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まつげエクステサロンのスタッフごとの予約枠|指名と手空きをどう見せるか

2026年9月12日・Rizaflow編集部

スタッフを1人増やしたのに、思ったほど予約が増えない。指名が特定の人に偏って、他の人の枠が空いたままになる。まつげエクステのサロンでスタッフを雇い始めると、この2つの問題がほぼ確実に出てきます。原因は採用や教育ではなく、予約枠の組み方にあることが多いはずです。この業態は、他の美容の業態と枠の作り方が根本から違います。その違いを踏まえずに予約表を組むと、人を増やしても売上が比例して増えません。この記事では、まつげエクステ特有の枠の組み方と、指名と手空きの見せ方を整理します。

掛け持ちができないので、枠の作り方が違う

美容室の予約表を見たことがある人なら、1人のスタイリストが同じ時間帯に複数のお客様を担当している場面を知っているはずです。カラー剤を塗って放置している間に、別のお客様のカットに入る。この掛け持ちがあるから、1人で1日に10人以上を回せます。

まつげエクステでは、これができません。

施術者はお客様の目元に顔を近づけ、ツイーザーで1本ずつ地まつ毛に毛を付けていきます。この作業に、手を離せる時間がありません。放置する工程がなく、待つ工程もない。施術が始まってから終わるまで、施術者は1人のお客様に張り付いたままです。

この1点が、枠の設計を根本から変えます。まつげエクステのサロンでは、1人の施術者が1日に対応できる人数の上限が、営業時間を1件あたりの所要時間で割った数に、ほぼそのまま一致します。10時間営業で、1件90分、間に片付けが15分入るなら、1日に取れるのは5件から6件です。ここに休憩を入れれば5件が現実的な上限になります。

だから、まつげエクステのサロンで売上を増やす手段は限られます。1件の単価を上げるか、施術の時間を短くするか、施術者を増やすか。この3つしかありません。予約管理の工夫で掛け持ちを作り出すことはできません。

同じ理由で、予約と予約の間隔を詰めることにも限界があります。施術が終わったあと、ベッドのシーツを替え、使った道具を片付け、グルーの容器を整え、換気をする。この作業を飛ばすことはできません。前のお客様が退店した瞬間に次の人を寝かせる運用は、衛生の面でも成り立ちません。

この前提を理解しておくと、予約枠の設定で迷わなくなります。他の業態向けの解説に出てくる「空き時間に短いメニューを差し込む」といった考え方は、この業態には当てはまりません。枠は、施術者の時間そのものです。

ベッドの数ではなく、手の数が上限になる

サロンを広げるときに、ベッドを増やせば同時に受けられる人数が増えると考えるのは自然です。まつげエクステでは、これが成り立ちません。

ベッドが3台あっても、施術できる人が2人しかいなければ、同時に施術できるのは2人までです。3台目は使われません。逆に、施術者が3人いてもベッドが2台なら、こちらも上限は2人です。

予約枠を設定するときは、この2つのうち少ないほうを上限にしてください。設定を間違えると、同じ時間に受けられる以上の予約が入ります。まつげエクステで予約が重なると、リカバリーがききません。カットなら別のスタイリストが引き継げますが、目元の施術を途中で交代するのは現実的ではありません。片方のお客様に待ってもらうしかなくなります。

ここで問題になるのが、ベッドの数を予約の設定に反映できない道具を使っている場合です。多くの予約の仕組みは、スタッフごとに枠を持ちます。スタッフAの14時が空いていて、スタッフBの14時も空いていれば、両方に予約が入ります。ベッドが1台しかない店では、この時点で成立しません。

対策は2つあります。1つは、ベッドの数を上限として、同じ時間に取れる予約の総数を制限すること。もう1つは、スタッフの出勤設定を、実際に使えるベッドの数に合わせて調整することです。前者ができる仕組みなら、それを使ってください。後者は手作業になるので、シフトを組むたびに調整が必要になります。

まつげエクステのサロンは、マンションの一室や小さなテナントで営業していることが多く、ベッドの数が1台から3台に収まる店がほとんどです。数が少ないぶん、1台が空くかどうかの影響が大きくなります。

同じメニューでも、担当によって所要時間が違う

スタッフを雇い始めたサロンで、最初に予約表が破綻するのはここです。

まつげエクステの施術速度は、経験によって大きく変わります。100本を付けるのに、経験のある施術者なら60分で終わるところ、始めて3か月の人は90分かかることがあります。ボリュームタイプのように、1本の地まつ毛に複数の毛を付ける施術では、差はさらに開きます。

多くの予約の仕組みは、メニューごとに所要時間を1つだけ持ちます。「100本付け替え、75分」と設定すると、誰が担当してもこの時間で枠が取られます。結果として、経験のある人の予約には無駄な余白ができ、新人の予約は必ず押します。

必要なのは、スタッフごとに所要時間を変えられる設定です。同じメニューでも、担当が新人なら枠を長く取る。この設定ができるかどうかは、道具を選ぶときの判断材料になります。設定できない道具を使っている場合、新人用に別メニューを作るという回避策がありますが、お客様の画面に「新人用」と表示されるのは望ましくありません。

所要時間は、実測して更新してください。新人は上達します。3か月前に決めた90分のままにしておくと、上達したあとも余白を取り続けることになります。1か月に1度、直近の実績を見て調整する習慣を付けてください。実際にかかった時間が記録として残っていれば、この見直しは数分で終わります。

そして、この見直しは新人の評価にも使えます。同じメニューの平均時間が縮んでいれば、上達しています。数字で見えると、本人にも伝えやすくなります。

練習と教育の時間を、枠として押さえる

新人を雇ったサロンで見落とされやすいのが、練習の時間です。まつげエクステの技術は、実際に人の目に付ける経験を積まないと上がりません。マネキンでの練習には限界があり、地まつ毛の生え方や長さの個人差は、人でしか学べません。

多くのサロンが、この練習をモデルの施術で行います。スタッフ同士、友人、あるいは料金を下げて募集したモデルのお客様。いずれにしても、時間と場所を使います。

ここで問題になるのが、練習の時間を予約枠として押さえていないことです。「空いた時間にやればいい」としておくと、予約が埋まった週には練習ができません。そして、予約が埋まるのは繁忙期であり、繁忙期は新人が最も現場に出たい時期です。練習が後回しになれば、上達も遅れます。

対策は単純で、練習の時間を予約枠として先に確保することです。週に2コマ、練習用の枠を押さえておく。この枠には外からの予約が入りません。予定として存在すれば、忙しくても消えません。

モデルの施術を有料で受ける場合は、通常のメニューとは別に設定してください。所要時間が長く、料金が低いメニューが通常の一覧に並んでいると、それを目当てにした予約が集中します。案内する相手を限定する形にするか、公開しない枠として運用するのが現実的です。

そして、練習の記録も残してください。誰に、何本、どのくらいの時間で付けたのか。これが残っていれば、上達の速さが見えます。デビューの時期を感覚で決めずに済みます。

予約の画面で、担当を選ばせる順番を決める

指名を受ける形にすると決めたら、次は画面上の順序です。お客様がどの順番で選ぶかによって、予約の入り方が変わります。

考えられる順序は2つです。担当者を先に選んでから時間を選ぶ形と、時間を先に選んでから担当者を選ぶ形です。

担当者を先に選ぶ形は、指名の意思がはっきりしている人には自然です。ただし、その人の空きがなければ、そこで予約をやめてしまう人が出ます。他の担当者なら空いていることに気づかないまま離脱します。

時間を先に選ぶ形は、離脱が減ります。希望の時間に対応できる担当者が表示されるので、選択肢が広く見えます。ただし、特定の人を指名したい人にとっては、その人が出てくるまで探すことになります。

まつげエクステの店で現実的なのは、時間を先に選ぶ形を基本にして、指名の希望がある人向けに担当者から入る入口も用意することです。多くの人は時間の都合で予約先を決めます。担当者の名前を先に見せて選ばせると、初めての人は判断のしようがありません。

新規のお客様に担当者を選ばせるかどうかも、決めておくべき点です。名前と写真だけで選ぶことになるので、判断の材料がありません。新規は指名なしを基本にして、2回目から選べるようにする。この形にしておけば、新人にも新規の予約が回ります。

もう1つ、担当者の紹介をどこまで出すかという判断があります。経歴や得意なデザインを載せると、指名の判断材料になります。一方で、経験年数を明記すると、経験の浅い人の枠が埋まらなくなります。得意なデザインや仕上がりの方向性で書くほうが、偏りが出にくくなります。

指名を受けるかどうかを、先に決める

スタッフが2人以上になった時点で、指名をどう扱うかを決める必要があります。曖昧にしたまま運用を始めると、後から変えるのが難しくなります。

選択肢は3つあります。

1つ目は、全予約を指名制にすることです。お客様は予約の時点で担当者を選びます。まつげエクステは目元という繊細な部位を任せる施術なので、担当を固定したいお客様は多く、この形は自然です。ただし、人気が偏ります。

2つ目は、指名なしを基本にして、希望があれば指名を受ける形です。予約の画面では担当者を表示せず、店側で割り振ります。枠の効率は最もよくなりますが、担当が毎回変わることに不満を持つお客様が出ます。

3つ目は、指名と指名なしを両方出す形です。指名には料金を上乗せし、指名なしは通常料金にします。多くの店がこの形を取っています。

まつげエクステで注意したいのは、この業態が「前回と同じ仕上がり」を求められやすいことです。カールの選び方、長さの配分、束の作り方には施術者の癖が出ます。担当が変わって仕上がりが変わると、お客様は不満を持ちます。

指名なしを受ける場合は、施術の記録を全員が見られる状態にしておくことが前提になります。前回のデザインが記録に残っていて、担当が変わってもそれを再現できるなら、指名なしは成立します。記録が担当者の頭の中にしかない状態で指名なしを受けると、仕上がりがばらついて、指名なしを選んだお客様が損をします。

つまり、指名の設計は記録の設計とつながっています。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしているという考え方は、担当を替えても前回の内容が引き継がれる状態を作ることでもあります。どこまで記録が共有できるかはできることで確認してください。

手空きの枠を、どう見せるか

指名が偏ると、人気のある施術者の枠だけが先に埋まり、他の人の枠が空いたまま残ります。この空きをどう扱うかで、店全体の稼働が変わります。

まず、空いている枠を見せるかどうかの判断があります。予約の画面で全員の空き状況を出すと、お客様は自然と「空いている人は人気がない人」と受け取ります。逆に、指名の希望を先に聞かず、空いている時間だけを出す形にすると、担当が誰かは予約が確定してから分かります。

現実的なのは、時間で選んでもらう形です。「14時なら空いています」と示し、その時間に対応できる担当者を店側で割り当てる。指名の希望がある人には、指名の入口を別に用意する。この形なら、手空きが目立ちません。

見せ方をどうするにせよ、指名料の設定には注意が要ります。指名料を高くすると、指名なしを選ぶ人が増えて枠の効率は上がりますが、指名で通っていた人が離れる可能性があります。逆に指名料を取らないと、人気のある人に集中して、その人の枠だけが埋まります。金額は他店の相場を写すのではなく、自店の枠の埋まり方を見て決めてください。人気のある人の枠が2週間先まで埋まっていて、他の人が空いているなら、指名料を上げる余地があります。全員が同じように埋まっているなら、指名料で差を付ける必要はありません。指名料は、混み具合を調整するための仕組みだと考えると決めやすくなります。

もう1つ、手空きの枠にメニューを絞る方法があります。指名の集まりにくい施術者の枠には、短いメニューや、オフのみ、まつ毛パーマなど、担当が変わっても仕上がりの差が出にくいメニューを割り当てる。これなら、お客様の満足度を落とさずに枠が埋まります。

そして、当日に急に空いた枠の扱いも決めておいてください。まつげエクステは1件90分前後の施術なので、キャンセルが出ると大きな穴が空きます。この枠を埋めるには、連絡できる相手のリストが要ります。次のリペアの時期が近い人を抽出して、当日限りの案内を出す。この抽出ができるかどうかが、埋まるかどうかを決めます。前回の施術日が記録として残っていれば、条件で絞れます。

スタッフが増えたときの、衛生管理の決まり

スタッフを雇う話になると、予約枠の設計とは別に、確認しておくべき制度があります。

まつげエクステの施術は美容師法上の美容に当たるため、施術者には美容師の免許が必要です。そして、美容師が常時複数いる美容所には、衛生管理の責任者を置くことが求められます。厚生労働省は、美容師法の概要として次のように示しています。

美容師が常時複数いる美容所の開設者は、美容所の衛生管理の責任者として管理美容師を置かなくてはならない。なお、管理美容師は美容師歴3年以上の者であって都道府県知事が指定した講習会を修了した者でなくてはならない。 出典: 厚生労働省

1人で営業していたサロンが、初めてスタッフを雇うとき、この要件が新たに関わってくることになります。講習会の受講には時間がかかるので、採用を決めてから慌てて調べるのではなく、計画の段階で確認してください。手続きや要件の詳細は、営業している地域の保健所に確認するのが確実です。

予約の話に戻すと、この制度は枠の設計にも影響します。管理美容師が出勤していない日に、複数の施術者を入れる形になっていないかを確認してください。シフトを組むときに、この条件を満たしているかを毎回確かめるのは手間なので、出勤の組み合わせに制約があることを、シフトを作る側が把握しておく必要があります。

連続して施術できる件数には、上限がある

予約枠を設定するとき、営業時間を目一杯埋める設定にしてしまう店があります。この業態では、それが続きません。

まつげエクステの施術は、目を酷使します。細い毛を1本ずつ扱うので、手元をずっと見続けることになります。姿勢も固定されます。前かがみの姿勢で90分を過ごし、それを1日に5回繰り返すのは、体への負担が小さくありません。

疲れが溜まると、施術の質が落ちます。付け方が雑になれば持ちが悪くなり、持ちが悪ければお客様が離れます。無理に詰め込んだ結果として、翌月の予約が減るという形で跳ね返ってきます。

だから、上限は設定で縛ってください。1日に受ける件数の上限、連続して施術できる件数、休憩を必ず挟む時間帯。この3つを予約の仕組み側に設定しておけば、埋まりすぎることがありません。

設定できない場合は、休憩の時間帯をあらかじめ予約として入れておく方法があります。13時から14時を押さえておけば、そこには外から予約が入りません。原始的な方法ですが、確実です。

グルーを扱う環境の管理も、連続施術と関わります。換気の時間を取らずに施術を続けると、施術者の負担が増します。換気の時間を枠の間に組み込むなら、その分を所要時間に含めて設計してください。片付けと換気を合わせて15分程度を見込むのが現実的です。

シフトと予約枠がずれる理由

スタッフが複数いる店で最も多い事故が、シフトと予約枠のずれです。休みのはずの人に予約が入る、出勤しているのに枠が開いていない。この2つが繰り返されます。

原因は、シフトを決める場所と、予約枠を決める場所が別々になっていることです。シフトは紙の表やメッセージアプリで共有し、予約枠は予約の仕組みで設定する。この二重の管理では、片方を直してもう片方を忘れる日が必ず出ます。

対策は、シフトの変更が予約枠に直接反映される形にすることです。誰かが休みになったら、その人の枠が自動で閉じる。この形になっていれば、忘れる余地がありません。

そして、変更の権限を誰が持つかも決めてください。スタッフ自身が自分のシフトを変えられる形にすると、確認の手間は減りますが、同じ日に複数人が休む事態が起きます。店長が承認してから反映される形にすると、確認は確実になりますが、承認の作業が発生します。人数によって適切な形が変わるので、2人から3人の店なら前者、それ以上なら後者を検討してください。

シフトを組む単位も、この業態では長めに取る必要があります。まつげエクステの予約は、次回分をその場で押さえる人が多く、1か月先の予約が普通に入ります。シフトを2週間単位で組んでいると、1か月先の枠が開いていない状態になり、その場で次回の予約を受けられません。帰り際に次を押さえてもらえるかどうかは、リピートに直結します。シフトは最低でも1か月半先まで確定させてください。

急な欠勤への対応も、手順を決めておく必要があります。まつげエクステは担当が変わると仕上がりが変わりうる施術なので、単純に別の人に振り替えればよいわけではありません。お客様に連絡して、担当が変わることの了承を得るか、日程をずらしてもらうか。この判断を誰がするのかを決めておかないと、当日に混乱します。

1人から2人になるときに、最初に壊れるもの

スタッフを初めて雇うとき、店主が想定していなかった形で壊れるものがあります。予約枠の話に見えて、実は情報の共有の話です。

1人で営業しているうちは、すべてが店主の頭の中にあります。誰がいつ来るか、前回どんなデザインだったか、誰が回数券を持っているか、誰に何を説明したか。記録が紙であっても、それを読み解く文脈が頭の中にあるので困りません。

2人目が入った瞬間、この前提が崩れます。新しく入った人は文脈を持っていません。紙の台帳に「Cカール0.15100、Aさん経由」とだけ書かれていても、意味が取れません。

そして、店主はこの状態を過小評価します。「聞いてくれれば答える」と考えますが、聞ける時間がありません。施術中の人には話しかけられないからです。まつげエクステは、店内に2人いても、2人とも施術に入っていれば会話が成立しない業態です。

だから、スタッフを雇うと決めた時点で、記録を人が読める形に整えておく必要があります。略号を使わない、担当者の名前を残す、次回に何をする予定かを書いておく。この3つを揃えるだけで、引き継ぎの質が変わります。

具体的には、次のような場面で困ります。予約の電話を受けたスタッフが、そのお客様の回数券の残りを答えられない。前回の担当が休みの日に来店した人に、前回のデザインを確認できない。店主が休んでいる日に、キャンセル料の扱いを判断できない。この3つはどれも、雇ってから1か月以内に必ず起きます。

対処としては、判断が必要になる場面の答えを、あらかじめ文章にしておくことです。キャンセル料はいつから、いくら。回数券の期限延長は認めるのか。他店オフの追加料金はいくら。この種の質問に、その場にいる誰でも答えられる状態を作ってください。予約の画面から見られる場所に置いておけば、探す手間もありません。

増やしたあとに見る数字

スタッフを増やしたら、次の数字を見てください。感覚で判断すると、人件費だけが増えている状態に気づくのが遅れます。

1つ目は、スタッフごとの稼働率です。出勤した時間のうち、実際に施術していた時間の割合を出します。8時間出勤して4時間しか施術していないなら、稼働率は50%です。この業態は掛け持ちができないので、稼働率がそのまま売上の上限になります。

2つ目は、指名の偏りです。指名の件数が特定の1人に集中しているなら、他の人の枠が埋まりません。偏りが3か月以上続くなら、割り振り方を変える必要があります。

3つ目は、担当ごとのリピート率です。同じお客様が同じ担当に戻ってきているか。ここが低い人は、技術か接客のどちらかに課題があります。稼働率だけを見ていると、この差が見えません。

4つ目は、予約が押した件数です。所要時間の設定が実態と合っていなければ、押します。押した回数が多い担当がいるなら、その人のメニューごとの所要時間を長く取り直してください。押しは、次のお客様を待たせる形で、店全体の評価に響きます。

5つ目は、指名なしで入った人が、次に指名で戻ってきているかどうかです。指名なしで担当したお客様が次から指名してくれるなら、その施術者は指名を獲得できています。指名なしのまま戻ってくる人が多いなら、担当が誰でもよいと思われている状態です。どちらが悪いというわけではありませんが、その人の枠を埋める方法が変わります。

これらの数字を出すには、予約と施術の記録が担当者ごとに残っている必要があります。紙の予約表では、この集計はできません。

そして、数字を出す周期を決めてください。稼働率と予約が押した件数は月ごと、指名の偏りとリピート率は3か月ごとが目安です。リピート率は3週間から4週間の来店周期を前提にするので、1か月では判断できません。

数字を本人に見せるかどうかも、先に決めておいてください。稼働率や指名の件数は、そのまま評価に見えます。見せる場合は、何をどう評価するのかを併せて伝えないと、数字だけが独り歩きします。特に新人の稼働率は、本人の努力とは無関係に低くなります。指名が集まっていないだけであって、施術が下手だという意味ではありません。この区別を伝えずに数字だけ共有すると、辞める理由を作ることになります。

まつげエクステは、人を増やすほど1人あたりの管理が効かなくなる業態ではありません。掛け持ちができないぶん、1人が担当する範囲が明確で、記録さえ揃っていれば数字は素直に出ます。問題は、その記録を取る仕組みがあるかどうかだけです。

道具の費用については料金で確認できます。他の業態でどのように枠を組んでいるかは業種ごとの使い方が参考になり、他のサービスとの違いは他社との比較にまとまっています。実際に設定の画面を触ってから判断したい場合はデモを見るから確かめられます。導入前に多く出る疑問はよくある質問に整理されています。

Q1. まつげエクステのサロンで、1人が1日に受けられる件数の上限はどのくらいですか?

掛け持ちができない施術なので、営業時間を1件あたりの所要時間で割った数がほぼそのまま上限になります。10時間営業で1件90分、片付けに15分を見込むと、休憩を入れて5件程度が現実的な上限です。目と姿勢への負担が大きい施術なので、詰め込みすぎると施術の質が落ち、翌月の予約に跳ね返ります。

Q2. ベッドを増やせば、同時に受けられる人数は増えますか?

増えません。施術者が1人のお客様に張り付いたままになる施術なので、同時に施術できる人数は施術者の数とベッドの数のうち少ないほうが上限になります。予約の設定でこの上限を反映できないと、同じ時間に受けられない数の予約が入り、片方のお客様を待たせることになります。

Q3. 新人スタッフの予約枠は、どのように設定すべきですか?

同じメニューでも、担当ごとに所要時間を変えられる設定にしてください。100本の付け替えが経験者なら60分、始めて3か月の人なら90分かかることは珍しくありません。メニューごとに時間を1つしか持てない仕組みだと、新人の予約は必ず押します。実績を1か月ごとに見直し、上達に合わせて短くしていきます。

Q4. 指名なしの予約を受けても大丈夫ですか?

施術の記録を全員が見られる状態にしてあることが前提です。まつげエクステはカールの選び方や長さの配分に施術者の癖が出るため、記録がなければ前回と同じ仕上がりを再現できません。記録が担当者個人の頭の中にしかない状態で指名なしを受けると、仕上がりがばらつき、指名なしを選んだお客様が損をします。

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