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脱毛サロンがLINEで予約を受ける|個別のやり取りを残さない形にする

2026年9月11日・Rizaflow編集部

トークの通知が朝から止まらない。開いてみると、予約の希望と、残りの回数の確認と、今日は生理なので行けませんという連絡が、同じ画面に順番に並んでいる。脱毛サロンでLINEを受け口にしている店主が、いちばん時間を取られているのはこの状態です。予約が入ることそのものより、契約の話と体調の話と枠の話が一本の列に混ざって流れていくことが負担になっています。ここでは脱毛を扱う店に絞って、何をやり取りの外に出すべきか、フォームに寄せる項目は何か、移すときの順番はどうするかを順番に置いていきます。

脱毛サロンのトークに届くものは、予約だけではない

美容室やネイルの店にもトークで連絡は届きますが、脱毛の店に届くものは種類が違います。実際に並ぶのは、おおむね次の4つです。

1つ目は予約の希望です。「来月の中旬で空いている日はありますか」という形で来ます。2つ目が残りの回数と期限の照会です。「あと何回残っていますか」「期限はいつまででしたか」という質問が、契約から半年ほど経った人から定期的に届きます。3つ目が当日の申告です。生理になった、日焼けをした、薬を飲み始めた、予防接種を受けた。これらは施術を受けられるかどうかに直結するので、店として返事を保留できません。4つ目が肌の相談です。照射した部位が赤い、ぶつぶつが出た、という連絡が、施術の翌日や数日後に届きます。

・予約の希望……日程の調整。枠を押さえる話 ・残回数と期限の照会……契約の中身の話 ・当日の申告……施術ができるかどうかの話 ・肌の相談……医療の領域に触れる話

この4つは、答える人も、残すべき場所も、答えるまでに許される時間も、まったく違います。ところがトークは全部を1本の列に並べてしまうので、店主の頭の中で仕分けをするしかなくなります。仕分けを毎回やっていること自体が、脱毛サロンの店主が感じている疲れの正体です。受け口を整えるというのは、この4つを別の場所に分けて受けるということです。

「あと何回残っていますか」を、やり取りの中で答えない

いちばん先に外に出すべきなのが、残回数と期限の照会です。トークで「あと3回です」と返してしまうと、その数字はトークの履歴の中にしか残りません。数か月後に本人が数え直したときに食い違えば、根拠になるのは流れていったやり取りだけになります。

脱毛の契約は、期間が1か月を超え、金額が5万円を超えると、特定商取引法でいう特定継続的役務提供にあたります。エステティックの期間の区分は1月と定められており、金額の線は施行令で5万円と決められています。この形に当てはまる契約では、店の側に書面を渡す義務があります。

役務提供事業者又は販売業者は、特定継続的役務の提供を受けようとする者又は特定継続的役務の提供を受ける権利を購入しようとする者と特定継続的役務提供契約又は特定権利販売契約を締結しようとするときは、当該特定継続的役務提供等契約を締結するまでに、主務省令で定めるところにより、当該特定継続的役務提供等契約の概要について記載した書面をその者に交付しなければならない。 出典: laws.e-gov.go.jp

つまり契約の中身は、はじめから書面で渡すことが前提になっている情報です。その書面に書かれている残りの回数や期限を、あとからトークの一行で上書きするような運用は、店にとっても客にとっても危うい。個別の解釈が必要な場面では、所管の窓口や専門家に確かめてください。ここで言いたいのは法の是非ではなく、契約の数字はやり取りではなく記録で答えるほうが、店の負担が軽いということです。

現実的な形は決まっています。残回数と期限は、予約を受ける画面から本人が見られるようにする。トークに照会が来たら「マイページから確認できます」と案内して、数字そのものは書かない。これだけで、この種の質問は数か月で目に見えて減ります。

当日の申告は、返事より先に枠の判断が要る

生理になった、日焼けをした、という連絡は、予約の変更の依頼であると同時に、施術ができるかどうかの判断を求めるものです。VIOを含む契約では生理中の照射を受けない店が多く、日焼けの直後も出力を下げるか見送るかの判断が要ります。薬の服用や予防接種の直後も同じです。

この連絡が厄介なのは、届く時間帯が読めないところです。前日の夜、当日の朝、店に着く30分前。どこで届いても、店は3つを同時に決めなければなりません。施術をするかどうか、しないなら振り替えをいつにするか、空いた枠をどうするか。

ここで効くのは、判断の基準を先に文章にしておくことです。施術を見送る条件を項目にして、予約を受ける画面と、予約が確定したときの通知の両方に置く。そうすると、客のほうが自分で「これは行けない日だ」と判断できるので、連絡が早い時間に届くようになります。連絡が早ければ、空いた枠を別の人に回せる余地が残ります。

・施術を見送る条件は、予約の前に読める場所に置く ・見送る場合の振り替えの扱いを、条件と同じ場所に書く ・連絡の締め切り時刻を書く。前日の営業終了までか、当日の何時までか ・締め切りを過ぎた場合の扱いも、同じ場所に書く

条件を書かずに個別に答えていると、同じ説明を月に何十回も打つことになります。しかも打つたびに文面が少しずつ変わるので、あとで「前は大丈夫だと言われた」という話になります。

2か月先の枠をやり取りで押さえると、先の月が読めなくなる

脱毛は来店の間隔が長い業態です。全身の光脱毛では2か月から3か月に1回、部位によっては4週間から8週間に1回の周期で通う設計になっていることが多く、次の予約は施術が終わった直後に取るのが基本になります。

この構造が、トークでの予約受付と相性が悪い理由になります。トークで枠を押さえるということは、その時点でカレンダーに書き込むのは店主だけだということです。返事を打つまでの数分から数時間、その枠は誰にも押さえられていない状態で放置されます。別の人が同じ枠を希望したら、先に返事を打ったほうが勝ちます。

来店間隔が短い業態なら、二重予約が起きても数日で発覚します。脱毛は違います。2か月先の枠でぶつかった場合、気づくのは2か月後です。そのころには、なぜぶつかったのかを追える材料が残っていません。

・押さえた瞬間に枠が閉じないと、二重予約は構造的に起きる ・間隔が長いほど、間違いに気づくのが遅れる ・先の月の予約が多い店ほど、紙や表計算の台帳では追いつかない

予約の枠を確定させる操作は、店主の返信ではなく、客の操作で完結させる。これが脱毛の店で最初に変えるべき一点です。

個人の携帯で受けている店が、最初に詰まるところ

開業したばかりの店では、店主の個人の連絡先で予約を受けていることがあります。始めるのは早いのですが、続けると3つのところで詰まります。

1つ目は、記録が店に残らないことです。契約の内容も、照射の履歴も、やり取りの中にしかありません。スタッフを1人雇った瞬間に、その人は何も見られない状態から始めることになります。

2つ目は、営業時間の線が引けないことです。個人の連絡先には、休みの日も深夜も同じように通知が届きます。返さなければ「無視された」と受け取られるので、実質的に24時間開いている店になります。

3つ目は、機種を変えたときや端末を失くしたときに、予約の情報ごと消える可能性があることです。トークの履歴は、移行の手順を踏まなければ引き継がれません。台帳を1台の携帯の中だけに置いている状態は、店の資産を1つの端末に預けているのと同じです。

事業用のアカウントに移すことを検討する段階になったら、できることで予約の受付から次の来店までにどこまで自動で進むのかを確かめておくと、トークで手作業のまま残す部分を決めやすくなります。

事業用のアカウントに移すとき、費用がかかるのは配信

個人の連絡先から事業用のアカウントに移すとき、料金の線がどこにあるのかを誤解している店主がよくいます。費用がかかるのは、多くの場合、1対1のやり取りではなく、まとめて送る配信の通数です。

このため、事業用に移すこと自体で運用費が跳ね上がるとは限りません。跳ね上がるのは、友だちの人数が増えた状態で、全員に毎月まとめて何通も送り始めたときです。脱毛サロンは来店の間隔が長いので、そもそも高い頻度の配信が向いていません。2か月に1回しか来ない人に週1回の配信を送れば、届く前にブロックされます。

・1対1のやり取りは、費用の中心ではない ・費用が動くのは、まとめて送る通数 ・脱毛は来店の周期が長いので、配信の回数を増やしても来店には結びつきにくい ・送るなら、契約が残っている人と、残りが少ない人で内容を分ける

料金の考え方を店として整理するときは、料金で予約の受付側にかかる費用と、配信にかかる費用を分けて見ておくと、どちらを削るべきかの判断がつきます。

予約を受ける画面に、脱毛の店が必ず置く項目

トークから予約のページへ移すとき、何を聞くかを決める必要があります。脱毛の店では、他の業態にはない項目が入ります。

・照射する部位。全身か、上半身と下半身の分割か、顔とVIOを含むか ・所要時間。部位の組み合わせで大きく変わるので、選んだ内容から自動で決まる形にする ・自己処理の有無。前日までに剃ってあるかどうか ・当日の体調。生理の予定と重なっていないか ・日焼けの有無。直近で強い日差しを浴びていないか ・服薬と予防接種。光に反応する薬を飲んでいないか ・過去に他店で受けた履歴があるか

このうち、自己処理の有無は当日の作業量に直結します。剃り残しがあれば、その部位を照射しないか、シェービングの料金を別に頂くか、店として先に決めた対応を取ることになります。予約の時点で聞いておけば、当日に初めて説明する事態を避けられます。

聞く項目を決めたら、どこまでを必須にするかを分けます。全部を必須にすると入力の途中で離脱します。施術ができるかどうかに関わるものだけを必須にして、残りは任意にするのが現実的です。

リッチメニューに置くのは、4つで足りる

トークの下部に並ぶ固定の入り口は、多くても4つに絞ります。脱毛の店なら、次の4つが実務に合います。

1つ目が予約を取る入り口。2つ目が変更と取り消しの入り口。3つ目が契約の内容と残りの回数を見る入り口。4つ目が、施術の前に読んでおくことをまとめたページです。

よくあるのが、店の紹介、料金表、地図、SNS、キャンペーンと、8つも9つも並べてしまう形です。押されるのは上の2つだけで、残りは面積を食っているだけになります。並べる数を減らすと、押される割合ははっきり上がります。

4つ目の「施術の前に読んでおくこと」は、脱毛の店では特に効きます。自己処理の範囲、当日の服装、日焼けと薬の扱い、来られない場合の連絡の締め切り。これらをまとめて1つのページにしておけば、同じ説明を打つ回数が減ります。

未成年の予約を、やり取りだけで受けない

脱毛サロンには、10代の客が来ます。契約に保護者の同意が要る場合、その確認をトークのやり取りの中で済ませてしまうと、あとから「同意した覚えがない」という話が出たときに、店に残る材料がありません。

やり取りの中で完結させず、書面か、書面と同じ扱いになる記録に落とす。これは店を守るための手順です。予約の段階では年齢の欄を必ず置いて、一定の年齢を下回る場合は初回のカウンセリングに保護者の同席が要る、といった条件を先に示しておく。ここを曖昧にしたまま契約まで進むと、あとで戻すほうが何倍も手間がかかります。

具体的な線引きは店の方針と契約の内容によって変わります。判断に迷う部分は消費者行政の窓口や専門家に確かめてください。予約の受け口としては、年齢を聞くこと、条件を先に見せること、この2つを外さないことが要点です。

肌の相談が来たときに、店が答えられる範囲

施術の翌日に「赤みが引きません」「ぶつぶつが出ました」という連絡が届くことがあります。この種の連絡に、トークで長い返事を打つのは危ういやり方です。

美容の脱毛を行う店が、医療の判断に踏み込んだ返事をすることはできません。返せるのは、施術で使った出力と部位の記録、店として案内している冷却や保湿の手順、そして受診を勧めることです。ここも、返す内容を先に定型として決めておくほうが安全です。

・施術の記録は、その場で確認できるようにしておく ・返す内容は事前に決めた定型にして、その場で作文しない ・症状の判断はしない。医療機関の受診を案内する ・やり取りは記録に残す。どの日の、どの部位の、どの出力の話かを紐づける

やり取りの中でだけ答えていると、「どの日の施術の話か」を後から特定できません。予約と施術の記録が同じ場所にあれば、連絡が来た瞬間にその人の直近の施術内容が開けます。この差は、対応の質にそのまま出ます。

変更と取り消しを、やり取りの外に出す

予約の変更と取り消しを、トークの返信で受けている店は多いはずです。ここは移す優先度が高い部分です。

理由は3つあります。1つ目は、届いた時刻と店が読んだ時刻がずれるからです。前日の23時に届いた取り消しを、翌朝の9時に読めば、空いた枠を埋める時間はもうありません。2つ目は、キャンセル料や回数の消化を適用する場面で、いつ連絡が来たかが争点になるからです。3つ目は、変更のやり取りが往復するからです。「この日はどうですか」「その日は難しいです」を3往復すれば、1件で10分が消えます。

変更と取り消しをページの操作にすると、届いた時刻が自動で記録され、空いた枠がその瞬間に開きます。往復も消えます。トーク側には「変更と取り消しはこちらから」の入り口だけを置いておく。

リマインドに、来店の条件を混ぜる

脱毛の店のリマインドは、日時を伝えるだけでは足りません。来店の条件を一緒に伝えると、当日の取りこぼしが減ります。

前日の連絡に入れるのは、日時と場所に加えて、自己処理の範囲、当日の服装、来られない場合の連絡の締め切りです。特に自己処理は、忘れられていると当日の施術そのものが成立しません。前日に一言添えるだけで、剃り残しで揉める回数が変わります。

送る時機は、来店の間隔が長い業態であることを踏まえて決めます。2か月前に取った予約なら、前日だけでは思い出すのが間に合わないことがあります。1週間前に1通、前日に1通という形にしている店もあります。通数を増やせば効くというものではないので、送ったあとに来店率がどう動いたかを見て決めるほうが確実です。

営業時間外に届いた連絡に、何を返すか

トークは24時間届きます。返すのは営業時間内だけ、と決めるのは店の自由ですが、決めただけでは伝わりません。自動の応答に何を書くかで、深夜の連絡の中身が変わります。

書くべきなのは3つです。返信の時間帯。予約と変更はページからいつでもできること。当日の欠席の連絡の締め切り時刻。この3つが自動で返れば、深夜に届いた連絡の多くは、翌朝までに客の側で解決しています。

逆に「営業時間外です」とだけ返す設定は、ほとんど役に立ちません。相手は次にどうすればよいかが分からないままなので、朝にもう一度同じ内容を送ってきます。

友だちに登録してもらう場所を、契約の前に置く

トークを受け口にすると決めても、登録してくれる人がいなければ動きません。脱毛の店では、登録を頼む場所として3つの候補があります。

1つ目が、無料のカウンセリングを申し込む段階です。まだ契約していない人が最初に店と接する場面なので、ここで登録してもらえば、カウンセリングの前日の連絡も、来店できなかったときの再案内も届けられます。カウンセリングの当日不着は、脱毛サロンでは無視できない割合で起きます。ここを押さえられるかどうかは大きい。

2つ目が、契約が済んだ直後です。ここは登録率がいちばん高くなる場面ですが、すでに接点は取れているので、追加で得られるものは通知の経路が1本増えることだけです。

3つ目が、施術が終わって次の予約を取る場面です。この時点で登録していない人は、そもそも通知を受け取る気がない人であることが多く、無理に頼むと関係が硬くなります。

・登録を頼む主戦場は、契約の前のカウンセリングの申し込み ・契約の直後は、登録率は高いが得られるものは少ない ・施術のあとに頼むのは、取りこぼしの回収であって主戦場ではない ・登録しない人が一定数いる前提で、電話とメールの経路を残す

登録しない人を無理に減らそうとしないことも大事です。連絡の経路を1本に絞ると、その1本が届かなかったときに手がなくなります。脱毛は次の来店まで2か月あるので、届かないまま2か月が過ぎると、そのまま来なくなります。

施術中に通知が鳴る店で、返信の時間をどう作るか

脱毛の施術は、部位によって1回60分から120分かかります。その間、店主は手を離せません。ところがトークの通知は、施術の最中も同じ間隔で届きます。

1人で回している店では、返信の時間を1日に2回か3回に固定するやり方が現実的です。朝の開店前、昼の区切り、閉店後。この3つ以外は通知を見ない、と決めます。決めるだけでは守れないので、通知の設定そのものを変えるか、端末を施術の部屋に持ち込まない形にします。

問題は、この運用にすると返信が遅くなることです。そこで、遅くなっても困らない状態を先に作っておきます。予約と変更と取り消しがページで完結していれば、返信が半日遅れても客は困りません。困るのは、予約の可否を店主の返信でしか確かめられない状態のときだけです。

・返信の時間を1日に2回から3回に固定する ・固定するために、予約と変更をページ側で完結させる ・自動の応答に、返信の時間帯を書く ・急ぎの用件の連絡先を1つだけ別に示す。電話でよい

スタッフが2人以上いる店では、誰が返すかを決めます。担当制にすると、その人が休みの日に列が止まります。返信は当番制にして、担当のスタッフでなければ答えられない内容だけを回す形が、止まりにくい。

掲載サイトを併用している店で、枠が競合する場所

集客の掲載サイトを使いながらトークでも受けている店では、枠がぶつかります。掲載サイト側の在庫と、店の台帳と、トークで押さえた分の3つが、同じ時間帯を別々に持っているからです。

・掲載サイトから入った予約が、店の台帳に反映されるまでに時間差がある ・トークで押さえた枠は、掲載サイト側からは見えない ・どちらを優先するかを決めていないと、断るときの理由が説明できない

この状態を放置すると、二重予約が起きたときに謝るのは店です。掲載サイトを使い続けるなら、掲載サイトに出す枠と、自分の受け口で出す枠を最初から分けておくのが安全です。全部の枠を両方に出そうとすると、必ずどこかで衝突します。

トークから予約のページへ、3か月で移す

一度に全部を切り替えると、慣れた常連ほど混乱します。3か月の目安で段階を分けるやり方が現実的です。

1か月目は、予約のページを用意して、トークの固定の入り口に置くだけにします。トークでの受付は止めません。この期間は、ページから入った予約と、トークで来た予約の件数を数えます。

2か月目は、トークで予約の希望が届いたときに、ページの入り口を案内して、そこから取ってもらいます。店主が代わりに入力するのは、どうしても操作が難しい人だけにします。ここで移らない人が誰なのかがはっきりします。

3か月目に、トークでの受付を止めます。止める日を1か月前から告知して、当日はトークの自動の応答でページの入り口を返すようにします。

・1か月目……ページを用意し、入り口を置く。受付は両方 ・2か月目……トークに来たら、ページへ案内する ・3か月目……トークでの受付を止める。告知は1か月前から ・止めたあとも、変更と取り消しの入り口はトークに残しておく

業態ごとに、どこから手を付けるかは変わります。業種ごとの使い方には店の形ごとの受け方の例がまとまっているので、自分の店に近い形を先に見ておくと、移す順番の見当がつきます。

移行でつまずく、3つの型

移し方を間違えると、途中で止まります。よく見るのは次の3つです。

1つ目は、予約と一緒に契約の管理まで動かそうとして重くなる型です。契約の内容や照射の記録は、予約が動いたあとに移すほうが早く終わります。同時にやると、どちらも中途半端なまま数か月が過ぎます。

2つ目は、常連にだけ例外を作る型です。「あの人はトークでいいことにしよう」を1人認めると、その人が来るたびに店主の手が止まります。例外を作るなら、人ではなく状況で作ります。当日の欠席の連絡だけはトークで受ける、といった形です。

3つ目は、告知を短くしすぎる型です。来店の間隔が2か月あるということは、告知から1回目の来店までに2か月かかる人がいるということです。1週間前の告知では、大半の人が知らないまま止まった画面に当たります。告知は1か月前から、来店したときに口頭でも伝えるのが確実です。

受け口を1本にすると、初めて数えられるもの

トークで受けている間は、店が持っている数字は「今月の売上」と「なんとなくの忙しさ」だけです。受け口を1本にすると、次のものが数えられるようになります。

予約が入った時刻と、来店した時刻の距離。これが分かると、リマインドを何日前に送るべきかが決まります。取り消しが届いた時刻の分布。これが分かると、キャンセル料の締め切りを何時にするかが決まります。前回の来店から次の来店までの間隔。これが分かると、間隔が空きすぎている人に声をかける時期が決まります。契約の残りの回数と、実際の来店の速さの差。これが分かると、期限の前に消化しきれない人を早い段階で見つけられます。

いま挙げた4つは、どれもトークの履歴からは出てきません。数えられる形になっていないからです。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている受け口であれば、この4つはそのまま画面に出てきます。脱毛のように来店の間隔が長い業態ほど、この4つの意味が大きくなります。間隔が長いということは、1人の客について1年に4回から6回しか接点がないということで、その1回を落とすと取り返すのに2か月かかるからです。

道具を比べる段階になったら、他社との比較で、予約の受付だけを担うものと、来店したあとまで面倒を見るものの違いを確かめてください。実際の画面の動きを先に見ておきたい場合はデモを見るから触れます。受け口を変えるときに出てくる細かい疑問はよくある質問に並べてあります。

最後に、順番だけをもう一度置いておきます。契約の数字をやり取りの外に出す。枠の確定を客の操作で完結させる。変更と取り消しをページに移す。この3つが済んでいれば、トークに残るのは本来の相談だけになります。トークをやめる話ではありません。トークを、相談のための場所に戻す話です。

Q1. トークで予約を受け続けると、なぜ二重予約が起きるのですか?

枠が閉じるのが、客の操作ではなく店主の返信のタイミングになるからです。返事を打つまでの数分から数時間、その枠は誰にも押さえられていない状態です。脱毛は2か月から3か月先の予約が中心なので、ぶつかっても気づくのが数か月後になり、原因を追う材料も残りません。

Q2. 残りの回数を聞かれたら、トークで答えてはいけないのですか?

答えること自体が禁じられているわけではありませんが、数字がやり取りの履歴にしか残らないため、後から食い違ったときに根拠になりません。契約の内容は書面で渡すことが前提の情報です。本人が自分で見られる場所を用意して、そこへ案内する形にすると、照会そのものが減ります。

Q3. 事業用のアカウントに変えると、費用は大きく上がりますか?

費用の中心は1対1のやり取りではなく、まとめて送る配信の通数です。脱毛は来店の間隔が長く、高い頻度の配信が向かない業態なので、配信を増やさなければ運用費が跳ね上がる形にはなりにくい。まず予約の受け口を移して、配信は契約が残っている人に絞るのが現実的です。

Q4. トークでの受付は、いつ止めればよいですか?

予約のページを置いてから3か月を目安にします。来店の間隔が2か月ある業態なので、告知から1回目の来店までに2か月かかる人がいます。止める日は1か月前から告知し、来店時に口頭でも伝えてください。止めたあとも、当日の欠席の連絡だけはトークで受ける形を残すと混乱が少なくなります。

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