他社との比較
RESERVAから乗り換える|移す前に決めておくこと
2026年9月4日・編集部

予約システムの乗り換えは、道具を入れ替えるだけの作業に見えて、実際には順番の問題です。先に新しい側を作るのか、先に古い側を止めるのか。この順番を間違えると、予約データが消える、既存のお客さんが古い予約ページに入り続ける、決済の売上が確定しないまま残る、といった形で跳ね返ってきます。
RESERVA(レゼルバ)からの乗り換えには、他のサービスから移るときには出てこない固有の条件がいくつかあります。退会するとデータが全部消えること、顧客名簿の一括出力が契約しているプランに依存すること、予約サイトのURLが変えられないこと。この3つは、移すと決めてから調べるのでは遅い項目です。
この記事では、移る前に決めておくべきことを、公式サイトとヘルプセンターに書かれている内容だけを頼りに順番に並べます。金額と条件はすべて2026年9月2日時点のもので、料金プランページに「掲載されている料金はすべて税込価格です」と明記されているため、金額はすべて税込です。
先に確かめる。いまRESERVAが畳まれかけているわけではない
乗り換えを検討する動機のひとつに「このサービス、この先大丈夫だろうか」という不安があります。まずそこを片付けます。
2026年9月2日時点で確かめられた範囲では、RESERVAにサービス提供終了の告知はありませんでした。公式ヘルプセンターの「RESERVAからのお知らせ」に載っている11件はすべて機能追加のリリース告知です。担当者ごとのシフト登録、顧客向けアンケートの作成と配信、予約者による予約変更、月額プランの未利用枠の翌月繰り越し、宿泊施設タイプのスマートロック連携など、増やす方向の更新が続いています。
新規登録の停止もありません。料金プランページの全プランに「新規登録」のボタンが設置されています。外部連携先として掲載されているGoogleカレンダー、Googleアナリティクス、LINE、Zoom、RemoteLOCK、Akerun、自社ホームページへのiframe埋め込みについても、連携終了の告知は確認できませんでした。アフィリエイト連携先として列挙されているA8.net、affitown、Afb、felmatの4社についても同様です。
施行日が決まっている料金改定の告知も確認できませんでした。料金プランページにあるのは、日付を特定しない一般的な注記だけです。
※掲載されている料金・機能・仕様・サービス等は掲載時点のものです。これらは今後変更される場合があります。 出典: biz.reserva.be
つまり、サービスが終わるから急いで逃げる、という状況ではありません。移るとしたら、それは自分の商売の側に理由があるということです。理由がはっきりしていないまま移すと、移った先でも同じ不満を持つことになります。
そのまま使い続けたほうがいい場合
乗り換えの話を始める前に、移る必要がない状況を先に書きます。
ひとつめは、いまの予約タイプが自分の商売に合っていて、件数の上限にも当たっていない場合です。RESERVAの予約タイプは、サービス提供タイプ、スタッフ指名タイプ、スクールタイプ、施設タイプ、イベントタイプ、宿泊タイプの6つがあります。宿泊や抽選、区画予約のように、業態が限られた受け方に対応している点は、この規模のサービスとしては幅が広いほうです。宿泊施設として使っている、抽選で受け付けている、1つの部屋を区画に分けて貸している。こうした使い方をしていて不都合が無いなら、移る理由はありません。
ふたつめは、外部の設備との連携に依存している場合です。AkerunやRemoteLOCKのスマートロックを予約と連動させている、Zoomのミーティングを予約時間に合わせて自動作成している、といった運用は、移った先で同じことができるとは限りません。連携が組み上がっていて日常が回っているなら、それを解くコストのほうが大きくなります。
みっつめは、サポートの窓口を頼りにしている場合です。サポートセンターの営業時間は平日10時から17時30分で、土日祝日は休みです。連絡先は問い合わせフォームのみで、電話番号の記載はありません。電話サポートが付くのはエンタープライズプランとスイートプランです。すでに問い合わせのやり取りが積み上がっていて、担当者と話が通じる状態にあるなら、それも移行で失うもののひとつになります。
よっつめは、多店舗管理でまとめている場合です。複数店舗の予約サイトを1つのアカウントに統合し、集約した予約ページを作る仕組みは月額22,000円からのオプションですが、すでに何店舗も乗っているなら、移行の手間は店舗数の分だけ増えます。
逆に、乗り換えの理由になりやすいのは次のような状況です。月の予約が上限に近づいていて、次の段階の金額が見合わない。予約ページに広告が出るのを消したいだけなのに、シルバー以上に上げる必要がある。予約タイプを選び直したいのに変更できない。予約を受けた後のリマインドや御礼の流れが、自分の商売の形と噛み合わない。この4つは、プランを上げても解決しないか、解決するために払う金額が目的と釣り合わない類の話です。
移す前に決めておくこと
データを、退会する前に全部出す
これがいちばん重要です。退会するとデータは残りません。公式ヘルプの記載はこうです。
※退会が完了すると、予約サイトおよび設定内容、予約・顧客・問い合わせデータは全て削除されます。 出典: support.reserva.be
予約サイトの削除についても「※予約サイトを削除しますと、予約データ・顧客データ・お問い合わせデータはすべて削除されます。」と記載されています。解約後に一定期間データを預かってくれるという猶予期間の記載は、公開資料では確認できませんでした。
サービスによっては、解約後30日はデータを保持していて、その間なら復旧できる、という設計のものもあります。ここではそれを当てにできません。退会ボタンを押した時点が期限です。
出せるものと出せないものは、契約しているプランで変わります。予約情報のCSV出力は全プランで可能で、料金プラン表ではフリープランを含む全プランに印が付いています。一方で、顧客情報の一括CSV出力はゴールドプラン以上です。
ゴールドプラン以上の場合、顧客情報をCSVファイルで一括出力できます。(シルバープラン以下では、顧客情報の一括出力機能はございませんが、予約情報の一括出力は可能です。) 出典: support.reserva.be
つまりフリー、ブルー、シルバーで運用してきた場合、顧客名簿だけを一括で書き出す手段が手元にありません。予約情報のCSVには予約者の情報が含まれるため、そこから重複を除いて名簿を組み立てる、という迂回はできます。ただしこれは、過去の予約に一度も現れていないお客さんは拾えないという意味でもあります。予約は無いが顧客登録だけしてある、という状態の人が抜け落ちます。
顧客名簿を確実に持ち出したい場合の選択肢は2つです。ひとつは、退会する月だけゴールドプランに上げてCSVを出す方法。ゴールドは月払17,600円、年払なら月あたり13,200円です。名簿の価値と比べて判断することになります。もうひとつは、予約情報CSVから手作業で組み直す方法です。
出しておくべきものを並べると、予約情報のCSV(全期間分)、顧客情報のCSV(プランが許すなら)、メニューと料金の設定内容、通知メールの文面、キャンセルポリシーの文面、予約ページに載せている説明文、といったところです。設定内容や文面はCSVには出ないので、画面を保存するか、書き写すことになります。
退会の前に済ませておく処理がある
退会は管理画面から自分でできます。手順は、管理画面にログイン後、画面右上の人型アイコンから「アカウント情報」をクリックし、アカウント情報画面右下の「※RESERVA-IDの退会はこちらから」のリンクをクリック、退会する「RESERVAコード」「利用サービス」「サブ管理者登録数」を確認して「退会する」ボタンをクリック、という流れです。
ただし、その前に片付けておく必要がある処理が決まっています。将来日付の予約が入っている場合は管理画面ですべてキャンセルすること。月額商品の契約がある場合はすべての契約を解約すること。メール配信の予約をしている場合は、配信後にするか、予約を停止または削除すること。この3つが済んでいないと、退会の手続きに進めません。
「将来日付の予約をすべてキャンセルする」という条件は、移行の段取りに直接効いてきます。まだ先の予約が入っている状態では退会できないため、移行の日を決めるときは、いちばん先の予約がいつかを先に確認することになります。3か月先まで予約を受け付けているなら、その3か月をどう扱うかを決めなければ、退会日は決まりません。
返金は無い。年払いの契約期間を確認する
返金は受け付けられていません。特定商取引法に基づく表示の記載は「商品およびサービスの特性上、返品または交換は一切お受けできません。すでに購入された商品およびサービスに対する返金は承っておりません。」です。
有料プランの取り消しについても同様で、「お客様都合による取り消し/払い戻しについて、当社が受領した一切の料金および手数料について払い戻しはいたしません。プランを間違って決済をしてしまった場合でも払い戻しはできません。」と記載されています。
年払いで契約している場合、途中で移っても残りの期間分は戻りません。したがって、移る時期を選べる状況なら、契約の更新日に合わせるのが金銭的には合理的です。銀行振込(請求書)で支払っている場合は12ヶ月分の一括払いになっているため、なおさら更新日が効きます。
なお、有料プランを使っている状態でサイトのURLを変えたいだけの場合は、既存サイトにフリープランへの変更予約をしておけば、次月の更新時に有料プランとして課金されないと案内されています。退会ではなくプランを落として置いておく、という選び方もできます。
URLが変わる。貼ってある場所を全部洗い出す
RESERVAの予約サイトのURLは reserva.be 配下の「RESERVAコード」で決まります。そして一度設定したURLは変更できません。公式の記載は「一度設定したURL(RESERVAコード)は変更することができません。変更したい場合は、新規で予約サイトを作成していただく必要があります。」です。自社の独自ドメインを予約サイトに割り当てられるかどうかについては、公開資料では確認できませんでした。
乗り換えるということは、予約の入口のURLが変わるということです。そのURLを貼ってある場所を洗い出さないと、切り替えた後も古いページに人が流れ続けます。
洗い出す先は、だいたい決まっています。自社ホームページの予約ボタン。Googleビジネスプロフィールの予約リンクとウェブサイト欄。InstagramやXのプロフィール欄。LINE公式アカウントのリッチメニューと自動応答。名刺、ショップカード、店頭のPOP、チラシに刷ったQRコード。既存のお客さんに過去に送ったメールの文面。予約完了メールに書いた「次回のご予約はこちら」の案内。
紙に刷ったQRコードは差し替えに時間がかかります。自社ホームページの中にiframeで予約ページを埋め込んでいる場合は、埋め込みコードの差し替えも必要です。切り替え日の当日にまとめてやろうとすると、必ずどれかが抜けます。
予約の受け方は、そのままの形では移らない
RESERVAの予約タイプは6つに分かれていて、それぞれ枠の作られ方が違います。サービス提供タイプとスタッフ指名タイプは、営業時間とメニューの所要時間、予約時間間隔をもとに予約枠が自動で作られます。スクールタイプは、メニューごとに日程と定員(在庫数)を設定して枠を作ります。施設タイプは、メニューに在庫(施設や部屋)を紐づけて登録する形です。
移る先のサービスが、同じ考え方で枠を作っているとは限りません。時間指定と定員制のどちらで受けているのか、同時間帯に何件受けられる設定にしているのか、担当者ごとに空きを管理しているのか。この3点を先に書き出しておくと、移った先で同じ受け方が再現できるかどうかを、契約する前に判断できます。
特に注意が要るのは、「同時間帯対応数」の考え方です。サービス提供タイプは全メニュー単位で同時間帯対応数を持ち、スタッフ指名タイプは担当者単位で持ちます。1人でやっているうちは違いが出ませんが、2人以上いる場合、この設定の違いは受けられる件数を直接変えます。
承認制予約(仮予約を管理者が確認してから承認する形)を使っている場合も、移行先で同じ運用ができるかを確かめる必要があります。承認制で運用していると、お客さんは「予約が確定するまで少し待つ」ことに慣れています。移った先で即時確定になると、体験が変わります。
決済を使っているなら、売上の締めを終えてから移る
オンラインのカード決済「レゼルバペイメント」を使っている場合、移行の段取りはもう一段複雑になります。
まず、予約が入った時点では仮売上です。公式の記載は「3.予約した時点では、あくまで仮売上の状態です。予約日当日、管理画面から来店・来場(チェックイン)処理を行うことで、売上確定されます。」で、来店処理は原則として来店当日中に行う必要があり、期間が経過すると処理できなくなる可能性があると注記されています。
そして入金は後から来ます。決済代金はいったん運営側で預かり、指定の銀行口座へ振り込まれる形で、入金日は「翌月末日まで」です。当月初日から末日までに発生した決済代金のうち来店処理済みのものが対象になります。入金時には振込手数料440円が差し引かれ、当月に売上確定した金額が1,000円未満の場合は翌月に繰り越されます。
この仕組みだと、退会のタイミングを間違えると入金前の売上が宙に浮きます。順番としては、決済で受けた予約の来店処理をすべて終える、当月分の売上が確定していることを確認する、入金が済んでから退会する、という流れになります。手数料は決済金額の4.9%(消費税込み)で、キャンセル料を徴収する場合はその金額に対しても4.9%がかかります。
キャンセルポリシーの移し替えにも注意が要ります。RESERVAのキャンセルポリシーは全メニュー共通で、日単位でのみ設定でき、時間単位では設定できません。移った先が時間単位で設定できるなら、この機会に見直せます。ただし、キャンセル料の条件をお客さんに不利な方向へ変えるなら、その周知の仕方は慎重に決める必要があります。取引条件の表示については消費者庁が所管しており、判断に迷う場合は消費者庁の情報や専門家への確認が必要です。この記事は法的な判断を示すものではありません。
通知メールの文面は、そのままでは持っていけない
見落とされがちなのが、お客さんに届いているメールの中身です。RESERVAには、予約完了メール、リマインド通知、来店お礼の通知、予約関連の管理者通知、担当スタッフ個別通知、自動配信メールのカスタマイズ、通知テンプレートのカスタマイズ、返信先設定といった項目が並んでいます。長く使っていれば、これらの文面には店の言い回しが少しずつ足されているはずです。
持ち物のご案内、駐車場の場所、キャンセルの連絡先、遅れそうなときの電話番号。こうした文言は、CSVには一切出てきません。移行先で同じ文面を再現するには、画面を1つずつ開いて書き写すしかありません。移す直前に慌ててやると、いちばん大事な一文が抜けます。
書き写すときは、どの通知がいつ飛ぶのかもあわせて記録しておきます。予約完了は即時、リマインドは前日、御礼は来店後。この組み合わせが、いまのお客さんが慣れている体験です。移行先で送るタイミングが変わるなら、それは意図して変えるものであって、設定が違ったから結果的にずれた、という形にはしないほうがいいはずです。
メルマガやDMの配信を使っている場合も同じです。配信可能な通数はプランで決まっていて、フリーとブルーは別料金、シルバー2,000通、ゴールド4,000通、エンタープライズ8,000通、スイート16,000通です。配信のために貯めた宛先リストは、顧客情報のCSVが出せるプランでなければ一括では持ち出せません。ここでも、名簿をどう持ち出すかの問題に戻ってきます。
移行中に二重予約を出さないための線引き
新旧が並ぶ期間に起きるいちばん厄介な事故は、同じ時間帯に両方から予約が入ることです。防ぐ方法は単純で、ある日付を境に、それより先は新しい側でしか受けない、と決めることです。
境目の日付は、いまの予約がどこまで先に入っているかで決まります。たとえば3か月先まで受け付けているなら、切り替えを決めた日から3か月後を境目にします。その日以降の枠は、古い側で予約不可にしておきます。古い側には予約受付開始と締切の設定、最終受付時間設定、予約枠一括登録、予約不可登録といった機能があるので、これで先の枠を閉じられます。
境目を決めたら、その日までは古い側の画面も毎日見る必要があります。この期間だけは手間が増えます。短く済ませたいなら境目を手前に引き寄せることになりますが、その場合は「もう入っている予約をどうするか」という別の判断が出てきます。既存の予約を新しい側へ手で入れ直すのか、古い側のまま消化するのか。件数が少なければ入れ直したほうが管理は楽になり、多ければ消化を待ったほうが事故が減ります。おおよその目安として、残っている予約が数十件までなら入れ直し、それ以上なら消化を待つ、という分け方で判断がつきます。
移行の段取り
順番を整理すると、次のようになります。
まず、移行先を決めて、テスト用の予約サイトを作ります。この段階では公開せず、自分で予約を入れて動きを確かめます。メニュー、料金、所要時間、営業時間、同時間帯に受けられる件数、通知メールの文面。この5つが再現できるかどうかを確認します。
次に、新旧の受付が並ぶ期間を作ります。新しい側で予約を受け始めても、古い側にはすでに入っている予約が残っています。この期間は、両方の画面を見る必要があります。二重予約を防ぐには、古い側で「これ以降の日付は予約を受け付けない」という設定をして、新規の入口を新しい側だけにするのが確実です。RESERVAには予約受付開始と締切の設定、最終受付時間設定、予約不可登録といった機能があるため、これを使って古い側の受付を先に閉じます。
そのうえで、URLの貼り替えをします。自社ホームページ、SNS、Googleビジネスプロフィール、LINE、紙の印刷物の順に、影響の大きいものから替えます。
古い側に残っている予約がすべて消化されたら、データを出します。予約情報のCSV、顧客情報のCSV(プランが許すなら)、設定内容と文面。ここまで終えてから、月額商品の解約とメール配信予約の停止を済ませ、将来日付の予約が残っていないことを確認して、退会します。
期間としては、いちばん先の予約が入っている日から逆算します。3か月先まで受け付けているなら、切り替えを決めてから完全に退会するまでに4か月前後はかかる計算です。この期間を短くしたいなら、先の予約の受付をいったん止めて、新しい側で受け直す形になります。
お客さんへの案内は、切り替えの前に一度だけ出す
予約の入口が変わることは、お客さんにとっては小さな不便です。ブックマークが効かなくなる、いつものボタンから入れなくなる。この不便を放置すると、電話が増えます。
案内の出し方は、凝る必要はありません。切り替えの2週間ほど前に一度、次回から予約の入口が変わることと、新しいURLを伝えるだけで足ります。伝える場所は、いま予約が入っている経路と同じ場所です。ネット予約が中心ならメールと予約完了メールの中、LINEでのやり取りが多いならLINE、来店時に次回を取る形が中心なら口頭と紙です。
切り替えた後も、しばらくは古いURLに人が来ます。自社ホームページの中に予約ページを埋め込んでいる場合は、その埋め込みを新しいものに差し替えれば、ホームページ経由の人は自動的に新しい側に着きます。差し替えの取りこぼしが怖いのはむしろ外側で、SNSのプロフィール欄と、Googleビジネスプロフィールの予約リンクは、更新した後に実際に自分でクリックして確かめておくのが確実です。
移行先の選定でよく外す点
移る先を選ぶとき、機能の一覧表を並べて多いほうを選ぶ、という比べ方をすると外します。理由は2つあります。
ひとつは、機能の数と使う機能の数が全く別物だからです。RESERVAのフリープランは43機能、エンタープライズは110機能という数え方をしていますが、1つのお店が日常的に触る機能は多くて10前後です。数の差は、自分が使わない領域の差であることがほとんどです。
もうひとつは、いま困っていることが機能の有無ではなく、運用の噛み合わせであることが多いからです。予約は取れているのに当日来ない、リピートが続かない、電話とネットの予約が二重になる。こうした困りごとは、機能表の項目としては現れません。現れるとしたら、通知をいつ送れるか、キャンセルの条件をどう伝えられるか、といった細部の作りです。
比べるときは、自分の1週間の動きを書き出して、その動きが移行先の画面で何回のクリックで済むかを見るのがいちばん早い方法です。予約を確認する、変更を受ける、キャンセルを処理する、翌日の予定を見る。この4つが毎日の中心で、ここが軽くなるかどうかが、移った後の満足を決めます。
移る先で何を見るか
乗り換えは、いまの不満を消すためにやるものです。したがって、選ぶ基準は「不満の原因になっていた条件」を満たすかどうかに絞ったほうが、比較が早く終わります。
件数の上限が理由なら、無料の枠が何件で、その次がいくらで何件かを見ます。上限を越えたときにどうなるかも重要です。受付が止まるのか、超過分を追加で払えるのか。追加で払える形になっていれば、繁忙期に受付が止まる事故は避けられます。料金の段階と上限の越え方をまとめたものは料金にあります。
広告が理由なら、無料の範囲で広告が出るかどうかを確かめます。予約ページに他社の広告が出るかどうかは、看板として使う場合には見た目の問題を越えて、信用の問題になります。
予約タイプが理由なら、後から変えられるかどうかを確かめます。時間指定と定員制の両方を1つのサイトで混ぜられるか、担当者を後から足せるか。この2つは商売が育つと必ず必要になる場面が来ます。どういう受け方に対応しているかはできることに整理されています。
予約を受けた後の流れが理由なら、通知の設計を見ます。予約完了の通知は、どのサービスにもあります。差が出るのは、リマインドをいつ送るか、来店後に御礼を出すか、次の予約への案内を入れられるか、という部分です。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしているという考え方で作られていれば、来てもらってから代金を受け取る商売の流れにそのまま乗ります。
条件を並べて比べたい場合は他社との比較に、同じ形で並べたものがあります。自分の業種でどう使うかは業種ごとの使い方に、実際の画面の動きはデモを見るから確かめられます。移行のときに個別で気になる条件はよくある質問にまとまっています。
移った後、最初の1か月は数字を見ておくと判断がつきます。見るのは3つです。予約の件数が移行前と比べて減っていないか、当日キャンセルと無断キャンセルの割合が変わったか、電話での予約の割合が増えていないか。予約件数が落ちていれば、URLの貼り替えのどこかが抜けているか、新しい予約ページが分かりにくいかのどちらかです。電話が増えていれば、ネットで予約しようとして途中で止まっている人がいます。この3つは、移行がうまくいったかどうかを1か月で判定できる数字です。
最後に、乗り換えで失敗しやすい形をひとつ挙げておきます。それは「移すこと自体が目的になる」状態です。機能が多いほうへ、安いほうへ、と動くと、移った先でまた別の不満が出ます。いま何が困っていて、それが解消されたらどう変わるのか。ここを1行で言えるようにしてから動くと、移行の途中で迷いません。
Q1. RESERVAを退会すると予約データや顧客データは残りますか?
残りません。公式ヘルプは「退会が完了すると、予約サイトおよび設定内容、予約・顧客・問い合わせデータは全て削除されます」と明記しています。解約後に一定期間データを保持する猶予期間についての記載も、公開資料では確認できませんでした。したがってCSVの書き出しは、退会の手続きに入る前に済ませておく必要があります。
Q2. 顧客名簿はどのプランでも書き出せますか?
予約情報のCSV出力は全プランでできますが、顧客情報の一括CSV出力はゴールドプラン以上です。フリー、ブルー、シルバーで運用している場合は、予約情報CSVから重複を除いて名簿を組み直すか、書き出す月だけゴールドプラン(月払17,600円、年払なら月あたり13,200円、いずれも税込)に上げるかの選択になります。
Q3. 年払いの途中で乗り換えたら、残りの期間分は返金されますか?
返金されません。特定商取引法に基づく表示に「すでに購入された商品およびサービスに対する返金は承っておりません」と記載があり、有料プランの取り消しについても「当社が受領した一切の料金および手数料について払い戻しはいたしません」と記載されています。時期を選べるなら、契約の更新日に合わせて移行するのが金銭的には無駄がありません。
Q4. 退会する前に済ませておく手続きはありますか?
3つあります。将来日付の予約が入っている場合は管理画面ですべてキャンセルすること、月額商品の契約がある場合はすべての契約を解約すること、メール配信の予約をしている場合は配信後にするか予約を停止または削除することです。特に「将来日付の予約をすべてキャンセルする」条件があるため、先の予約をどこまで受けているかで退会できる日が決まります。
Q5. 予約ページのURLは移行後も同じものを使えますか?
使えません。RESERVAの予約サイトのURLは reserva.be 配下のRESERVAコードで決まり、変更もできない仕様です。乗り換えると入口のURLが変わるため、自社ホームページの予約ボタン、Googleビジネスプロフィール、SNSのプロフィール欄、LINEのリッチメニュー、紙に刷ったQRコードなど、貼ってある場所を事前に洗い出しておく必要があります。