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脱毛サロンの回数券とチケットを管理する|残数の数え方と、期限の決め方

2026年9月10日・Rizaflow編集部

脱毛サロンの回数券は、他の美容業の回数券と性格が違います。金額が大きく、通う期間が長く、途中でやめる人が一定の割合で出ます。そして期間が1か月を超えて金額が5万円を超えると、法律の定めが関わってきます。残数を数える仕組みだけ整えても、書面と解約の扱いが整っていなければ、後で必ず揉めます。この記事では、1回の定義の決め方から、期限の置き方、途中でやめたいと言われたときの精算、前受金の扱いまで、脱毛サロンの回数券を設計して回すための順番を整理します。

回数券は割引ではなく、長い契約を先に受け取る仕組み

回数券を「まとめ買いの割引」として設計すると、途中で行き詰まります。実際に起きているのは、これから1年から2年かけて提供する施術の対価を、先に受け取るという取引です。

この違いは会計に出ます。受け取った時点では、まだ提供していない施術の代金が含まれています。売上として計上できるのは施術を提供した分で、残りは預かっている状態です。30万円のコースを売った月に30万円の売上が立ったと考えて経費を使うと、施術だけが残る期間が後から来ます。

もう1つの違いは、途中でやめると言われる可能性です。期間が長ければ長いほど、生活が変わります。転居、妊娠、転職、肌に合わない。どれも店の落ち度ではありませんが、契約は途中で終わります。そのときにいくら返すのかを、売る前に決めておく必要があります。

脱毛の回数券を作るというのは、割引率を決めることではなく、この2つを決めることです。

期間と金額によって、法律の扱いが変わる

自店の回数券やコースがどの扱いになるかを、最初に確かめます。エステティックとして行う脱毛は、特定商取引法の特定継続的役務提供に指定されている7つの役務の1つです。

対象になる条件は、期間が1月を超えるもので、かつ金額が5万円を超えるものです。入会金や教材にあたる費用、関連商品の販売を含めた総額で判断されます。6回のコースを8万円で売り、通い終えるまでに10か月かかる設計なら、両方の条件に当たります。

対象になると、契約の前に概要書面を渡し、契約の後に契約書面を渡す義務が生じます。書面に何を書くかも定められており、役務の内容、対価、支払時期と方法、提供期間、クーリング・オフに関する事項、中途解約に関する事項などが並びます。書面の字の大きさにも決まりがあります。

この扱いを知らずに、券面と簡単な領収書だけで売っている店があります。売り方としては成立していても、後から解約を申し出られたときに、店の側に確かめる資料が残りません。

途中でやめると言われたときに、いくら受け取れるか

回数券の設計で最も影響が大きいのがここです。消費者庁の説明では、中途解約の権利は次のように整理されています。

消費者は、クーリング・オフ期間の経過後においても、将来に向かって特定継続的役務提供等契約(関連商品の販売契約を含む)を解除(中途解約)することができます。 出典: no-trouble.caa.go.jp

そのうえで、事業者が請求できる額には上限が置かれています。同じページによれば、役務の提供を始める前に解除された場合、エステティックでは2万円が上限です。提供を始めた後の場合は、すでに提供した施術の対価に相当する額に加えて、2万円または契約残額の10%に相当する額のいずれか低い額までとされています。契約残額とは、対価の総額からすでに提供した分を差し引いた額です。

つまり、途中でやめられたときに店が受け取れる範囲は、法律で頭が押さえられています。「解約はできません」「返金はしません」と券面に書いても、その定めが優先します。ここを知らずに設計すると、実際に解約を申し出られたときに、券面の記載と法律の扱いが食い違います。

自店の契約がどう当てはまるかは、コースの組み方によって変わります。判断が必要な部分は、消費者庁の資料を確認したうえで、専門家に見てもらうのが確実です。

「すでに提供した分」をいくらと数えるかを、先に書いておく

中途解約の精算で争いになるのは、法律の上限そのものではなく、すでに提供した施術をいくらと数えるかです。

6回12万円のコースを売り、2回施術したところで解約を申し出られたとします。1回あたり2万円として2回分を数えるのか、それとも都度払いの正規料金である1回3万円で数えるのか。後者にすれば店の受け取りは増えますが、その根拠が契約書面に書かれていなければ説明できません。

だから、単価を書面に明示します。コースの総額だけでなく、1回あたりの対価がいくらかを書きます。書いてあれば、精算の計算は機械的に済みます。書いていないと、その場で電卓を叩きながら交渉することになります。

追加した部位、キャンペーンで無料にした回、紹介の特典。こういった要素が混ざるほど、単価は割り出しにくくなります。売るときに単純な構成にしておくことが、そのまま解約時の手間の少なさになります。

「通い放題」を売るなら、有償と無償の線を書面に落とす

期間や回数を区切らないコースは、脱毛サロンで人気のある売り方です。同時に、解約の場面でいちばん揉める形でもあります。

多くの場合、契約上は有償で施術を受けられる期間や回数と、無償で受けられる期間や回数に分かれています。中途解約でお客様に請求できる「すでに提供した分」は、原則として有償の部分に対して発生します。無償の部分には発生しません。

問題は、広告や店頭の説明で伝わっている期間と、契約上の有償部分の長さが食い違うことです。5年通えると聞いていたのに、有償の期間は1年だった、という食い違いが起きます。お客様から見ると、解約したときに初めてその構造を知ることになります。

この形で売るなら、有償の期間と回数、無償の期間と回数を、契約書面と店頭の説明の両方でそろえます。スタッフが説明に使う資料も同じ言葉にします。売る場面での説明が人によって違うと、そのばらつきがそのまま解約時のトラブルになります。

契約から8日間の扱いを、店の手順に落としておく

特定継続的役務提供に当たる契約では、法律で定められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、書面または電磁的記録によって契約を解除できるとされています。関連商品の販売契約も同じように扱われます。

店の運用に落とすと、次のようになります。まず、書面を渡した日を記録します。渡した日が起算日になるので、ここが曖昧だと期間の計算ができません。契約書に署名をもらった日と、書面を渡した日が違う場合もあるため、両方を残します。

次に、この期間中に受け付ける方法を用意します。書面だけでなく、電磁的記録による申し出も受けられる形にしておきます。メールで受けるなら、届いたメールを保存する運用を決めます。専用のフォームを置くなら、送信された記録が残る作りにします。

3つ目に、この期間中に施術を始めてよいかを決めます。始めても構いませんが、解除された場合、提供済みの施術の対価を請求することはできません。初回の施術を契約の当日に行う運用の店は、この点を踏まえて価格を組み立てておきます。

期間を過ぎたあとの申し出は、中途解約として処理します。8日以内なのか、それ以降なのかで計算がまるごと変わるため、受け付けた日付は必ず記録します。

化粧品や器具を一緒に売っているなら、扱いが連動する

脱毛のコースと一緒に、保湿の化粧品やジェル、家庭用の器具を売っている店があります。これらは無関係の物販ではありません。

消費者庁の説明では、エステティックの関連商品として、いわゆる健康食品、化粧品、石けんおよび浴用剤、下着類、美顔器、脱毛器が挙げられています。本体の契約をクーリング・オフまたは中途解約した場合、これらの関連商品についても同じように解除できるとされています。

つまり、コースの解約に商品の返品がついてきます。すでに開封して使っている場合の扱いは、商品の性質によって変わる部分があるため、判断が難しい場面は専門家に確認します。

店として先にやっておくべきことは2つです。1つは、コースの契約と商品の販売を、同じ日付で記録に残しておくこと。もう1つは、商品の仕入れの量を、解約による返品を織り込んで決めることです。大量に仕入れて在庫を抱えたうえで返品が重なると、資金の面で苦しくなります。

分割払いを使うときに、増える確認事項

20万円を超えるようなコースでは、個別のクレジット契約を使う人が出ます。この場合、関係する当事者が店とお客様の2者から3者に増えます。

店が押さえておくべきことは、解約したときにお客様の支払いがすぐ止まるわけではない、という点です。店との契約を解除しても、クレジット会社との契約の処理には別の手続きがあります。ここを店側が「解約したので支払いは止まります」と説明してしまうと、その後の請求で必ず苦情になります。

説明できる範囲を決めておきます。店として行うのは、契約の解除の受け付けと精算の計算、そしてクレジット会社への連絡です。お客様の側でも連絡が必要になる場合があることを伝えます。詳しい手続きはクレジット会社の案内に従ってもらう、という線を引きます。

支払いの残っている人の残数管理も、丁寧にします。支払いだけが続いていて施術が進んでいない状態は、苦情になりやすい形です。期限が近い人の一覧と、支払いが続いている人の一覧を、別々に見られるようにしておきます。

都度払いのコースを、並べて置くかどうか

回数券だけを用意している店と、都度払いも選べる店では、集まるお客様の層が変わります。

長期の契約に慎重な人は増えています。まとまった金額を先に払うことへの抵抗があり、途中でやめられるかどうかを気にします。都度払いの選択肢があると、この層が来店します。単価は高くなるので、1回あたりの利益は回数券より大きくできます。

店側の負担は、予約の読みにくさです。回数券を買った人は最後まで通う前提で予定を組めますが、都度払いの人は次に来るかどうかが分かりません。枠の埋まり方が月ごとに揺れます。

両方を置くなら、価格の差を分かりやすくします。回数券のほうが1回あたり安くなる構造にして、その差額を書面と店頭の説明で同じ数字で示します。差が曖昧だと、どちらを選んでも損をした気分になります。

途中で都度払いから回数券に切り替えたいという相談も来ます。すでに払った分を回数券の代金に充当するかどうかを、先に決めておきます。決めていないと、その場の判断で毎回違う対応をすることになります。

券を売る場面を、どこに置くか

回数券をいつ勧めるかは、店の売り方そのものです。脱毛サロンでは、大きく3つの場面があります。

1つ目は、初回のカウンセリングです。ここで売れれば資金は早く入りますが、施術を1度も受けていない状態での高額な契約になります。肌に合わなかった場合の解約が発生しやすく、説明にも時間がかかります。

2つ目は、体験の施術を受けたあとです。1回受けてみて痛みや効果の出方を確かめたうえで判断してもらう形なので、解約は減ります。ただし、その場で決めさせる勧め方をすると、後から苦情になります。持ち帰って検討できる状態にしておくことが大切です。

3つ目は、都度払いで数回通った人に対してです。この層はいちばん解約が少なく、説明も短く済みます。3回目の来店をきっかけに案内する、といった運用にすると、声をかける場面が決まります。

どの場面を選ぶかで、必要な仕組みが変わります。3つ目を選ぶなら、来店の回数が数えられていることが前提になります。

売ったときの説明を、記録として残す

回数券をめぐる争いのほとんどは、売った時点の説明が食い違うところから始まります。

残しておくのは、書面を渡した日、説明した担当者、説明に使った資料の版、お客様から質問された内容の要点です。細かく書く必要はありません。1行で足ります。

資料の版を残す理由は、資料を差し替えたときに、いつ渡したものかが分からなくなるからです。価格やコースの内容を変えるたびに版の番号を上げ、渡した版を記録します。

この記録は、苦情が来たときだけでなく、スタッフの教育にも使えます。解約の申し出が多い担当者がいた場合、説明の仕方に原因があるのか、担当している層に偏りがあるのかを、記録から確かめられます。数字だけを見て担当者を責めると、説明が慎重になりすぎて今度は売れなくなります。

1回の定義を、施術の前に固定する

ここからは日々の運用の話です。回数券の残数を数えるには、何を1回とするかを決めなければなりません。脱毛は、この定義が曖昧になりやすい業態です。

決めるべき場面は、少なくとも次の5つです。

・全身のコースで、月経のためVIOだけ照射できなかった日を1回とするか ・剃り残しがあり、一部の部位を見送った日を1回とするか ・シェービングだけで終わり、照射をしなかった日をどう扱うか ・当日キャンセルと無断キャンセルで、1回を消化するか ・上半身と下半身に分けて来店する設計の場合、2回の来店で1回と数えるか

どれも実際に起きます。決めていないと、その場にいたスタッフの判断で処理され、次の来店時に別のスタッフが違う処理をします。残数が合わなくなるのは、たいていこの積み重ねです。

決めたら、書面と券面と、スタッフが見る手順書の3か所に同じ言葉で書きます。特に当日キャンセルで1回を消化する運用は、事前に書いていなければ通りません。

有効期限は、通いきれる長さから置く

有効期限を短く設定すると、通いきれない人が出ます。脱毛は間隔を空けて通う施術なので、回数と期限には物理的な下限があります。

たとえば全身6回のコースで、来店の間隔を8週間としているなら、最短でも40週、およそ10か月かかります。ここに予約が取れない期間や、体調による延期が入ります。期限を12か月に設定すると、余裕はほとんどありません。

回数に対して必要な期間を計算し、そこに3か月から6か月の余裕を足すのが現実的な線です。期限を長くすると、店から見れば将来の施術の予定が長く残ります。短くすると、通いきれなかった人からの申し出が増えます。どちらの負担を取るかを、店として選びます。

期限を延長する条件も決めておきます。妊娠、長期の入院、転勤。この3つは実際に相談として来ます。条件と、延長できる期間の上限を書面に書いておけば、その場の交渉になりません。

残数を減らす場面を、1つに決める

残数がずれる原因の多くは、減らすタイミングが人によって違うことです。

減らす場面の候補は3つあります。受付で予約を確認したとき、施術が終わったとき、会計のときです。このうち運用しやすいのは施術が終わったときですが、会計のときに減らす店もあります。どれでも構いません。1つに固定することが重要です。

固定したうえで、減らした記録に日付と担当者を残します。残っていれば、後から数が合わないという申し出があったときに突き合わせられます。記録が紙の台帳だけだと、探すのに時間がかかります。

来店のたびにお客様へ残数を伝える運用にすると、ずれが早く見つかります。お客様は自分の残数をよく覚えています。店の数と食い違えば、その場で指摘が入ります。数か月後に指摘されるより、その日に直せるほうが手間は少なくて済みます。

予約の記録と、残数を同じ場所に置く

残数の管理を紙の台帳や表計算で行い、予約は別の場所で受けている店では、二重の作業が発生します。

来店の予定と残数が別々だと、次の来店予定が残数を超えていることに誰も気づきません。残り1回の人が2件の予約を持っている状態が生まれ、2件目の来店時に受付で気まずい説明をすることになります。

同じ場所にあれば、予約を受ける段階で残数を見られます。残りが少ない人には、次のコースの相談を来店時に切り出せます。切り出す場面を作れるかどうかが、継続の割合に効きます。予約の受付とその後の管理をどこまで1つにできるかはできることのページで確かめられるので、いま台帳でやっている作業と突き合わせてみると、残る手作業が見えます。

前受金として預かっている総額を、月に1回は見る

回数券を売っている店が見落としがちなのが、未消化の残高です。

売った券のうち、まだ施術していない分の合計は、将来提供しなければならない施術の量そのものです。これが積み上がると、ある月の売上が落ちても施術の予定だけは埋まっている、という状態になります。人手の計画を立てるときに、この数字を見ていないと足りなくなります。

月に1回、未消化の残数と、それに対応する金額を出します。券の種類ごとに分け、期限が近いものを別に数えます。期限が近い残数が多い月は、来店の集中が起きます。予約の枠を先に確保しておかないと、期限切れの申し出が重なります。

前払方式で5万円を超える契約を扱う事業者には、業務や財産の状況を記載した書類を用意し、消費者から求められたときに閲覧させる義務が定められています。預かっている金額が大きいほど、この備えの意味も大きくなります。

譲渡、家族での利用、休止をどうするか

売ったあとに必ず相談が来る3つです。

譲渡は、原則として認めない店が多い形です。認めると、施術を受ける本人の肌の状態や既往の申告が引き継げません。同意書は本人ごとに取る必要があるため、名義の変更を認めるなら、新しい名義の人と契約をやり直す形になります。

家族での利用は、譲渡と同じ問題を含みます。母娘で分け合いたいという相談は現実に来ますが、施術の記録が混ざると、次の出力の判断ができなくなります。認めないなら、その理由を短く説明できるようにしておきます。

休止は、認める方向で条件を決めます。妊娠が分かった時点で施術を止める運用の店は多く、その期間を期限から差し引く扱いが一般的です。休止の申し出を受けたときに、いつからいつまでを止めるのか、再開の連絡を誰から出すのかを決めておきます。休止したまま連絡が途切れる人が、いちばん失いやすい層です。

価格を変えるとき、すでに売った券をどう扱うか

回数券を売っている店が価格を上げるときに、必ず出る論点です。

すでに売った券は、売った時点の条件で使えるのが原則です。券面や書面に書いた内容を後から変えることはできません。値上げの前に駆け込みで購入が増えることも織り込んでおきます。

問題が出るのは、コースの内容を変えるときです。使う機器を入れ替えた、施術する部位の区分を変えた、所要時間を短くした。こうした変更があると、以前の券の1回と、新しい1回が同じ内容ではなくなります。この場合は、旧券の人にどう対応するかを決めて文書にしておきます。

券の販売をやめる場合も同じです。売るのをやめても、すでに売った分の義務は残ります。販売終了の告知と、既存の券の扱いを分けて説明します。

スタッフ全員が同じ説明をできる状態にする

回数券のトラブルの多くは、契約書面の内容ではなく、店頭での説明のばらつきから起きます。

新人が「いつでも解約できます」と言い、店長が「解約には手数料がかかります」と言う。どちらも一部は正しいのですが、聞いた側は混乱します。

対策は、説明する内容を紙1枚にまとめて、全員が同じ言葉で話すことです。券の種類、1回の定義、期限、延長の条件、解約したときの計算方法。この5つを1枚にして、新人が入ったときに最初に渡します。

その紙は、契約書面と矛盾しない言葉で書きます。矛盾があった場合に効力を持つのは書面のほうです。紙のほうが分かりやすいからといって、書面と違う説明を作ってはいけません。

数字が合わないときに、どこから調べるか

残数が合わないという申し出が来たら、調べる順番を決めておきます。

最初に見るのは、施術の記録です。来店した日と、その日に施術した部位が残っているかを確かめます。次に、残数を減らした記録の日付を突き合わせます。この2つがそろっていれば、どの日の処理が抜けたかが分かります。

多いのは、当日キャンセルの処理と、部分照射の処理です。この2つはその場の判断が入りやすく、記録が残りにくい場面です。調べて原因が分かったら、その処理の手順を手順書に書き足します。同じずれは必ず繰り返し起きます。

お客様と数が食い違ったときの対応方針も、先に決めておきます。記録が無い分は店の側で引き受けるのか、双方の記録を突き合わせるのか。その場で判断すると、対応した人によって結果が変わります。

券をやめる、あるいは内容を変えるとき

回数券の販売を止める判断も、いずれ来ます。単価を上げたい、都度払いに寄せたい、機器を入れ替える。理由はいくつもあります。

止めるときに決めるのは3つです。販売を終える日、すでに売った券をいつまで使えるようにするか、そして期限が残っている人にどう知らせるかです。

知らせ方は、来店時の口頭だけでは足りません。次に来るのが2か月後の人には、その日まで伝わらないからです。残数を持っている人の一覧を出し、連絡先が生きているかを確かめてから案内を出します。

内容を変える場合も同じです。1回に含まれる部位を減らす、所要時間を短くする。こうした変更は、旧券を持っている人にとっては条件の変更にあたります。旧券の分は従来の内容で提供する、という扱いにするのが素直です。旧券と新券が並行して走る期間が生まれるので、その期間を管理できる状態にしてから変更します。

回数券を、予約と同じ場所で持つ

回数券の管理を紙の台帳と表計算で回している店は、残数の記録、予約の受付、期限の管理、次のコースの案内が、それぞれ別の場所にあります。分かれている限り、当日キャンセルの処理や部分照射の処理は、必ずどこかで抜けます。

決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている仕組みを使う意味は、この分断を無くすところにあります。予約を受ける画面で残数が見え、施術の記録を残すと残数が動き、期限が近い人が一覧で出る。ここまでが同じ場所にあれば、月末に台帳を突き合わせる作業が消えます。

道具を比べるときは、回数の管理ができるかどうかだけを見ないでください。1回の定義を店ごとに決められるか、期限を延長できるか、部分照射を記録できるか。この3つができないと、結局は台帳が残ります。この観点で各社の条件を並べたものが他社との比較のページにあります。月額の水準は料金のページにあり、脱毛を含むサロンでの組み方は業種ごとの使い方にまとめてあります。画面の動きはデモを見るから確かめられるので、自店の券をそのまま再現できるかを試してから決めるのが確実です。残った疑問はよくある質問に同じ場面の質問が集まっています。

Q1. 脱毛サロンの回数券に有効期限を付けてもよいですか?

期限を置くこと自体は一般的ですが、回数を通いきれる長さが必要です。全身6回を8週間間隔で通うなら最短でも10か月かかります。必要な期間を計算したうえで3か月から6か月の余裕を足し、妊娠や長期の入院で延長できる条件も書面に書いておきます。

Q2. 回数券を売ると特定商取引法の対象になりますか?

エステティックとして行う脱毛は特定継続的役務提供に指定されており、期間が1月を超え、金額が5万円を超えると対象になります。対象になると概要書面と契約書面の交付、クーリング・オフや中途解約の扱いに定めが生じます。自店の契約がどう当てはまるかは専門家に確認してください。

Q3. 途中で解約したいと言われたら、いくら受け取れますか?

消費者庁の説明では、役務の提供開始前は2万円、開始後はすでに提供した施術の対価に加えて2万円または契約残額の10%のいずれか低い額が上限とされています。すでに提供した分をいくらと数えるかで揉めるため、1回あたりの対価を契約書面に明示しておきます。

Q4. 残数が合わなくなるのはなぜですか?

残数を減らす場面が人によって違うことが最大の原因です。受付、施術後、会計のどこで減らすかを1つに固定し、日付と担当者を記録します。当日キャンセルと部分照射の扱いは特にずれやすいので、1回として数えるかどうかを事前に決めて手順書に書いておきます。

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