまのうちに整理しておくと移行が速くなります。
データを出し入れできるか
移る先で、予約データを取り込めるか、そして将来また書き出せるかを確認してください。今回の乗り換えで身にしみたはずの部分です。書き出しに件数制限があるか、顧客情報を単体で出せるか、この2点は最初に聞いておく価値があります。
スタッフと権限の扱い
スタッフの人数に上限があるか、権限を分けられるか、顧客が担当者を指名できるか。Airリザーブではスタッフの登録人数の上限が公開資料では確認できず、権限管理は自由受付タイプのみという条件が付いていました。移る先の条件を、この3点で並べて比べてください。
機能単位で違いを整理したものは他社との比較にまとめられています。何ができて何ができないかを一覧で先に確かめたいならできること、費用の切り分け方を見るなら料金を参照してください。
切り替えの段取り
実際の作業手順です。この順番で進めれば、受付が止まりません。
手順1: 管理者権限のAirIDでログインできることを確認する
解約の申請には管理者権限を持つAirIDが必要です。日常の予約受付を担当者に任せていて管理者のIDが分からない、前任者が退職している、といった状況だと手続きに入れません。最初に確かめてください。
手順2: 有料プランのうちに、データを全部書き出す
予約情報CSVを期間で区切って全期間ぶん落とします。アンケートを取っていたならアンケート結果CSVも落とします。オンライン決済を使っていたなら、決済の記録から必要な期間を控えます。ここを飛ばして解約すると、二度と出せません。
手順3: 移行先の予約ページを作り、受付を開始する
新しいサービス側で予約枠を組み、公開します。ここで旧サービスをまだ止めないのが重要です。両方を開けておく期間を数週間とっておけば、切り替えの前後で予約を取りこぼしません。
手順4: URLを掲載している場所をすべて差し替える
自社サイト、SNSのプロフィール、Googleビジネスプロフィール、メールの署名、名刺、店内の掲示、チラシ。予約ページのURLを載せている場所を洗い出して、新しいURLへ差し替えます。紙媒体に印刷しているものは差し替えが効かないため、その在庫がなくなるまでは旧サービスを残す判断もありえます。
自社サイトに埋め込みコードで設置していた場合は、その差し替えも必要です。埋め込みは「表示されている『埋め込みコード』をコピーして、自社ホームページのソースコードに記載します」という形で案内されているため、ソースコードの該当箇所を書き換えることになります。計測タグを設置していた場合は、移行先でも同じ計測が続くように設定を移してください。
手順5: 旧サービスのカレンダーを非公開にする
新しい入り口が回り始めたら、旧サービスのカレンダーを非公開にして新規の予約が入らないようにします。すでに入っている予約は、その日付が過ぎるまで旧サービスで管理します。フリープランならこの時点で実質的に終わりで、解約手続きは不要です。
手順6: 決済の残件を片付ける
オンライン決済を使っていた場合、解約前に3つの作業が案内されています。オンライン決済機能を利用するメニューの非公開化、来店前予約の支払方法を現地決済への変更、来店後予約の売上確定処理です。この処理を残したまま解約すると、代金が回収できません。
ここで日付が絡みます。ヘルプセンターに「【重要】2026年10月27日以降、オンライン決済機能の仕様変更について」が掲載されており、掲載日は2026年8月27日、実施日は2026年10月27日(火)以降です。リリース日は変更になる可能性があると注記されています。変更後は予約時に決済が完了し、来店時の「売上確定」操作が不要になります。2026年10月26日以前の予約は、従来どおり「売上確定」の操作が必要です。予約受付期間は30日前から150日前へ拡大され、来店日も150日以内で変更できるようになります。売上振込日と返金時期は変更なしで、月末締めの翌月末払いのままです。
この時期に乗り換える場合、新旧の仕様の予約が同時に存在します。日付で仕分けたうえで処理しないと、確定漏れで代金を取り逃がします。
手順7: 締日に合わせて解約を申請する
有料プランは解約希望月の15日までに申請が必要です。16日以降の申請は翌月末での解約になります。日割り計算はされず、月の途中で申請しても満額が請求されます。解約金はかかりません。
操作は、管理者権限のAirIDでログインし、「利用内容の確認・解約」から「ご契約商品の確認・解約」画面へ進み、内容を確認して「解約の申請をする」を押し、パスワードで本人確認、注意事項に同意、解約理由と解約希望月と解約する店舗を選択して確定する流れです。解約希望月は最大12か月先まで選べるため、予約が入っている期間が終わる月をあらかじめ指定しておく方法もあります。この画面の対象サービスはAirリザーブ、Airウェイト、Airシフトで、Airペイなどは各ヘルプデスクへの問い合わせが必要です。「当月解約の締日を過ぎている場合は、当月末での解約申請はできません」とも記載されています。
並行期間に起きやすいこと
新旧を同時に開けている数週間が、いちばん事故が起きやすい時期です。実際に起こりうる場面を先に潰しておきます。
同じ時間帯に両方から予約が入る
旧サービスと新サービスは互いの空き状況を知りません。片方で埋まった時間が、もう片方では空いたままに見えます。並行期間を作る以上、二重予約は構造的に起こりえます。
対策は2つです。1つは、旧サービス側のネット受付を早めに止めて、旧サービスは既存予約の管理だけに使うこと。もう1つは、並行期間中だけ枠を分けることです。曜日で分ける、時間帯で分ける、メニューで分ける。どの分け方でも構いませんが、重ならない設計にしてください。「気をつける」で回そうとすると必ず抜けます。
なお、旧サービス側でカレンダーを非公開にすれば新規のネット予約は入らなくなります。フリープランならこれだけで受付を止められ、追加の手続きは不要です。
確認メールの文面が古いまま届く
Airリザーブの予約確認メールは全プランで使え、予約の完了、変更、キャンセルの各時点で自動配信されます。メールの署名設定と、メールに追加する文章の設定もできます。2025年9月9日には、予約確認メールの一部をメニューごとに編集できる機能もリリースされました。
問題は、この文面に旧サービスの予約ページURLや、旧サービス前提の案内が入っている場合です。並行期間に旧サービスから予約した人には、古い案内が届きます。移行のアナウンスを入れるなら、この文面も並行期間の初日に書き換えておいてください。
電話予約とネット予約で扱いが分かれる
リマインドメールの配信対象は、ネット予約ページで受け付けた予約のみです。電話で受けて管理画面に手入力した予約には飛びません。並行期間中は、どの経路で入った予約がどちらのサービスにあるのかが混ざりやすくなります。
紙でもよいので、並行期間だけは受付経路と登録先を1枚の表で管理するのが安全です。期間が終われば捨てられます。
連携している他のサービスを外し忘れる
Airウェイトと連携している場合、順番待ちの運用がAirリザーブ側の予約に依存しています。当日来店予定の予約をAirリザーブからAirウェイトへ自動連携する仕組みなので、Airリザーブ側の受付を止めると、その連携も実質的に止まります。順番待ちを続けるつもりなら、移行先の予約とどう繋ぐかを先に決めてください。
「お店のミカタ」との連携がある場合も同様です。ヘルプセンターに連携の記事が公開されており、掲載先の予約導線が旧サービスを向いている可能性があります。掲載媒体側の設定も洗い出しの対象です。
計測タグを設置していた場合は、移行先でも同じ計測が続くように設定を移してください。並行期間の数字が片方にしか入らないと、あとで効果を比べられなくなります。
乗り換えないほうがよい場合
最後に、逆の判断も置いておきます。次の条件に当てはまる店は、いま移る理由が薄いはずです。
予約件数が多く、他社の無料枠や下位プランでは件数の上限にぶつかる。Airリザーブは全プランで月間予約件数が無制限なので、この点は他社に対して優位です。件数が理由で困っていないなら、そこを手放すことになります。
無料プランのまま、決済まで含めて回っている。フリープランでも利用申請すればオンライン決済機能を使えると明記されており、月額0円で代金の受け取りまで組めます。ここが成立している店は、移る先で同じ条件が揃うかを慎重に見てください。
Airウェイトとの連携や、他のAirサービスとの組み合わせで運用が回っている。2025年5月27日にリアルタイム連携へ強化されており、予約と順番待ちをAirウェイト側の1画面で管理できます。この組み合わせを前提に運用を作り込んでいるなら、乗り換えは想像より大きな作り直しになります。
サービス自体に不安があって移ろうとしている場合も、いったん止まってください。Airリザーブ本体のサービス終了や提供終了の告知は確認できませんでした。新規の申し込み停止の告知もありません。運営会社は株式会社リクルートで、公式ページに「PRODUCED BY RECRUIT」と記載されています。ヘルプセンターの記事全193件を確認した範囲でも、「終了」に該当する告知は「『Internet Explorer』サポート終了のお知らせ」(2022年6月15日)の1件だけです。継続性への不安は、いまのところ根拠がありません。
移る理由は、機能と運用の具体的なずれであるべきです。独自ドメインが要る、リマインドの条件が合わない、順番待ちまで含めた月額が見合わない、権限を分けたいがカレンダータイプの条件で使えない。この種の具体的な理由が1つ以上ある場合にだけ、乗り換えの手間が回収できます。
業種ごとに予約枠をどう組み直すかの例を見たい場合は業種ごとの使い方、移行先の操作感を先に確かめたい場合はデモを見る、細かい条件をつぶしておきたいときはよくある質問を参照してください。乗り換えでいちばん時間を使うのは、新しいサービスの操作を覚える作業ではありません。URLを載せた場所を洗い出す作業と、データを期間で区切って書き出す作業です。この2つを先に見積もっておけば、切り替えは想定内で終わります。
Q1. Airリザーブから乗り換えるとき、予約データは移せますか?
予約情報のCSVダウンロードで書き出せます。ただし有料プラン限定で、1回あたり1,000件まで、対象データが0件または1,000件を超えている場合はダウンロードできません。期間を区切って複数回に分けて出す必要があります。プランを下げたり解約したりすると書き出せなくなるため、有料プランのうちに全期間ぶんを落としてください。
Q2. 顧客名簿だけを書き出すことはできますか?
顧客情報だけを単体でCSVエクスポートできるかは、公開資料では確認できませんでした。顧客管理画面の記事にCSV出力の記載がありません。機能が無いとは断定できないため、予約情報CSVに含まれる顧客の項目で足りるかを先に確認し、足りない場合はヘルプデスクへ問い合わせてください。予約カレンダーの印刷機能はあります。
Q3. 解約はいつ申請すればよいですか?
有料プランは解約希望月の15日までの申請が必要です。16日以降の申請は翌月末での解約になり、日割り計算はされません。解約金はかかりません。解約希望月は最大12か月先まで選べるため、いま入っている予約が終わる月をあらかじめ指定しておく方法もあります。フリープランは解約手続きが不要で、カレンダーを非公開にすれば受付を止められます。
Q4. 切り替えの順番はどうすればよいですか?
移行先の予約ページを先に作って受付を開始し、URLを掲載しているすべての場所を差し替えてから、旧サービスのカレンダーを非公開にします。両方を開けておく期間を数週間とれば取りこぼしが出ません。すでに入っている予約はその日付が過ぎるまで旧サービスで管理し、決済の残件を片付けてから解約を申請します。
Q5. AirIDは削除したほうがよいですか?
残すことを勧めます。公式に「お客様情報の消去後は、各サービスのご登録情報も含めデータ復旧はいたしかねます。また、同一のAirIDを使用して再登録することはできません。」と明記されています。プランの解約とAirIDの削除は別の行為で、プランを解約してもAirIDは残せます。過去の予約状況を確認したい場面は乗り換え後にも出てくるため、消さないほうが安全です。