guide
ネット予約を導入する|電話と併せて回す進め方
2026年10月8日・Rizaflow編集部

ネット予約の導入を考えている店が迷うのは、機能の数ではありません。電話をやめてよいのか、常連が使えるのか、無料のままでどこまで足りるのか、月にいくらかかるのか。この4つが決まらないまま製品の比較表を見ても判断できません。
この記事では、電話を残したままネット予約を併用する進め方を軸に置きます。ネット予約がどこまで一般的になっているか、電話だけで受けているときに失われているもの、入れたあとに困る場合、公式の料金ページで確かめた費用の相場、無料のプランでできる範囲、選ぶときに見る7つの点、掲載サイトの予約機能との違い、1週間で入れる段取り、そして失敗する入れ方までを順に並べます。
ネット予約はどこまで一般的になっているか
導入の判断をする前に、客の側がどれだけ使っているかを押さえます。
ホットペッパービューティーアカデミーの調査2によると、商品・サービスのネット予約を利用したことがある施設として「美容サロン」を挙げた人は女性の38.3%と最も多い結果になりました。一方、男性は「飲食店」でのネット予約の利用経験率が38.5%と最多でした。そのほか、旅行予約や新幹線・飛行機などの交通機関、映画館などでもネット予約がよく使われていました。 出典: squareup.com
美容サロンでの利用経験が女性で38.3%という数字は、「使う人は使う」段階を過ぎて「探すときに当然あるものとして見る」段階に入っていることを示します。ここで押さえておきたいのは、ネット予約がない店を客が避けるという話ではなく、客が予約しようと思った時刻に手段があるかどうかが問われるという点です。
予約したいと思う時刻を考えると、事情がはっきりします。爪や髪が気になるのは夜と休日です。整体に行こうと思うのは痛みが出た夜です。習い事を探すのは仕事が終わったあとです。どれも店が電話を取れない時間帯です。
その時刻に手段がないと、客は探し続けます。検索して次に出てきた店に、その場で予約が取れる入口があれば、そこで決まります。電話が嫌われているのではなく、思い立った時刻に動けるかどうかで結果が分かれています。
電話だけで受けていると、何が失われているか
電話での受付は、いちばん丁寧な方法です。声で相談でき、細かい希望も拾えます。失われているのは丁寧さではなく、時間帯と手の数です。
営業時間外の予約。 閉店後と休業日は受けられません。留守番電話を置いても、折り返しの間に他店で決まります。
施術中の予約。 手が塞がっていて出られません。施術中に鳴った電話は、施術の集中も削ります。
同時の予約。 電話は1本ずつです。混み合う時期は話中になり、話中の相手は他を探します。
聞き間違いと書き間違い。 名前、日時、メニューを口頭で受けて台帳に書きます。忙しいときに間違えます。二重に入れる事故も、この工程から生まれます。
変更の手間。 変更のたびに電話を取り、台帳を書き換えます。書き換え前の予定で動く事故が起きます。
記録の蓄積。 電話で受けた情報は台帳に残りますが、過去の来店履歴と結び付いていないことが多く、あとで検索できません。
このうち上の3つが取りこぼし、下の3つが手間です。ネット予約を入れる目的は、この6つを減らすことです。電話をなくすことは目的ではありません。
ネット予約を入れて変わること
導入の効果を、同業の解説が整理しています。
予約管理システムを導入するメリットは多岐にわたります。代表的な機能であるリアルタイムでのネット予約を活用すれば、予約の電話やメールに対応する手間や時間が大きく減るだけでなく、お客さまにとっても時間を気にせず予約や変更ができるため非常に便利です。空き状況をリアルタイムで確認できるため、予約の重複やミスの防止につながります。また、予約履歴を活用して顧客の好みや過去の利用状況を把握することで、よりパーソナライズされたサービスを提供することが可能です。 出典: squareup.com
実務で先に効くのは、この中の2つです。ひとつは営業時間外の受付です。閉店後に予約が入るようになると、翌朝に予約が増えている状態から1日が始まります。もうひとつは重複の防止です。空き枠の計算をシステムが持つため、同じ枠に2人を入れる事故が構造的に起きません。
次に効くのが連絡の自動化です。予約完了の連絡、前日のリマインダー、来店後の御礼が自動で出る形にすると、無断キャンセルが減り、再来の機会が増えます。この3通を手で送っている店は、忙しい日に必ず抜けます。
3番目が記録です。顧客ごとの来店履歴とメモが検索できる形で残ると、2回目の「前回と同じで」に応えられます。紙の台帳でも情報は残りますが、人数が3桁に近づくと探す時間が伸びて機能しなくなります。
入れて困る場合と、デメリット
導入が向かない場合もあります。先に並べます。
予約の組み方が複雑すぎる場合。 施術者の得意分野、部屋の空き、機材の空きが絡み合って、人が判断しないと枠が決まらない業態があります。この場合、空き枠の自動計算が実態と合いません。受け付ける枠を絞って公開し、残りは電話で受ける形にします。
客層が電話を好む場合。 高齢の客が多い業態では、ネット予約の利用率が低く出ます。この場合も導入は無駄になりません。電話を残したまま、使える人だけが使う形にします。
予約が月に数件の場合。 手間の削減効果が小さいため、無料のプランで足ります。月額を払う段階ではありません。
デメリットも並べます。第一に、最初の設定に時間がかかります。メニュー、所要時間、営業時間、受付できる期間、休業日を入力する作業です。半日から1日は見ておきます。第二に、客への案内が必要です。既存客に新しい予約手段を伝える手間がかかります。第三に、画面の操作を覚える時間が要ります。第四に、無料のプランには予約ページのURLや表示に制約が付く場合があります。
このデメリットは、いずれも最初の1回だけ発生します。取りこぼしと手間は毎日発生します。この非対称が、導入を勧められる理由です。
電話とネットを併せて回す方法
導入でつまずくのは、たいてい「どちらで受けるか」を決めていない場合です。両方を開けたまま同じ枠を売ると、二重に入ります。
方法は3つあります。
枠を分けない方法。 空き枠はひとつで、電話で受けた予約も店が管理画面に入力します。もっとも単純で、事故が起きません。電話を切ったらすぐ入力する習慣が必要です。施術中に受けた電話は、メモしてあとで入力するのではなく、その場で入力する形にします。あとで入力する運用にすると、その間に同じ枠がネットで埋まります。
枠を分ける方法。 1日6枠のうち4枠をネット予約に公開し、2枠を電話専用に残します。常連が電話で取りやすい枠を確保できます。ただし管理が複雑になり、公開した枠が埋まらない日に電話枠だけ空く形が起きます。
時間で分ける方法。 当日と翌日の予約は電話のみ、それ以降はネットでも受ける形です。直前の調整を人が判断できます。
多くの店に合うのは1番目です。枠をひとつにして、電話で受けたら即入力します。2番目と3番目は、枠の組み方に人の判断が必要な業態で選びます。
案内の文言も決めます。既存客には「ネットからも予約できるようになりました。お電話でも今まで通りお受けします」と伝えます。電話をやめると受け取られると、常連が離れます。ウェブサイトや店頭の掲示にも、両方の手段を並べて書きます。
料金の相場を、公開ページの数字で並べる
費用の見当を付けるために、公式の料金ページで確かめた値を並べます。いずれも2026年9月26日時点の表示で、税の扱いは各社の表記のとおりです。
| 製品 | 無料のプラン | 有料の最小プラン | 上位のプラン |
|---|---|---|---|
| Square 予約 | 無料。1アカウントにつき1店舗 | プラス 店舗ごと月額3,000円 | プレミアム 店舗ごと月額8,000円 |
| STORES 予約 | 税込0円。月間予約50件、予約ページ2 | スモール 税込9,790円(年間契約、月間予約200件) | ビジネス 税込28,600円(年間契約、月間予約2,000件、スタッフ20名) |
STORES 予約は契約の期間で金額が変わり、複数月契約のスモールは税込12,980円、ビジネスは税込31,790円と表示されています。月間の予約件数を超える場合は50件ごとに税込1,078円の予約手数料で追加できると記載されています。事前のクレジットカード決済の手数料は、フリープランで5.2%から、スタンダードプラン加入時は3.3%からで、いずれも中小特別料率の適用時と書かれています。
Square 予約の決済手数料は、対面が2.5%から、オンラインの前払いが3.6%、カード情報の手入力や保存済みカードの利用が3.75%と表示されています。最後の区分には無連絡キャンセル手数料が含まれると注記されています。
この表から読めるのは、価格の幅が広いことと、金額を決めているのが機能の数より月間の予約件数とスタッフ数だという点です。自分の店の月間件数と人数を先に数えておくと、どの段に入るかが2分で決まります。件数を数えずに機能の一覧を見比べると、必要のない上位プランを検討してしまいます。
決済の手数料も判断材料に入れます。現金や振込、コード決済で完結している業態なら、決済込みの高いプランを選ぶ理由がありません。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている形の製品なら、決済を使わない前提で費用を抑えられます。料金のページには、月の予約件数とスタッフ数で段が分かれる形と、上限を超えたときの扱いが表で並んでいます。
無料のプランでどこまでできるか
「まず無料で試したい」という判断は妥当です。どこまでできるかを整理します。
無料のプランで一般的に使えるのは、予約カレンダー、予約フォーム、予約完了とリマインダーの自動メール、顧客の記録です。つまり、この記事で挙げた取りこぼしと手間の大半は、無料の範囲で減らせます。
制約が付きやすいのは次の点です。第一に、月間の予約件数の上限です。50件前後で線が引かれている製品があります。第二に、スタッフの人数です。1名までという形が多く、複数名で回す店は有料に上がります。第三に、予約ページのURLです。独自のドメインが使えず、提供元のドメインの下に置かれる形になります。第四に、ページの下に提供元の表示が入る場合があります。
判断の目安を置きます。ひとりで営んでいて月の予約が50件以内なら、無料のままで足ります。月の件数が100件を超える、あるいはスタッフが2名以上いるなら、有料の最小プランを見ます。独自のドメインで予約ページを出したい場合も有料の範囲です。
無料から始める利点は、実際の運用で確かめられることです。設定の手間、客の反応、メールの文面の調整。これを試したあとで有料に上がると、機能の一覧を眺めて決めるより判断が正確になります。上限を超えたときにどうなるかは確かめておきます。予約が止まる製品と、追加の料金で続けられる製品があり、繁忙期に止まると営業が崩れます。
選ぶときに見る7つの点
機能の一覧は長く、全部を比べると決まりません。見る点を7つに絞ります。
1. 営業時間外に受けられるか。 これが導入の目的なので、必ず満たします。
2. メニューごとに所要時間を設定できるか。 60分と120分のメニューが混ざる業態では、これがないと枠が崩れます。
3. 客が自分で変更と取消をできるか。 変更の電話を受けて台帳を書き換える作業が消えるかどうかが、ここで決まります。
4. 予約完了と前日のリマインダーが自動で出るか。 無断キャンセルの対策として、いちばん効く機能です。
5. 顧客の記録が検索できる形で残るか。 来店履歴、メモ、連絡先です。カナで検索できるかも確かめます。
6. スタッフの指名とシフトを扱えるか。 複数名で回すなら必須です。ひとりなら不要です。
7. 顧客データを取り込めるか、持ち出せるか。 今の台帳から移せるか、将来別の製品に移るときに出せるかです。出せない製品を選ぶと、あとで動けなくなります。
この7つのうち、自分の店に必要なものだけを満たせば足ります。全部が揃った上位プランを選ぶ必要はありません。機能の対応を並べて見るなら他社との比較に整理があります。実際の画面の使いやすさは一覧表では判断できないので、デモを見るから客が見る予約ページと店側の管理画面の両方をログインなしで触って確かめます。
掲載サイトの予約機能と、自店の予約ページの違い
掲載サイトに載せていて予約もそこで受けている店は、「これで足りているのでは」と考えます。役割が違うので、両方を持つのが実務的です。
掲載サイトの役割は新規の集客です。店を知らない人が検索して見つける入口になります。費用の構造は掲載料や送客の手数料で、新規1人ごとに発生する形が多いです。
自店の予約ページの役割は再来です。一度来た客が次に予約するときの入口になります。費用は月額で、件数が増えても1件ごとに増えません。
この構造の違いから、実務の結論が出ます。新規は掲載サイトから受け、2回目以降は自店の予約ページに移す形です。会計の場で自店の予約ページを案内し、御礼の連絡にも入れます。掲載の費用は新規の獲得に払うもので、同じ客の2回目以降にも払い続ける必要はありません。
移す作業を忘れると、費用が積み上がります。同業の解説では、口コミサイトの予約機能に月額で大きな金額を払い続けながら、別の予約手段を用意する時間が取れずに解約に踏み切れない事業者の例が紹介されています。予約ページを持っておくことは、この状態を避ける手当てにもなります。
両方を運用する場合、枠の管理を分けないことが要点です。掲載サイトで受けた予約も自店の管理画面に入力し、空き枠をひとつにします。連携できる製品があればそれを使い、なければ手で入力します。ここを二重に持つと、同じ枠に2人が入ります。
1週間で入れる段取り
導入は長期の計画にしないほうが進みます。1週間の段取りに分けます。
1日目。 メニューを書き出します。名前、所要時間、料金、加算の条件です。ここが決まらないと設定に入れません。既存の価格表があるなら、所要時間を追記するだけで済みます。
2日目。 営業時間、休業日、受付を開始する時刻と締め切る時刻、何日先まで予約を受けるかを決めます。当日予約を受けるなら何時間前までかも決めます。
3日目。 管理画面に入力します。メニュー、営業時間、スタッフ、予約フォームの項目です。半日で終わります。
4日目。 自分で予約を入れてみます。客の画面から予約し、完了の連絡が届くか、変更のリンクが動くか、リマインダーの設定が正しいかを確かめます。ここを飛ばすと、公開後に客から指摘されます。
5日目。 メールの文面を整えます。予約完了、リマインダー、御礼の3通です。既定の文面のままでも動きますが、店の名前と場所の案内、持ち物を足しておくと問い合わせが減ります。
6日目。 既存客への案内を用意します。店頭の掲示、ウェブサイトの予約ボタン、SNSのプロフィールのリンクです。「お電話でも今まで通りお受けします」の1文を必ず入れます。
7日目。 公開します。最初の1週間は、電話で受けた予約の入力を忘れないことだけを意識します。
この段取りで詰まるのは、たいてい1日目です。メニューと所要時間が曖昧なまま運用している店は、ここで整理する作業が発生します。時間はかかりますが、整理そのものが値付けの見直しにつながります。
予約ページを、どこに置いて見つけてもらうか
予約ページを作っただけでは、誰も辿り着きません。置く場所を決めます。
ウェブサイトの全ページ。 店のサイトがあるなら、すべてのページの上部と下部に予約のボタンを置きます。料金のページだけに置く形だと、施術例を見ていた人が離れます。ボタンの文言は「ご予約」より「ネットで予約する」のように、その場で完結することが伝わる形にします。
SNSのプロフィール。 リンクを1つしか置けない場合は、予約ページを置きます。施術例を見た人がその流れで予約できます。投稿の文末にも予約の手段を1行で書きます。
地図サービスの店舗情報。 検索して地図から店を見る人は、営業時間と電話番号を確認します。同じ場所に予約ページのURLを登録できるなら入れます。
名刺と会計の控え。 帰り際に渡す紙に載せます。二次元コードにしておくと、その場で読み取ってもらえます。
店頭の掲示。 閉店後に前を通った人が読みます。営業時間外に予約できることを書き添えると、その場で動きます。
このうち効き方が大きいのは、ウェブサイトの全ページとSNSのプロフィールです。どちらも、すでに店に興味を持っている人が見る場所だからです。新しく集客を増やす作業ではなく、いま見ている人を予約まで届ける作業として置きます。
予約ページのURLは、覚えやすく短い形が扱いやすいです。口頭で伝える場面があるため、長い文字列だと伝わりません。無料のプランでは提供元のドメインの下に置かれる形が一般的で、有料に上がると独自のドメインが使える製品があります。
常連にネット予約を使ってもらうまで
新規の客は最初からネットで予約します。手間がかかるのは既存客への案内です。
伝える場は3つです。第一に、会計の場です。「次からはこちらからも予約できます」と、その場で画面を見せます。口頭だけだと伝わりません。第二に、来店後の御礼の連絡です。文面に予約の入口を入れておくと、次に思い立ったときに押せます。第三に、店頭の掲示です。
伝えるときに強調するのは、店の都合ではなく客の利点です。「営業時間外でも取れます」「空いている枠がその場で見えます」「予定が変わったらご自分で変更できます」の3つです。「電話が減って助かるので」と言うと、協力のお願いになってしまいます。
移行を急がないことも要点です。全員に使わせようとすると、電話を好む客に負担がかかります。半年から1年かけて、使える人から順に移る形で足ります。比率が上がらない月があっても、電話で受けた予約を管理画面に入力していれば、記録は同じ場所に溜まります。
会員登録の入口を用意しておくと、2回目以降の予約が軽くなります。名前と連絡先の入力が不要になり、過去の履歴から同じメニューを選べます。この軽さが、常連が使い続ける理由になります。
台帳や表計算から移すときの順番
いま紙の台帳や表計算で回している場合、移す順番があります。全部を同時に移すと、営業しながらの移行に耐えられません。
1番目に、予約の受付だけを移します。 これから先の予約をネットと管理画面で受ける形にします。過去の予約は移しません。移す意味が薄く、手間だけがかかります。
2番目に、顧客の情報を移します。 氏名、連絡先、過去の来店の概要です。表計算で管理していたなら、CSVとして書き出して取り込める製品があります。紙の台帳なら、来店した人から順に入力する形が現実的です。全員を一度に入力しようとすると止まります。
3番目に、売上の集計を移します。 ここは最後です。会計や確定申告の都合があるため、年度の区切りに合わせるほうが混乱しません。
移行の期間は、台帳と管理画面の両方に書く形になります。二重の手間が発生しますが、期間を決めておけば耐えられます。2週間から1か月を目安にして、その期間が過ぎたら台帳への記入をやめます。期限を決めないと、二重の運用が半年続きます。
移す前に確かめておくのは、顧客データを持ち出せるかどうかです。取り込めるだけで書き出せない製品を選ぶと、将来別の製品に移るときに動けません。導入の時点で、書き出しの手段があるかを確かめておきます。
失敗する入れ方
導入がうまくいかない形は決まっています。
電話をやめてしまう。 常連が離れます。電話は残したまま、手段を足す形にします。
全部の枠を一度に公開する。 埋まり方の見当が付かないまま全枠を公開すると、想定外の組み合わせで予約が入ります。最初の2週間は枠を絞って公開し、様子を見てから広げます。
既存客に案内しない。 公開しただけでは誰も使いません。会計の場で1人ずつ伝える、御礼の連絡に入れる、店頭に出す。この3つを並行してやります。
電話で受けた予約の入力を後回しにする。 二重予約の原因の大半がこれです。電話を切ったらその場で入力します。
設定を確かめずに公開する。 所要時間の設定を間違えると、枠が重なるか隙間だらけになります。公開前に自分で1件予約する工程を必ず入れます。
上位のプランから始める。 機能を全部使う前提で契約すると、使わない機能に払い続けます。無料か最小のプランから始め、上限に当たってから上げます。
失敗の多くは、公開前の確認と既存客への案内で防げます。技術的に難しい作業はありません。
導入したあとに見る数字と、次の一手
公開して1か月たったら、3つの数字を見ます。
第一に、ネット経由の予約件数と、その比率です。全体の何割がネットから入ったかを見ます。比率が低いままなら、案内が届いていないか、予約ページが見つけにくい場所にあります。
第二に、営業時間外に入った予約の件数です。ここが取りこぼしを回収できた分です。閉店後と休業日に入った件数を数えると、導入の効果が金額で出ます。
第三に、無断キャンセルの件数です。リマインダーが効いているかを見ます。
数字を見たあとの一手は、業態で変わります。予約が営業時間外に集中している店は、受付できる期間を先まで広げます。変更の連絡が電話で来続けている店は、変更の入口を案内する文面を足します。同じメニューばかり選ばれている店は、メニューの並び順と説明を見直します。
自分の業態でどこまで使えるかを確かめるなら、業種ごとの使い方に、美容サロンから整体、スクール、相談業、施設の貸し出しまで、時間枠で予約を受ける業態ごとの使い方が分かれて並んでいます。設定や乗り換えで詰まった点はよくある質問に、顧客データの取り込みや解約の条件とあわせてまとまっています。機能の範囲を一覧で確かめるならできることに、予約カレンダーから自動メール、顧客管理までが並んでいます。
最後に、進め方の要点をひとつに絞ります。電話をやめずに手段を足し、枠はひとつで管理し、無料か最小のプランから始めて、上限に当たってから上げる。この形なら、失敗しても戻せます。戻せる形で始めることが、導入をいちばん確実にします。
Q1. ネット予約を入れたら電話はやめるべきですか?
やめないほうがよいです。電話を好む客層は業態によって一定数いて、やめると常連が離れます。手段を足す形にして、既存客には「お電話でも今まで通りお受けします」と伝えます。ただし枠は1つで管理し、電話で受けた予約は切ったその場で管理画面に入力します。後回しにすると、その間に同じ枠がネットで埋まります。
Q2. 無料のプランだけで足りますか?
ひとりで営んでいて月の予約が50件以内なら足ります。予約カレンダー、予約フォーム、予約完了とリマインダーの自動メール、顧客の記録は無料の範囲で使える製品があります。制約が付きやすいのは月間件数の上限、スタッフ人数、予約ページのURL、提供元の表示です。月100件を超えるかスタッフが2名以上なら、有料の最小プランを見ます。
Q3. 費用はどのくらいが相場ですか?
公式ページの表示では幅があります。2026年9月26日時点で、Square 予約はフリーが無料、プラスが店舗ごと月額3,000円、プレミアムが8,000円です。STORES 予約はフリーが税込0円、年間契約のスモールが税込9,790円、ビジネスが税込28,600円です。金額を決めているのは機能の数より月間の予約件数とスタッフ数なので、自分の件数を先に数えてください。
Q4. 掲載サイトで予約を受けているなら、自分の予約ページは要りませんか?
役割が違うため、両方持つのが実務的です。掲載サイトは新規の入口で、費用は新規1人ごとにかかる構造です。自店の予約ページは再来の入口で、月額のため件数が増えても1件ごとには増えません。会計の場と御礼の連絡で自店の予約ページを案内し、2回目以降をそちらに移すと、同じ客に手数料を払い続ける形を避けられます。