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整体院の予約システムをどう選ぶか|業態で変わる、外せない条件

2026年9月13日・Rizaflow編集部

予約の道具を入れようと調べ始めたものの、比較の記事を読むほど分からなくなる。整体院でこうなるのは、世に出ている比較の多くが美容室やサロンを前提に書かれているからです。整体 院 予約 システムに求められるものは、髪を切る店や爪を扱う店とは違う場所にあります。この記事では、整体院という業態で外せない条件を先に挙げ、それを満たすかどうかで絞り込む順番を示します。機能の数を数えても選べません。自分の院で毎日起きていることのどれが解決するかで決めてください。

整体院が予約システムを選ぶときに、他の業態と分かれる点

まず、整体院と他の業態で何が違うのかを整理します。違いは4つあります。

1つ目は、施術の記録が予約と切り離せないことです。前回どこを施術したかが分からないと、今日の施術が組み立てられません。美容室でも履歴は使いますが、整体では記録が無いと施術そのものが成立しません。

2つ目は、次回の来院までの間隔が症状で決まることです。1か月後という固定ではなく、状態によって1週間後にも1か月後にもなります。次回の予約をその場で押さえる必要があるので、施術台から会計までの流れの中に予約の操作が入ります。

3つ目は、決済が必須ではないことです。整体院は現金や当日払いが中心で、事前の決済を強制すると予約のハードルが上がります。決済を前提にした作りの道具は、この点で噛み合わないことがあります。

4つ目は、来院者の年齢層が高いことです。60代以上の来院者が主力の院では、予約の画面が複雑だと使われません。ここを軽く見て導入すると、電話が減らずに月額だけが乗ります。この4つを頭に置いて、条件を見ていきます。

条件1、施術の記録を予約と同じところに残せるか

最初に確かめるのはここです。予約の一覧から、その人の過去の施術記録に1回の操作で辿り着けるか。ここが切れていると、施術者は予約の画面と記録のノートを行き来することになります。

多くの予約の道具は、来院者のメモ欄を1つ持っています。それだけでは足りません。整体で必要なのは、来院ごとに独立した記録です。今日の主訴、行った施術、次回までの間隔の目安。この3つが来院日ごとに並んでいる必要があります。1つのメモ欄に追記していく形だと、数か月で読めなくなります。

記録に何を残すかを決めるのは院の側ですが、道具の側で項目を決められるかどうかは差が出ます。自由記述だけの道具だと、施術者によって書く内容がばらつき、引き継ぎに使えません。項目を自分で定義できる形であれば、その院の施術に合った記録が残せます。記録の残し方はできることの該当欄を確かめてください。

条件2、初回の問診を予約と一緒に受け取れるか

整体院の初回は、問診に時間がかかります。来院してから紙に記入してもらうと、施術の時間が削られます。予約の段階で入力してもらえれば、この時間が丸ごと浮きます。10分の記入時間が消えるだけで、1日3件の新規があれば30分です。

確かめるのは、予約の画面に自分で項目を追加できるかどうかです。氏名と電話番号しか受け取れない道具では、問診は紙のままになります。症状のある場所、いつからか、通院中の医療機関があるか、服薬しているものがあるか。この程度の項目を自分で設計できる形が必要です。

同時に、その情報がどう保管されるかも確かめてください。整体院が問診で受け取る情報には、通院中の疾患に関わるものが含まれることがあります。この種の情報の扱いには特別な配慮が求められる場合があるため、どこまで預けてよいかは専門家に確認したうえで、項目を設計してください。すべてを予約の画面で聞く必要はありません。詳しい内容は来院してから対面で聞く、という切り分けも成立します。

条件3、施術者ごとに枠の長さを変えられるか

施術者が1人の院では不要な条件ですが、2人以上いる院では効いてきます。同じ60分のメニューでも、経験のある施術者と入って半年の施術者では、実際にかかる時間が違います。

メニューの所要時間が全員一律にしか設定できない道具を使うと、新人の担当日だけ予約が押します。押した分は次の人の待ち時間になります。これを避けるには、新人の枠を手作業で塞ぐしかありません。手作業は、忙しい日に必ず忘れます。

あわせて確かめるのは、メニューごとに担当できる施術者を指定できるかです。有資格者にしかできないメニューがある院では、この設定が無いと受けられない予約が入ります。受けてしまってから断るのは、来院者にとって最も印象の悪い流れです。この2つの設定は、道具によって対応の幅が大きく違う部分なので、他社との比較の該当欄を並べて見てください。

条件4、次回の予約を、その場で押さえられるか

整体院の継続は、施術の直後に次回を決められるかどうかで決まります。「また体調を見て連絡します」で帰った人の再来率は、その場で日時を決めた人より明確に下がります。

この操作が現実的にできるかどうかは、画面の速さで決まります。会計をしながら、来院者を待たせずに、翌週の空きを見て日時を押さえる。この一連が30秒で終わらないと、施術者は「あとで入れておきます」と言って、そのまま忘れます。

確かめ方は簡単です。試用の期間中に、実際に会計の場面で次回予約を入れてみてください。何回の操作が要るか、来院者を待たせる時間がどれくらいかを測ります。ここが遅い道具は、他がどれだけ優れていても整体院では機能しません。次回予約を取る動線があるかどうかは、業態ごとの使い方をまとめた業種ごとの使い方でも確かめられます。

条件5、電話で受けた予約を、院の側で入力できるか

整体院では、電話予約が当面ゼロになりません。高齢の来院者は電話を使い続けますし、症状の相談を兼ねてかけてくる人もいます。予約の道具を入れても、電話で受けた分を院の側で入力できなければ、予約の一覧が二重になります。

確かめるのは、院の側の画面から予約を作れるかどうかと、そのときに来院者の情報をどこまで入れられるかです。氏名と時間だけしか入らない道具だと、電話で受けた人の連絡先が残りません。すると、その人には前日の連絡も御礼の連絡も届かなくなります。

もう1つ、電話で受けた予約に対して確認の連絡を送れるかも確かめてください。口頭で伝えた日時は間違いが起きます。番号あてに確認が届けば、間違いはその場で分かります。電話予約の割合が高い院ほど、この機能の価値が大きくなります。

条件6、決済を必須にせずに受けられるか

美容医療や脱毛のサロン向けに作られた道具の中には、予約の時点でカードの登録を求める作りのものがあります。無断で来ない人を減らすには有効な仕組みですが、整体院では逆に働きます。

整体院に来る人の多くは、初回の時点でその院を信用していません。身体の痛みを抱えて、藁にもすがる思いで探しています。ここでカードの番号を求めると、予約せずに離脱します。特に高齢の来院者では、この画面で止まる割合が高くなります。

必要なのは、決済を必須にせずに予約を受けられることです。そのうえで、希望する人には事前の決済も選べる、という形が理想です。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている作りであれば、現金主体の整体院でも無理がありません。無断で来ない人への対応は、決済ではなく前日の連絡と規定の明示で減らすのが、整体院に合ったやり方です。

条件7、回数券や前払いの残数を持てるか

回数券を出している院、あるいはこれから出す予定のある院では、この条件が入ります。券の残数を予約の道具の中で持てるか、それとも別の台帳で管理することになるか。

別の台帳になると、予約を受けた時点で残数が分かりません。受付が毎回、別のファイルを開いて確認することになります。この確認は、忙しい時間帯に省略されます。省略された結果として、残数が合わなくなります。

確かめるのは、券の残数が来院の履歴から自動で減るかどうかです。手で数字を打ち替える形の道具は、券の機能があると書かれていても、実質は台帳と変わりません。あわせて、券ごとに期限を設定できるか、期限が近づいたときに知らせを出せるかも見てください。この2つに対応している道具は多くありません。

条件8、予約ページの文言を、自分で書き換えられるか

見落とされやすい条件です。予約の画面に出る説明文が、道具の側で固定されていて変えられないことがあります。整体院では、これが問題になることがあります。

あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうの業とその施術所については、広告できる事項が法律で限定されており、施術者の技能や施術方法に関する記述にも制限が置かれています。整体やカイロプラクティックとして行っている施術がこの範囲に含まれるかどうかは、実際の行為の内容と有資格者の有無によって判断が分かれるところです。所管の保健所や専門家に確認してください。判断の材料になる情報は厚生労働省にまとまっています。

いずれにしても、自分の院の判断で文言を決められる状態でなければ困ります。メニュー名、説明文、注意書き、確認の連絡の文面。この4か所が自由に書き換えられるかを確かめてください。ひな型しか使えない道具は、あとから直せません。

条件9、変更と取り消しを、来院者にどこまで任せるか

予約を受ける画面を作ると、来院者が自分で変更や取り消しをできるようになります。ここをどこまで開けるかは、整体院では判断が要ります。

全部開けると、電話の件数は大きく減ります。前日の夜に「明日行けなくなりました」という電話を受けなくて済むからです。一方で、整体院には症状の相談を兼ねて連絡してくる人がいます。「痛みが強くて動けないので明日は行けない」という連絡は、取り消しの操作だけで処理してしまうと、その人が本当に必要としている対応を取りこぼします。

現実的なのは、変更は開けて、取り消しは連絡が来る形にすることです。日時をずらす操作は自分でやってもらい、取り消しについては理由を書ける欄を置いて院に届くようにします。これで、身体の状態が悪化している人を見つけられます。

期限の設定も確かめてください。前日の何時までなら自分で変更できるか、という締め切りです。締め切りが無いと、施術開始の10分前に取り消される事態が起きます。締め切りを設定できる道具かどうか、その時刻を院が決められるかを見てください。

紙の予定表から移すときに、最初にやること

いま紙の予定表で回している院が道具を入れる場合、いきなり全部を移そうとすると失敗します。順番があります。

最初にやるのは、来院者の名簿を作ることです。予約の履歴より先にこちらです。氏名、連絡先、最終来院日。この3項目だけの一覧を作ります。カルテの紙束から拾う作業になりますが、直近1年に来た人だけで十分です。ここが無いと、道具を入れても連絡が送れません。

次に、これから受ける予約だけを新しい画面に入れていきます。過去の予約を遡って入力する必要はありません。過去の記録は紙のまま保管して、必要なときに参照します。二重の管理になる期間が数か月ありますが、遡って入力する労力に比べれば軽く済みます。

3つ目に、施術記録の入力を始めます。ここが一番負担が大きいので、最後に回します。全員分ではなく、通院中の人から始めます。1人につき最新の1回分だけ入れておけば、次の来院からは続きが書けます。

予約が入る時間帯を知ると、営業時間の判断ができる

予約の道具を入れると、副産物として時間帯ごとの予約の入り方が数字で出ます。整体院ではこの数字が、営業時間そのものの判断に使えます。

紙の予定表では、埋まった枠しか記録に残りません。何時の枠を見に来て、埋まっていたから諦めた人がいたかどうかは分かりません。予約の画面があれば、どの時間帯が見られていて、どの時間帯が実際に取られているかが分かります。この2つの差が大きい時間帯は、枠を増やす価値のある時間帯です。

19時台の予約が常に埋まっていて、14時台が常に空いているなら、営業時間を後ろにずらす判断ができます。整体院は施術者の体力に限りがあるので、営業時間を延ばすのではなく、ずらすのが正解になることが多くあります。感覚ではなく、3か月分の数字を見てから決めてください。

掲載サイトと、自院の予約ページの役割は違う

整体院でも、検索の入口になる掲載サイトに登録している院があります。予約の道具を入れるかどうかを考えるときに、掲載サイトと自院のページを同じものとして扱わないでください。役割が違います。

掲載サイトの役割は、まだその院を知らない人に見つけてもらうことです。ここは広告費を払って新規を集める場所です。自院の予約ページの役割は、すでに来たことがある人が次を取る場所です。ここは費用が来院者の数に比例しません。

両方を持つのが基本の形になります。新規は掲載サイトから、既存は自院のページから。この振り分けができていない院は、既存の来院者の予約にも掲載サイトの手数料を払い続けることになります。掲載サイト経由で来た人に、次回から自院のページで取れることをどう伝えるか。ここを設計しておくと、費用の構造が変わります。

預ける情報の扱いを、契約の前に確かめる

予約の道具を使うということは、来院者の情報を外の事業者に預けるということです。この点について、次のように定められています。

個人情報取扱事業者は、個人データの取扱いの全部又は一部を委託する場合は、その取扱いを委託された個人データの安全管理が図られるよう、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。 出典: laws.e-gov.go.jp

具体的に何をすれば必要かつ適切な監督にあたるかは、預ける情報の内容や規模によって変わります。個別の判断は専門家に確認してください。実務として最低限やっておきたいのは、契約の条項で情報の取扱いがどう定められているかを読んでおくことと、その内容を院として説明できる状態にしておくことです。

あわせて、院の中での扱いも決めておきます。施術者が自分の端末で予約の画面を開けるようにするのか、院内の端末だけにするのか。辞めた人の権限をいつ止めるのか。この2つを決めていない院が多くあります。施術者ごとに見られる範囲を分けられる道具であれば、辞めた時点で止められます。

予約の画面に、施術を受けられない場合を書いておく

整体院には、施術より先に医療機関の受診が必要な状態の人が来ることがあります。強い痛みが突然出た、痺れが広がっている、発熱を伴っている、といった場合です。来院してから判断して帰ってもらうのは、来院者にとっても院にとっても負担が大きくなります。

予約を受ける画面に、当てはまる場合はまず医療機関へ、という案内を1か所置いておくと、この負担が減ります。書き方は院の判断になりますが、診断めいた記述にはせず、該当しそうな場合は受診を勧める、という形にとどめるのが無難です。どこまで書けるかは専門家に確認してください。

もう1つ書いておきたいのは、当日の体調によっては施術の内容を変える場合がある、という一文です。整体では、来院時の状態によって予定していた施術ができないことがあります。予約したメニューが必ず受けられると思って来た人に、当日その場で説明するのは難しくなります。予約の時点で書いてあれば、説明が1回で済みます。

この2つの文言を、道具の側で自由に書けるかどうかは、前の条件と重なります。決められたひな型しか出せない道具では、この案内が置けません。

施術者が1人の院で、いちばん効くのはどこか

施術者が院長1人の院は、整体院の中で最も多い形です。この規模では、施術者ごとの枠も、権限の分け方も要りません。効く場所は2つに絞られます。

1つ目は、施術中に鳴る電話です。1人で回している院では、施術中の電話は全部落ちます。かけた側からすれば、その院は営業していないのと同じです。予約を受ける画面が1つあるだけで、この取りこぼしが消えます。1日に落としている電話が3件あって、そのうち1件が予約だったとすれば、月24日で24件です。単価6,500円なら月15万円を超えます。

2つ目は、前日の連絡です。1人の院では、来なかった枠がそのまま空白になります。埋める余地がありません。前日に連絡が自動で出るだけで、来なかった件数は減ります。この2つが自動で回れば、1人の院では十分に元が取れます。それ以外の機能は、当面は無くても困りません。多機能なものを選ぶより、この2つが確実に動くものを選んでください。

費用は、月額の金額だけでは決まらない

月額を並べて安い順に選ぶと、あとで高くつくことがあります。整体院で費用を見るときは、次の4つを足してください。

1つ目は月額です。2つ目は、予約の件数や施術者の人数によって段が上がる仕組みがあるかどうかです。施術者が3人になった時点で1段上がる、という設計の道具があります。3つ目は、確認や前日の連絡を送るときの通信の費用です。1通あたりで課金される形だと、来院者が増えるほど費用が伸びます。4つ目は、決済を使う場合の手数料です。

そのうえで、削れる時間を金額に換算します。電話の対応が1日40分減れば、月24日で16時間です。この時間で施術を1件でも増やせれば、単価6,500円として月に数万円の差が出ます。金額の並べ方は料金を見ながら組み立ててください。

やめるときのことを、始める前に調べる

導入の前に確かめておくべきことのうち、最も見落とされるのがここです。使うのをやめるときに、来院者の情報と予約の履歴を持ち出せるかどうか。

持ち出せない道具を使うと、数年分の施術記録がその道具の中に閉じ込められます。乗り換えようとした時点で、記録を諦めるか、道具を使い続けるかの二択になります。整体院にとって施術記録は財産なので、この二択は避けたいところです。

確かめるのは、来院者の一覧と予約の履歴と施術の記録を、それぞれ書き出せるかどうかです。書き出せるとしても、形式によっては使い物にならないことがあります。試用の期間中に一度書き出してみて、中身を開いて確かめてください。書き出しの機能があると書かれているのに、実際には氏名と電話番号しか出てこない、ということがあります。

既存の来院者を、新しい予約ページへどう移すか

道具を入れても、来院者が使ってくれなければ電話は減りません。ここが整体院で最も難しい部分です。来院者の年齢層が高いほど、移行には時間がかかります。

やり方は、来院した人に対面で案内するのが最も確実です。会計のときに、次回の予約をその場で入れて、「次からはこちらからも取れます」と画面を見せます。紙の案内を渡すだけでは使われません。実際に触ってもらう機会を1回作れるかどうかで、その後の利用率が変わります。

全員を移そうとしないでください。電話が良いという人は、電話のままで構いません。移せるのは全体の半分ほどです。それでも、電話の件数が半分になれば施術中の中断は大きく減ります。移行の目標を10割に置くと、達成できずに諦めることになります。

高齢の来院者が多い院で、確かめる3か所

来院者の年齢層が高い院では、次の3か所を実際の画面で確かめてください。ここが駄目な道具は、どれだけ機能が揃っていても使われません。

1か所目は、文字の大きさです。予約の画面の文字が小さいと、それだけで諦められます。文字の大きさを変えられるか、あるいは最初から十分な大きさで表示されるかを見てください。

2か所目は、予約を完了するまでの画面の数です。3画面で終わるものと、7画面かかるものがあります。途中で会員登録を求める形は、離脱の最大の原因になります。登録せずに予約できる導線があるかを確かめてください。

3か所目は、確認の連絡がどう届くかです。メールの受信を絞っている端末を使っている人には届きません。番号あての短い連絡で届く形があれば、確実性が上がります。実際の画面での見え方はデモを見るで自分の端末から確かめるのが早道です。

導入しないほうがよい院もある

すべての整体院に予約の道具が要るわけではありません。次のような院では、入れても費用が乗るだけになります。

来院者が固定で、全員が次回の予約をその場で取っていて、新規をほとんど受けていない院。この形であれば、紙の予定表で十分に回ります。1日の件数が4件以下で、電話が鳴る回数も少ない院も同じです。

逆に、入れる価値が明確に出るのは次の場合です。施術中の電話で施術が中断している。次回予約の取りこぼしが月に何件も出ている。回数券の残数でもめたことがある。施術者が2人以上いて、誰がいつ空いているかを紙で管理している。このうち2つ以上に当てはまるなら、費用を上回る効果が出る可能性が高くなります。

道具では解決しないことも、先に知っておく

予約の道具を入れても、新規の来院者は増えません。予約の画面は、すでに院を知っている人が使うものだからです。新規を増やすのは、掲載サイトや検索や紹介の領域で、別の話になります。

同じく、施術の質も変わりません。当たり前のことですが、予約が取りやすくなったから通い続ける、という人は多くありません。通い続ける理由は身体の変化にあります。道具が効くのは、取りこぼしを減らすところと、施術以外に取られている時間を戻すところまでです。

期待の置き所を間違えると、3か月で「効果が無い」と判断して解約することになります。導入の前に、何が変わって何が変わらないかを院内で共有しておいてください。設定でつまずきやすい箇所についてはよくある質問にまとまっています。

試す2週間で、確かめる5項目

多くの道具に試用の期間があります。この期間に何を確かめるかを決めておかないと、画面を眺めただけで終わります。整体院で確かめるべきは次の5項目です。

・会計の場面で次回予約を入れる操作を、実際に5回やってみる。所要時間を測る ・電話で受けた予約を院の側から入力し、確認の連絡が届くところまで通す ・自分の携帯電話から、来院者と同じ手順で予約を1件取ってみる。何画面かかるかを数える ・施術記録を3回分入力し、4回目の施術の前にそれを読み返せるかを見る ・来院者の一覧を書き出して、中身を開いて確かめる

この5つを2週間でやれば、その道具が自分の院で使えるかどうかは判断できます。機能の一覧を比べるより、この5項目のほうが確実です。決める順番は、条件を満たすかどうかで絞り、残ったものを費用で比べる、という順です。逆にすると、安いものを選んで使えない、という結果になります。

Q1. 整体院が予約システムを選ぶとき、最優先の条件は何ですか?

施術の記録を予約と同じところに残せるかどうかです。前回どこを施術したかが分からないと今日の施術が組み立てられないため、ここが切れていると施術者が2つの画面を行き来することになります。来院ごとに独立した記録が並ぶ形が必要で、1つのメモ欄に追記していく形は数か月で読めなくなります。

Q2. 予約のときにカードの登録を求める仕組みは、整体院でも有効ですか?

無断で来ない人を減らす効果はありますが、整体院では離脱のほうが大きく出ることがあります。初回の来院者はまだ院を信用していないため、カードの番号を求めると予約せずに離れます。決済を必須にせずに受けられ、希望する人だけ事前決済も選べる形にしておくのが、現金主体の整体院には合っています。

Q3. 高齢の来院者が多いのですが、予約ページは使ってもらえますか?

半分ほどは移ります。全員を移そうとせず、電話が良いという人はそのままにしてください。移行のときは紙の案内を渡すだけでなく、会計の場面で次回予約を一緒に入れて画面を触ってもらうと利用率が変わります。文字の大きさ、予約完了までの画面数、会員登録を求めないかの3点は事前に確かめてください。

Q4. 試用の期間には、何を確かめればよいですか?

5つあります。会計の場面で次回予約を入れる操作を5回やって時間を測ること、電話で受けた予約を入力して確認の連絡が届くまで通すこと、自分の携帯から来院者と同じ手順で予約すること、施術記録を3回分入力して読み返せるか見ること、来院者の一覧を書き出して中身を開くことです。

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