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美容室がLINEで予約を受ける|個別のやり取りを残さない形にする

2026年9月10日・Rizaflow編集部

美容室の予約システムを検討していると、必ず「LINEで受けたい」という話になります。お客様が日常的に使っていて、店側も追加の説明がいらないからです。ただ、LINEで予約を受けるという言葉は、実際には3つの別々の形を指しています。どれを選ぶかで、残る記録も、かかる費用も、忙しい日の手間もまったく違います。ここでは3つの形を分けたうえで、美容室という業態で何が起きるのかを、公式に公開されている仕様を確かめながら整理します。結論を先に言えば、予約そのものを個別のやり取りで受け続ける形は、店が育つほど破綻します。

「LINEで予約」には3つの形がある

まず言葉を分けます。同じ「LINEで予約を受けている」でも、中身は次の3つのいずれかです。

・スタイリスト個人のLINEアカウントに、トークで日時を送ってもらう形 ・店の公式アカウントのチャットで、トークのやり取りとして受ける形 ・公式アカウントから予約のページへ案内し、そこで枠を確定させる形

多くの美容室は1番目から始まります。担当者とお客様が個人的につながっていて、そのまま「来週の土曜、空いてますか」というメッセージが届く。手間がかからず、関係も深まるように見えます。

2番目は、店として公式アカウントを作った段階の形です。窓口は店に一本化されますが、やり取りの性質は1番目と変わりません。

3番目は、LINEを入口として使い、確定は予約の仕組みに任せる形です。トークは連絡の場として残しますが、枠の管理はトークの外で行います。

この3つは、どれが優れているという話ではなく、店の規模と担当者の人数で使い分ける対象です。ただし1番目については、後述するとおり店の資産にならない性質があります。

個人のLINEで受け続けると、店に何も残らない

スタイリストの個人アカウントで予約を受ける形は、始めるのが最も簡単で、やめるのが最も難しい形です。問題は4つあります。

1つ目は、その人が辞めたら顧客ごと消えることです。予約の履歴も、好みの記録も、連絡先も、個人の端末の中にあります。担当者が独立すれば、お客様はそのまま移ります。店として引き継ぐ手段がありません。

2つ目は、プライベートと混ざることです。休みの日の夜にも予約の連絡が届き、既読になれば返信を期待されます。断りづらいので、休みが休みでなくなります。離職の理由として、この負担は軽く扱われがちですが、実際には重いものです。

3つ目は、他のスタッフから見えないことです。担当者が休みの日に入った予約は、店の台帳に反映されません。同じ枠を別の人が売ってしまいます。

4つ目は、個人情報の扱いです。お客様の連絡先や来店の履歴が、店の管理の外にある端末に置かれている状態になります。取り扱いの基本的な考え方は、個人情報保護委員会が公開している事業者向けの案内で確認できます。小さい店ほど、この点は後回しになりがちです。

・辞めたら顧客ごと消える ・休日と夜間が侵食される ・店の台帳に反映されない ・情報が店の管理の外に出る

始めてしまった店が元に戻すのは大変ですが、少なくとも新しく入るスタッフには最初から個人アカウントを使わせない、というところからは始められます。

公式アカウントのチャットで受ける場合、どこに線があるか

店として公式アカウントを持ち、チャットで予約を受ける形にすると、窓口は一本化されます。ここで確かめておきたいのが、チャットという機能の位置づけと、記録がどれだけ残るかです。運営元の説明は次のとおりです。

「LINEチャット」は、LINE公式アカウントで友だち1人ひとりとLINEのトークで会話ができる機能です。有料で提供する「チャットProオプション」は、チャット機能のビジネス用途での利用をより一層充実させるオプションサービスです。 出典: www.lycbiz.com

同じページに記載されている基本機能とオプションの違いのうち、美容室にとって効いてくるのは記録の保存期間です。基本機能ではチャットの履歴は6か月、月額3,000円(税別)のチャットProオプションを付けると5年まで保存されます。整理に使うタグの数も、基本機能では最大5個、オプションで最大300個と差があります。金額と条件は2026年9月時点で公開されているものなので、検討する時点で必ず最新のページを確認してください。

ここが美容室にとって重要なのは、来店の間隔と保存期間の関係です。カットだけの人は2か月おき、カラーも含めれば1か月半おきに来ますが、年に2回か3回という人も普通にいます。基本機能の6か月では、久しぶりに来た人の前回のやり取りが残っていない可能性があります。「前回どうしましたっけ」と聞き直すことになり、常連であるほど印象が悪くなります。

料金の線は、配信の通数で引かれている

費用の構造も押さえておきます。公式アカウントの料金プランは3つで、月額固定費と無料で送れるメッセージの通数が違います。

・コミュニケーションプラン、月額0円、無料メッセージ200通 ・ライトプラン、月額5,000円(税別)、無料メッセージ5,000通 ・スタンダードプラン、月額15,000円(税別)、無料メッセージ30,000通

重要なのは、通数の数え方です。1回の配信で送った相手の人数がそのまま通数になります。友だちが400人いる店が一斉配信を1回行えば、その時点で400通です。無料枠の200通は1回の配信で超えます。

一方で、1対1のチャットの送受信、応答メッセージ、あいさつメッセージは、この通数に含まれません。つまり、個別の連絡を主に使う運用であれば、費用はかかりにくい構造になっています。逆に、全員へのお知らせを月に何度も送る運用は、すぐに有料の枠が必要になります。

美容室の場合、一斉配信は相性がよくありません。来店の周期が人によって違うので、全員に同じ内容を送っても大半には響かず、ブロックだけが増えます。効くのは「前回から6週間経った人にだけ送る」という形で、これは配信ではなく個別の連絡に近い運用です。

美容室のトークには、画像が届く

他の業種と決定的に違うのが、画像です。美容室のトークには「こういう髪型にしたい」という写真が送られてきます。雑誌の切り抜き、SNSで見つけた画像、以前の自分の写真。これは予約の付随物ではなく、施術の指示そのものです。

この画像が、トークの流れの中に埋もれます。予約の日時、変更の連絡、雑談、そして画像。当日、施術の直前に探そうとすると、スクロールして遡ることになります。担当者が別の人なら、そもそも見られません。

保存期間の話と合わせると、より深刻です。半年前に送られた画像は、基本機能のままなら残っていない可能性があります。「前と同じで」と言われて、前の記録が消えている状態です。

対処は2つです。1つは、画像が届いたらその場でカルテや顧客の記録に移すこと。もう1つは、そもそも画像を受け取る場所をトークではなく予約の際の備考にしておくことです。後者にすると、予約と画像が同じ場所に並びます。

・トークの画像は施術の指示。流れると探せない ・担当者以外からは見えない ・保存期間を過ぎると消える

トークで枠を受けると、二重予約は避けられない

チャットで予約を受ける運用の最大の弱点は、枠の確保と会話が別々に進むことです。

土曜の14時を希望するメッセージが届く。店側が台帳を見て空いていることを確認し、「お取りしました」と返す。この間に、掲載サイトから同じ枠の予約が入る。よくある事故です。

メッセージのやり取りには時間差があります。お客様は仕事の合間に送ってくるので、返信を読むのが数時間後になることも普通です。その数時間、店側は枠を押さえておくのか、押さえずにおくのか。押さえれば他のお客様を断ることになり、押さえなければ二重予約の危険が残ります。

さらに、忙しい日には返信そのものが遅れます。施術中に届いたメッセージは、閉店後に読むことになります。翌朝返信したときには、お客様はもう別の店を予約しています。

枠の確定を人の返信に依存している限り、この構造は変わりません。件数が増えるほど事故の確率は上がります。予約の件数が1日10件を超えるあたりから、トークでの受付は限界に近づきます。

予約はページ、連絡はトーク、と役割を分ける

現実的な着地は、3番目の形です。LINEは入口と連絡の場として使い、枠の確定は予約の仕組みに任せます。

この形にすると、次のように整理されます。

・空き枠を見て自分で選ぶ、確定する、変更する。これは予約のページ ・当日の遅刻の連絡、施術内容の相談、画像の共有。これはトーク ・前日の連絡や次回の案内。これはどちらからでも届く形にする

役割を分けると、お客様の側も迷いません。「予約はこちら」というボタンが1つあり、それ以外の話はトークで送る。この分け方は説明がいらないほど自然です。

抵抗があるとすれば、店側の「トークのほうが親身に見えるのでは」という感覚でしょう。実際には逆です。返信が遅れて枠が埋まるほうが、印象は悪くなります。予約を確実に確保できることのほうが、お客様にとっての価値は大きいものです。

リッチメニューは、最初の1画面で決まる

公式アカウントを開いたときに下部に表示される固定のメニューは、美容室では特に重要です。ここに何を置くかで、トークに届く用件が変わります。

置くべきは4つです。予約する、営業時間と場所、メニューと料金、当日の連絡。この4つが並んでいれば、トークで聞かれる用件はかなり減ります。

やってしまいがちなのが、項目を詰め込むことです。6つも8つも並べると、どれを押せばよいか分からず、結局トークで質問が来ます。項目は4つか、多くても6つまでに抑えます。

配置にも順序があります。指を置きやすい左上に「予約する」を置きます。スマートフォンを片手で持ったときに最初に触れる位置です。細かいことのようですが、押される回数は明確に変わります。

・項目は4つから6つまで ・左上に予約を置く ・言葉は短く。「ご予約はこちらから」より「予約する」

あいさつメッセージで、最初に伝えることを決める

友だち追加の直後に自動で届くメッセージは、通数にカウントされません。ここは費用をかけずに使える場所です。

美容室のあいさつメッセージに入れるのは3つです。予約の入口、営業時間と定休日、そしてこのアカウントで何ができるかの説明です。

ご登録ありがとうございます。 ご予約と日時のご変更は、下のメニューの「予約する」からいつでも承っております。空いているお時間もそのままご覧いただけます。 当日の遅刻のご連絡や、なりたい髪型のお写真は、このトークにお送りください。 営業時間は10時から19時、定休日は毎週火曜です。

長くしないことが肝心です。最初のメッセージが長いと読まれません。上の分量で十分に用が足ります。

友だち追加を、どこで頼むか

公式アカウントを作っても、友だちが増えなければ何も始まりません。美容室で確実に追加してもらえる場面は、施術後の会計時です。

理由は3つあります。施術が終わって満足度が高い、次回の話を自然にできる、そしてスマートフォンを取り出すタイミングがすでにあることです。

会計の際に、次回の予約の話とセットで案内します。「次回のご予約はこちらから取れます」と言いながら、コードを読み取ってもらう。ここで手伝うことが大事で、紙を渡すだけでは登録されません。

席に案内した直後に頼む店もありますが、これは避けたほうが無難です。施術前の段階では、まだ店の価値が伝わっていません。

置き場所としては、会計台、鏡の下、名刺サイズのカードの3か所を用意します。カードは持ち帰られて、帰宅後に登録されることがあります。

連絡が届かない人がいる前提で組む

LINEを予約の連絡の主軸にするとき、必ず考えておくことがあります。届かない人が一定数いることです。

ブロックされていれば届きません。通知を切っていれば気づかれません。機種の変更で引き継ぎに失敗した人もいます。年配のお客様には、そもそも使っていない人がいます。

前日の連絡をLINEだけに任せると、届かなかった人が無断キャンセルとして現れます。届かないことに店側は気づけないので、原因も分かりません。

対処は、連絡の経路を1つに絞らないことです。予約のときに受け取った連絡先へも同じ内容が届く形にしておく。二重に届くことを嫌う店もありますが、来ないことの損失と比べれば軽い問題です。

・ブロック、通知オフ、機種変更で届かなくなる ・届かなかったことは店側に見えない ・連絡の経路は複線で持つ

スタッフが複数いる店で、トークをどう扱うか

公式アカウントのチャットは、複数のスタッフが同じ画面を見る形になります。ここで運用を決めておかないと、混乱します。

決めることは3つです。誰が返信するか(担当者か、その日の受付担当か)、返信する時間帯はいつか、そして返信したことをどう共有するかです。

美容室で特に問題になるのが、担当者による差です。同じ質問に対して、Aさんは「大丈夫です」と答え、Bさんは「難しいです」と答える。ブリーチの可否や薬剤の相談では、これが起きます。判断が分かれる質問は、その場で答えず担当者に確認してから返す、と決めておきます。

返信の時間帯も決めます。夜中に届いたメッセージに深夜に返信すると、その時間帯に返信が来るものだと思われます。営業時間内に返す、と決めて、あいさつメッセージにも書いておきます。

店側の端末が、施術中に鳴り続ける

見落とされやすいのが、店の側の負担です。電話を減らすためにトークへ寄せた結果、今度は通知が鳴り続ける状態になる店があります。

電話と違って、メッセージは「いま出なくてもよい」ものです。ところが画面に表示は出ます。カラー剤を塗っている最中に通知が視界に入ると、内容が気になります。実際に手を止めなくても、意識は削られます。

対処は単純で、通知を切ることです。そのうえで、確認する時刻を決めます。開店前、昼、閉店前の3回。この形にすると、鳴り続ける状態から抜けられます。

問題は、切ってしまうと当日の遅刻の連絡に気づけないことです。ここは、当日の急ぎの連絡だけは電話でお願いする、と最初に伝えておくことで解決します。あいさつメッセージとリッチメニューの両方に書いておけば、ほとんどの人は守ります。

・通知は切る。見る時刻を決める ・当日の急ぎだけは電話に回す ・見る時刻を決めたら、お客様にも伝える

伝えていない状態で返信が遅れると、無視されたと受け取られます。時間帯を明示することは、店を守る手続きでもあります。

返信の締め切りを決めないと、深夜まで終わらない

トークで予約を受けている店で、いちばん多い訴えが「終わらない」です。閉店後に溜まったメッセージを片付けているうちに、23時を回る。翌朝また溜まっている。

原因は、返信そのものではなく、返信のたびに台帳を開いて空きを確認する動作にあります。1件の返信に3分から5分かかり、それが10件あれば1時間近くになります。

締め切りを決めます。たとえば「20時までに届いたメッセージはその日のうちに、それ以降は翌営業日の午前中に」と決めて、あいさつメッセージに書く。それだけで、閉店後に急いで返す必要がなくなります。

そのうえで、返信の内容を型にします。空き枠を3つ提示する、日時を確定して控えを送る、変更の手順を案内する。この3つの型を用意して、あとは日付だけ差し替える。1件あたりの時間が半分以下になります。

・締め切りの時刻を決めて公開する ・返信の型を3つ用意する ・空き枠の確認を、返信のたびにやらない形にする

3つ目が根本的な解決です。空き枠をお客様自身が見られる状態にしておけば、そもそも「空いていますか」というメッセージが減ります。

掲載サイトとLINEを併用すると、どこがぶつかるか

美容室では、大手の掲載サイトとLINEを同時に使っている店がほとんどです。この2つは性質が違うので、役割を分けないとぶつかります。

掲載サイトは、店を知らない人が見つける場所です。予約はサイトの管理画面に入ります。LINEは、すでに来たことのある人とつながる場所です。ここで起きるのが、同じお客様が両方から予約してくる状態です。

サイト経由の予約には送客の費用がかかります。すでに常連になっている人がサイト経由で予約し続けると、その分の費用が毎回発生します。金額や課金の方式は各社の公開ページで確認が必要で、プランも改定されるため、比べるときは最新の料金表を見てください。

分け方は明快です。初回はサイト、2回目以降はLINEと自店の予約ページ。この移行を来店時に一言案内するだけで、半年ほどで比率が動きます。

・初回の入口はサイト、再来の入口はLINE ・同じ人が両方から来る状態を放置しない ・移行の案内は会計時の一言で足りる

注意点として、掲載サイト側の規約で、サイト経由で来たお客様への直接の誘導に制限がある場合があります。契約している内容を確認したうえで進めてください。

顧客の記録は、トークの外に置く

最後に、記録の置き場所です。トークは会話の流れなので、探すのに向いていません。「前回何をしたか」「アレルギーはあるか」「どの薬剤を使ったか」を遡って探すのは現実的ではありません。

顧客ごとの記録は、予約と同じ場所にまとめます。予約の一覧からその人の履歴が開ける状態になっていれば、施術の前に確認する動作が数秒で済みます。トークを遡る運用のままだと、忙しい日には確認が省略され、それが事故につながります。

保存期間の制約も、記録を外に置いておけば関係なくなります。トークが消えても、店の記録は残ります。

記録として残す項目は、多くする必要はありません。前回の日付、担当者、施術の内容、使った薬剤の番号、そして次回の目安。この5つが並んでいれば、施術前の確認は十分にできます。項目を増やしすぎると入力されなくなり、空欄の並んだ記録になります。空欄の記録は、無いのと同じです。

入力の手間を下げる工夫として、会計の操作の流れの中に記録を書く場所を置く方法があります。会計は必ず全員が通る工程なので、そこに組み込めば入力漏れが起きません。施術直後は記憶が鮮明なので、内容も正確に残ります。

トークから予約のページへ移すときの、3か月の手順

すでにトークで受けている店が形を変えるとき、一気に切り替えると混乱します。3か月に分けて進めるのが現実的です。

1か月目は、予約のページを用意して、リッチメニューに「予約する」を追加するだけにします。トークでの受付はそのまま続けます。この段階で移るのは、新しく友だち追加した人と、もともと自分で予約したい人です。全体の2割ほどが自然に移ります。

2か月目は、会計時の案内を始めます。次回の話をするときに、その場でページを開いてもらい、1回だけ一緒に操作します。ここで一気に比率が動きます。1回でも自分で予約した人は、次回から迷いません。

3か月目に、トークで届いた予約の依頼への返信の型を変えます。空き枠を並べて確定するのではなく、「こちらから空いているお時間をご覧いただけます」とページを案内する形に切り替えます。急ぎの人や、操作が難しい人には従来どおり対応します。

・1か月目、入口を用意して並べるだけ ・2か月目、会計時に一緒に操作してもらう ・3か月目、返信の型をページ案内に変える

この順序を守れば、お客様が離れることはほとんどありません。逆に、いきなり「トークでの予約は受け付けません」と宣言すると、常連ほど反発します。

切り替えでつまずく4つの型

うまくいかない店には、共通の型があります。

1つ目は、予約のページを作っただけで満足する型です。リッチメニューに置いていない、会計時に案内していない。作った本人しか存在を知らない状態で、3か月後に「使われなかった」と結論づけます。

2つ目は、トークと予約のページで、メニューや料金の表記が違う型です。トークでは「カットとカラー」と呼んでいるものが、ページでは別の名前で並んでいる。お客様は同じものだと分からず、トークに戻ってきます。呼び方は必ず揃えます。

3つ目は、確定の控えが届かない型です。ページで予約したのに何も届かないと、不安になってトークで「取れていますか」と確認が来ます。手間は減らず、増えます。控えが届く形になっているかは、自分で一度予約して確かめてください。

4つ目は、全部をLINEに寄せてしまう型です。連絡も予約も記録も1か所に集めると、そこが止まったときに何も分からなくなります。予約の記録は店側に持ち、LINEは連絡の経路の1つとして扱う。この距離感が、長く使ううえでは安全です。

LINEを入口にするときに、確かめておく場所

ここまでを踏まえて、道具を選ぶ段階で見る場所を挙げます。

まず、いまの形を変える必要があるかどうかです。友だちが100人程度で、予約が1日数件なら、トークで受け続けても事故は起きにくいものです。各社の違いを機能の単位で並べた他社との比較を見て、自分の店で困っている部分だけを確かめてください。困っていないなら、そのままで構いません。

次に、トークと予約をどうつなげるかです。予約のページへ案内する形にしたとき、確定の控えや前日の連絡がどの経路で届くのかは道具によって違います。扱える連絡の形はできることに整理されています。

費用は、公式アカウントの月額と合わせて見ます。配信の通数で課金される部分と、予約の仕組みの月額は別々にかかります。料金を見て、合計でいくらになるかを先に計算しておいてください。

業態によって、トークに来る用件の性質は変わります。施術の時間が長く、仕上がりの相談が事前に必要な業態では、画像のやり取りが多くなります。業種ごとの使い方で、自分の店に近い形の運用を確認できます。

実際の動きは触ったほうが早く分かります。お客様がメニューを押してから予約が確定するまでの手数を、自分で数えてみてください。デモを見るから一度通しで試すと、迷う場所が見つかります。

友だちの引き継ぎ、既存のトークの扱い、複数のスタッフでの運用といった実務の疑問はよくある質問にまとまっています。

トークで受けた予約を店の記録として残すには、受け付けた後の連絡と次回の案内まで同じ場所でつながっている必要があります。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている形であれば、トークは連絡の場として残したまま、記録の側だけを店の資産にできます。

Q1. LINEのトークだけで予約を受け続けるのは、何件くらいまで可能ですか?

明確な線はありませんが、1日の予約が10件を超えるあたりから返信の遅れと二重予約が出始めます。担当者が休みの日に届いたメッセージが台帳に反映されない構造なので、スタッフが2人以上いる時点で、枠の確定はトークの外に出したほうが安全です。

Q2. LINE公式アカウントは無料のままで運用できますか?

個別のチャットや自動応答は通数にカウントされないため、一斉配信をしなければ無料のプランでも運用できます。ただし友だち全員への配信を行う場合、送った相手の人数がそのまま通数になるので、無料枠の200通は1回の配信で超えます。

Q3. お客様から送られてきた髪型の画像は、どう管理すればよいですか?

届いた時点で顧客の記録側に移すのが確実です。基本機能ではチャットの履歴の保存が6か月なので、来店の間隔が空く人の画像は消えている可能性があります。予約の備考として受け取る形にすると、予約と画像が同じ場所に並びます。

Q4. スタイリスト個人のLINEで受けている状態を、どう切り替えればよいですか?

既存の関係を急に断つと反発が出るので、まず新しく入るスタッフに個人アカウントを使わせないところから始めます。既存のお客様には、次回の来店時に公式アカウントの友だち追加と予約の入口を案内し、半年から1年かけて移していく形が現実的です。

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