他社との比較
SELECT TYPEから乗り換える|移す前に決めておくこと
2026年9月5日・Rizaflow編集部

「select type 乗り換え」と調べる人は、たいてい移す先をまだ決めていません。決まっているのは「いまのままでは何かが足りない」という感覚だけで、その足りないものを言葉にできていない段階です。この状態で他の予約システムを見に行くと、機能一覧の多さや月額の安さに目が引っ張られて、移したあとにまた同じ壁にぶつかります。
乗り換えでいちばん大事なのは、移す作業そのものではありません。移す前に何を決めておくかです。この記事では、公式サイトと利用資料で確認できる範囲の事実をもとに、決めておくべきことと、持ち出せるもの、持ち出せないもの、切り替え日の置き方を順に整理します。確認できなかった項目は、無いとは書かずに「公開資料では確認できませんでした」と書いています。
先に順番を示しておきます。1つ目に、いまどこで詰まっているのかを数字で書き出す。2つ目に、持ち出せるデータを有料プランのうちに全件落とす。3つ目に、持ち出せない設定を手元に写す。4つ目に、切り替え日と並行して動かす期間を決める。5つ目に、移す先を選ぶ。この順番を守れば、移行はほぼ失敗しません。
移す理由を、機能名ではなく数字で書き出す
まずここからです。「使いにくいから」「高いから」では、次を選ぶときの物差しになりません。SELECT TYPEはプランごとの上限がはっきり公開されているので、自分がどの数字で詰まったのかを特定できます。
予約受付期間は、フリーが7日後まで、ベーシックが30日後まで、プロフェッショナルが90日後まで、プレミアムが366日後までです。ここで詰まったなら、次に必要な条件は「何日先まで受けられること」という形で書けます。
予約管理担当者は、フリーとベーシックが1名、プロフェッショナルが3名、プレミアムが15名です。サブ管理者はプロフェッショナルまで1名、プレミアムのみ5名。人数で詰まったなら「予約を見る人を何人置けること」が条件になります。
過去の予約履歴の保管件数は、フリーが直近100件、ベーシックが直近300件、プロフェッショナルが直近10,000件、プレミアムが直近50,000件。顧客情報は、フリー100人、ベーシック300人、プロフェッショナル10,000人、プレミアム100,000人です。
時刻の最小単位は、フリーからプロフェッショナルまでが15分で、5分単位はプレミアムのみ。予約カレンダーの作成可能数は、フリー10個、ベーシック30個、プロフェッショナル50個、プレミアム250個。メールマガジン配信はフリーが対象外で、ベーシック月500件、プロフェッショナル月2,000件、プレミアム月10,000件です。
この一覧を見ながら、自分が引っかかった項目に印をつけてください。印が1つなら、上のプランへ上げるだけで済むかもしれません。プランを上げれば済む話に乗り換えの手間をかけるのは、時間の使い方として損です。印が3つ以上なら、料金の刻み方そのものが自分の店に合っていない可能性が高く、乗り換えを検討する意味があります。
料金は、フリーが無料、ベーシックが月額1,500円(税込1,650円)、プロフェッショナルが月額3,000円(税込3,300円)、プレミアムが月額10,000円(税込11,000円)です。料金表には税抜と税込が併記されています。上げた場合の金額と、移す手間を天秤にかけてから決めてください。
持ち出せるもの
移す先が決まっていなくても、データの書き出しは先に進められます。むしろ先にやったほうがよく、理由は後述します。
予約リストはCSV形式でダウンロードできます。全予約リストのほか、表示設定で項目を絞った状態や、任意の抽出条件でのダウンロードにも対応しています。落とすときは、条件を絞らずに全件を1回落としてから、必要に応じて絞ったものを追加で落としてください。絞ったものしか手元に無いと、あとから項目を足したくなったときに戻れません。
顧客リストもCSV形式でダウンロードできます。予約一覧、イベントの申込一覧、フォームの回答一覧のいずれからも、誕生月などで絞り込んだうえでCSV出力ができます。これが店の資産の中心です。名前、連絡先、来店の記録が揃ったファイルが手元にあるかを、目で開いて確かめてください。ダウンロードしたつもりで中身が空だった、という取り違えは実際に起こります。
回数券やチケットを扱っているなら、顧客の回数券関連情報や使用履歴もCSVファイルで出力できます(担当者機能)。回数券は移行で最ももめやすいものです。お客様の手元には「あと3回使える」という認識が残っているのに、店側の記録が消えていると、話し合いで解決するしかなくなります。残回数の一覧は必ず紙とデータの両方で残してください。
領収書は、マイページの支払い履歴/領収書発行機能からダウンロードできます。ただし90日以前もしくは直近100件を超える分、および削除済みアカウントは対象外と規約に書かれています。経理で必要なものが揃っているか、アカウントを触る前に確認してください。
なぜ「先に」落とすのか
理由は保管件数の上限にあります。有料プランから無料プランへ落とすと、扱える履歴が直近100件、顧客情報が100人に縮みます。プロフェッショナルで10,000件を扱っていた店が無料へ落とすと、その差の扱いは公開資料では確認できませんでした。解約後に一定期間データが保持されるかどうかも同じく確認できていません。
利用規約は「利用者は、自己の作成したウェブログを構成するテキストやその他のデータなどについて、自己の責任において保存するものとします」と定めており、データの保存は利用者側の責任という立て付けです。運営が預かってくれる前提で動かないほうが安全です。有料プランが生きているうちに全件を落とす。これが鉄則です。
持ち出せないもの
CSVで出てこないものがあります。移行で時間を食うのは、実はこちら側です。
ひとつ目は、予約フォームの設定内容です。曜日ごとの営業時間、休みの設定、1枠あたりの所要時間、同時に受けられる件数、メニューの構成、料金、注意書き。これらは何年もかけて少しずつ直してきたもので、記憶だけで再現しようとすると必ず抜けます。画面の写しを撮るか、テキストに書き写してください。
ふたつ目は、自動送信メールの文面です。予約完了時の「予約控えメール」、管理者が予約を確定したときの「予約承認メール」、予約が取り消されたときの「予約キャンセルメール」、来店や来場の翌日に届く「サンキューメール」、そして予約日前日のリマインドメール。いずれも予約者の氏名を自動で差し込む設定ができ、リマインドは予約フォームごとに内容を変えられます。この文面はそのまま次のサービスで使えることが多いので、写しておくと作業が半分になります。予約の3日前や7日前のリマインドを使っている場合は、その文面も忘れずに。
3つ目は、予約フォームのURLです。SELECT TYPEでは予約フォームや予約カレンダーにSEO設定(検索キーワードの設定)ができ、検索からの流入がある場合があります。移すとURLが変わるので、検索経由でどれだけ予約が入っていたのかを、止める前に確認してください。予約ページ自体が入口になっていた店は、移した直後に一時的に予約が減ります。
4つ目は、自社サイトへの埋め込み箇所です。iframeタグによる埋め込みとボタンによる埋め込みに対応しており、WordPressへの埋め込みもできます。どこに何を貼ったのかを一覧にしておかないと、差し替え漏れが残ります。トップページ、メニューページ、ブログ記事の途中、フッターなど、思っているより多くの場所に貼られていることがあります。
5つ目は、キャンセル待ちの並びです。キャンセル待ちは、満席の枠にキャンセルが出たら登録順で次のお客様の受付が可能になる機能で、キャンセル待ち人数を予約フォームに表示する設定もあります。対応しているのはイベントタイプで、営業時間タイプはキャンセル待ちに対応していません。並んでいる人の順番は、予約リストのCSVに含まれているとは限りません。移す前に別途控えてください。
いま使っている受付タイプを確かめる
移す先を選ぶ前に、いまどの方式で予約を受けているかをはっきりさせてください。ここが曖昧なまま他のサービスを見ると、対応しているかどうかの判断ができません。
予約フォームの受付タイプは、営業時間タイプ、イベントタイプ、宿泊施設タイプの3つです。営業時間タイプは、管理側が予約受付可能な時間帯を設定し、お客様が空いている時間帯から好きな時間を選ぶ方式です。15分や30分といった細かい時間指定に対応し、予約フォーム間で予約枠の消費を連動させることもできます。美容、整体、相談業務など、時間で区切る商売の多くはこれです。
イベントタイプは、開始時間と終了時間と定員数を設定して予約を受け付ける方式で、定員制に対応します。講座、セミナー、体験会などがこれにあたります。前述のとおり、キャンセル待ちに対応しているのはこちらです。
宿泊施設タイプは、チェックインとチェックアウトの日時などの条件を指定して受付枠(プランや部屋)を検索し、予約する方式です。部屋やプランの構成が複雑な場合、移行にいちばん時間がかかります。部屋ごとの料金、定員、連泊の扱いを一覧にしてから探すほうが、あとで作り直すより早く終わります。
紹介ページでは、対応形式の例として時間枠予約、人数や定員制の予約、設備や部屋ごとの予約、スタッフ指名予約、イベントやセミナーの受付、回数券や月謝と連動した予約が挙げられています。自分の店がこのうちどれを使っているのかを、実際の予約フォームを開いて確かめてください。複数を組み合わせている店も珍しくありません。
スタッフ指名タイプを使っている場合は、設定の細かさに注意が必要です。スタッフごとにスケジュールを管理して予約を受けられるほか、長期休暇などで一定期間勤務しないスタッフの予約受付を一時的に停止する設定、予約フォームに表示されるスタッフの並び順の変更、店舗全体での同時刻の予約受付数の制限といった調整ができます。これらは全部が設定情報なので、移す前に一覧にしておいてください。
なお「シフト表を組む」形の勤務シフト管理機能があるかどうかは、公開資料では確認できませんでした。公式に記載があるのは、スタッフごとのスケジュール管理と受付停止の設定です。シフト管理を求めて乗り換えを検討しているなら、移す先でその機能がどう実装されているかを具体的に確認してください。
決済を使っている場合の注意
決済まわりは、乗り換えでいちばん段取りが要る部分です。
SELECT TYPEの決済は、クレジットカード、コンビニ決済、銀行振込(Stripe)に対応しています。利用規約の決済機能に関する条項では、利用者が決済代行のStripeに自らアカウントを作成してから利用する形と定められており、Stripe手数料の料率や返金などのルールはStripe社と利用者の間の契約条件に従うと明記されています。売上は自分のStripeアカウントを通じて受け取る形です。
手数料は、クレジットカード決済がフリー合計5.6%(Stripe 3.6%+SelectType 2%)、ベーシック合計4.9%(Stripe 3.6%+SelectType 1.3%)、プロフェッショナルとプレミアムが合計4.6%(Stripe 3.6%+SelectType 1%)です。銀行振込(Stripe)は、フリー合計3.5%、ベーシック合計2.8%、プロフェッショナルとプレミアムが合計2.5%。コンビニ決済はカードと同じ料率で、Stripe分の3.6%で算出した額が120円を下回った場合は120円になります。
乗り換えで確認すべきは、料率よりも構造のほうです。Stripeのアカウントは自分のものなので、SELECT TYPEを止めてもアカウント自体は残ります。問題は継続課金です。回数券・チケットの販売や、月謝・月会費の自動徴収(継続課金)を使っている場合、予約の受付を止めたのに引き落としだけ続く、という事態が起こりえます。移す前に、いま動いている継続課金の一覧を作って、いつどう止めるかを決めてください。
返金についても押さえておきましょう。規約には、利用者がお客様に返金した場合、SelectType手数料は返金率に応じて減額され、全額返金時は0円になると書かれています。移行の直前にキャンセルが出そうな予約が残っているなら、その処理を終えてから止めるほうが整理しやすくなります。
移す先の決済の持ち方も確認してください。予約システムによっては別の決済代行を使い、店舗が自分で加盟店契約を結ぶ方式のものがあります。その場合、代金は店舗に直接入り、返金も店舗が行い、運営は代金を預かりません。StripeやSquareに対応していないものもあるので、いま使っている決済をそのまま続けたいのか、乗り換えを機に変えるのかを先に決めておくと迷いません。決済を使わない業態なら、この議論をまるごと切り離せます。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている作りの予約システムなら、手数料の話に引きずられずに受付の設計に集中できます。
切り替え日と、並行して動かす期間
移す作業そのものより、いつ切り替えるかのほうが失敗しやすい部分です。
基本の考え方は、いま受け付けている最後の予約日を過ぎてから止める、です。プロフェッショナルで90日先まで受け付けていたなら、3か月先まで予約が入っている可能性があります。その日より前に止めると、すでに予約したお客様を手作業で追いかけることになります。
現実には3か月も待てないので、次の手を使います。新しい予約フォームを先に作って公開し、SELECT TYPE側は新規の受付だけを止める。すでに入っている予約はそのまま消化し、新しい予約は新しいフォームで受ける。この状態を、いちばん先の予約日が過ぎるまで続けます。両方の予約表を毎日見る手間はかかりますが、お客様に迷惑をかけずに移せます。
並行して動かす期間の目安は、予約の入り方で決まります。ほとんどが1週間以内の予約なら2週間。月謝制の教室や季節ごとの講座を扱うなら3か月ほど見ておくと安全です。この期間ぶんの有料プラン料金は、移行の費用だと考えてください。惜しんで短く切ると、予約の取りこぼしという形でもっと高くつきます。
止めるときの手続きも確認しておきます。
有料プランの解約は任意のタイミングで可能です。解約後は翌月以降の請求は行いません。解約するには「マイページ/プラン変更」より無料プランへご変更ください。既に支払われた分に対する返金は承っておりません。 出典: select-type.com
有料サービスは継続契約による自動更新が基本と規約に定められており、期間満了前までに無料プランへの変更かアカウント削除の手続きをしなければ自動更新されます。日割りの返金は無いので、月の途中で止めても、その月ぶんは戻りません。移行が終わったら、忘れないうちに操作してください。
なお、無料プランへ落とすのとアカウントを削除するのは別の操作です。迷うなら無料プランへの変更をおすすめします。課金は同じように止まり、アカウントは残るので、移行に漏れがあったときに戻って確認できます。削除は、移行が完全に終わって数か月経ってからでも遅くありません。
移す前に確かめておきたい、前提が壊れていないかの確認
乗り換えを考えるきっかけが噂だった場合、まず事実を確かめてください。誤った前提で動くと、必要のない手間をかけることになります。
公式サイトと公式ブログのいずれにも、サービスの提供終了に関する告知は見当たりませんでした。公式ブログは2026年9月2日時点で最新記事が掲載されており、機能追加や設定方法の記事が継続して更新されています。公式ブログの「ご連絡」カテゴリに掲載されているのは2019年10月の消費税率変更の連絡1件のみで、終了に関する記事はありません。サイト内検索で「提供終了」を調べても該当記事は0件でした。
新規の申し込みや登録の停止も始まっていません。新規登録の入口は2026年9月2日時点で稼働しており、停止の告知は出ていません。紹介ページには「必要なものはメールアドレスのみ・いつでも解約OK」と記載があります。
提携先の終了に関する告知も見つかりませんでした。利用規約に記載されている外部の提携先は、決済代行のStripe社と、メール配信のSendGrid社の2社で、いずれについても終了の記載はありません。
実施日が決まっている料金改定の告知も見つかりませんでした。ただし利用規約の第12条(7)には「本サービスは、弊社の裁量により、利用者の同意を得ることなくサービス料金の変更を行うことができるものとします」と記載があります。決済手数料についても「『SelectType手数料』の料率は何らの事前の予告なく、弊社の裁量によって変更できるものとします。変更時はご利用料金表に掲示いたします」という定めがあります。規約変更の場合は、効力発生日の7日前までに告知するという条項もあります(第18条(2))。
運営会社は株式会社セレクトタイプ(SelectType, Inc.)で、設立は平成29年4月17日、資本金は10,000,000円、所在地は東京都豊島区南大塚です。沿革では2013年9月にベータ版提供開始、2017年7月に正式リリース、2024年4月に15万ユーザー突破と記載されています。特定商取引法に基づく表記には電話番号03-4405-5626、営業日は土日祝祭日、GW、夏季休暇、年末年始を除く平日の午前10時から午後5時までと書かれています。手続きで分からないことがあれば、営業時間のうちに問い合わせてください。
つまり、いま急いで移らなければならない外的な理由は見当たりません。乗り換えるかどうかは、自分の店の都合だけで判断してよい状況です。急がなくてよいなら、準備に時間をかけたほうが失敗しません。
お客様への案内で書くべき4つのこと
移行で問い合わせが増えるかどうかは、案内文の中身で決まります。書くべきことは4つです。
いつから受け方が変わるのか。新しい予約はどこで受けるのか。すでに入っている予約はどうなるのか。回数券やチケットの残りはどう扱うのか。この4つが書いてあれば、電話はほとんど鳴りません。逆に、どれかひとつでも抜けると、その分だけ問い合わせが来ます。
案内はメールマガジン配信で出せます。配信件数はベーシックで月500件、プロフェッショナルで月2,000件、プレミアムで月10,000件です。無料プランへ落とすと配信そのものが使えなくなるので、案内は必ず有料プランのうちに送ってください。ここも順番の問題で、止めてから案内しようとすると手段が無くなります。
案内を出す時機も大事です。切り替えの直前に出すと、お客様は忘れます。並行運転を始める日と、旧フォームでの受付を止める日の2回に分けて出すと、伝わり方が安定します。1回目で「これから変わる」と知らせ、2回目で「今日から新しい場所で受ける」と伝える形です。
顧客数が配信の上限を超える場合は、CSVで落とした顧客リストを使って別の手段で送ることになります。その意味でも、顧客リストのCSVは早めに手元に置いておくべきです。
移行当日にやることの一覧
準備が終わったら、当日の作業は短時間で片づきます。抜けやすい順に並べます。
1つ目、新しい予約フォームのURLを、自社サイトの埋め込み箇所すべてに反映する。事前に作った一覧を見ながら、1か所ずつ潰してください。iframeタグやボタンで貼っている箇所は、貼り替えるだけです。WordPressを使っている場合は、投稿の本文中に貼られていることもあるので、記事の中まで検索してください。
2つ目、Googleビジネスプロフィール、SNSのプロフィール、メールの署名、名刺、チラシ、店内の掲示物など、サイト以外に載せているURLを洗い出す。印刷物はすぐには直せないので、旧URLからの案内をどうするかを決めておいてください。SELECT TYPE側を無料プランで残しておけば、予約フォームは表示されます。そこに「新しい予約はこちら」と書いた案内を置く、という手も使えます。ただしフリープランは広告表示があるため、見え方は変わります。
3つ目、Googleカレンダー連携を使っていた場合は、その連携を切る。ベーシック以上で使える機能なので、無料プランへ落とすと自動的に使えなくなりますが、二重に予定が入る期間ができないよう、切り替えの順番を決めておいてください。
4つ目、リマインドメールの重複を防ぐ。並行運転の期間中、古い側と新しい側の両方からリマインドが飛ぶと、お客様は混乱します。どちらから送るかを決めて、片方は止めてください。
5つ目、自分の手元の確認手順を決める。予約が入ったときに、どこを見れば分かるのかが変わります。管理者宛のリマインドメールは、従来は午前6時に翌日の予約件数を通知していましたが、当日の予約件数を通知する設定も選べるようになっています。新しい側で同じような通知が受け取れるかを確認して、朝の確認の習慣を作り直してください。
6つ目、最初の1週間は予約表を目視で突き合わせる。仕組みを信じるのは、実際に予約が入って正しく届くのを何度か見てからで十分です。
次を選ぶときに見るところ
書き出した条件を持って、移す先を探す段階に入ります。見る順番を提案します。
最初に見るのは、自分が印をつけた項目が満たされるかどうかです。受付期間、担当者の人数、履歴と顧客情報の量、時刻の刻み、この4つが多くの店にとっての要です。機能名ではなく数字で照合してください。名前が違うだけで同じことができるサービスを、機能名で探すと見落とします。
次に見るのが、料金の刻み方です。予約システムの料金は、サービスごとに刻み方の考え方がまったく違います。担当者の人数で刻むもの、月間の予約件数で刻むもの、機能の有無で刻むもの。金額だけを横に並べても比較になりません。自分の店の数字を先に決めてから料金のような料金表を見に行くと、判断が早くなります。
3つ目が、いま使っている機能の代わりがあるかどうかです。SELECT TYPEには営業時間タイプ、イベントタイプ、宿泊施設タイプという受付方式があり、スタッフ指名タイプもあります。キャンセル待ちはイベントタイプで対応しています。自分がどの方式で受けていたかを確かめてから、できることのような機能の一覧で対応する仕組みがあるかを見てください。
4つ目が、同じ業種の使い方です。似た業態の店がどう組んでいるかを見ると、自分が気づいていなかった条件が出てくることがあります。業種ごとの使い方のような業種別の案内は、条件の抜けを見つけるのに向いています。複数のサービスの条件を横に並べたいときは他社との比較を使うと整理が早くなります。
最後に、実際に触ってから決めてください。予約システムは画面の作りで運用の手間が大きく変わります。管理画面を毎日開くのは自分なので、機能表では分からない部分が効いてきます。デモを見るように試せる形で用意されているものがあれば、必ず触ってから決めるのが確実です。
見落とされがちな点をひとつ足しておきます。独自ドメインの扱いです。SELECT TYPEで独自ドメインを使って予約ページやホームページを運用できるかどうかは、公開資料では確認できませんでした。公式ブログのサイト内検索で「独自ドメイン」を調べても該当記事は0件です。もし移す先で自社ドメインの予約ページが使えるなら、次からはURLが自分の資産になります。乗り換えのたびにURLが変わるのを避けたい店にとっては、ここが選定の条件になりえます。名刺やチラシに刷るURL、看板の二次元コードのリンク先をどうしたいかを、この機会に決めておくとよいでしょう。
乗り換えは、いまより良くするための作業です。ただし、移すこと自体には何の価値もありません。価値があるのは、移したあとに予約の取りこぼしが減ることと、毎日の手間が減ることです。だからこそ、詰まっていた項目を数字で書き出すところから始めてください。その紙が、移行の設計図になります。書き出しに使う時間は、長くても1時間ほどです。その1時間が、移したあとの数年ぶんの手間を決めます。逆に、この作業を飛ばして移すと、半年後に同じ検索をもう一度することになります。
Q1. SELECT TYPEから他の予約システムへデータを移せますか?
予約リストと顧客リストはCSV形式でダウンロードできます。回数券やチケットの使用履歴もCSVで出力できます。ただし予約フォームの設定内容や自動送信メールの文面はCSVに出てこないため、画面の写しやテキストで別に控える必要があります。移す先が直接取り込める形式かどうかは、それぞれのサービスで確認してください。
Q2. データはいつ落とすのがよいですか?
有料プランが生きているうちです。無料プランへ落とすと、扱える予約履歴が直近100件、顧客情報が100人に縮みます。解約後に一定期間データが保持されるかどうかは公開資料では確認できませんでした。利用規約もデータの保存は利用者側の責任と定めているので、解約操作より先に全件を落としてください。
Q3. 切り替えはいつ行うのが安全ですか?
いま受け付けている最後の予約日を過ぎてからが基本です。待てない場合は、新しい予約フォームを先に公開して新規の受付をそちらへ寄せ、SELECT TYPE側は残った予約を消化するだけにします。並行して動かす期間の目安は、短期予約が中心なら2週間、月謝制や季節の講座があるなら3か月ほどです。
Q4. 決済を使っている場合、何に注意すべきですか?
継続課金です。回数券・チケットの販売や月謝の自動徴収を使っている場合、予約の受付を止めても引き落としが続く可能性があります。決済は利用者自身のStripeアカウントを通す形なので、SELECT TYPEを解約してもStripe側は残ります。動いている継続課金の一覧を作り、いつ止めるかを決めてから移してください。
Q5. 乗り換えずにプランを上げるだけで済む場合はありますか?
あります。詰まっている項目がひとつだけなら、上のプランで解決することが多いです。たとえば受付期間だけが問題なら、ベーシック(税込1,650円)で30日後まで、プロフェッショナル(税込3,300円)で90日後まで伸びます。詰まった項目が3つ以上あるときは、料金の刻み方が店に合っていない可能性が高く、乗り換えを検討する意味があります。