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カウンセリングのドタキャンを減らす|受付の時点で打てる手

2026年9月16日・Rizaflow編集部

カウンセリングのドタキャンは、ほかの業態の直前キャンセルと同じ手では減りません。美容室なら前日の連絡を送り、キャンセル料を示せば、ある程度は落ち着きます。カウンセリングでは、直前に来られなくなる理由の中に、「行くのが怖くなった」「話したことを思い出してつらくなった」という、面接の中身そのものに関わる気持ちが混ざっています。この記事では、面接の中で扱う話とは切り分けて、予約を受ける時点で相談室が打てる手を整理します。来られない事情を減らす手と、来たくない気持ちが強まらないようにする手の、両方を扱います。

直前の取り消しには、事情と気持ちの2つが混ざっている

カウンセリングの直前の取り消しを減らそうとするとき、最初に分けておきたいのは、取り消しの理由が2種類あることです。

1つは、来られない事情です。仕事が急に入った、子どもが熱を出した、電車が止まった、予約の日時を勘違いしていた、といった理由です。これは、ほかの業態の直前キャンセルと同じ性質のもので、予約の受け方や連絡の工夫で減らせる余地が大きい部分です。

もう1つは、来たくない気持ちです。初めての相談を前に怖くなった、前回話したことが重くて向き合いたくない、カウンセラーとの相性に迷いが出てきた、といった理由です。相談者自身がこの気持ちをはっきり自覚していないこともあり、取り消しの連絡では「体調が悪くて」と伝えられることも多くあります。

2つ目の理由による取り消しは、面接の中でカウンセラーが扱う話題になります。受付の工夫だけで無理に減らそうとすると、相談者を追い詰めることになりかねません。

ただし、2つ目の理由による取り消しも、予約の受け方によって起きやすさが変わります。申し込みから面接までが長く空けば、怖さが膨らむ時間が長くなります。当日の流れが分からなければ、不安が積み重なります。受付の時点で打てる手は、事情による取り消しを減らすと同時に、気持ちによる取り消しが強まる条件を取り除くことでもあります。

取り消しが起きやすい時期を、回数ごとに見ておく

カウンセリングの直前の取り消しは、面接の回数によって起きやすさが違う、と現場ではよく言われます。取り消しが集まりやすいとされるのは、次のような時期です。

・初回の面接の直前 ・2回目から3回目の面接 ・重い話をした回の、次の回 ・終結の話が出始めた時期

初回の直前は、相談すると決めた勢いが薄れ、実際に知らない人に話すことの怖さが前に出てくる時期です。2回目から3回目は、初回で話したことへの揺り戻しや、「このカウンセラーでよいのか」という迷いが出やすい時期です。

自分の相談室でも同じ傾向があるかは、記録から確かめられます。過去半年の直前の取り消しを、それぞれが何回目の面接だったかで分けて数えてみます。初回の直前に偏っているなら、申し込みから初回までの受け方に手を入れる余地があります。2回目から3回目に偏っているなら、初回の終わりに次回をどう決めているかを見直す余地があります。

回数ごとに数えるには、予約の記録に、その予約が何回目の面接かが分かる情報が残っている必要があります。紙の台帳で「初回」とだけ書いている場合は、2回目以降の区別がつかず、この集計ができません。

申し込みから初回までの日数を、短く保つ

初回の直前の取り消しを減らすうえで、最も効果が見込めるのが、申し込みから初回の面接までの日数を短くすることです。

相談しようと決めて申し込んだ時点が、相談者の気持ちが最も前に向いている時点です。そこから初回の面接までに3週間空くと、その3週間のあいだに、「やはり自分で何とかできるかもしれない」「知らない人に話すのは怖い」という気持ちが育ちます。予約の日が近づくほど、その気持ちは強まり、前日や当日の取り消しにつながります。

継続の相談者で枠が埋まっている相談室では、新しい申し込みに対して、空いている最も早い枠が3週間先ということもよくあります。これを防ぐには、初回の面接のための枠を、週の予定の中にあらかじめ確保しておきます。

・週に2枠を初回専用として空けておく ・初回専用の枠は、継続の相談者の予約には使わない ・申し込みから10日以内に初回の面接が入るようにする

初回専用の枠が埋まらない週もあります。その場合は、枠の数日前になって埋まっていなければ、継続の相談者の振替に使えるようにしておくと、収入の面での負担も抑えられます。

初回の前に、当日の流れを具体的に伝えておく

初回の面接の前に相談者が抱く不安の多くは、「当日何が起きるのか分からない」ことから来ています。建物のどこから入るのか、呼び鈴を押すのか、待合で誰かと顔を合わせるのか、最初に何を聞かれるのか、話したくないことを話さなければならないのか。こうした分からなさが積み重なると、前日の夜に「やっぱりやめておこう」と考える相談者が出てきます。

予約を受けた直後に送る確認の連絡に、当日の流れを具体的に書いておきます。

・建物の入口と、相談室の部屋番号 ・到着したら、呼び鈴を押すのか、そのまま入るのか ・待合に他の相談者がいることはあるか ・最初の10分ほどで、面接の進め方と料金について説明すること ・話したくないことは話さなくてよいこと ・終わったあと、次回を決めるかどうかはその場で決めなくてもよいこと

最後の2つが特に大切です。初回で何もかも話さなければならない、次回の約束をさせられる、と思っていると、それが初回を前にした怖さを強めます。

建物の入口の写真を1枚添えると、迷う不安が減ります。ただし、写真に相談室の看板が大きく写っている場合は、相談者が確認の連絡を人前で開いたときに見られる可能性があるので、入口の様子だけが分かる写真にします。

面接の時間帯を、相談者の生活に合わせて選んでもらう

事情による取り消しの中で、意外に多いのが、相談者の生活のリズムに合わない時間帯の予約です。

気分の落ち込みを抱えている相談者の中には、朝に起き上がることが特に難しい人がいます。午前10時の枠しか空いていなかったので予約したものの、当日の朝になって起き上がれず取り消す、ということが起きます。仕事をしている相談者であれば、平日の17時の枠は、少し残業が入っただけで間に合わなくなります。

申し込みの画面で、空いている枠を並べて選んでもらうだけでなく、「来やすい時間帯」を尋ねる項目を置いておくと、この取り消しを減らせます。

・午前、午後、夕方以降のどれが来やすいか ・平日と週末のどちらがよいか ・避けたい曜日や時間帯があるか

この回答をもとに、初回の枠を提案する形にすると、相談者は自分に合った時間を選べます。空いている枠が相談者の希望に合わない場合は、無理に合わない枠を入れるより、希望に合う枠が空くまで少し待ってもらうほうが、結果として来られる可能性が高くなります。先の節で書いた、初回までの日数を短くすることとの兼ね合いは、2週間以内に希望の時間帯が取れるかどうかを目安にして判断します。

次回の予約は、面接の終わりに決めてしまう

継続の面接での直前の取り消しを減らすには、次回の予約をいつ、どう決めるかが大きく関わります。

面接の終わりに「次回はまたご連絡ください」として、相談者から後日連絡をもらう形にしていると、連絡が来るまでの間に迷いが入り込みます。連絡が遅れて間が空き、ようやく入れた予約の前日に「やはり今回はやめておきます」と取り消す、という流れになりやすいのです。

継続の面接では、面接の終わりに次回の日時をその場で決めてしまうのが基本です。毎週や隔週で通う相談者であれば、「毎週火曜の19時」のような固定の枠にしておくと、次回を決める手間そのものがなくなります。

初回の面接の終わりについては、少し配慮が要ります。初回を終えた相談者の中には、続けるかどうかをまだ決められない人がいます。この人に次回の予約をその場で強く求めると、いったん予約を入れたうえで、前日に取り消すことになりがちです。

初回の終わりには、「続けてみようと思われたら、この日時で仮に押さえておくこともできます」と伝え、仮の予約として3日ほど保持します。その間に相談者から返事がなければ、枠を解放します。仮の予約であれば、相談者は取り消しの連絡をする気まずさを感じずに、落ち着いて考えられます。

面接の間隔が空くほど、取り消されやすくなる

次回の日時を決めるときに、面接の間隔も考えます。カウンセリングでは、間隔が空くほど直前の取り消しが起きやすくなる、とよく言われます。

月に1回の面接では、前回の面接から次の面接までに4週間あります。その間に、前回話した内容の記憶は薄れ、面接に通うことが生活の中の習慣になりにくくなります。次の面接の日が近づいたときに、「今月は忙しいから」「特に話すことがないから」と取り消す理由が見つかりやすくなります。

面接の頻度は、本来は相談の内容とカウンセラーの見立てで決めるものです。ただ、相談者の経済的な事情から月1回にしている場合など、頻度の理由が相談の中身と関係ない場合は、次のような工夫で間隔の長さを補えます。

・月1回の相談者には、面接から2週間後に、次回の日時だけを知らせる短い連絡を送る ・次回の日時を、前回の面接の最後に紙に書いて手渡す ・曜日と時刻を毎月同じにして、「第2木曜の19時」のように覚えやすくする

3つ目は、日時の勘違いによる取り消しを減らすうえでも効果があります。毎回違う日時で予約していると、相談者は前回と今回の日時を取り違えやすくなります。

前日の連絡は、日時と場所と取り消しの方法だけを書く

前日に、面接の日時を知らせる連絡を送ることは、日時の勘違いや、うっかり忘れによる取り消しを減らすのに役立ちます。カウンセリングルームで前日の連絡を送るときは、文面と送り方にいくつかの配慮が要ります。

最も大切なのは、相談者がカウンセリングを受けていることが、連絡を通じて周りに伝わらないようにすることです。相談の内容に関わる情報は、特に慎重に扱うべきものとして法律でも位置づけられています。

この法律において「要配慮個人情報」とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報をいう。 出典: laws.e-gov.go.jp

予約の連絡そのものがどこまでこれにあたるかは状況によりますが、カウンセリングの予約があるという事実は、相談者にとって知られたくない情報であることが多いと考えて扱います。

前日の連絡の文面は、次の3点にとどめます。

・日時 ・場所、またはオンラインの接続先 ・変更や取り消しの方法

件名は「明日のご予約」程度にし、相談室の名前や「カウンセリング」という言葉は入れません。「明日の面接で話したいことを考えておいてください」のような、面接の中身に触れる一文も入れません。こうした一文は、面接を前に気持ちが揺れている相談者にとって、準備しなければならないという負担になり、取り消しのきっかけになりえます。

取り消しの連絡を、文字で送れるようにしておく

直前の取り消しの中でも、相談室にとって最も困るのは、連絡のない欠席です。連絡があれば、少なくとも待つことはなく、相談者の状況も分かります。

連絡のない欠席が起きる理由のひとつは、取り消しを伝える手段が電話しかないことです。面接を前に気持ちが揺れている相談者にとって、カウンセラーに電話をかけて「今日は行けません」と伝えることは、とても負担の大きい行為です。理由を聞かれるかもしれない、引き止められるかもしれない、と思うと、電話をかけられないまま時間が過ぎ、そのまま欠席になります。

取り消しや変更を、文字で伝えられる手段を用意しておきます。

・確認の連絡や前日の連絡の中に、変更や取り消しのページへの入口を置く ・ページでは、理由を書かなくても取り消せるようにする ・取り消しのあと、次の予約を入れるかどうかを選べるようにする

2つ目の「理由を書かなくてもよい」が大切です。理由の欄が必須になっていると、相談者は理由を考えることに疲れて、手続きを途中でやめてしまいます。理由は任意の欄にしておき、書いてくれた人の分だけを参考にします。

文字での取り消しを受け付けるようにすると、取り消しの件数そのものは、見かけ上増えることがあります。連絡のない欠席だったものが、連絡のある取り消しに変わるからです。これは悪化ではなく、相談室にとっても相談者にとっても前進です。

来室が難しい日に、オンラインへ切り替える道を用意する

事情による取り消しの中には、来室はできないけれど話すことはできる、という場合が多く含まれています。雨の日に外に出る気力がない、子どもを預けられなかった、交通機関が遅れている、出張で遠方にいる、といった場合です。

こうした日に、取り消すか無理をして来室するかの二択しかないと、多くの相談者は取り消しを選びます。取り消しの画面や前日の連絡の中に、「来室が難しい場合は、オンラインや電話に切り替えることもできます」という選択肢を置いておくと、取り消しの一部を面接に変えられます。

切り替えを受け付けるときは、次のことを決めておきます。

・切り替えを受け付ける締め切り 面接の2時間前までなど ・相談者が一人で話せる場所にいるかを、切り替えの前に確かめる ・切り替えた面接の料金を、来室と同じにするか

2つ目は特に大切です。家族のいる居間から話すしかない状態でオンラインに切り替えても、相談者は話したいことを話せず、面接として成り立ちません。一人で話せる場所がない場合は、切り替えではなく延期を勧めます。

来室の予約とオンラインの予約を同じ予約表の中で扱い、形式だけを変えられるようにしておくと、切り替えの手間がかかりません。

何度でも日程を変えられる設定は、取り消しの手前になる

相談者が自分で予約を変更できる画面を用意すると、便利になる一方で、変更を繰り返したあとに取り消す、という流れが生まれることがあります。

面接を前に気持ちが揺れている相談者にとって、日程を先に延ばすことは、取り消すよりも気が楽な選択です。「今週は難しいので来週に」「来週もやはり難しいので再来週に」と変更を重ねるうちに、面接から離れている期間が長くなり、最後には「しばらくお休みします」という取り消しにたどり着きます。本人も、延ばしている間は、やめるつもりはなかったはずです。

これを防ぐには、自分で変更できる回数や範囲に目安を置きます。

・自分で変更できるのは、1つの予約につき1回まで ・変更先は、元の予約から2週間以内の枠に限る ・それを超える変更は、相談室に連絡してもらう

変更の回数に目安を置くことは、相談者を縛るためではありません。変更が続いていることに、相談者本人とカウンセラーの両方が気づくきっかけを作るためです。相談室への連絡が必要になった時点で、カウンセラーは次の面接でそのことに触れられます。

カウンセラーの休みの前後に、再開の日を決めておく

直前の取り消しが起きやすい時期として、見落とされがちなのが、カウンセラーの側の休みの前後です。年末年始、夏の休暇、学会や研修で面接を2週間ほど空ける時期です。

継続の相談者にとって、カウンセラーの休みは面接のリズムが途切れる時期です。休みの前に次の日程を決めないまま休みに入ると、休み明けの予約を入れる連絡が遅れ、ようやく入れた予約を直前に取り消す、ということが起きやすくなります。休みの間に面接に通わない生活に慣れてしまうこともあります。

休みの前の最後の面接で、休み明けの最初の日時を決めておきます。固定の枠で通っている相談者であれば、休みの期間だけ枠を止め、休み明けから自動で再開する形にしておくと、決め直す手間がありません。

休みの予定は、少なくとも1か月前に相談者に伝えます。直前に知らされると、相談者は準備ができないまま面接の空白に入ることになります。休みの間に困ったときの連絡先を伝えておくことも、休み明けの面接に戻ってきやすくする支えになります。

家族に予定を知られたくない相談者の、予定の扱い

カウンセリングを受けていることを家族に伏せている相談者は、面接の予定を自分の手帳やカレンダーに書くことができない場合があります。家族とカレンダーを共有していれば、予定の名前から気づかれてしまうからです。

予定を書き留められない相談者は、面接の日時を記憶だけに頼ることになり、日時の勘違いやうっかり忘れによる取り消しが起きやすくなります。

予約を受けるときに、次のような工夫ができます。

・確認の連絡に、カレンダーに登録する機能を付ける場合は、予定の名前を「予約」など内容の分からない言葉にする ・カレンダーへの登録を、相談者が選べるようにし、自動では登録しない ・前日の連絡を、相談者が見られる時間帯と手段で送る

3つ目については、先の節で触れたとおり、連絡してよい時間帯や手段を予約の情報の中に持っておく必要があります。家族が近くにいる夜の時間帯に通知が鳴ると、それ自体が相談者にとって負担になります。前日の連絡の送信時刻を、相談者ごとに変えられるようにしておくと、この問題を避けられます。

本人以外が申し込んだ予約は、本人の意思を確かめる

家族が本人のために申し込む、職場の上司に勧められて申し込む、学校から紹介される、といった形の予約は、直前の取り消しが起きやすい予約です。本人がカウンセリングを受けることに納得していないまま、予約だけが入っていることがあるからです。

家族が申し込んだ場合、当日の朝になって本人が「行かない」と言い、家族から取り消しの連絡が来る、ということがよく起きます。家族が申し込んでいても、実際に話すのは本人です。本人の意思がないまま面接の日を迎えても、取り消しになるか、来室しても面接が進まないことが多くなります。

本人以外からの申し込みを受けたときは、次のような手順をとります。

・申し込みの画面で、申し込む人と面接を受ける人が同じかを尋ねる ・違う場合は、本人がカウンセリングを受けることを知っているか、了解しているかを尋ねる ・本人が了解していない場合は、まず申し込んだ家族との面接を提案する

未成年の相談で、保護者が申し込み、子ども本人が来室をしぶる場合も、保護者だけの面接に切り替えられるようにしておくと、枠が無駄にならず、保護者の困りごとにも応じられます。

取り消しの後の枠を、無理に埋めようとしない

直前の取り消しが出たとき、空いた枠を埋めるために、待っている人に繰り上げの連絡をする業態は多くあります。カウンセリングルームでは、この繰り上げがうまく機能しにくいことを知っておきます。

初回の面接を待っている人に、「明日の枠が空いたので来られませんか」と連絡しても、応じられる人はほとんどいません。初回を前にした相談者は、面接の日に向けて気持ちを整えているので、急に日程が早まることは負担になります。応じたとしても、準備ができないまま来室することになり、それが次の取り消しにつながることもあります。

継続の相談者に、「明日空きが出たので、今週の面接をそちらに移しませんか」と提案するのも、固定の枠で通っている相談者のリズムを乱します。

空いた枠は、無理に埋めようとせず、面接の記録を書く時間、ほかの相談者の見立てを考える時間、研修の資料を読む時間として使うほうが、相談室全体としては健全です。枠を埋めることより、取り消しそのものを減らす手に力を注ぎます。

繰り上げの連絡を使うなら、相談者が申し込みの時点で「早い枠が空いたら連絡がほしい」と選んだ場合に限ります。

取り消しの記録を、回数と理由と連絡の有無で残す

受付の時点で打った手が効いているかを確かめるために、直前の取り消しを記録として残します。記録しておきたいのは次の4つです。

・何回目の面接の取り消しか ・取り消しの連絡を受けた時刻 前日、当日、連絡なし ・取り消しの手段 電話、文字、家族からの連絡 ・書いてもらえた場合の理由

月に1回、この記録を見返します。見るべきなのは、取り消しの件数そのものよりも、連絡のない欠席の割合と、初回の直前の取り消しの件数です。

連絡のない欠席の割合が下がっていれば、文字で取り消せる手段が機能しています。初回の直前の取り消しが減っていれば、申し込みから初回までの日数を短くしたことや、当日の流れを伝えたことが効いていると考えられます。

1人で運営している相談室では、1か月の取り消しの件数は数件程度のことも多く、月ごとの数字は大きく揺れます。判断は3か月分をまとめて見て行います。

記録を見返していて、特定の相談者の取り消しが続いていることに気づいたら、それは受付の工夫の問題ではなく、面接の中で扱う話題です。受付の記録は、カウンセラーがその話題に気づくための材料として役立ちます。

受付の時点の手を、道具にどこまで任せるか

ここまでの手の中には、カウンセラーの判断が要るものと、道具に任せられるものがあります。

判断が要るのは、初回の終わりにどう次回を提案するか、取り消しが続く相談者とどう向き合うか、本人以外からの申し込みにどう応じるか、といった部分です。

道具に任せられるのは、初回専用の枠を確保しておくこと、当日の流れを書いた確認の連絡を送ること、相談者ごとの時間帯や手段で前日の連絡を送ること、理由を書かずに取り消せる画面を用意すること、取り消しを回数や連絡の有無とともに記録することです。

カウンセリングルームの多くは、料金を面接の場で受け取り、予約の時点では支払いを求めません。予約の時点で前払いを求める仕組みは、直前の取り消しを減らす手として使われることがありますが、初めて相談する人にとっては申し込みの壁になります。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている予約システムであれば、支払いの壁を置かずに、連絡と記録の部分を整えられます。

どういう機能で確認や前日の連絡、取り消しの画面を扱えるかはできることにまとまっています。カウンセリングを含む業種ごとの使い方は業種ごとの使い方で、実際の予約画面の動きはデモを見るで確かめられます。すでに別の予約の道具を使っていて、乗り換えるほどの差があるかを見極めたいなら、他社との比較で違いを確かめられます。月々の費用がどのくらいになるかは料金に、取り消しの画面や連絡の設定について導入前に出やすい疑問はよくある質問に載っています。

Q1. カウンセリングのドタキャン対策として、まず何から始めればよいですか?

過去半年の直前の取り消しを、何回目の面接だったかで分けて数えることから始めてください。初回の直前に偏っていれば、申し込みから初回までの日数を短くし、当日の流れを事前に伝える手が効きます。連絡のない欠席が多ければ、理由を書かずに文字で取り消せる手段を用意するのが先です。偏りによって打つ手が変わります。

Q2. 前日のリマインドに、相談室の名前を入れても大丈夫ですか?

相談者がカウンセリングを受けていることを家族や職場に知られたくない場合があるため、件名や通知に相談室の名前や「カウンセリング」という言葉を入れない形が無難です。文面は日時、場所、変更や取り消しの方法の3点にとどめます。連絡してよい時間帯や手段を相談者ごとに確かめ、それに合わせて送ることも大切です。

Q3. 取り消しを文字で受け付けると、キャンセルが増えませんか?

件数は見かけ上増えることがありますが、多くは連絡のない欠席が連絡のある取り消しに変わった分です。電話で理由を伝えることが負担で連絡できなかった人が、連絡できるようになったと考えられます。連絡があれば待つ必要がなく、相談者の状況も分かるので、相談室にとっても前進です。連絡のない欠席の割合で効果を見てください。

Q4. 家族が申し込んだ予約で、当日に本人が来ないことが続きます。どうすればよいですか?

申し込みの時点で、申し込む人と面接を受ける人が同じか、本人が了解しているかを尋ねる項目を置いてください。本人が了解していない場合は、まず申し込んだ家族との面接を提案するのが扱いやすい形です。未成年の相談で子どもが来室をしぶる日も、保護者だけの面接に切り替えられるようにしておくと、枠が無駄にならずに済みます。

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