他社との比較
freee予約(旧TOL)の解約|手続きと、やめる前に持ち出すもの
2026年9月9日・Rizaflow編集部

「tol 予約 解約」で調べている段階では、知りたいことはたいてい3つです。どこを押せば止まるのか、いつまでの料金を払うことになるのか、そして予約と顧客の記録は手元に残せるのか。この3つのうち、手続きそのものはいちばん簡単な部分です。順番を間違えて困るのは、記録の持ち出しとお金の残りのほうです。
もう1つ、検索してたどり着いた人が最初につまずく点があります。TOL(トル)という名前のサービスは、いまはありません。2025年2月に「freee予約」へ名称が変わっており、古いドメインのページと現在のページで書いてある内容が食い違っている箇所があります。解約の手順を調べるときに古いページを読むと、実際の画面と合わずに手が止まります。
この記事は、公式サイトとヘルプセンター、特定商取引法に基づく表記に書かれている内容だけを使って、解約の順番を組み立てます。公開されているページで確かめられなかったことは、無いとは書かず「公開資料では確認できませんでした」と書いています。
手続きの前に、いまの状態を確かめる
解約の画面を探す前に、確かめておくと後で戻らずに済むことが3つあります。名前が変わっていること、上位のプランが新規の受付を止めていること、そして古いページが検索結果に残っていることです。
TOLという名前のサービスはもうない
現在の正式名称は「freee予約」です。公式のトップページに次のように書かれています。
tol(トル)は2025年2月に名称を「freee予約」に変更しました。サービス内容に変更はありません。 出典: freee.co.jp
運営も変わっています。旧運営会社のアポロ株式会社が2024年10月21日付でfreeeにグループジョインし、freeeが予約管理ツール「tol」を承継して、freee予約として提供する形になりました。旧ドメインの tol-app.jp はfreeeが保有したままで、トップページはHTTP 301で現在の製品ページへ転送されます。第三者が取得した怪しいドメインではないので、そこは心配いりません。
名前が変わっただけで、契約が自動的に切れたわけではありません。アカウントもデータもそのまま引き継がれています。解約したいなら、freee予約の側で手続きが要ります。「TOLはもう無いから、放っておけば止まる」ということにはなりません。
アプリを探す場合の検索語も変わりました。ヘルプには、アプリストアで「freee 予約」と検索するように案内されています。ホーム画面に古い名前のアイコンが残っていても、実体は同じアプリです。
上位2プランは新規の受付が止まっている
解約を考えている人にとって、これは「戻れなくなるかもしれない」という意味を持ちます。旧サイトの料金ページでは、ShopプランとCompanyプランの申し込みボタンの位置に「リニューアルのため受付停止中」と表示されており、操作は問い合わせのみになっています。現行の料金ページでも、プラン比較表のShop列の見出しに「※現在リニューアル中」と付いていて、金額の記載がありません。
受付が止まっている2プランに含まれる機能は次のとおりです。Shopプランが複数スタッフ管理機能、スタッフ指名機能、売上管理機能。Companyプランが複数店舗一括管理機能、スタッフ権限管理機能、アナリティクス機能です。つまり、スタッフを何人か置いて指名を受ける運用や、複数店舗をまとめて見る運用は、いま新しく契約することができません。
いま使っているのがStarterかBusinessなら、この話は解約のときには直接関係しません。ただし「一度やめて、落ち着いたらまた上のプランで戻ろう」と考えているなら、戻り先が用意されていない可能性を頭に入れてください。リニューアル後の提供内容も金額も再開時期も、公開資料では確認できませんでした。
古い解説記事と旧サイトの記述には食い違いがある
旧ドメインの一部のページは転送されずに残っています。旧料金ページはいまもHTTP 200で表示され、そこに書かれた内容の一部が現行ページと合っていません。
はっきりした例が、パソコンで使えるかどうかです。旧ページのよくある質問には「大変申し訳ございませんが、現在パソコンでfreee予約を運用いただくことはできません」とあります。ところが現行のよくある質問では「PC環境でもお使いいただけます(2026年4月時点)。※一部機能はアプリ限定になります。」に変わっています。旧ページを根拠に「パソコンからは解約できないらしい」と判断すると、遠回りをします。
手順を確かめるときは、www.freee.co.jp のドメインと support.freee.co.jp のヘルプセンターを見てください。tol-app.jp のページは、いまも読めますが古い内容です。
解約は2段階になっている
freee予約の解約でいちばん多い引っかかりは、いきなり退会できないことです。ヘルプに次のように書かれています。
本ページの退会手順はStarterプラン(無料)の場合に有効です。Businessプラン(有料)の場合は、一度Starterプランへの変更が必要です。※Starterプランに変更しないと退会を行うことはできません。 出典: support.freee.co.jp
有料で使っているなら、無料に戻す手続きと、退会する手続きの2つを順番に済ませることになります。ここを知らずに退会ボタンを探し続けて時間を使う人が多い場所です。
有料のBusinessプランを使っている場合
BusinessプランからStarterプランへの変更は、専用の申請フォームから行います。ヘルプには「「BusinessプランからStarterプランへのプラン切り替え申請フォーム」より、BusinessプランからStarterプランへのプラン変更手続きが可能です。」と書かれています。あわせて「未払いの料金がある場合は受付できない場合もあります。」という注意も付いています。
つまり、支払いが滞っていると、止めることすらできません。カードの有効期限が切れていて決済が通っていない、といった状態に心当たりがあるなら、まず支払いを整えてから申請してください。止めたいのに未払いのせいで受け付けられず、その間も月が変わって課金が積み上がる、という形がいちばん損です。
プランの変更操作自体はアプリからできると旧料金ページに記載があります。ただし無料への切り替えについてはフォームからの申請が案内されているので、その手順に従うのが確実です。フォームを出したあと、実際に切り替わるまでにどれくらいかかるかは、公開資料では確認できませんでした。月末ぎりぎりに出して間に合わない事態を避けるなら、余裕を持って出しておくのが無難です。
Starterプランでの退会手順
無料プランに戻ったら、退会の操作ができます。ヘルプに載っている手順はこうです。アプリ内の[その他]ページを開き、[その他のアカウント設定]を選んで設定ページを開き、[ショップアカウントの退会]を選んで退会ページを開き、注意事項を確認したうえで退会処理を行う、という流れです。
画面の階層が2つ深いところにあるので、トップの目立つ場所を探しても見つかりません。[その他]の中の[その他のアカウント設定]、という二段構えを覚えておいてください。
なお、事業所そのものを消す操作については「Web版でfreee予約の事業所を削除する」という別のヘルプ記事が用意されています。ショップアカウントの退会と事業所の削除は別の操作なので、freeeのアカウント自体をどうするかまで決めているなら、そちらもあわせて確認してください。
返金は無い。だから解約の時期を先に決める
特定商取引法に基づく表記には「解約はサービスごとに当社指定の手続きにより可能。ただし、既に支払われた分に対する返金は不可。」と記載されています。日割りで戻ってくるお金はありません。
Businessプランの月払いは月額3,980円です。ここで注意したいのが、現行の料金ページに誤植が残っている点です。Businessプランの月払いが「3,980 円/年」と表記されていますが、ヘルプセンターの利用料金の記事では「月払い:3,980円/月」と書かれており、旧サイトの料金ページにも「月払いは ¥3,980/月」とあります。正しくは月額です。年額3,980円だと思って計算すると、解約の判断がまるごとずれます。
料金の税の扱いについては、料金ページ自体に表記がありません。ただし特定商取引法に基づく表記に「商品代金以外に必要な費用/送料、消費税等: なし(料金は税込)」「販売価格帯: サービスごとに販売価格(消費税等含む)を設定し、該当ページで表示します」とあり、freeeの表示価格は税込です。
返金が無いということは、月の頭に切り替えても月末に切り替えても、その月に払った分は同じだけ払うことになるという意味です。だとすれば、支払い済みの期間はぎりぎりまで使い切って、その間にデータの持ち出しと次の受付先の準備を済ませるほうが得です。慌てて解約ボタンを押す理由はありません。
やめる前に持ち出すもの
ここが解約でいちばん大事な工程です。手続きは後戻りできます。データは戻せません。
予約データと顧客データのCSV出力
予約情報と顧客情報はCSVで出力できます。ヘルプには「予約情報や顧客情報などをショップ側にてCSV出力し、登録しているメールアドレスに送信することができます。」と記載があります。出力したファイルは、登録しているメールアドレス宛に届く形です。
ただし、この機能には2つの条件が付いています。
CSV出力はBusinessプランの機能である
ヘルプの機能比較表には「予約データのCSV出力: Starter ×、Business ○(都度、サポートにご連絡の必要あり)」と書かれています。旧料金ページの機能一覧でも「顧客・予約データのCSV出力」はBusinessプラン以上で、Starterプランは対象外です。
ここに順番の罠があります。解約の第1段階は「BusinessからStarterへ戻すこと」でした。Starterに戻った時点で、CSV出力はできなくなります。つまり、データを出すなら、無料への切り替えを申請する前に済ませておく必要があります。
さらに「都度、サポートにご連絡の必要あり」とあるとおり、自分の操作だけでは完結しません。サポートに連絡して、対応してもらう時間が要ります。連絡から出力までに何営業日かかるかは、公開資料では確認できませんでした。解約したい月の月末に思い立つと、間に合わない可能性があります。段取りとしては、まずCSVの依頼を出し、ファイルを受け取って中身を確かめてから、無料への切り替えを申請する、という順です。
退会したあとにデータをどれくらい保持しているのか、退会後に出力を依頼できるのかについても、公開資料では確認できませんでした。できない前提で動くほうが安全です。
出力しておきたい項目の考え方
何を残すかで迷ったら、次の店で使うかどうかで考えると決めやすくなります。
顧客の連絡先は最優先です。名前とメールアドレス、電話番号がそろっていれば、新しい予約先への案内を自分から出せます。これが無いと、常連に「予約の取り方が変わりました」と伝える手段そのものを失います。
次が来店の履歴です。誰が、いつ、どのメニューを受けたか。この記録があると、新しいシステムに移ってからも前回の話の続きができます。無いと、常連に対して初対面のような接客になります。
3つ目が、これから先に入っている予約です。解約日以降の日付に予約が入っているなら、その全件を紙かスプレッドシートで手元に持っておいてください。移行の当日、これが手元にあるかどうかで難易度がまるで変わります。
手作業で控えるしかないもの
CSVに出ないものもあります。メニューの一覧と所要時間と金額、営業時間の設定、予約の受付ルール(何分単位で受けるか、何日前まで受けるか)、自動送信メールの文面。これらは設定なので、記録として書き出す機能があるという記載は公開資料では確認できませんでした。
面倒でも、画面のスクリーンショットを撮っておくのが早いです。特にメールの文面は、時間をかけて練ったものが多く、作り直すと同じ味にはなりません。受付・承認・リマインドの3段階に加えてキャンセルの通知があるので、その4つ分を控えておけばだいたい足ります。
事前決済を使っていた場合に残るお金
「freee予約かんたんネット決済」を使っていた場合、解約のときにお金の残りが出ます。ここは手続きより先に確認しておく価値があります。
売上金の入金は月2回
事前決済の代金は、freeeがいったん預かり、そこから登録口座へ振り込まれる形です。決済手数料は全プラン共通で6%で、売上が確定した予約金額から差し引かれます。別途、振込手数料250円がかかります。
入金の締めは月2回です。1日から15日に確定した売上が月末払い、16日から月末に確定した売上が翌月15日払いです。解約しようとしている時点で、直近に確定した売上がまだ手元に届いていない可能性が高いということになります。
1万円に届かないと繰り越される
最低振込金額があります。振込対象の売上金が1万円以下の場合、振込は繰り越されます。繰り越しが続いた場合は1年後に自動的に登録口座へ振り込まれ、その時点で1万円以下でも振り込まれます。ただし残高が1,000円以下の場合や、振込エラーで振り込めなかった場合は失効します。
小さく事前決済を使っていた店ほど、この条件に当たります。月に数件しか事前決済が無ければ、残高が1万円に届かないまま解約日を迎えることは普通に起こります。
退会後の扱い
ヘルプには「1万円以下の売上金のままfreee予約を退会した場合も、1年後に自動的に登録口座にお振込します。」と記載されています。退会しても消えるわけではありません。ただし1年待つことになります。
そして、登録している銀行口座が生きていることが前提です。退会と同時に事業用の口座を整理する予定があるなら、その口座を1年間は残しておくか、先に残高を1万円以上にしてから解約するか、どちらかを選んでください。振込エラーになれば失効します。
なお、現地支払いや銀行振込を選んでもらった予約には決済手数料がかかりません。事前決済をほとんど使っていなかった店なら、この節はまるごと関係ありません。
年払いを選んでいる場合の縛り
Businessプランには年払いがあります。年払いは月額換算3,180円、年額38,160円で、月払いの3,980円と比べると1か月あたり800円、年間で9,600円安くなります。
問題は、戻れないことです。旧料金ページのよくある質問に「月払いの契約から、年払いの契約に変更することは可能です。年払いの場合、年間契約となりますので、年間契約の終了月以降から月払いに契約を変更することが可能です」とあります。月払いから年払いへは進めますが、年払いから月払いへは年間契約が終わるまで戻せません。
返金も無いので、年払いの途中で解約すると、残りの期間の分は戻ってきません。年払いにしているなら、契約の終了月を先に確認してください。あと2か月で切れるなら、それまで使い切ってから止めるほうが合理的です。あと10か月あるなら、払った分は諦めて早く移るか、期間いっぱい併用しながら移行を進めるかの判断になります。
退会せずに課金だけ止めるという選択
急いで退会する必要が無い場合もあります。Starterプランは無料で、ヘルプに「基本的には、登録時は全ショップStarterプラン(無料)となります。Businessプランに変更した場合のみ、プランの利用料金が発生します」「※強制的にBusinessプランに切り替わることはありません」と記載されています。初期導入費用もかかりません。
つまり、Businessを解除してStarterに戻した状態で置いておけば、費用は0円です。予約数の制限も無いので、サブの受付口として残しておくこともできます。
この形を選ぶ利点は、移行の途中で「やっぱり前のほうが良かった」となったときに戻り先があることです。新しい予約システムを入れて2週間ほど動かしてみて、問題なく回ることを確かめてから退会する、という順にすれば安全です。ただし、Starterに戻した時点でCSV出力ができなくなる点と、顧客台帳が自動追加のみで編集できない状態になる点は変わりません。データの持ち出しだけは、Businessのうちに終わらせてください。
解約でつまずきやすい勘違い
手続きそのものは短いのに、途中で止まる人には共通の勘違いがあります。実際によく出るものを4つ挙げます。
1つ目は、アプリを消せば止まると思っていることです。スマートフォンからアプリを削除しても、契約は残ります。Businessプランなら請求も続きます。アカウントの側で切り替えと退会をしない限り、何も止まりません。iOSでもAndroidでも同じです。
2つ目は、カードを止めれば止まると思っていることです。利用料金の支払方法はクレジットカード、銀行振込、口座振替から選べます。カードを解約したり期限切れのまま放置したりすると、未払いの状態になります。そして未払いがあるとStarterへの切り替え申請が受け付けられない場合があると明記されているので、止めるどころか手続きが進まなくなります。順序が逆です。
3つ目は、予約ページが自動で閉じると思っていることです。退会するまで、作った予約サイトのURLは生きています。SNSのプロフィールに貼ったリンク、店頭に置いたQRコード、名刺に印刷したURL。これらの経路から予約が入り続ける可能性があります。移行の途中で新旧2つの受付口が同時に開いていると、片方だけ見て「今日は暇だ」と判断してしまい、実際には旧システムに予約が入っていた、という事故が起きます。
4つ目は、freeeのアカウントごと消えると思っていることです。freee予約はfreeeアカウントとの連携が前提になっており、ログイン画面にも「freeeアカウント連携されていないショップはログインできません。」と書かれています。ショップアカウントの退会と、freeeアカウントそのものの扱いは別の話です。会計側でfreeeを使い続けるなら、予約だけを止めれば済みます。
お客様への案内をどう出すか
移行で失うのは、データよりも予約そのものです。連絡が届かなかった常連が「予約が取れなかった」と感じて、そのまま来なくなる形がいちばん痛い。
案内は3か所に出してください。1つ目が既存の顧客への直接の連絡です。CSVで出した連絡先を使い、新しい予約先のURLを添えて送ります。案内の一斉配信の機能がfreee予約にあるかどうかは公開資料では確認できませんでした。機能紹介ページの通知とメール配信の項目に並ぶのは、予約受付通知メール、予約リマインドメールの自動送信、予約受付とリマインドメールのカスタマイズの3つで、いずれも予約に紐づく自動メールです。一斉の案内は、手元のメールソフトや別の配信手段で出すことになります。
2つ目がSNSと店頭です。Instagram やLINE のプロフィールに貼ったURLを差し替え、店頭のQRコードを刷り直します。QRコードは予約ページごとに生成される仕組みなので、新しい受付先で作り直したものに置き換えてください。
3つ目が、これから先に入っている予約の当事者です。解約日をまたいで予約が入っているなら、その人たちには個別に連絡が要ります。「予約は受け付けています。当日は変わらずお待ちしています」と一言あるだけで、無断キャンセルの不安がなくなります。移行の連絡が来ないまま予約サイトが閉じると、客の側は自分の予約が消えたと考えます。
案内を出す時期は、新しい受付先が動き出してからにしてください。先に「変わります」とだけ伝えて新しいURLを後出しにすると、その間の予約が宙に浮きます。
解約したあと、何で予約を受けるか
解約はゴールではありません。明日も予約は入ります。ここで選び方を間違えると、半年後にまた同じ検索をすることになります。
止めた理由を1行にする
これを先に書いてください。「スタッフの指名を受けたいのに、その機能のプランが新規契約できないから」なのか、「顧客の管理まで含めて月3,980円は高いから」なのか、「メールの文面を自由に書きたいのに無料の範囲では触れないから」なのか。理由が1行で書けないと、次に選ぶときも同じ基準で選んでしまいます。
freee予約の場合、止める理由としてよく挙がるのは複数スタッフまわりです。スタッフ指名機能はShopプランの機能で、そのShopプランが受付停止中です。現行の比較表でも、複数スタッフ管理機能、スタッフ指名機能、スタッフ権限管理機能はStarterとBusinessのどちらも対象外になっています。ひとりで回している間は何の問題も無かったのに、2人目を入れた瞬間に行き止まりになる、という構造です。
比べるときの物差し
予約システムの料金は、刻み方の考え方がサービスごとにまったく違います。予約の件数で刻むもの、スタッフの人数で刻むもの、機能の有無で刻むもの。金額を横に並べただけでは比較になりません。
自分の店の数字を先に決めてから見に行くと早く終わります。月に何件の予約が入るか、管理画面に入る人は何人か、事前決済を使うか。この3つを紙に書いてから料金のような料金表を開くと、どのプランの列を見ればいいかが最初から分かります。機能の名前ではなく、できることの単位で確かめたいときはできることのような一覧を、自分の1日の流れに当てはめながら読んでください。
複数のサービスの条件を横に並べたいときは他社との比較が手がかりになります。似た業態の店がどう組んでいるかを見たいなら業種ごとの使い方を見るほうが早いこともあります。
決済の持ち方は移行のときにいちばん揉める
freee予約の事前決済は、freeeが代金をいったん預かって、月2回まとめて振り込む形でした。返金の処理もfreee側が行います。手間がかからない代わりに、お金が手元に来るまでに時間差があり、最低振込金額の条件も付きます。
予約システムによっては、この持ち方が違います。決済代行会社との加盟店契約を店舗が自分で結び、代金は店舗の口座に直接入り、返金も店舗が行い、運営は代金を預からない方式のものもあります。この形だと、入金の時期は決済代行会社との契約で決まり、予約システムの解約と売上金の残りが絡まりません。一方で、加盟店契約の審査を自分で通す手間が要ります。対応している決済の種類もサービスごとに違い、StripeやSquareに対応していないものもあります。
そもそも決済を使っていないなら、この議論はまるごと切り離せます。当日に現地で払ってもらう商売なら、決済手数料も入金サイクルも関係ありません。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている作りの予約システムを選べば、余計な条件を背負わずに済みます。
無料のまま続けるという結論もある
比べた結果、freee予約のStarterプランで足りる、という結論になることもあります。無料プランには予約数の制限が無く、トップページにも「無料プランでも予約数制限・手数料なし」と書かれています。注記として事前決済の場合に限り手数料6%とありますが、現地払いだけで回している店には関係ありません。
無料で使える主な機能は、予約サイトの作成、予約管理、SNS連携、事前決済です。承認制の予約も受けられますし、受付・承認・リマインド・キャンセルの自動メールも届きます。予約が入るとプッシュ通知も来ます。ひとりで回していて、メールの文面を自分で書き換える必要がなく、顧客の台帳を細かく編集する必要もないなら、この範囲で足りている可能性は十分にあります。
その場合は、Businessを解除してStarterに戻すところで手を止めればよく、退会まで進む必要はありません。月3,980円が浮いて、いまの受け方はそのまま続きます。何が足りなくて有料にしたのかを思い出して、それがいま本当に要るのかを一度確かめてみてください。
移す順番
最後に段取りだけまとめます。まずBusinessのうちにCSVの出力をサポートに依頼して、ファイルを受け取る。次にメニューと営業時間と自動メールの文面をスクリーンショットで控える。次に新しい予約システムを用意して、既存の予約を手で移す。ここまで済んでから、新しい受付先を案内に出す。2週間ほど並行して動かして問題が無いことを確かめる。そのあとでBusinessをStarterへ戻し、事前決済の売上金の残りを確認して、最後に退会する。
急ぐ理由が無いなら、この順を崩さないでください。返金が無い以上、支払い済みの期間を使い切るほうが得です。手を動かす前に画面の触り心地を確かめたいなら、デモを見るように試せる形が用意されているサービスを、実際に操作してから決めるのが確実です。細かい条件で気になる点が残ったら、よくある質問のようなページに答えが載っていることもあります。
Q1. freee予約はすぐに退会できますか?
有料のBusinessプランを使っている場合はすぐには退会できません。先に専用の申請フォームからStarterプラン(無料)へ切り替える必要があり、Starterに変更しないと退会の操作自体ができないとヘルプに明記されています。未払いの料金があると切り替えの申請を受け付けられない場合もあるため、支払いを整えてから申請してください。
Q2. 解約すると払った分は返ってきますか?
返ってきません。特定商取引法に基づく表記に「既に支払われた分に対する返金は不可」と記載されています。日割りの返金もないため、支払い済みの期間は使い切ってから止めるのが合理的です。年払いにしている場合は年間契約の終了月まで月払いへ戻せない点にも注意してください。
Q3. 予約データや顧客データは持ち出せますか?
CSVで出力できますが、Businessプラン限定で、しかも都度サポートへの連絡が必要と記載されています。解約の第1段階でStarterに戻すと出力できなくなるため、無料への切り替えを申請する前に依頼してファイルを受け取ってください。退会後のデータ保持期間や退会後に出力を依頼できるかは、公開資料では確認できませんでした。
Q4. 事前決済の売上金が残っている場合はどうなりますか?
振込対象の売上金が1万円以下だと繰り越され、繰り越しが続いた場合は1年後に自動的に登録口座へ振り込まれます。1万円以下のまま退会した場合も同じ扱いです。ただし残高が1,000円以下の場合や振込エラーになった場合は失効するため、登録している口座は1年間残しておいてください。
Q5. スタッフ指名を使いたい場合、上のプランに上げれば解決しますか?
現時点では上げられません。スタッフ指名機能と複数スタッフ管理機能はShopプランの機能ですが、Shopプランは「リニューアルのため受付停止中」で新規に申し込めない状態です。現行の比較表でも、これらの機能はStarterとBusinessのどちらも対象外になっています。再開時期も提供内容も公開資料では確認できませんでした。