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接骨院がLINEで予約を受ける|個別のやり取りを残さない形にする

2026年9月14日・Rizaflow編集部

接骨院でLINEから予約を受け始めると、最初の1か月はうまくいきます。電話より気軽なので、通っている人がどんどん送ってきます。問題が出るのはその後です。トークが何十件も並び、誰の予約がいつなのか、画面をさかのぼらないと分からなくなります。予約は取れているのに、予約の一覧が存在しない状態です。この記事は、LINEを入口として活かしながら、予約の記録を別の場所に育てるための組み方の話です。

LINEで予約を受けると、予約が「会話」になる

まず、何が起きているのかを正確に捉えます。LINEで予約を受けるということは、予約を会話の形で受けるということです。

患者から「木曜の18時にお願いします」と届きます。院が「その時間は埋まっているので、18時30分ならお取りできます」と返します。患者が「じゃあそれで」と返します。この3往復で予約が1件決まります。ここまでは電話と変わりません。違うのは、この3往復がトークの中にしか残らないことです。

1日に10人とやり取りすれば、トークが10本並びます。翌日の予定を確認するには、10本を開いて中身を読み、日時を拾って紙に書き出すことになります。これは予約管理ではなく、予約の書き起こしです。しかも読み落としが起きます。「やっぱり金曜にしてください」という1行が、他の会話に埋もれます。

さらに接骨院の場合、継続して通う人が中心なので、同じ人と何度もやり取りします。3か月通えば30回以上のやり取りがトークに積み上がります。その人の次回がいつなのかを知るには、いちばん下まで見るしかありません。過去の来院がいつだったかを知りたいときは、上へさかのぼることになります。

会話は流れるものなので、蓄積には向きません。予約は蓄積するものなので、会話には向きません。この2つを同じ場所でやろうとしているのが、LINEだけで予約を受ける状態です。うまくいっているように見えるのは、件数が少ないうちだけです。

接骨院のトークには、扱いの重い内容が溜まりやすい

ここからが、接骨院に特有の話です。飲食店やサロンがLINEで予約を受けるのとは、集まる内容の性質が違います。

患者は予約の相談と一緒に、症状を書いてきます。「昨日から右の腰が痛くて」「部活で足首を捻ってしまって」「病院でレントゲンを撮ったけど骨には異常がないと言われました」。悪気があるわけではなく、いつ行けばよいかを判断してもらうために書いています。結果として、痛めた部位、負傷の経緯、通院している病院、飲んでいる薬といった内容が、トークに並びます。

個人情報の保護に関する法律は、要配慮個人情報を、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報と定めています。患者が送ってくる内容には、病歴に近いものが含まれます。

個人情報は、個人の人格尊重の理念の下に慎重に取り扱われるべきものであることに鑑み、その適正な取扱いが図られなければならない。 出典: ppc.go.jp

問題は、この内容が「どこにどれだけ溜まっているか」を院が把握していないことです。紙のカルテなら鍵のかかる棚にあり、何冊あるかも分かります。トークは端末の中に散らばっていて、誰の端末に何が入っているかを一覧できません。3年前に来た人のやり取りも、消していなければ残っています。

まずやるべきは、集める場所を決めることです。症状の詳しい話をトークで受けないと決め、来院時か、専用の問診の欄で受ける。トークで送られてきたら「詳しくは来院時に伺います」と返して、そこで止める。運用でしか止められない部分なので、返す人が変わっても同じ対応になるよう、返し方を文面で決めておいてください。取り扱いの具体的な判断で迷う点は、個人情報保護委員会の資料や専門家に確認してから決めるのが確実です。

誰のスマホでそのトークを見ているか

次に確かめるのは、そのトークを開いている端末です。ここは接骨院に限らず起きる問題ですが、内容が重いぶん影響も大きくなります。

小さな院でよくあるのが、院長の個人のLINEアカウントで患者とやり取りしている形です。始めるのが最も簡単で、費用もかかりません。ところがこの形には3つの問題があります。

1つ目が、他のスタッフが見られないことです。院長が休みの日に届いた予約の依頼は、院長が見るまで誰も知りません。返事が翌日になれば、患者は他院に行きます。

2つ目が、私生活と混ざることです。友人からの連絡と患者からの予約が同じ画面に並びます。夜中に届いた予約の依頼に気づかず、朝になって埋もれていることが起きます。

3つ目が、引き継げないことです。スタッフの個人アカウントで受けている場合、その人が辞めたら、やり取りの履歴ごと院の外に出ていきます。患者との連絡手段そのものが失われます。しかも、そのアカウントには患者の症状の話が残ったままです。

対策は、事業として使うアカウントに分けることです。複数のスタッフが同じアカウントを開けて、応対の担当を割り振れる形にする。誰が返したかが分かる形にする。これだけで、上の3つのうち2つが解けます。3つ目は、そもそも予約の記録をトークの外に持つことで解けます。

なお、事業として使うアカウントに切り替えると、送れるメッセージの数や機能に契約ごとの区分が出てきます。条件は提供元の公式の案内で確かめてください。件数の上限は改定されることがあるので、記事や人づてで聞いた数字ではなく、契約する時点の公式の表示を見て判断してください。

LINEを入口にして、予約はページで終わらせる形

ここまでの問題を全部避ける組み方が1つあります。LINEを予約の入口として使い、予約そのものは別の場所で完結させる形です。

具体的には、LINEの画面の下に固定で出せるメニューを使い、「予約する」を押したら予約ページが開くようにします。患者はLINEを開いて、ボタンを押して、空いている時間を選んで、確定します。ここまでの間、誰とも会話しません。院の側にも、返信の作業が発生しません。

この形の利点は3つあります。1つ目が、予約が一覧になることです。翌日の予定は予約の一覧を開けば分かります。トークをさかのぼる作業が消えます。2つ目が、症状の話がトークに溜まらないことです。患者は空き枠を選ぶだけなので、症状を書く場面がありません。3つ目が、変更と取り消しを患者が自分でできることです。会話で「やっぱり金曜に」と送られてくる代わりに、患者が自分で枠を動かします。

接骨院で特に効くのは、継続して通う人が多いからです。週2回から3回のやり取りが全部会話だと、月に10回以上の往復になります。ボタン1つで終われば、その往復がまるごと消えます。院の返信にかかっていた時間が、そのまま手元に戻ります。

導入の順番も決まっています。まず予約ページを用意して、次にLINEのメニューからそこへつなぐ。逆にすると、メニューだけあって行き先が無い状態になります。予約の受付から次の来院までを一続きで扱う形にしておけば、入口がLINEでも、電話でも、記録は1本にまとまります。仕組みの範囲はできることで確かめられるので、LINEから流し込む先として足りるかを先に見てください。

リッチメニューとプロフィールに書けない言葉がある

接骨院がLINEを使うとき、飲食店やサロンには無い制約がかかります。書ける言葉に法令上の枠があることです。

厚生労働省の指針は、あはき・柔整に関する広告の対象範囲について、SNSの書き込み等の扱いを含めて整理しています。原則としてインターネット上のウェブサイト等は広告規制の対象にならないとしたうえで、掲載内容の適切な在り方を定め、関係団体等による自主的な取組を促すという立て付けです。ただし、条件を満たす場合は広告として扱われるとも書かれています。

上記ア及びイの他、以下の例に示すようなインターネット上の情報については、実質的に本指針Ⅱの1に示す①誘引性、②特定性及び③認知性のいずれの要件も満たす場合には、法の規制対象となる広告として取り扱うものであること。 出典: mhlw.go.jp

指針は、ウェブサイト等に掲載すべきでない事項として、内容が虚偽にわたるものや客観的事実であることを証明できないものを挙げ、具体例に「絶対に治る施術」「どこへ行っても治らなかった方、諦めないで当院へお越しください」「根本治療」「何々に効きます」「痛みのない骨盤矯正」といった表現を並べています。他との比較により自らの優良性を示そうとするものも掲載すべきでないとされ、「日本一」「No.1」「口コミサイトで1位を獲得」といった例が挙げられています。加工や修正をした施術前後の写真、満足度や改善率の数字も同じ扱いです。

LINEの画面でこれが効くのは3か所です。1つ目が、アカウントのプロフィールに書く紹介文。2つ目が、下に固定で出すメニューのボタンの文字と画像。3つ目が、友だち登録した人に自動で送るあいさつの文面です。どれも患者の目に触れる場所なので、書く内容は院のページと同じ基準で揃えてください。ボタンに「痛みが消えるコース」と書き、ページには書いていない、という状態が起きやすいところです。

配信するメッセージの文面も同じです。効果を約束する書き方や、他院より優れている旨の書き方は避けてください。判断に迷う表現は、公開する前に所管の保健所や都道府県の窓口に確認するのが確実です。

通知だけをLINEに寄せるという使い方

予約をページで受ける形にしたあとも、LINEには使い道が残ります。むしろここからが本題です。

接骨院で最も効くのは、前日の通知をLINEで送ることです。メールで送ると、迷惑メールに入るか、他のメールに埋もれます。LINEなら通知が画面に出て、その場で見られます。開かれる割合がまったく違います。前日に「明日の18時30分にお待ちしています」と届けば、予定を忘れていた人が気づきます。都合が悪くなっていた人は、そこで連絡できます。

通知に変更と取り消しのリンクを添えてください。これが要です。通知を見て「行けない」と気づいた人が、その場で押せる場所に取り消しがある。電話をかけ直す手間があると、そのまま来ないという結果になります。前日の夜に取り消しが入れば、その枠は翌日の飛び込みで埋められます。当日の朝に空いても埋まりません。

施術のあとに送る案内も、LINEのほうが届きます。次回の目安、その日にやったこと、自宅でやってほしい動き。接骨院は継続で結果が出る施術なので、間が空くほど積み上げが崩れます。次にいつ来ればよいかを、その日のうちに文字で残しておくのは効きます。

ただし、送りすぎには気をつけてください。予約に関係のない配信が続くと、友だちから外されます。外されると、前日の通知も届かなくなります。通知が本命であれば、配信はその邪魔をしない頻度に抑えるのが合理的です。月に1回から2回を上限にしている院が多く、それ以上に増やすと外される割合が上がります。

友だちの数と、予約の数は別物として見る

LINEを入れると、友だち登録の数を成果として見たくなります。接骨院ではこれが判断を誤らせます。

友だちの数は、案内を渡した人の数に比例します。会計のときに全員に登録してもらえば、来院した人の数だけ増えます。増えたからといって、予約が増えたわけでも、来院が増えたわけでもありません。登録しただけで一度も予約しない人は普通にいます。

見るべきは3つです。1つ目が、LINEの画面から予約ページへ進んだ回数。ボタンが押されているかどうかで、入口として機能しているかが分かります。2つ目が、そこから実際に確定した予約の件数。押したのに確定していないなら、予約ページ側で詰まっています。空き枠が無い、入力項目が多い、といった原因が考えられます。3つ目が、前日の通知を送った予約の来院率です。ここが上がらないなら、通知の文面か送る時機に原因があります。

接骨院の場合、もう1つ見るとよい数字があります。前回の来院から次の予約までの間隔です。LINEで次回の案内を送るようになって、この間隔が縮んでいるかどうか。縮んでいれば、通院が続いているということです。伸びているなら、案内の中身が響いていません。

数字の取り方は、使っている道具によって変わります。何をどこまで残せるかは他社との比較に対応する範囲が並んでいるので、自分が見たい数字が取れるかを先に確かめてください。取れない数字を追いかけても、判断はできません。

届いてから返すまでの時間が、そのまま取りこぼしになる

LINEで予約を受けている院が気づきにくいのが、返信までの時間が招く損失です。

患者が「今日の夕方、空いていますか」と送ってきます。院は施術中なので気づきません。2時間後に見て返信します。そのころには、患者はもう別の院を探しています。急に痛めた人ほど、待ちません。

電話なら、出られなかったことはかけた側に伝わります。だから別を当たろうと判断できます。LINEは送った側に何も伝わりません。読まれたのか、まだなのか、しばらく待つべきなのかが分かりません。この宙ぶらりんの時間が、患者の側の不満になります。

接骨院の場合、これが特に効きます。施術中は手が離せず、1件20分から40分のあいだは画面を見られません。1日を通して見ると、返信できる時間は施術の合間の数分ずつしかありません。会話で予約を決めようとするかぎり、この待ち時間は消えません。

予約ページで完結する形にすると、この問題は根本から消えます。患者は空いている枠を自分で見て、そのまま確定します。院の返信を待つ場面がありません。会話を残すのは、空き枠の話ではなく、判断が要る相談だけにしてください。

未読と既読で、返したつもりが起きる

もう1つ、会話で予約を受けているときに必ず起きるのが、返したつもりの取り違えです。

トークが10本並んでいて、上から順に返していきます。途中で患者が来院して手を止め、戻ってきたときに、どこまで返したかが分からなくなります。既読になっているから返したと思い込む。実際は読んだだけだった。この取り違えは、忙しい日ほど起きます。

結果として、患者は返事を待ち続け、院は返したつもりでいます。当日になって「予約したはずですが」と来院され、枠が無いことが分かる。接骨院は継続の通院が中心なので、こういう行き違いが1回起きると、通院そのものが止まります。

スタッフが複数いる院では、さらに複雑になります。誰かが返したのか、まだ誰も返していないのかが、画面からは分かりません。全員が「他の人が返しただろう」と思って、誰も返していないという状態が起きます。逆に、2人が別々の時間を案内してしまうこともあります。

事業として使うアカウントには、応対の状況を切り替えたり、担当を割り振ったりする機能があります。会話で予約を受け続けるなら、最低限そこは使ってください。ただし、それは対症療法です。予約そのものを会話の外に出せば、この管理は要らなくなります。

高齢の患者にLINEを求めない。入口は複数にしておく

接骨院の患者の年齢層は幅が広く、LINEを使わない人が一定の割合でいます。ここを見落として入口を1本にすると、通っている人を失います。

長く通っている高齢の患者は、電話か、来院時に受付で次回を決める形を好みます。この人たちにLINEの登録を求めても、その場では登録して、次からは電話をかけてきます。悪いことではありません。使いやすい方法で来てもらうのが目的です。

問題になるのは、院の側が入口ごとに別の記録を持ってしまうことです。LINEから来た予約はトークに、電話の予約は紙のノートに、受付で決めた予約は診察券に。この状態だと、その日に何人来るのかを知るために3か所を見ることになります。二重予約はここで起きます。

正しい形は、入口をいくつ持ってもよいが、記録は1つにするということです。電話で受けた予約を、受けたその場で予約の記録に入れる。受付で決めた次回も、その場で入れる。LINEから入った予約は最初から記録に入っています。こうすれば、明日の予定は1つの画面で分かります。

入力の手間を心配する必要はありません。電話を受けながら入れるのは20秒ほどで、あとから紙を見ながら転記するより早く終わります。転記を後回しにすると、必ず忘れる日が出ます。

予約の記録が後で必要になる場面

接骨院には、予約の記録が後から必要になる場面があります。ここがトークだけで運用することの、いちばん実務的な危険です。

1つ目が、月ごとの通院日数の確認です。保険で施術を受けている患者は、その月に何日来たかが書類に関わります。トークをさかのぼって数えるのは現実的ではありません。予約の一覧から月ごとに拾える状態にしておけば、この作業は数分で終わります。

2つ目が、交通事故のあとに通っている患者への対応です。通った日数は後の話し合いで意味を持つ数字なので、患者から「何日通いましたか」と聞かれることがあります。トークの中から拾い出すことになると、時間がかかるうえに漏れます。

3つ目が、来なくなった人を追うときです。3か月前に来なくなった人が誰かを知りたいとき、予約の記録があれば一覧で出せます。トークしかないと、全員分を開いて最後の日付を見ることになります。300人の患者を抱えている院で、これをやる時間はありません。

4つ目が、スタッフが増えたときです。1人で回している間はトークでも回りますが、2人目が入ると情報の共有が必要になります。誰がいつ来るかを、全員が同じ画面で見られる状態にしないと、二重予約が起きます。

この4つは、いずれ必ず来ます。件数が少ないうちにトークで済ませていると、必要になった時点で過去の記録が使えません。始めるときから、予約は一覧になる場所に置いておくのが結局は早い道です。業態ごとの記録の持ち方は業種ごとの使い方に整理があるので、接骨院で必要になる項目を確かめてください。

友だち登録をどこで案内するか。渡し方で登録率が変わる

入口としてLINEを使うと決めたなら、次は登録してもらう場面の設計です。ここを雑にすると、せっかく作ったメニューが使われません。

いちばん登録されるのは、会計をしている数分の間です。目の前でコードを読み取ってもらい、その場でメニューを開いてもらう。次回の予約をその場でボタンから入れてもらえば、使い方まで一度で伝わります。この流れなら、来院した人の7割以上が登録します。

いちばん登録されないのが、待合にコードを貼っておくだけの形です。待っている人は痛みを抱えていて、スマートフォンを取り出して読み取る気になりません。貼っておくこと自体は無駄ではありませんが、それだけでは増えません。

新しく来る人には、予約が完了したときの案内に登録の入口を入れておくのが効きます。予約を取った直後は、その院に関心が向いている時間です。前日の通知をLINEで受け取れると書いておけば、通知を受け取りたい人が登録します。

登録してもらったあと、最初のあいさつで何を伝えるかも決めておいてください。ここに書く内容は院のページと同じ基準で選ぶ必要があります。予約の取り方、受付時間、駐車場の場所。この3つを短く書いておけば、初回の電話が1本減ります。効果を約束するような書き方は避けてください。

LINEをやめるとき、何が残って何が消えるか

道具を選ぶときに必ず考えておくべきなのが、やめるときのことです。LINEは特に、ここを見落としがちです。

やめる、あるいは別の手段に移すとなったとき、手元に残るものと消えるものを整理します。友だちとして登録している人の連絡先は、LINEの中の識別子であって、電話番号でもメールアドレスでもありません。つまり、LINEをやめると、その人たちに連絡する手段が無くなります。院に来ている人なら来院時に伝えられますが、しばらく来ていない人には届きません。

トークの内容も、まとめて持ち出せる形にはなっていません。何か月分ものやり取りが、そこにあるだけです。予約の記録をトークに頼っていると、過去の通院の履歴が事実上取り出せないことになります。

この2つを避ける方法は単純です。予約の記録と患者の連絡先を、LINEの外に持つことです。予約ページから予約を受ければ、名前と電話番号は予約の記録に入ります。LINEは通知を届ける経路の1つという位置づけになり、やめても連絡手段が残ります。

同じ考え方は、他の入口にも当てはまります。地図の検索から入る人、掲載サイトから入る人、電話でかけてくる人。入口はいくつあっても構いませんが、記録が入口ごとに分かれると、後で困るのは院です。入口は増やし、記録は1本にまとめる。これが原則です。

費用の面でも、入口と記録を分けておくほうが判断しやすくなります。入口ごとの費用と、記録を持つ費用を別々に見られるからです。記録の側の条件は料金で公開されている範囲を、自分の月の予約件数に当てはめて確かめてください。

入口と台帳を分けて、順番に組み直す

最後に、いまLINEだけで受けている院が何から手をつけるかを整理します。

最初にやるのは、予約の記録を置く場所を用意することです。ここが無い状態でLINEの運用だけを直しても、トークをさかのぼる作業は消えません。空き枠が見えて、予約が一覧になり、変更と取り消しが患者側からできる場所を1つ作ります。

次に、LINEのメニューからその場所へつなぎます。患者から見ると、いままでと同じようにLINEを開いて、ボタンを押すだけです。会話が要らなくなるので、患者にとっても手間が減ります。

その次に、前日の通知をLINEで送るようにします。ここで初めて、LINEを入れた効果が数字に出ます。来なかった人の数が減るからです。

最後に、症状の相談をトークで受けない運用に切り替えます。「詳しくは来院時に伺います」と返す。この一手で、重い内容がトークに溜まるのが止まります。すでに溜まっているものをどう扱うかは別の判断になるので、必要なら専門家に確認してください。

この順番なら、患者を混乱させずに移せます。実際の画面で流れを確かめておきたいなら、デモを見るから予約ページの動きを先に見ておくと、LINEのメニューをどう作るかの判断が付きます。設定や移し替えで出てくる細かい疑問はよくある質問にまとまっているので、走り出す前に一度目を通しておいてください。

Q1. 接骨院がLINEだけで予約を受けるのは無理がありますか?

件数が少ないうちは回りますが、継続して通う患者が増えると破綻します。週2回から3回通う人が10人いれば、月に100回以上のやり取りがトークに積み上がり、翌日の予定を知るのに全部を開くことになります。予約は一覧になる場所に置き、LINEは入口として使うのが現実的です。

Q2. 患者が症状をLINEで送ってきたら、どう返せばよいですか?

「詳しくは来院時に伺います」と返して、そこで止めてください。痛めた部位や通院中の病院といった内容は扱いの重い情報で、トークに溜まると管理できなくなります。返す人によって対応が変わらないよう、返信の文面を決めて共有しておくのが確実です。

Q3. 院長の個人のLINEで患者とやり取りするのはよくないですか?

3つの問題があります。他のスタッフが見られないこと、私生活の連絡と混ざること、そしてその人が辞めたら履歴ごと院の外に出ていくことです。事業として使うアカウントに分けて、複数人で応対でき、誰が返したか分かる形にしてください。

Q4. LINEのリッチメニューに書ける言葉に制限はありますか?

あります。厚生労働省の指針は、掲載すべきでない事項として「絶対に治る施術」「根本治療」「何々に効きます」「日本一」といった表現を具体例に挙げています。メニューのボタン、プロフィールの紹介文、友だち登録時のあいさつの3か所を、院のページと同じ基準で見直してください。

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