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コーチングのキャンセル料の決め方|伝える場所と書き方

2026年9月15日・Rizaflow編集部

コーチングのキャンセル料を決めようとして手が止まるのは、金額そのものより「何に対していただくのか」が固まっていないからです。サロンのように材料や部屋を押さえているわけではなく、オンラインのセッションなら場所代もかかりません。それでも、直前に抜けられた枠を別の人で埋め直すことは、ほとんどできません。コーチングの予約は、働いている人が空けられる平日の夜と週末に集中しているからです。

この記事では、コーチングに特有の契約の形(単発、体験、継続の回数契約)ごとにキャンセル料の考え方を分けます。そのうえで、金額の段階の切り方、リスケジュールとの線引き、オンラインならではの遅刻と接続トラブルの扱い、規定をどこにどう書くかまでを順に整理します。

コーチングの枠は、埋め直しのきかない時間に偏っている

コーチングを受ける人の多くは、会社員、管理職、経営者、独立して間もない個人事業主です。平日の日中は本業があるので、セッションの希望は平日の19時から22時までの間と、土日の午前から夕方に寄ります。副業でコーチをしている人なら、自分の本業の都合でも同じ時間帯しか出せません。

1人で運営しているコーチの週の枠を数えると、平日の夜に1日2枠、土日に各3枠で、合わせて16枠ほどが上限になります。この中で1枠が当日に抜けると、その週の売上に占める割合は小さくありません。

さらに、コーチングの予約は数週間先まで先に押さえられているのが普通です。隔週で通っている人は、次のセッションをその場で決めて帰ります。前日の夜に「明日は行けません」と連絡が来ても、翌日の21時の枠を取りに来る人はまずいません。美容室のように、当日の空きを見て予約する客層ではないからです。

失うのは枠だけではありません。セッションの前には、前回のメモを読み返し、クライアントが決めた行動の進み具合を想定して問いを用意します。これに15分から30分ほどかける人は多く、直前のキャンセルではこの準備も無駄になります。

つまり、コーチングのキャンセル料は「押さえていた時間と、そのために使った準備の時間を、他で取り戻せないこと」への手当てです。材料費のような目に見える損失がないぶん、金額を決めるときも、クライアントに説明するときも、この中身を言葉にしておく必要があります。

契約の形が3つあり、キャンセル料の考え方もそれぞれ違う

キャンセル料の規定が揉める原因でいちばん多いのは、契約の形が違うものを1つの規定で済ませようとすることです。コーチングには、少なくとも次の3つの形があります。

単発のセッション。1回ごとに申し込み、1回ごとに支払う形です。キャンセル料はお金でいただくことになります ・体験セッション。無料か、通常より安い料金で行う初回です。無料のものからはキャンセル料を取りようがありません ・継続の回数契約。3か月で6回、6か月で12回のように、回数と期間をまとめて契約し、料金は先に支払ってもらう形です

このうち継続の回数契約で「当日のキャンセルは料金の50%」と書いてしまうと、意味が通らなくなります。料金はもう受け取っているので、何の50%を誰がどう払うのかが決まらないからです。クライアントからすれば、すでに払ったお金にさらに上乗せされるのかと受け取ります。

体験セッションも同じです。無料の体験に「キャンセル料をいただきます」と書くと、申し込みそのものをためらわせます。体験で無断の不参加が続くなら、お金ではなく「次回の体験の申し込みはお受けできません」という扱いにするほうが筋が通ります。

整理すると、単発はお金で、継続は回数で、体験は次の受付で扱う、という分け方になります。この3つを最初に分けてから金額や条件を決めると、規定の文面も短くなり、クライアントからの問い合わせも減ります。案内ページでも、3つの料金表の近くにそれぞれの規定を置くと、読み違いが起きにくくなります。

法律が引いている線を、先に確認しておく

キャンセル料をいくらにしてもよいわけではありません。個人のクライアントとの契約は消費者契約にあたり、消費者契約法の第9条が、解除に伴う損害賠償の額や違約金の定めについて線を引いています。

当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 出典: laws.e-gov.go.jp

条文では、この部分を超える額が無効とされています。ポイントは「時期等の区分に応じ」と「平均的な損害」の2つです。キャンセルの時期ごとに段階を分け、それぞれの段階で実際にどれくらいの損失が出ているのかを説明できる金額にしておく、というのが規定を作るときの基本の姿勢になります。

コーチングで確認しておきたい点がもう1つあります。消費者庁の特定商取引法ガイドでは、期間と金額が一定を超える継続的なサービスのうち、政令で指定された役務を「特定継続的役務提供」としています。

現在、エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソコン教室の7つの役務が対象とされています。 出典: no-trouble.caa.go.jp

一般的なコーチングはこの一覧に名前がありません。ただし、英語の学習を伴走する形のコーチングのように、内容が語学の教授に近いものは、期間が2か月を超え、金額が5万円を超えると語学教室として扱われる可能性があります。その場合は中途解約のルールなどが別に定められているので、自分のサービスがどこに当たるかは、消費者ホットライン(188)や弁護士に確認してから規定を作ってください。法人が費用を出す研修の一環として社員にコーチングを行う場合は、契約の相手が事業者になるため、消費者契約とは扱いが変わる場面もあります。

単発のセッションは、開始からの時間で段階を切る

単発のセッションでは、キャンセル料をお金でいただきます。段階の切り方は、コーチングの枠が埋め直せる見込みで決めるのが現実的です。

コーチングの枠は数日前から埋まり始めるので、開始の72時間前までに空けば、別のクライアントが日程を寄せてくれる可能性が残ります。24時間を切ると、ほぼ埋まりません。開始の直前や無断の不参加では、準備の時間も含めて失います。この見込みに合わせて、たとえば次のように切ります。

・開始の24時間前までの取り消し:無料 ・開始の24時間前を過ぎてからの取り消し:料金の50% ・連絡のないまま開始から15分を過ぎた場合:料金の全額

ここで「前日まで無料、当日は有料」という書き方を避けているのには理由があります。コーチングのセッションは夜の遅い時間に入ることが多く、「前日」の長さが枠によって大きく変わるからです。前日の0時1分に取り消せば、夜21時の枠でも45時間前に空きますが、朝9時の枠なら33時間前です。時計の「日付」ではなく、開始からの時間で書いておくと、クライアントもコーチも迷いません。

全額をいただく段階を設けるなら、その理由を案内にも一言添えてください。「連絡のない不参加の場合、準備と枠の確保にかかった分として全額をいただきます」。理由が書いてあるだけで、請求したときの反発は小さくなります。なお、ここに挙げた時間と割合は考え方を示すための例です。自分の枠が実際にどの時点まで埋め直せているかを数か月分の記録で確かめ、その結果に合わせて調整してください。

継続の回数契約では、お金ではなく回数で扱う

3か月で6回、6か月で12回といった継続の契約では、キャンセル料を「回数の消化」として扱うのが一般的です。料金は先に受け取っているので、期限を過ぎてからの取り消しや無断の不参加は、その1回を行ったものとして数えます。

回数で扱う場合に、あわせて決めておくことが3つあります。

1つ目は無料で日程を変えられる期限です。単発と同じく開始の24時間前までとするか、継続の人には48時間前までと少し早めにするか。継続のクライアントは次回の日程を早めに決めているので、少し早い期限でも無理がありません。

2つ目は契約の有効期限です。6回を3か月で行う契約なのに、変更が重なって半年経っても4回しか終わっていない、という状態はよく起きます。「契約の開始から4か月以内に6回を行います」のように、少し余裕を持たせた期限を書いておきます。期限を過ぎた残りの回をどう扱うかも、あわせて書いてください。

3つ目は期限を延ばす例外です。長期の出張、入院、家族の介護といった事情で、しばらくセッションを受けられなくなる人は必ず出ます。そのたびにコーチが個別に判断していると、クライアントの間で扱いに差が出ます。「事前にご連絡いただいた場合、1回に限り有効期限を1か月延長します」のように、例外の形を先に決めておくと公平に運用できます。

中途解約の返金は、キャンセル料とは別の話です。途中でやめたときに残りの回の料金をどう返すかは、契約書の別の項目として書いてください。キャンセルの規定の中に混ぜると、1回の取り消しと契約そのものの解約が区別できなくなります。

リスケジュールとキャンセルを、言葉の上で分けておく

コーチングを受ける人は、「キャンセルさせてください」より「リスケさせてください」と連絡してくることが多いです。仕事の予定が動いたので日を変えたい、という意味で使っているので、本人にはキャンセルのつもりがありません。

ここで規定の側が言葉を分けていないと、行き違いが起きます。開始の3時間前に「リスケお願いします」と連絡が来て、コーチがキャンセル料の対象だと伝えると、クライアントは「取り消していないのに」と受け取ります。

規定の文面では、次のように定義しておきます。

日程の変更:期限までに、別の日時へ移すこと。料金はかかりません ・取り消し:期限を過ぎてから日程を変える、または取りやめること。キャンセル料の対象です

期限を過ぎてからの日程変更も取り消しとして扱う、と一文で書いておくと、「リスケだから無料」という受け取り方を防げます。

もう1つ、同じ回の日程を何度も動かす人への扱いを決めておくと運用が楽になります。期限内の変更であっても、1つの回を2回以上動かした場合は、その次の変更を取り消しとして扱う、という書き方です。

ただし、変更が続くのはクライアントの行動が止まっているサインでもあります。コーチングの現場では、決めた行動に手を付けられていない人ほど、セッションを先送りにしがちだと言われています。変更が重なったときは、規定を当てはめる前に「今の状況で、次のセッションで扱いたいことは何か」を短く聞いてみてください。規定は線を引くためのもので、関係を切るためのものではありません。

遅刻と接続トラブルは、オンラインならではの論点になる

オンラインのセッションでは、対面にはない取り決めが要ります。

遅刻です。対面なら遅れて到着した客に「残りの時間で行います」と伝えられますが、オンラインでは、クライアントが入室しないまま時間が過ぎていきます。コーチは画面の前で待つしかありません。規定には、次の2点を書いておきます。

・遅れて入室した場合も、終了の時刻は変わらないこと ・連絡のないまま開始から15分を過ぎた場合は、不参加として扱うこと

15分の時点で、コーチからメールかメッセージで一度連絡を入れる、と運用も決めておくと、クライアントが入室の方法を間違えているだけの場合を拾えます。

接続のトラブルです。音声が途切れる、画面が固まる、ビデオ会議のサービス自体が不調になる。この場合、どちらの側の問題なのかで扱いを分けます。

・コーチの側の通信やサービスの不調でセッションが続けられない場合は、無料で振り替える ・クライアントの側の通信の不調の場合は、まず電話や別のサービスへの切り替えを試み、それでも続けられないときは残りの時間を次回に回す

どちらの側の問題かを厳密に確かめるのは難しいので、実際には「開始から10分以上続けられなかった場合は振り替える」と時間で決めてしまうコーチも多いです。クライアントの側に負担を求める書き方をすると、通信の不調を理由に請求された、という印象だけが残ります。オンラインで行う以上、接続のトラブルは双方にとって避けにくいものとして扱うほうが、長い付き合いには向いています。

コーチの側の都合で動かすときの取り決めも書く

キャンセルの規定は、クライアントの側の義務だけを書きがちです。しかし、コーチの側も、体調を崩す、本業の予定が入る、家族の事情で動けない、といった理由で日程を動かすことがあります。

クライアントにだけ期限と料金を課して、コーチの側の変更については何も書いていないと、規定全体が一方的に見えます。とくに継続の契約では、半年の間にコーチの側から1度も変更をお願いしないで済むことは、まずありません。

書いておく内容は、次のようなものです。

・コーチの側から日程の変更をお願いする場合は、できるだけ早く連絡し、振り替えの候補を3つ以上出すこと ・開始の24時間前を切ってからコーチの側で変更する場合は、振り替えた回の時間を延ばす、または次回の料金を割り引くこと ・コーチの側の都合による変更は、クライアントの変更回数には数えないこと

延ばす時間や割引の幅は、クライアントの側のキャンセル料と釣り合う程度にしておきます。クライアントに50%を求めているのに、コーチの側は「お詫びの一言」だけ、では釣り合いません。

この項目を書いておくと、クライアントがキャンセル料の規定を読んだときの受け止め方が変わります。「お互いに時間を守るための取り決め」として読まれるので、請求の場面でも話がこじれにくくなります。

規定を伝える場所は、少なくとも4つある

キャンセル料の規定は、作っただけでは効きません。クライアントが目にする場所に置き、同意を得たうえで、忘れたころにもう一度見せる必要があります。コーチングで置くべき場所は、少なくとも次の4つです。

1つ目は、料金を載せている案内のページです。 料金表のすぐ下に、単発、体験、継続のそれぞれの規定を短く書き、詳しい条文へのリンクを置きます。料金を見て申し込む人は、同じ画面で規定も読んでいきます。

2つ目は、予約や申し込みのフォームです。 送信のボタンの前に「キャンセルの規定を確認しました」という確認の欄を置きます。規定の要点を2行ほど、その欄の上に書いておくと、リンク先を開かない人にも伝わります。

3つ目は、予約が完了したときに届くメールです。 日時とオンラインの入室先に続けて、取り消しの期限を「9月20日(土)21時まで無料で変更できます」のように、その予約の日時に合わせて具体的に書きます。期限を計算させないことが大事です。

4つ目は、前日や2日前に送るリマインドです。 ここにも期限をもう一度書き、変更と取り消しの方法を添えます。期限の前に届くように送る時機を組むことが前提です。

コーチングで抜けやすいのは、体験セッションのあとに継続の契約を申し込んでもらう場面です。体験の最後に口頭で条件を説明し、その場で申し込みを受けると、規定を文字で渡さないまま契約が始まってしまいます。申し込みを受けたら、その日のうちに契約の内容と規定をまとめたメールを送り、読んだうえで初回の日程を決めてもらってください。

海外に住んでいる日本人のクライアントを受けているなら、4つの場所すべてで期限の時刻に「日本時間」と添えてください。駐在や留学で海外にいる人のコーチングは珍しくありません。「21時まで」とだけ書くと、クライアントは自分の住む国の21時だと読みます。時差が7時間ある国なら、期限の読み違いは丸々半日を超え、本人は期限内に連絡したつもりでキャンセル料の対象になってしまいます。欧米の夏時間の切り替わりの前後は、時差そのものが1時間動くので、とくに間違いが起きやすい時期です。

そのまま使える規定の書き方

規定の文面は、読む人が自分の予約に当てはめて判断できる形にします。コーチングのサービスで使える書き方の例を、契約の形ごとに挙げます。金額と時間は例なので、自分の運用に合わせて置き換えてください。

単発のセッション

・セッション開始の24時間前までは、日程の変更と取り消しを無料で承ります ・開始の24時間前を過ぎてからの日程の変更と取り消しは、セッション料金の50%をキャンセル料としていただきます ・ご連絡のないまま開始から15分を過ぎた場合は、準備と枠の確保にかかった分として、セッション料金の全額をいただきます ・遅れて入室された場合も、終了の時刻は変わりません

継続のコース

・各回の開始の48時間前までは、日程の変更を無料で承ります ・48時間前を過ぎてからの変更と、ご連絡のない不参加は、その回を行ったものとして数えます ・コースは開始から4か月以内に全6回を行います。事前にご連絡いただいた場合、1回に限り1か月延長します ・コーチの都合で24時間前を切って日程を変更する場合は、振り替えた回を30分延長します

体験セッション

・日程の変更は、開始の24時間前までにご連絡ください ・ご連絡のないまま不参加となった場合、次回の体験セッションのお申し込みはお受けしておりません

オンラインの接続について

・コーチの側の通信の不調で10分以上続けられなかった場合は、無料で振り替えます

どの規定にも、「連絡の方法」を必ず添えてください。「変更と取り消しは、予約完了メールに記載のリンクから行えます」。方法が書いていないと、クライアントは期限の前に連絡しようとしても、どこに伝えればよいか分からずに期限を過ぎてしまいます。

請求するときに、関係を壊さない進め方

キャンセル料の請求は、コーチングの関係を傷つけやすい場面です。セッションの中で信頼を積み上げてきた相手に、お金の話を切り出すことになるからです。

進め方の基本は、請求を事務の連絡として、セッションとは切り離して送ることです。次のセッションの冒頭で口頭で伝えると、その回の対話がお金の話から始まってしまいます。取り消しの連絡を受けた時点で、規定に沿った金額と支払いの方法を、事実だけを書いたメールで送ります。

単発の場合の文面は、次の要素で足ります。

・取り消しの連絡を受けた日時 ・規定のどの段階に当たるか ・キャンセル料の金額と、振込先か支払いの方法 ・支払いの期限

継続のコースの場合は、お金の請求ではなく、消化の通知になります。「本日の回は、規定により実施済みとして数えます。残りは4回です」。残りの回数を毎回伝えておくと、契約の終わりが近づいたときの話も進めやすくなります。

初回に限って請求を見送る運用をしているコーチもいます。見送るなら、その判断も文字で残してください。「今回は初めての変更のため、キャンセル料はいただきません。次回からは規定に沿ってお願いいたします」。黙って見送ると、次に請求したときに「前回は取られなかった」と言われます。

取らない選択と、前払いという選択

キャンセル料をまったく設けないコーチもいます。クライアントとの信頼で成り立つ仕事なので、お金で縛りたくないという考え方です。継続のクライアントが中心で、直前の取り消しがめったに起きていないなら、それで回ります。

取らないと決めた場合でも、期限と連絡の方法だけは書いておいてください。料金がかからなくても、「開始の24時間前までにご連絡ください」という一文があるかどうかで、連絡の早さが変わります。

逆に、単発のセッションが中心で、無断の不参加に悩んでいるなら、予約の時点で料金を払ってもらう前払いという選択があります。先に払っていれば、連絡なしで来ないということは起きにくくなります。キャンセル料を後から請求する手間もなくなります。

前払いには代わりに失うものもあります。体験や初回の申し込みの前に支払いの手続きが入ると、申し込みの途中で離れる人が増えます。コーチングは「話してみないと合うか分からない」サービスなので、初回のハードルが上がる影響は小さくありません。

現実的なのは、体験と初回は前払いにせず、2回目以降の単発や継続の契約から前払いにする組み合わせです。予約の仕組みを選ぶときは、決済を必須にせず、必要な場面だけで使えるかを確かめておくと、この使い分けができます。

予約の仕組みの公開情報から見る、規定を運用に乗せる条件

規定を決めても、それを毎回の予約で漏れなく伝え、期限の前に自分で変更できるようにしておかなければ、運用は続きません。予約の仕組みを選ぶときに確かめたいのは、次の3点です。

・予約完了のメールとリマインドに、規定と期限を自分の言葉で書き込めるか ・クライアントが自分で日程を変更したり取り消したりできる入口があるか ・オンラインの入室先を、予約ごとのメールに自動で差し込めるか

小さなお店向けの予約システムの一例として、できることのページでは、予約完了とリマインダーと御礼の自動メールの文面を編集でき、お客さま自身が変更と取り消しを行えるキャンセルURLがあることが示されています。Zoomなどのオンライン面談のURLをメールに差し込む機能も一覧にあります。一方で、キャンセル料を自動で差し引く機能は、この一覧には記載が見当たりません。請求は、規定に沿って別に案内する運用になります。

費用の面では、料金のページに、月50件までの無料のプランと、月額3,300円のプラン、スタッフ指名やオンライン面談のURLの差し込みを含む月額7,700円のプランが示されています(いずれも税込、月払い、2026年9月時点)。隔週で通うクライアントが10人いれば、月の予約はおよそ20件です。自分の規模がどこに入るかを先に数えてから見比べてください。

他の予約の仕組みと比べるなら、他社との比較のページが、各社の公式の料金ページに掲載されていた内容を2026年8月17日時点で並べています。記載が確認できなかった項目は機能が無いという意味ではない、と注記されているので、気になる項目は各社のサイトで確かめてください。

コーチングや相談の業態で、予約のページと管理画面がどう見えるのかは、業種ごとの使い方に業態の一覧があり、デモを見るからログインせずに触れます。Zoomの予約に使えるか、解約の条件はどうか、といった点はよくある質問にまとまっています。規定の文面を決めたら、デモの予約ページで一度申し込みの流れをたどり、クライアントがどの画面で規定を目にするかを確かめてから、案内のページに反映させるのが確実です。

Q1. コーチングのキャンセル料は、何パーセントくらいが相場ですか?

公的に決まった相場はありません。開始の24時間前までは無料、それ以降は料金の50%、連絡のない不参加は全額、と時期で段階を分けるコーチが多いです。消費者契約法では平均的な損害を超える部分が無効とされるため、自分の枠が実際にどこまで埋め直せているかを記録で確かめ、説明できる金額にしてください。

Q2. 無料の体験セッションで無断の不参加があった場合、どうすればよいですか?

無料の体験からキャンセル料をいただくのは筋が通りにくいため、お金ではなく受付で扱うのが現実的です。連絡のない不参加の場合は次回の体験の申し込みを受けない、と申し込みの画面と完了メールに書いておきます。規定は申し込みの前に目に入る場所に置き、後から伝える形にしないことが大切です。

Q3. 継続コースの料金を先にいただいている場合、キャンセル料はどう扱いますか?

お金を上乗せするのではなく、その1回を実施済みとして数える扱いが一般的です。あわせて、無料で日程を変えられる期限、契約の有効期限、出張や入院などで期限を延ばす例外を決めておきます。中途解約の返金は、キャンセルとは別の項目として契約書に書いてください。

Q4. オンラインのセッションで通信が切れた場合も、キャンセル料の対象になりますか?

コーチの側の不調なら無料で振り替えるのが基本です。クライアントの側の不調でも、電話や別のサービスへの切り替えを試し、続けられなければ残りを次回に回す扱いにするほうが関係を保てます。どちらの問題か確かめにくいので、開始から10分以上続けられなければ振り替える、と時間で決めておくと迷いません。

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