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整体院の予約の受け方を決める|電話とネットのどちらに寄せるか

2026年9月14日・Rizaflow編集部

整体院で予約の受け方を見直すとき、多くの場合は「電話をやめてネットにするかどうか」という形で悩みが立ち上がります。この問いのまま考えると、たいてい結論が出ません。整体院に来る人は3つに分かれていて、それぞれ必要な入口が違うからです。ここでは客を分けるところから始めて、どの入口をどこに置くかを順に決めていきます。

来院する人は3つに分かれていて、必要な入口が違う

整体院に予約を入れる人は、大きく3つです。1つ目は初めて来る人。2つ目は通院の途中にいる人。3つ目は急に痛めて今日どうにかしたい人です。

この3つは、予約の前に知りたいことがまったく違います。初めての人が知りたいのは「自分の症状を診てもらえるのか」「いくらかかるのか」「何をされるのか」です。通院の途中の人が知りたいのは「次はいつ空いているか」だけです。急に痛めた人が知りたいのは「今日入れるか」だけです。

ここを一緒くたにして「予約の受け方」を1つに決めようとすると、必ずどこかが苦しくなります。ネットに全部寄せると初めての人が確認できずに電話をかけてきますし、電話に全部寄せると通院中の人が施術中の院に何度もかけ直すことになります。

正しい順番は、3つの入口をそれぞれ別に設計して、そのうえでどこに電話を残すかを決めることです。この記事の残りは、その3つを順に見ていきます。

看板に何と書いてあるかで、かかってくる問い合わせが変わる

整体院という言葉は、法令上の定義がある名称ではありません。近所に並んでいる接骨院や整骨院は、柔道整復師という国家資格を前提にした施術所です。この違いを、来る人はほとんど区別していません。

医師である場合を除き、柔道整復師でなければ、業として柔道整復を行なつてはならない。 出典: laws.e-gov.go.jp

区別されていないことが、予約の受け方に直接効いてきます。「保険は使えますか」「捻挫を診てもらえますか」「全治何週間と言われたのですが」という問い合わせが、資格の枠を超えて飛んできます。答えは自院の位置づけによって変わり、そして答えを間違えると後で大きな問題になります。

だから整体院の予約設計では、最初に「自院で受けられる症状と、受けられない症状」を言葉にしておく必要があります。これが決まっていないと、電話でもネットでも同じ質問が繰り返し来ます。何をどこまで表示してよいかは自院の位置づけによって分かれるので、文言を決める前に所管の窓口や専門家に確認してください。

電話が問診の代わりになっている、という構造

整体院の電話には、他業種には無い性質があります。かけてくる人が、予約を取りたいのではなく、相談したがっていることです。

「腰が痛くて立てないんですが、そちらで診てもらえますか」という電話は、予約の申し込みではありません。行くべき場所かどうかを確かめる電話です。この人にとって電話は、予約の手段ではなく、判断の材料を得る手段になっています。

ここでネット予約だけを置いて電話を無くすと、この人は予約せずに離れます。症状を持っている人にとって、確認できないまま日時を確定させるのは怖い行為だからです。美容室で髪を切るのとは、心理の重さが違います。

だから整体院では、電話を完全に無くす形は現実的ではありません。決めるべきは、電話を残すかどうかではなく、電話に何を残すかです。相談の電話は残し、日時を選ぶだけの用件はネットに移す。この分け方が、この業態では一番きれいに収まります。

通院の途中にいる人は、そもそもネットで予約しない

整体院と美容室で決定的に違うのが、来院の回数です。整体院は1回で終わらないことが多く、初回のあとに何回か続けて通う形になります。

このとき、次の予約はどこで決まっているでしょうか。多くの院では、施術が終わった直後にその場で決まります。「次は1週間後に来てください」と伝えて、その場で日時を押さえる。この流れが成立している院では、通院中の人はネットの予約ページを一度も開きません。

これは重要な前提です。ネット予約を入れても、予約の総数のうち画面から入ってくるのは初回の人と、通院が途切れて戻ってきた人だけになります。つまりネット予約の効果は、通院の回転そのものではなく、新しく来る人の入口に集中します。

この理解が無いと、導入したあとに「思ったほど予約が増えなかった」と感じることになります。増えているのは新規の入口だけで、そこが元々少ない院では、変化が数字に出るまで時間がかかります。効果の出方を確かめてから決めたいなら、デモを見るから実際の画面の動きを見ておくと、どこが変わる仕組みなのかが具体的に分かります。

院内で次の予約を取る流れを、先に固めておく

前の節の裏返しとして、整体院で最初に手を入れるべきなのは、ネット予約より院内での次回予約です。ここが固まっていない院では、通院が途中で切れます。

施術のあとに次回を取らないと、何が起きるか。患者は「痛みが引いたら行かなくていい」と判断します。実際には施術の効果が残っている間に間隔を詰めたほうがよい局面でも、自己判断で間隔が空きます。空いた分だけ戻り、また初回に近い状態から始まります。

その場で取ってもらうために必要なのは、施術者が空きを即座に見られることです。紙の台帳をめくって探している間に、患者は帰り支度をします。手元の端末で来週の空きが3秒で出るなら、その場で決まります。

つまり整体院にとっての予約の道具は、まず院内で次回を押さえるための道具です。ネットからの受付は、そのうえに乗る2つ目の役割になります。この順番で選ぶと、比較の観点が変わります。できることのページで、施術の直後に使う画面がどうなっているかを確かめておくと、判断が早くなります。

急に痛めた人を、当日どこまで受けるか

3つ目の客が、今日どうにかしたい人です。ぎっくり腰、寝違え、動かせない肩。この人たちは、予約の画面を丁寧に読みません。電話をかけてくるか、地図の検索から一番近い院に飛び込みます。

この層を取るかどうかは、院の方針で分かれます。取ると決めるなら、1日のうち1枠2枠を当日用に空けておき、前日までの予約では埋めない設定にします。取らないと決めるなら、予約ページに当日の受付をしていないことを明記して、電話の側でも同じ案内をします。

決めずに運用すると、いちばん損をします。当日の電話が来るたびに、その場で入れられるかを台帳と相談して判断することになり、判断が施術中に発生します。結果、断る回数だけが増えます。

当日枠を設けるなら、直前の受付をどこで締めるかも決めてください。施術の準備と着替えを考えると、開始の60分前を締め切りにしている院が多くあります。ネットの受付だけを早めに締め、そこから先は電話でだけ受ける、という二段構えも成立します。

予約の時点で聞くことを、増やしすぎない

初回の人からは、来院の前に情報を取りたくなります。症状、いつからか、既往、服薬、他院への通院歴。聞けば施術の準備ができますし、当日の時間も短くなります。

ところが、予約の画面で聞く項目を増やすと、その分だけ予約が止まります。整体院に来ようとしている人は、痛みを抱えていて、長い入力に耐える状態ではありません。項目が10個を超えたあたりから、途中で閉じる人が目に見えて増えます。

現実的な分け方は、予約に必要な最小限だけを画面で取り、残りは来院してから紙か端末で書いてもらう形です。画面で取るのは、氏名、連絡先、初回かどうか、そして症状を選択肢から1つ選ぶ程度にとどめます。

なお、症状や既往に関する情報は、その扱いに配慮が要る種類のものになります。どの項目を、どこに、どれだけ残すかは、単なる運用の好みではありません。取る項目を決める前に、保管の方法と保管の期間まで含めて、所管の窓口や専門家に確認してください。

施術の時間と、実際に部屋が塞がる時間を分ける

予約の枠を作るとき、施術の分数だけで切ると、必ず後ろにずれます。整体院で塞がる時間には、施術以外のものが含まれるからです。

初回なら、問診票の記入と説明で15分前後、施術のあとの姿勢や生活の助言で5分前後。2回目以降でも、前回からの変化を聞く時間と、着替えの往復が乗ります。30分の施術でも、部屋が塞がるのは45分近くになります。

対処は2つです。メニューごとに「表示する時間」と「枠を押さえる時間」を分けて持てる道具を使うか、初回のメニューを別立てにして所要を長く設定するかです。後者だけでも、初回の人が入った日の午後が全部後ろにずれる事故は消えます。

ベッドが2台以上ある院では、もう1つ条件が加わります。同時に2人を進行できるかどうかは、施術の内容によります。手技が中心で常に手が塞がるなら、ベッドを増やしても枠は増えません。電気や温熱の機器を使う時間があるなら、その間に別の患者を進められるので、枠は増えます。自院がどちらかで、枠の上限の考え方が変わります。

電話を残す先を、1つだけ決める

電話を残すと決めたら、次に決めるのは受ける先です。院の固定電話、院長の携帯、受付の担当者。複数に散っていると、どこにかかってきたかで対応が変わり、記録が残りません。

整体院で起きやすいのが、院長の個人の携帯に直接かかってくる状態です。長く通っている患者ほどこうなります。この経路で入った予約は台帳に載らず、他の予約と重なります。重なりに気づくのは当日です。

対処は、電話の受け先を1つに固定して、そこに来たものだけを予約として扱うと決めることです。個人の携帯にかかってきた場合も、必ずその場で台帳に入れる。ここを徹底しないと、どの道具を入れても表が嘘になります。

電話に出られない時間の扱いも決めておきます。施術中は取らない、留守番の案内でネットの予約ページに誘導する、折り返す時間帯を伝える。この3つを組み合わせている院が多くあります。

場所と駐車場の問い合わせを、予約ページで消す

整体院の電話には、予約ではない問い合わせが一定量あります。最も多いのが場所と駐車場です。痛みを抱えて車で来る人が多い業態なので、駐車できるかどうかが来院の可否を左右します。

この種類の問い合わせは、予約ページに書けば消えます。書くべきなのは、駐車場の有無だけではありません。何台停められるか、満車のときにどこへ停めればよいか、提携の駐車場があるならその名前と料金の扱い。ここまで書いて初めて電話が止まります。

同じ理屈で消せるものが他にもあります。入っている建物の何階か、エレベーターがあるか、支払いに何が使えるか、着替えを持参する必要があるか。どれも予約の前に知りたい情報で、書いていなければ電話になります。

自院にどの問い合わせが来ているかは、2週間ほど電話の用件を数えれば分かります。数えれば、予約ページに何を書けばよいかがそのまま出てきます。

家族が代わりに予約をかけてくる場合

整体院には、本人以外から予約が入ることがあります。高齢の親のために子が予約する、痛みで動けない配偶者のために予約する。この業態では珍しくありません。

ここで困るのが、連絡先と本人が一致しないことです。前日の確認の連絡が予約した人に届き、来院する本人には届きません。当日の変更の連絡も、間に人が挟まって遅れます。

予約の画面に「予約する人」と「来院する人」を分けて入力できる欄を置くと、この食い違いが消えます。連絡先を2つ持てるなら、確認の連絡を両方に出せます。この設計を持たない道具を使うなら、備考の欄に書いてもらう運用で代替します。

もう1つ、来院する本人の同意を誰から取るかという問題が残ります。施術の内容と料金を、代わりに予約した人が正確に伝えているとは限りません。初回で代理の予約が入ったときは、来院時に本人へあらためて説明する手順を決めておいてください。

紹介で来る人には、専用の入口を作る

整体院の新規は、紹介の比率が高い業態です。効果を実感した人が家族や同僚に伝えます。この経路は広告費がかからず、来院した時点での信頼も高くなります。

ところが、紹介された人はたいてい迷います。名前しか聞いていないので検索して探し、出てきた予約ページで「紹介です」と書く場所を探し、見つからないので電話をかけます。

予約の画面に「紹介の方はこちら」という選択肢を1つ置くだけで、この電話が消えます。あわせて紹介者の名前を書く欄を置けば、誰の紹介かが記録に残り、御礼の連絡が出せます。紹介が主な流入の院にとって、この欄の有無は入口の太さに直結します。

紹介した側への御礼をどうするかは、院の考え方で分かれます。金銭や割引にすると、紹介の性質が変わります。次回の施術で一言添える形にとどめている院が多くあります。

往診と出張を、同じ予約表に載せるか

訪問での施術をしている院では、予約の表に別の種類の予定が混ざります。移動の時間が前後に必要で、場所によって所要が変わり、院での施術と同時に成立しません。

同じ表に載せるなら、往診の予定を入れたときに院での枠が自動で閉じる必要があります。移動の時間も枠として押さえられないと、往診から戻る前の時間に予約が入ります。

分けて管理するなら、二重の予約が起きないよう、どちらかを見る順番を決めます。実務としては、院での予約を先に確定させ、往診はその隙間に入れる形が多く使われます。

往診の比率が高い院では、汎用の予約の道具では扱いにくくなります。移動を含めた予定の管理が主になるので、予約の受付だけを切り出して考えるより、1日の動きをどう組むかから決めたほうが早くなります。業態ごとの向き不向きは業種ごとの使い方のページに整理されています。

保険が使えるかという問い合わせを、予約の前に消す

整体院にかかってくる問い合わせで、件数が多く、しかも一番こじれやすいのが保険の話です。近所の接骨院や整骨院との区別がついていない人が、同じ感覚で聞いてきます。

ここで曖昧に答えると、来院してから料金の話でもめます。施術を受けたあとに「保険が効くと思っていた」と言われると、返金の話になり、口コミにも残ります。電話口で「症状によります」と答えるのが最も危険で、来る側は「効くかもしれない」と受け取ります。

対処は、予約の入口の全部に、同じ文言を置くことです。予約ページの料金の欄、電話の応対の言葉、地図の情報の欄。3か所に同じ書き方で載せておけば、予約が入る前に区別がつきます。書き方そのものは自院の位置づけによって変わるので、文言を確定させる前に所管の窓口や専門家に確認してください。

そのうえで、料金の欄には総額を書いてください。初回にかかる金額と、2回目以降の金額。この2つが分かれて書いてあるだけで、問い合わせの電話はかなり減ります。

料金を、予約ページのどこまで書くか

整体院の料金は、初回と2回目以降で違うことが多い業態です。初回は問診と検査が入るので高く、2回目以降が安くなる。あるいは初回だけ割引にして、2回目から通常の料金になる。

この構造を書かずに1つの金額だけ載せると、来院した人が想定と違う金額を払うことになります。特に初回だけ割引にしている院では、2回目に来たときの金額が跳ね上がって見えます。ここで離脱する人が出ます。

書くべきは3つです。初回にかかる総額、2回目以降の1回あたりの金額、そして回数の目安があるならその範囲。回数の目安は断定を避けつつ、症状によって幅があることも含めて書きます。

回数券や前払いの仕組みを持っている院では、その条件も予約の前に見える場所へ置いてください。有効期限、途中でやめたときの扱い、他の人が使えるかどうか。来院してから初めて説明すると、その場で決めさせる形になり、後で不満が残ります。

予約の確認を、どの経路で出すか

予約を受けたあと、確認の連絡を出す経路を決めます。整体院で難しいのは、患者の年齢の幅が広いことです。

メールで出すと、若い層には届きますが、メールを日常的に見ない層には届きません。電話番号あてのメッセージなら開かれる確率は上がりますが、1通ごとに費用がかかります。メッセージのアプリを使うなら、そのアプリを使っていない人には届きません。

現実的なのは、予約の経路によって出し方を変えることです。ネットの予約ページから入った人にはその画面で登録された経路へ、電話で受けた人には確認を出さないか、口頭で日時を復唱して終える。全員に同じ方法で出そうとすると、届かない人の分だけ無駄が出ます。

出す時機も決めておきます。整体院は前日に出すのが基本ですが、通院の間隔が長い人には効果が薄くなります。2週間以上先の予約を受けたときは、前日だけでなく3日前にも一度出しておくと、忘れられて空く枠が減ります。

予約を、何日先まで開けておくか

美容室やサロンの解説では、予約を受け付ける期間は1か月から2か月先までとされることが多くあります。整体院では、この設定が合わないことがあります。

通院型の業態なので、施術の直後に次回を取る流れが基本です。1週間後や2週間後を押さえるだけなら、1か月先まで開いていれば足ります。ところが、間隔が空いてきた患者や、月に1度の調整で通っている患者には、3か月先まで開いている必要があります。

一方で、先まで開けすぎると別の問題が出ます。休診日や学会や研修の予定が確定する前に予約が入り、あとから動かすことになります。動かす連絡は、こちらの都合で相手の予定を変えてもらう連絡なので、心理的な負担が大きくなります。

折り合いをつけるなら、通常の枠は2か月先まで開け、それより先の予約は院内でだけ受ける形にします。ネットからは2か月先までしか選べず、施術のあとに直接頼まれた分だけ手で入れる。この形なら、休診の予定が固まる前に大量の予約が入る事故が防げます。

高齢の患者が多い院は、どこまで移せるか

整体院の患者層は、他の店舗型の業態に比べて年齢が高くなりがちです。地域に根ざした院ほどこの傾向が強く、患者の半分以上が60代以上ということもあります。

この層に対して、ネットの予約ページに移ってもらうのは簡単ではありません。無理に移そうとすると、予約そのものをやめる人が出ます。長く通っている患者を失うのは、新規を1人取るより痛い損失です。

現実的な線は、移さないと決めることです。長く通っている患者は院内で次回を取り、電話も受け続ける。ネットの予約ページは、新しく来る人と、家族が代わりに予約する場合の入口として置く。この使い分けなら、誰も追い出されません。

数字で見るときも、この分け方で見ます。ネット経由の予約の割合が低いことを問題として扱うと、判断を誤ります。見るべきは全体の予約の件数と、新規の件数です。ネットの割合そのものは、目標にする数字ではありません。

変更と取り消しを、どこまで患者に任せるか

受け方を決めるとき、予約を入れる側だけでなく、変える側の経路も決めておきます。ここを決めていない院では、変更の連絡が全部電話になり、しかも施術中に鳴ります。

整体院で特殊なのは、取り消しの理由の多くが体調であることです。痛みが強くて動けない、風邪を引いた、通院の途中で別の症状が出た。どれも患者の側に非があるとは言いにくく、料金を取りづらい種類の理由です。

現実的な線は、期限を決めて、その中なら自分で変更できるようにすることです。前日の営業時間内までなら予約ページから変更でき、それを過ぎたら電話で受ける。この形にすると、変更の大半が画面の中で完結し、電話に残るのは当日の分だけになります。

無断で来なかった場合の扱いも、あわせて決めておきます。整体院は通院型なので、1回来なかった人が次に来る可能性が高い業態です。強く出ると通院そのものが切れます。多くの院は料金を取らず、次の来院時に一言添えるにとどめています。ただし、繰り返す人には枠の押さえ方を変えるなど、内側の扱いを分けておくと院の側の損失が抑えられます。

入口ごとの内訳を数えてから、寄せる先を決める

ここまでの話を自院に当てはめるには、現状の数字が要ります。1か月分の予約を、入口ごとに数えてください。電話、院内での次回予約、ネットの予約ページ、地図の検索からの通話、紹介、飛び込み。

数えると、たいていの整体院で院内での次回予約が最も多くなります。次が電話です。ネットの予約ページが少ないのは、そこに新規しか来ないからで、異常ではありません。

この内訳が出ると、どこに手を入れるべきかが決まります。院内での次回予約が少ない院は、通院が続いていないので、ネット予約より先にそこを直します。電話が多く、その大半が場所や料金の確認なら、予約ページの情報を厚くするだけで減ります。新規が少ないなら、そもそも予約の受け方の問題ではありません。

数えずに「とりあえずネット予約を入れる」と、どこが変わったのか分からないまま、月額だけが増えます。

受け方を変えたあとに、何を見るか

変更したら、変わったかどうかを数字で確かめます。整体院で見るべきものは4つです。

1つ目は、初回の人が2回目に来た割合です。受け方を変えて新規が増えても、ここが低ければ売上は増えません。2つ目は、通院中の人の来院の間隔です。次回予約の運用を変えると、この数字が動きます。

3つ目は、電話の件数と、そのうち予約に至った割合です。予約ページの情報を厚くすると、件数が減って割合が上がります。4つ目は、当日の取り消しと無断の欠席です。前日の連絡を出すようにすると、ここが動きます。

この4つは、どれも予約の記録があれば出せます。逆に、記録が紙とノートと個人の携帯に散っていると、1つも出せません。判断の材料を持てるかどうかが、道具を持つかどうかの実質的な意味になります。費用の考え方は料金のページに条件ごとの区切りが書かれており、他社との違いは他社との比較のページで確かめられます。

記録が1か所に集まると、次に何ができるようになるか

予約の受け方を整えた先にあるのは、記録が1か所に溜まる状態です。誰が、いつ来て、何回目で、前回から何日空いたか。これが揃うと、これまで感覚でやっていたことが手順になります。

たとえば、前回から2か月空いている人だけを抽出して、体の状態を尋ねる連絡を出せます。整体院の患者は、痛みが引くと自然に離れ、しばらくして再発します。再発してから探し直されると、別の院に行きます。離れている期間に一度連絡が届いていれば、戻る先が自院になります。

初回で終わってしまった人を数えることもできます。この割合が高いなら、原因は施術ではなく、次回の案内の仕方にあることが多くあります。何回目で離脱しているかが見えれば、どこで説明を足せばよいかも決まります。

こうした運用は、予約の記録と来院の記録と連絡の記録が同じ場所にあって初めて成り立ちます。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている形が、整体院のような通院型の業態で効いてくるのはここです。運用中に出てくる細かい疑問はよくある質問に整理されています。

Q1. 整体院でも、予約を全部ネットに寄せたほうがよいですか?

寄せきらないほうが現実的です。整体院にかかる電話の多くは、日時を決めたい電話ではなく「自分の症状を診てもらえるか」を確かめる相談です。この層はネットだけにすると予約せずに離れます。相談は電話に残し、日時を選ぶだけの用件をネットに移す分け方が収まります。

Q2. ネット予約を入れれば、予約の総数は増えますか?

増えるのは新規の入口だけです。整体院は通院型で、次回の予約は施術の直後に院内で決まることが多いため、通院中の人は予約ページをほとんど開きません。新規の流入が元々少ない院では、変化が数字に出るまで時間がかかります。

Q3. 予約の画面で、症状や既往をどこまで聞いてよいですか?

入力の項目が10個を超えると、痛みを抱えた人は途中で閉じます。画面では氏名、連絡先、初回かどうか、症状の選択程度にとどめ、詳細は来院してから書いてもらう形が実務的です。症状や既往の情報は扱いに配慮が要るため、保管の方法と期間を含めて所管の窓口や専門家に確認してください。

Q4. 当日の予約はどこまで受けるべきですか?

受けると決めるなら、1日に1枠か2枠を当日用に空け、前日までの予約では埋めない設定にします。受けないと決めるなら、予約ページと電話の両方で同じ案内を出します。決めずに都度判断すると、その判断が施術中に発生して断る回数だけが増えます。

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