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カイロプラクティック院で電話予約を減らす|施術中に鳴らさないための組み方
2026年9月15日・Rizaflow編集部

施術台にうつ伏せになっている人の背中に手を置いている最中、受付の電話が鳴る。カイロプラクティック院で電話予約を減らしたいと考える院長が、いちばん最初に思い浮かべる場面はたいていこれです。美容室のように「手が空いたら取る」という選択肢が無いのがこの業態の特徴で、施術の途中で手を離すこと自体が施術の質を落とします。この記事では、電話を全部なくすのではなく、施術中に鳴らないところまで持っていくための組み方を、カイロプラクティック院の1日の流れに沿って書いていきます。
手を置いている間は、電話に出られないという前提から始める
飲食店や物販であれば、作業を中断して受話器を取ることができます。カイロプラクティック院はそうではありません。骨盤や頸椎に手を当てている状態で「少々お待ちください」と言って離れることは、技術的にも、受けている人の心理的にも成立しません。施術は30分から90分の連続した時間として組まれていて、その間ずっと手が塞がっています。
つまりカイロプラクティック院の電話問題は「出る余裕があるか」ではなく「出られない時間が1日の大半を占めている」という構造の問題です。9時から19時まで開けている1人院で、予約が8枠入っていれば、手が空いているのは枠と枠のあいだの数分だけです。この前提を認めたうえで、では鳴った電話をどこで受け止めるか、という順番で考えないと、いつまでも「出られなくて申し訳ない」という気持ちだけが残ります。
受付に人を置けば解決する、という話にもなりません。カイロプラクティック院の多くは施術者が1人、ベッドが1台か2台という規模で、受付専任を雇うと1日の売上をそのまま人件費に持っていかれます。自費の施術が6,000円前後、1日8人だとして、そこから受付の人件費を出す計算は成り立ちにくい。人を増やす以外の手で組む、というのがこの業態の現実的な出発点です。
鳴っている電話を、3つに分けて数える
手を打つ前に、1週間だけ着信の中身を数えます。カイロプラクティック院にかかってくる電話は、おおむね3つに分かれます。
・新しく予約を取りたいという電話 ・この症状は診てもらえるのか、という相談の電話 ・今日いますぐ行きたい、という急ぎの電話
この3つは性質がまったく違うのに、同じ電話口でまとめて受けているせいで、どれも減らせないという状態になっています。予約を取りたいだけの電話は、受付の窓口をひとつ作れば消えます。相談の電話は、窓口を作っても消えません。急ぎの電話は、むしろ残しておかないと患者を取りこぼします。
数え方は難しくありません。受付のメモ帳に、日付と時刻と、この3つのどれかを書くだけです。1週間続けると、自分の院の電話が何でできているかが見えます。ここで多くの院長が驚くのは、純粋な予約申し込みの電話が思ったより少ないことです。相談の電話が半分近くを占めていて、しかもその相談のほとんどが同じ数種類の質問に収まっている、という結果になることが珍しくありません。
相談の電話は、答えの置き場所を変えないと減らない
「腰が痛いんですが、診てもらえますか」「ヘルニアと言われたんですが大丈夫ですか」「保険は使えますか」。この種の電話は、ネット予約の窓口を作っても減りません。予約を取りたいのではなく、予約を取ってよいかどうかを確かめたくてかけてきているからです。
減らすには、答えをページの上に置くしかありません。しかもここには、この業態に固有の制約がかかります。カイロプラクティックは日本では国家資格になっておらず、法令上の位置づけがはっきりしていません。あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律には次のように書かれています。
何人も、第一条に掲げるものを除く外、医業類似行為を業としてはならない。ただし、柔道整復を業とする場合については、柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号)の定めるところによる。 出典: laws.e-gov.go.jp
この条文と、過去の判例や行政の取扱いをどう読むかは専門家のあいだでも議論があり、この記事で断定できる話ではありません。院として押さえておくべきなのは、電話口で「その症状なら治ります」と答えることが、法令上も広告の面でも危うい領域に踏み込みうる、という点です。所管の窓口や、この分野に詳しい専門家に一度確認しておくことを勧めます。
そのうえで、電話で答えるのではなくページに置くべき内容は次のようなものです。
・受けられる相談と、受けられない相談の線引き ・初回に何をするか(問診、検査、説明、施術という流れと、それぞれにかかる時間) ・健康保険が使えるかどうか ・料金(初回と2回目以降を分けて) ・服装と持ち物
この5つが書かれていないページを持っている院は、その5つを電話で毎回説明していることになります。1回5分の説明を週に15回やれば、月に5時間です。書いておけば消えます。
保険が使えるかどうかを、いちばん上に書く
カイロプラクティック院にかかってくる電話のうち、かなりの割合が「保険は使えますか」です。これは整骨院や接骨院と混同されているために起きます。柔道整復師が施術する接骨院では、急性の外傷について健康保険が使える場合があります。カイロプラクティックや整体は自費です。
利用者からすると、看板の見た目も、施術台の並び方も、駅前の立地も似ています。違いは資格と保険の扱いにあるのですが、そこは外からは分かりません。だからページの最初のほうに、はっきりと自費であること、1回あたりいくらかかることを書いておく必要があります。ここを曖昧にしたまま予約の窓口だけ作ると、今度は来院してから「保険が使えないなら帰ります」という取り消しが起きます。電話が減っても、無駄になる枠が増えるだけです。
料金の出し方で迷ったら、初回と2回目以降を必ず分けて書くのが原則です。カイロプラクティック院の初回は、問診票の記入、姿勢や可動域の検査、結果の説明、その日の施術という順で進むため、2回目以降の倍近い時間がかかります。初回8,000円前後、2回目以降5,000円から6,000円という組み方が広く見られますが、地域と施術内容で幅があります。自院の金額を、時間の長さとセットで示してください。
予約の窓口を、電話の外に1つ作る
相談の電話をページで受け止めたら、次は予約そのものの入口です。ここで押さえるべきカイロプラクティック院固有の点が1つあります。枠の長さが一定ではない、ということです。
初回は90分、2回目以降は30分、状態が安定した人のメンテナンスは20分。このように、同じ院の中で枠の長さが3種類も4種類もあるのがこの業態です。電話で予約を受けていると、この振り分けを毎回口頭でやることになります。「初めてですか」「前回はいつ頃でしたか」と聞いて、頭の中で枠の長さを決めて、台帳の空きと突き合わせる。この作業が電話を長くしています。
窓口をページに移すと、この振り分けが自動的に済みます。初めての人が初回のメニューを選べば90分の枠しか出てこない、という組み方になるからです。逆に言えば、メニューごとに枠の長さを変えられない仕組みでは、カイロプラクティック院の予約は受けられません。窓口を選ぶときは、この1点を最初に確かめてください。何ができて何ができないかはできることのページで確かめられます。業態ごとの組み方の違いは業種ごとの使い方にまとまっています。
問診票を、来院前に書いてもらう
電話が長くなるもう1つの原因が、初回の案内です。何分前に来てほしいか、どんな服装がよいか、駐車場はどこか、といった案内を電話で全部話しています。
カイロプラクティック院では、問診票の記入に10分から15分かかります。症状の経過、既往歴、服薬、仕事や生活での姿勢まで書いてもらうからです。これを院で書いてもらう前提だと、予約時間の15分前に来てくださいという案内が必要になり、その説明でまた電話が伸びます。
予約を受けた時点で問診票の入力用紙を送れるようにしておくと、この案内そのものが要らなくなります。ただし症状や既往歴は、個人情報保護法でいう要配慮個人情報にあたります。取得の前に本人の同意を取る必要があるため、入力画面には何のために聞くのか、どこに保管するのかを書き添えてください。紙で受け取っていたときには曖昧だった部分が、電子にすると曖昧なままでは済まなくなります。
留守番電話のメッセージを、この業態向けに作り直す
出られない時間帯の受け皿は留守番電話です。ただし、機械の初期メッセージのままでは機能しません。カイロプラクティック院の留守番電話には、次の5つを入れてください。
・いまは施術中で出られないこと ・折り返しの時間帯(具体的な時刻で) ・予約はページからいつでも取れること、そのページの場所 ・症状の相談は電話では答えられず、来院時に判断すること ・急に動けなくなった場合の案内
4つ目が、他の業態には無い項目です。これを入れておかないと、留守番電話に長い症状の説明が吹き込まれ、折り返しでまた長い電話をすることになります。「症状については、お会いして検査してからお話ししています」と先に言っておくだけで、吹き込まれる内容が予約の意思表示だけに変わります。
5つ目も入れておいたほうがよい項目です。急に腰が抜けて動けないという人は、その日のうちにどこかへ行きます。折り返しを待っている余裕がありません。当日の受付をどうしているかを短く入れておくと、その人が別の院へ流れることを防げます。当日の枠をどう作るかは、枠の設計そのものに関わる話になります。
折り返す時間を決めて、それを外に出す
1人院で折り返しを入れられる時間は、枠と枠のあいだしかありません。ところがカイロプラクティック院の枠は、施術が終わってすぐ次が始まる詰め方をしていることが多く、あいだが0分という組み方も珍しくありません。
ここは枠の組み方から変える必要があります。1件ごとに5分の余白を入れる、あるいは午前の最後と午後の最初に15分の折り返し時間を確保する。どちらかです。そして決めた時間を、留守番電話のメッセージとページの両方に書きます。「折り返しは13時から13時30分のあいだにいたします」と書いてあれば、待つ側は待てます。書いていないと、待てずに何度もかけ直してきます。かけ直しの着信が、また施術中に鳴ります。
折り返しの時間を公開することには、もう1つ効果があります。その時間に出られなかった相手からは、次に電話が来るのではなく、ページから予約が入るようになります。電話で取ろうとして取れなかった経験が、ページを使う理由になるからです。
施術中に鳴らさないために、着信そのものを止める
留守番電話に回す設定を、時間帯で切り替えられるようにしておきます。開院から閉院まで一律で留守番電話にすると、本当に必要な電話まで取れません。逆に一律で鳴らすと、施術中の呼び出し音が施術の邪魔になります。
現実的な組み方は、予約が入っている時間帯だけ留守番電話に回し、枠と枠のあいだの5分と折り返し時間だけ鳴らす、という形です。手動で切り替えるのは現実的ではないので、転送の設定を曜日と時刻で組んでおきます。
もう1つ、意外に効くのが呼び出し音を切ることです。施術室に音が聞こえない位置に電話を置くだけで、受けている側の集中が戻ります。着信があったことは履歴で分かるので、折り返しの時間にまとめて処理すれば足ります。着信音が聞こえている限り、出なくても意識はそちらに行きます。手技を扱う仕事では、これが施術の質に直接響きます。
残す電話を、先に決めておく
全部をページに寄せるのは、この業態では正しくありません。次の3つは電話で受けたほうがよいものです。
・急に動けなくなった人からの当日の連絡 ・施術のあとに体調の変化があったという連絡 ・高齢の方や、家族が代理でかけてくる予約
3つ目が、カイロプラクティック院で特に大きい項目です。来院者の年齢層が高い院では、本人がページから予約を取れないことがあります。さらに、腰を痛めている本人が電話をかけられず、配偶者や子どもが代わりにかけてくるという場面も日常的に起きます。この経路を潰すと、そのまま来院者が減ります。
代理の予約を受けるときは、聞く項目を先に決めておくと電話が短くなります。受ける本人の氏名、連絡の取れる番号が本人のものか代理の人のものか、本人が自力で歩けるか、付き添いが来るか。この4つを聞いておけば、当日の受け入れの準備ができます。付き添いの人が座る場所が要るかどうかは、院の広さによっては先に知っておきたい情報です。
営業と勧誘の電話を、別の経路で止める
カイロプラクティック院にも、広告媒体、リース、求人サイト、ホームページ制作の営業電話が入ります。これらは予約とは何の関係もないのに、施術中に鳴ります。
止め方は他の業態と同じで、番号を着信拒否に入れるという地道な作業になります。ただ、カイロプラクティック院に特有の事情として、卸や器具のメーカーからの連絡は残しておきたい、という点があります。ベッドの修理、消耗品の納品、勉強会の案内。これらを全部止めてしまうと困るので、拒否リストは慎重に作ります。
現実的なやり方は、取引先の番号を先に登録しておき、登録されていない番号は留守番電話に回す、という組み方です。営業の電話は留守番電話に吹き込まないことが多いので、これだけでかなり静かになります。
「電話のほうが早い」と言う人への伝え方
長く通っている人ほど、電話で予約を取りたがります。顔を知っている相手に、機械越しに予約を入れることへの抵抗があるからです。
ここで「ページから取ってください」と正面から言うと、関係が悪くなります。効くのは、次の予約をその場で取る、という形に変えることです。カイロプラクティック院は次回予約制を取りやすい業態で、施術が終わった直後に「次は来週の同じ時間でいかがですか」と提案できます。その場で決まれば、電話をかける用事そのものが消えます。
その場で決められない人には、控えを文字で渡します。「次のご予約はこちらからも取れます」と書いた控えが手元にあれば、次からはそれを使う人が出てきます。使わない人はずっと電話をかけてきますが、それでよいのです。全員を移すのが目的ではなく、施術中に鳴る回数を減らすのが目的です。
予約を受けた直後の控えに、何を書くか
電話を減らすうえで、予約が入った直後に送る控えの中身は見落とされがちです。ここが薄いと、あとから確認の電話がかかってきます。
カイロプラクティック院の控えに入れるべき項目は、日時と場所だけでは足りません。次のものを入れてください。
・所要時間(初回は何分、2回目以降は何分か) ・服装(ジーンズやタイトスカートでは施術しにくい、着替えを貸せるかどうか) ・駐車場の場所と台数、近隣の有料駐車場 ・何分前に来てほしいか、その理由 ・初回の料金と、支払える方法
服装の案内は、この業態でとりわけ効きます。会社帰りにスーツで来た人に着替えを出せない院では、施術できる範囲が狭まります。それを当日に言うと気まずいので、多くの院長が予約のときに電話で説明しています。控えに書いておけば、その説明が要らなくなります。
支払える方法も先に書いてください。自費の施術なので、現金だけの院と、電子マネーやクレジットカードに対応している院が混在しています。8,000円前後の支払いを現金で用意してもらうなら、そう書いておかないと当日に近くの現金自動預払機を探すことになります。
ベッドが複数ある院で、電話の扱いをそろえる
ベッドが2台あり、施術者が2人いる院では、電話の扱いがもう一段ややこしくなります。手が空いているほうが取る、という運用にすると、取った人が相手の予定を把握していないまま予約を入れてしまうからです。
カイロプラクティック院では、施術者ごとに得意な領域や、担当している患者の継続が分かれています。前回この人に診てもらったから今回も同じ人で、という指名が入ることも多い。ところが電話を取ったほうが指名の有無を確認し忘れると、別の施術者の枠に入ってしまいます。当日それが分かっても、もう動かせません。
この取り違えを防ぐには、電話で受けたときも必ず同じ表に書き込む、という一点を徹底するしかありません。手元のメモに書いて後で転記する運用にすると、転記されるまでの30分が空白になります。その30分のあいだにページから予約が入れば、二重予約です。窓口を1つ増やすときは、書き込む場所も1つに絞ってください。
季節と天気で、電話の中身が変わる
カイロプラクティック院の電話は、1年を通して同じ内容ではありません。ここを知っておくと、手を打つ時期を選べます。
寒くなる時期は急性の相談が増えます。腰を痛めた、首が回らないという電話が、朝いちばんにかかってきます。年末は大掃除と荷物の移動で、年始は雪かきと帰省の長距離運転で、来院の理由が変わります。春の引っ越しの時期も同じです。
一方、暑い時期は慢性の相談が相対的に増え、急ぎの電話は減ります。この時期は予約を先に押さえる人が多く、電話の内容も落ち着いています。
つまり、窓口を新しく作って運用に慣れる作業は、急ぎの電話が少ない時期にやったほうがうまくいきます。忙しい時期に新しい仕組みを入れると、うまく動かなかったときに電話へ戻ってしまい、そのまま定着しません。1か月から2か月は、電話と窓口の両方が動く期間として見込んでおいてください。
手を打ったのに、かえって手間が増える3つの型
いくつか、よくある失敗があります。
1つ目は、電話番号をページから消してしまうことです。番号が見つからないと、急ぎの人が来られなくなります。カイロプラクティック院にとって急性の来院は重要な入口で、ここを塞ぐと新しい人が入ってきません。番号は載せたうえで、その横に受けられる時間帯を書くのが正解です。
2つ目は、メッセージアプリに全部寄せることです。文字でやり取りできるようになるので一見よさそうに見えますが、トークには症状の相談が混ざります。返信の内容に気を遣う相談が、予約の申し込みと同じ場所に流れ込むので、結局1件ずつ読んで返すことになります。電話が文字に変わっただけで、時間は減りません。
3つ目は、窓口を作ったのに院の側が気づかないことです。施術中に予約が入っても通知を見られないので、電話で同じ時間に予約を受けてしまう。二重予約が1度起きると、その人は次から電話でしか取らなくなります。窓口を作ったら、通知をどこで受けるか、いつ確認するかまで決めてください。
効いたかどうかを、3つの数字で見る
手を打ったあとは、数字で確かめます。見るのは3つです。
・1週間の着信件数 ・そのうち留守番電話に回った件数と、折り返しが要った件数 ・予約全体のうち、電話以外から入った割合
3つ目が本命です。着信件数だけを見ていると、季節の変動と区別がつきません。ぎっくり腰は寒くなる時期に増えるので、12月の電話が多いのは手が効いていないからではありません。予約全体に占める電話の割合で見れば、こうした変動を打ち消せます。
はじめは電話以外からの予約が2割程度から始まり、案内を整えていくと5割前後まで動く院が多く見られます。10割を目指す必要はありません。急ぎと代理の予約は電話で受けるほうが早いからです。
受け皿を選ぶ段階で、院の事情に照らして見る5点
窓口をどこに置くかを決めるとき、カイロプラクティック院では次の点を先に確かめておくと失敗しません。
・メニューごとに枠の長さを変えられるか(初回90分と再来30分を同じ表の上に置けるか) ・ベッドが複数ある院で、どのベッドを使うかまで管理できるか ・症状や既往歴を扱う前提の同意文を、申し込みの画面に置けるか ・予約を受けた後に、前日の連絡と施術後の連絡まで同じところから出せるか ・決済を必須にしない設定で運用できるか
最後の2つが、業態の違いが出るところです。飲食や宿泊では事前決済が前提の仕組みが多く、自費の施術を都度現金や電子マネーで受け取るカイロプラクティック院には合いません。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしているという組み方であれば、受付と連絡が別々の道具に分かれず、施術中に確認すべきものが1か所に集まります。
料金の考え方や、どこまでが月額に含まれるかは料金のページで確かめられます。他の仕組みとの違いを並べて見たい場合は他社との比較が参考になります。実際の画面の動きを見てから決めたいときはデモを見るから確かめられますし、細かい疑問はよくある質問に集まっています。
電話が減った院で、次に何が変わるか
電話を減らすことの本当の効果は、時間が浮くことではありません。浮いた時間は、たいてい別の作業で埋まります。変わるのは、施術の途中で意識が切れなくなることです。
手技を使う仕事では、相手の身体の反応を感じ取りながら力の入れ方を調整しています。呼び出し音が鳴った瞬間、その集中は切れます。切れた集中は、鳴り終わっても完全には戻りません。1日に10回鳴れば、10回切れています。
もう1つ変わるのが、取りこぼしの中身です。出られなかった電話のうち、どれが予約で、どれが相談だったかは、電話のままでは分かりません。窓口を外に作ると、来なかった予約の数と、答えなかった相談の数が別々に見えるようになります。相談が多いならページの書き方を直す、予約が取れていないなら枠の出し方を直す、という判断ができるようになります。
数えられないものは直せません。電話を減らす作業は、院の入口を数えられる形に組み替える作業でもあります。
そしてもう1つ、電話が減ると院長の1日の組み方そのものが変えられるようになります。いつ鳴るか分からない電話を前提にしていると、まとまった時間を必要とする作業を昼のあいだに入れられません。記録の整理、勉強会の準備、次に来る人の計画の見直しといった作業が、全部閉院後に回ります。着信が折り返しの時間帯に集まるようになると、その時間だけ電話に向き合えばよくなり、残りは連続した時間として使えます。
長く続けている院ほど、この差は大きく出ます。1日10件の着信に分断されていた10年と、まとめて処理できていた10年では、蓄積される記録の量も、施術そのものの練度も変わってきます。電話の受け方は受付の話に見えて、実際には院の時間の使い方をどう設計するかという話です。
Q1. 電話番号をページから消せば、電話は減りますか?
減りますが、同時に急性の来院も減ります。カイロプラクティック院では、急に動けなくなった人がその日のうちに電話をかけてくる経路が重要な入口になっています。番号は載せたまま、受けられる時間帯と折り返しの時間を横に書くのが現実的です。減らしたいのは着信の総数ではなく、施術中に鳴る回数です。
Q2. 症状の相談の電話は、どう答えれば減りますか?
電話口で症状の判断をせず、受けられる相談と受けられない相談の線引きをページに置いてください。カイロプラクティックは国家資格ではなく、電話で効果を断定することは法令の面でも危うい領域に入ります。「検査してからお話ししています」と先に伝える運用に統一し、所管や専門家に一度確認しておくことを勧めます。
Q3. 初回と2回目で施術時間が違いますが、どう受け付ければよいですか?
メニューごとに枠の長さを変えられる仕組みを選んでください。初回90分、再来30分、メンテナンス20分といった複数の長さを同じ表の上で扱えないと、結局は電話で振り分けることになります。窓口を選ぶ段階で、この1点を最初に確かめるのが失敗しないコツです。
Q4. 高齢の患者が多く、全員をネット予約に移せません。どうすべきですか?
全員を移す必要はありません。電話で受けるべきものを先に決めてください。高齢の方、家族による代理の予約、急に動けなくなった人からの連絡の3つは電話で受けたほうが早く済みます。残りを窓口に寄せるだけで、施術中の着信は十分に減ります。