compare

オンライン決済の手数料を比較する|前払いを付ける前に

2026年10月8日・Rizaflow編集部

オンライン決済の手数料を比較しようとすると、3.6パーセントや1.98パーセントといった率が並んだ表が出てきます。ところが実際に計算してみると、率がいちばん低いサービスが手取りでいちばん多くなるとは限りません。固定手数料、最低手数料、月額料金、入金の回数が、それぞれ別の方向から手取りを削ります。この記事では、主要なサービスの料金を公式ページで確かめた値で並べ、率だけでは見えない差を計算で示し、そもそも前払いを付けるべきかどうかの判断まで整理します。記載の金額はすべて2026年9月時点の各社の公式ページの表示です。料金体系は変わるため、契約の前にご自身で確かめてください。

手数料は1つの数字ではなく、4種類ある

比較で失敗する原因は、決済手数料だけを見ることです。オンライン決済にかかる費用は、性質の違う4種類に分かれています。

1つめは初期費用です。導入するときに1度だけ支払う金額で、現在の主要なサービスは0円が標準になっています。2つめは月額の固定費です。売上が無い月にも発生する費用で、ここが0円かどうかで閑散期の負担が変わります。3つめは決済手数料で、取引が成立するたびに引かれます。率で示されるものと、率に固定の金額を足すものがあります。4つめは入金にかかる費用です。売上を自分の口座へ移すときの振込手数料と、早く受け取りたいときの追加料金がここに入ります。

この4つのうち、比較サイトで並ぶのは3つめだけです。ところが1か月に10件の予約しか受けない店では、月額固定費の影響が決済手数料を上回ります。逆に1か月に300件を受ける店では、率の0.1パーセントの差が月額料金を飲み込みます。だから自分の件数と単価を先に決めないと、どの表を見ても答えが出ません。

端末の費用も、対面で受け取る場合は数に入ります。PayPayの案内では、マルチ決済端末のPayCAS Mobileは端末費用0円とされ、電子マネーを利用する場合は1台あたり月額1,020円が発生すると注記されています。オンラインだけで受け取るなら端末は要りませんが、店頭でも受け取る計画なら、この費用を4種類の外に置かないでください。

5つめとして数えるべきものもあります。返金のときの扱いです。取引を取り消したときに、引かれた手数料が戻るのか戻らないのかは、サービスによって扱いが違います。キャンセルが一定の割合で発生する業態では、ここが年間の金額で効いてきます。契約の前に必ず確かめる項目です。

これからオンライン決済サービスの導入を検討しているなら、しっかりとサービスごとの手数料を比較し、慎重に検討した上での導入がおすすめです。 出典: form.run

主要サービスの料金を、公式ページの値で並べる

小さな店がオンラインで代金を受け取るときに候補に挙がるサービスについて、公式ページに載っている値を並べます。すべて2026年9月時点の表示です。

Stripeの標準の料金体系は、初期費用、月額料金、隠れた手数料が無いと案内されていて、カードでの決済成功1回あたり3.6パーセントです。通貨換算が必要な場合は2パーセントが加わります。コンビニ決済は3.6パーセントで最低手数料が120円、PayPayは3.98パーセント、銀行振込などの決済手段は1.5パーセントと、手段ごとに率が分かれています。値はStripeの料金体系のページにあります。

Squareは初期費用0円、月額固定費0円、振込手数料無料で、決済の場面ごとに率が分かれています。対面決済が2.5パーセントから、オンライン決済のeコマースAPIがクレジットカードで3.6パーセント、請求書決済が3.25パーセント、カード情報を手入力するブラウザ決済が3.75パーセントです。年間キャッシュレス決済額が3,000万円未満で主要カードブランドの場合の率として案内されています。値はSquareの手数料のページにあります。

PayPalは、日本国内の取引を受け取る標準レートが3.60パーセントに固定手数料を加えた形です。受け取る通貨が日本円の場合の固定手数料は40円です。海外取引では0.50パーセントが追加されます。アドバンストクレジットカードおよびデビットカードによる支払いは3.20パーセントに固定手数料を加えた率です。値はPayPalの手数料のページにあります。

PayPayは実店舗向けの案内で、決済システム利用料がマイストア制限プランの場合1.98パーセント(税別)、月額利用料1,980円(税別)の店舗ごとのライトプランを契約して加盟店店舗すべてで利用する場合は1.60パーセント(税別)と案内されています。導入費用は0円、振込手数料もかからないとされています。値はPayPayの実店舗への導入のページにあります。

決済手段ごとに率が違うので、実際に使われる手段で比べる

同じサービスの中でも、支払い手段によって率が変わります。ここを揃えずに社名だけで比べると、比較が成り立ちません。

Stripeの料金体系は、手段ごとに率を分けて示しています。カードとウォレットが3.6パーセント、コンビニ決済が3.6パーセントで最低手数料120円、PayPayが3.98パーセントで、デジタルコンテンツ事業向けは9.48パーセント、銀行振込などの決済手段が1.5パーセントです。対面での決済は3.24パーセントに1件あたり18円を加えた形が案内されています。カードでの受け取りを想定して選んだあとに、客の多くがコンビニでの支払いを望んだ場合、実際の手数料は想定と変わります。

Squareは決済の場面で率を分けています。対面決済が2.5パーセントから、オンライン決済のeコマースAPIが3.6パーセント、請求書決済が3.25パーセント、カード情報を手入力するブラウザ決済が3.75パーセントです。同じカードでも、客が自分で入力する形と店が電話で聞いて入力する形で率が違います。電話で予約を受けて口頭でカード番号を聞く運用を考えているなら、3.75パーセントのほうで計算する必要があります。

PayPayは実店舗向けのマルチ決済端末の案内で、クレジットカードが2.20パーセントから、QRコード決済が1.98パーセントから、電子マネーが2.95パーセントからと示しています。電子マネーを使う場合は1台あたり月額1,020円が発生し、表記はすべて税別です。決済ブランドごとに率が変わるとも注記されています。

デジタルコンテンツを扱う場合は、率がまったく別の水準になる点も知っておいてください。StripeのPayPayの項目では、デジタルコンテンツ事業向けが9.48パーセントと案内されています。同じ支払い手段でも、売るものの種類で率が変わる仕組みです。オンラインの講座や動画教材を予約と一緒に売る計画があるなら、その部分だけ別の率で計算する必要があります。

比べるときにやることは1つです。直近3か月の売上を支払い手段で分けて、その割合を各社の率に掛けます。カードが7割、QRコードが2割、現金が1割の店なら、カードの率が全体の手数料をほぼ決めます。逆にQRコードが主なら、カードの率を比べても意味がありません。この作業に30分かければ、比較記事を10本読むより早く結論が出ます。

率だけで比べると外す。固定手数料の効き方を計算する

ここまでの値を単価ごとに計算すると、順位が入れ替わります。手取りで比べる癖をつけてください。

単価1,000円の場合を見ます。3.6パーセントだけのサービスでは手数料が36円で、手取りは964円です。3.60パーセントに固定手数料40円を足すサービスでは、36円と40円で合計76円、手取りは924円です。率は0.00パーセントしか違わないのに、手取りは40円、つまり4パーセント分が違います。単価の低い取引を数多く受ける業態では、この差がそのまま利益を削ります。

単価10,000円だとどうなるか。3.6パーセントでは360円、3.60パーセントに40円を足す形では400円です。差は同じ40円ですが、売上に対する比率は0.4パーセントに下がります。固定手数料は、単価が上がるほど気にならなくなる費用です。

最低手数料も同じ形で効きます。コンビニ決済で最低手数料が120円と定められている場合、単価が3,333円を下回ると率での計算よりも高くつきます。単価1,000円のコンビニ決済では、手数料が120円で実質12パーセントです。少額の決済を受ける前に、この線を計算してください。

月額固定費のある形も同じ計算で判断できます。月額1,980円(税別)を払って率が1.98パーセントから1.60パーセントに下がる場合、下がる幅は0.38パーセントです。月額を取り戻すには、1,980円を0.38パーセントで割った52万円ほどの月商が必要になります。月商が50万円に届かない店では、率の高いほうが安く済みます。この計算を1度やっておくと、営業の案内を読む速さが変わります。

入金のタイミングは、手数料と同じくらい効く

手数料が同じでも、お金が手元に届く日が違えば経営の感覚は変わります。ここは表に載りにくい項目です。

Squareは、決済の種類にかかわらず売上が最短で翌営業日に振り込まれると案内しています。入金の内訳は、三井住友銀行とみずほ銀行への通常入金が翌営業日で毎日の自動振込、その他の金融機関への通常入金が毎週金曜日で水曜締めの自動振込、いずれも振込手数料は無料です。すぐに引き出したい場合の即時入金サービスは送金額の1.5パーセントで、最低振込額は5,000円とされています。土日祝日は銀行休業日のため翌営業日の振込になります。

PayPalは、受け取った資金を自分で引き出す形です。銀行口座への引き出しは1回のセッションで50,000円以上なら手数料がかからず、50,000円以下の場合は250円と案内されています。通貨換算が含まれていない場合の値です。小さく何度も引き出すと、250円が積み上がります。まとめて引き出す運用にしたほうが無駄が出ません。

Stripeは標準の料金体系に初期費用と月額料金を設けていない形で、入金の周期は契約の設定によって決まります。契約の前に、初回の入金がいつになるか、その後の周期はどうなるかを窓口で確かめてください。始めたばかりの時期は、不正利用の確認のために最初の入金までが長くなる場合があり、これはサービスの良し悪しではなく審査の性質によるものです。開業直後で手元の資金が薄い時期は、この点を先に聞いておくと予定が立ちます。

この違いが効くのは、仕入れや家賃の支払日が決まっている店です。週に1度しか入金されない形だと、月末の支払いに間に合わせるために手元の資金を厚く持つ必要があります。翌営業日に入る形なら、その持ち高を薄くできます。率が0.1パーセント高くても入金が早いほうが楽になる場面は、実際にあります。金利ではなく、支払いの締めに間に合うかどうかで決めてください。

率を下げる交渉は、取引額が増えてからできる

いまの率が不満でも、始めた時点では選択肢がありません。率の引き下げは、取引額が一定の規模に達してから相談する話になります。

Squareは、年間キャッシュレス決済額が3,000万円以上の場合はカスタマイズされた料金プランで利用できると案内しています。公式ページには実例も載っていて、飲食業で年間キャッシュレス決済額1.1億円の店が3.25パーセントから2.76パーセントに、小売の美容業で6,700万円の店が3.25パーセントから2.97パーセントになった例が示されています。いずれも加盟店の状況によって案内できる率が異なるという注記が付いています。Stripeも、取引額が多い場合や特殊なビジネスモデルにはカスタムパッケージを用意していて、取引量に応じた割引と複数製品購入時の割引があると案内しています。

この構造が意味するのは、最初の1年は率で選ばないほうがよいということです。年間3,000万円は、単価8,000円の店で年間3,750件、1か月あたり312件の規模です。ここに届くまでは、どのサービスでも公表されている率のままです。届く前の段階で0.1パーセントを追いかけるより、設定の手間と入金の早さで選んでおいて、規模が見えてから相談したほうが順番として合っています。

交渉の材料になるのは、年間の取引額と、手段ごとの内訳と、返金の割合です。この3つを自分で出せる状態にしておけば、相談の場で話が早く進みます。逆に会計の締めのときにしか数字を見ていない店は、いくら取引しているかを聞かれて答えられません。月ごとに手段別の内訳を残しておくだけで、後から効いてきます。

入れる前に数えておくべき、良い面と負担

導入の良い面は明らかですが、負担のほうは数えないと見えません。両方を並べてから決めてください。

良い面は3つです。1つめは、代金の回収が確実になることです。予約の時点で受け取れば、来店しなかった場合の損が消えます。2つめは、窓口の作業が減ることです。現金のやり取りと釣り銭の用意、レジ締めの照合が無くなります。3つめは、客の選択肢が増えることです。カードやQRコードで払いたい客を取り逃がさなくなります。

負担のほうは4つあります。1つめは手数料そのものです。単価8,000円で1か月に100件なら、3.6パーセントで1か月あたり28,800円、1年で345,600円です。2つめは返金の手間です。当日のキャンセルや内容の変更が入るたびに、返金の操作と記録が増えます。3つめは会計の作業です。売上の日と入金の日が違うため、帳簿の突き合わせが要ります。4つめはスタッフへの説明です。誰が返金の操作をするのか、いつまでなら取り消せるのかを決めて伝える必要があります。

この2つを並べたとき、負担のほうが重く見える店は、入れる時期をずらしてよいのです。オンライン決済は、あとから追加できます。先に入れて使わない状態が続くと、手数料ではなく管理の手間だけが残ります。

予約を受ける店では、そもそも前払いを付けるかが先

ここまで手数料の話をしてきましたが、予約を受ける業態では、比較の前に決めるべきことがあります。オンラインで前払いを受け取る必要が本当にあるのかどうかです。

前払いを付ける理由は、ほとんどの場合キャンセルを減らすことです。予約の時点で代金を受け取っておけば、来ない客が減ります。ただし前払いを付けると、来店の時点で決済が済んでいるため、施術の内容を当日に変える融通が利きにくくなります。差額の精算と返金の手間が窓口に増えます。

前払いを付けないほうがよい場合は3つあります。1つめは、来店率がもともと高い業態です。予約したら来る客ばかりの店で決済を挟むと、手数料を払って手続きを増やすだけになります。2つめは、当日にメニューが変わる業態です。カットだけの予約でカラーが追加になるような店では、前払いの金額が確定しません。3つめは、客層がカードを使わない場合です。現金で払う習慣の客に前払いを求めると、予約そのものが減ります。

逆に前払いが効くのは、枠が埋まると他の客を断ることになる業態、遠方から来る客が多い業態、そして無断キャンセルが1か月に何件も出ている業態です。数えてみて1か月の無断キャンセルが2件なら、その損失と手数料の総額を比べてください。単価8,000円で1か月に100件受ける店が3.6パーセントの手数料を払うと、1か月で28,800円です。無断キャンセルが2件で16,000円の損なら、手数料のほうが高くつきます。この計算をせずに前払いを入れると、対策のほうが高い状態になります。

前払いの代わりに効く手当てを先に試す

無断キャンセルを減らす手当ては、前払いだけではありません。手数料をかけずに試せるものが先にあります。

1つめは、前日の連絡です。予約の日時を前日に知らせるだけで、忘れによる不来店は減ります。電話でかけるのは手間なので、自動で送る形にしておきます。2つめは、キャンセルの条件を予約の時点で見せることです。何日前までなら無料か、それ以降はどうなるかを、予約を受け付けた時点の返信に書いておきます。読んだ形が残るため、後から説明する手間も減ります。3つめは、繰り返し無断キャンセルをする客に対して、次回から前払いをお願いする運用です。全員に前払いを求めるのではなく、必要な相手だけに絞る形なら、手数料の総額が小さくなります。

この3つを試したうえで、それでも不来店が減らないなら前払いを入れる段です。順番を逆にすると、手数料を払いながら不来店が続くことになります。前払いは不来店の原因を取り除く手当てではなく、損を客側に移す手当てです。忘れていた客は、前払いにしても忘れます。忘れさせない手当てを先に置くほうが、客との関係も保てます。

段階を踏む形も取れます。全額の前払いではなく、キャンセル料に相当する金額だけを先に受け取る形です。単価8,000円の施術で1,000円だけを予約時に受け取れば、手数料は率3.6パーセントで36円に収まります。残りは来店時に現金で受け取れば、当日の内容の変更にも対応できます。前払いを入れるか入れないかの二択で悩むより、金額を刻む形を検討したほうが実際に使えます。

決済の契約を増やすこと自体にも手間があります。審査の書類、入金口座の登録、返金の手順の確認、スタッフへの説明。この時間を誰が使うのかを先に見積もってください。1か月あたり28,800円の手数料よりも、この初期の時間のほうが重く感じる店もあります。

自分で比較表を作るなら、列は7つで足りる

他人が作った比較表は、自分の店の条件で作られていません。30分で自分用の表を作るほうが確実です。列は7つで足ります。

1列めはサービスの名前です。2列めは初期費用。3列めは月額固定費で、税別か税込かを揃えて書きます。4列めは自分の店でいちばん使われる支払い手段の率です。カードなのかQRコードなのかを最初に決めて、その率だけを入れます。5列めは固定手数料と最低手数料で、無ければ0と書きます。6列めは入金のタイミングと振込手数料です。7列めは返金したときの手数料の扱いです。

この表に、8列めとして「自分の店の1か月の手数料」を計算して入れます。単価と件数を掛けて、4列めの率と5列めの固定額を当てた金額です。ここまで書くと、順位が数字で出ます。率の列だけを見ていたときとは違う並びになることが珍しくありません。

注意したいのは、税別と税込の混在です。PayPayの案内は表記がすべて税別です。一方でSquareやStripeの率の表示には、税の扱いが明記されていない項目もあります。率に対する税の扱いを揃えずに0.1パーセント差を議論すると、前提が違ったまま結論を出すことになります。分からない項目は空欄にして、営業の窓口に聞いた答えを後から埋めてください。

もう1つ、表に載せにくいが効く列があります。困ったときに人に聞けるかどうかです。設定でつまずいたとき、返金の操作を間違えたとき、入金が来ないとき。この3つはどのサービスでも起こります。日本語の窓口があるか、電話かメールか、返事までの時間はどれくらいかを、契約の前に1度問い合わせてみるのがいちばん確実な確かめ方です。

サービスを選ぶときに聞く3つの質問

比較表を見る前に、自分の店の数字を3つ出しておきます。この3つが決まると、候補は2つか3つに絞れます。

1つめは平均単価です。1,000円台なら固定手数料のあるサービスは不利になります。10,000円を超えるなら、固定手数料の差は無視できる範囲に収まり、率と入金の早さで選べます。2つめは1か月の件数です。月商が50万円に届かないなら、月額固定費のあるプランは避けたほうが安く済みます。3つめは客が使う支払い手段です。カードが主なのか、QRコード決済が主なのか、コンビニでの支払いを望む客がいるのか。手段ごとに率が違うため、実際に使われる手段の率だけを比べます。

この3つを紙に書いてから公式の料金ページを開くと、読む場所が絞れます。比較記事の表は最新でないことがあるため、最終の確認は必ず各社の公式ページで行ってください。プランは変わります。

オンライン決済システム18選を4タイプに分けて比較。実店舗・ECサイト・Webサービス・会員ビジネス向けに、決済方法、課金方式、手数料、入金サイクルなど選び方を解説します。 出典: aspicjapan.org

なお、いま使っているサービスがあって不満が無いなら、乗り換える理由はありません。率が0.2パーセント下がっても、月商50万円なら1,000円です。設定のやり直しと入金口座の変更、会計の締めの調整にかかる時間のほうが高くつきます。乗り換えを考えるのは、月商が2倍になったとき、支払い手段を増やしたいとき、入金のタイミングが経営の足を引っ張っているときの3つに絞ってください。

決済を入れる前に、受付の形を決める

決済の比較で止まってしまう店に共通しているのは、予約の受け方が決まっていないことです。どこで予約を受け、いつ代金を確定させるのか。この順番が決まっていないと、どのサービスを選んでも運用が固まりません。

まず決めるのは、代金が確定する時点です。予約の時点で確定するなら前払いが組めます。当日のメニュー次第で変わるなら、前払いは着手金の形にするか、付けない判断になります。次に決めるのは、キャンセルの条件をどこに書くかです。予約を受け付けた返信の中に入れておけば、伝えたことが記録に残ります。最後に決めるのは、当日までの連絡です。前日の知らせを自動で出しておけば、前払いを入れなくても不来店は減ります。

決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている形の予約システムなら、決済の契約を増やさずにこの3つを先に整えられます。標準でどこまで用意されているかはできることのページに一覧があり、業態ごとの組み方は業種ごとの使い方のページにまとまっています。

そのうえで前払いが必要だと判断したら、そのときに決済サービスを選びます。1か月の予約件数やスタッフの登録数の上限は料金のページで確かめられ、他のサービスと同じ条件で並べた表は他社との比較のページにあります。操作の感じはデモを見るのページで触れて、前払いの扱いで出る疑問はよくある質問のページを先に見ると早く片づきます。手数料の比較は、受付の形が決まってからのほうが短く終わります。

Q1. オンライン決済の手数料の相場はどのくらいですか?

カード決済は3パーセント台後半が中心です。2026年9月時点の公式ページの表示では、Stripeの標準がカード1回あたり3.6パーセント、SquareのeコマースAPIが3.6パーセント、PayPalの国内の標準レートが3.60パーセントに固定手数料40円です。QRコード決済は2パーセント前後で、PayPayは1.98パーセント(税別)から案内されています。

Q2. 率がいちばん低いサービスを選べばよいですか?

単価によって変わります。単価1,000円の場合、3.6パーセントだけのサービスの手数料は36円ですが、3.60パーセントに固定手数料40円を足す形では76円になり、手取りが4パーセント分違います。単価10,000円なら差は0.4パーセントに縮みます。率ではなく、自分の単価で手取りを計算して比べてください。

Q3. 月額料金があるプランは損ですか?

月商次第です。月額1,980円(税別)を払って率が1.98パーセントから1.60パーセントに下がる場合、下がる幅は0.38パーセントなので、月商が52万円ほどに届かないと月額を取り戻せません。月商が小さいうちは月額0円のプラン、伸びてきたら月額ありのプランに切り替えるのが計算に合います。

Q4. 予約に前払いを付けたほうがキャンセルは減りますか?

減りますが、費用と見合うかを先に計算してください。単価8,000円で1か月に100件受ける店が3.6パーセントを払うと1か月で28,800円です。無断キャンセルが1か月に2件で16,000円の損なら、手数料のほうが高くつきます。前日の連絡、予約時点でのキャンセル条件の提示、繰り返す客だけに前払いを求める運用を先に試すのが順番です。

ガイド一覧へ