他社との比較

TOLから乗り換える|名前が変わったあとの選び直し

2026年9月9日・Rizaflow編集部

「tol 予約 乗り換え」で調べている人の状況は、だいたい2つに分かれます。名前が変わって様子が変わったので、この機会に見直したい。あるいは、使い続けるうちに行き止まりに当たって、外を見ることにした。どちらの場合も、先に確かめておくべき事実がいくつかあります。

先に結論を書きます。乗り換えを本気で検討する理由として、いま最もはっきりしているのは上位2プランが新規に申し込めないことです。スタッフの指名や複数店舗の一括管理を含むプランが「リニューアルのため受付停止中」で、再開の時期も内容も公開されていません。ひとりで回している間は関係ありませんが、2人目を入れた瞬間に上に行く道が無い、という状態です。

逆に、サービス自体が終わるわけではありません。名前が変わっただけで、無料プランも有料プランも通常どおり申し込めます。慌てて移らなければならない外的な事情は無いので、落ち着いて判断できます。

まず、いま何が起きているのかを整理する

乗り換えの判断は、前提が正しくないと組み立てられません。名前の変更、運営の交代、プランの停止。この3つを順に確認します。

TOLはfreee予約に名前が変わった

公式のトップページには次のように書かれています。

tol(トル)は2025年2月に名称を「freee予約」に変更しました。サービス内容に変更はありません。 出典: freee.co.jp

プレスリリースにも移行の経緯が載っています。「Android版は現在『tol』の名称で提供しておりますが、iOS版『freee予約』と基本的な機能は同じにご利用いただけます。3月上旬に『freee予約』に名称変更予定です。」(2025年2月27日)という記載です。

アプリストアでの検索語も「freee予約」に変わりました。ヘルプに「iOSでもAndroidでもご利用いただくことが可能です。アプリストアで「freee 予約」と検索してください」とあります。古い名前で探しても見つからないので、乗り換え前に現行のアプリで中身を確認したい場合は検索語に注意してください。

名前が変わったこと自体は、乗り換える理由になりません。データも設定も引き継がれています。ただし、これから調べる情報のほとんどが古い名前で書かれている、という不便は残ります。

運営会社が変わっている

もう1つ変わったのが運営です。旧運営会社のアポロ株式会社が2024年10月21日付でfreeeにグループジョインし、freeeが予約管理ツール「tol」を承継して、freee予約として提供する形になりました。

いまの運営はfreee株式会社です。特定商取引法に基づく表記上の販売事業者名は「フリー株式会社(旧CFO株式会社)」で、所在地は東京都品川区大崎1-2-2アートヴィレッジ大崎セントラルタワー21階、代表者は佐々木大輔、電話番号は03-5719-2772と記載されています。

旧ドメインの tol-app.jp は第三者に渡っていません。whoisの登録者は「FREEE K.K.」でステータスはACTIVE、トップページはHTTP 301で現在の製品ページへ転送されます。フッターにも「Copyright © 2012-2025 freee K.K.」と表示されています。乗っ取られた古いドメインではないので、そこは心配いりません。

会計でfreeeを使っている店にとっては、運営が同じ会社になったこと自体は悪い話ではありません。ただし、freee会計など他のfreee製品との具体的な連携仕様、たとえば売上の自動仕訳のような機能については、公開資料では確認できませんでした。プレスリリースには「freeeでは今後、バックオフィス領域だけでなくフロント業務領域でも個人・小規模法人の業務を支援できるよう、サービス展開を行ってまいります。」という方針が示されているのみです。連携を期待して残るなら、その期待が何に基づくものかを一度確かめてください。

上位2プランが受付停止中

ここが乗り換えの検討でいちばん重い事実です。

旧サイトの料金ページでは、ShopプランとCompanyプランの申し込みボタンの位置に「リニューアルのため受付停止中」と表示され、操作は問い合わせのみになっています。現行の料金ページでも、比較表のShop列の見出しに「※現在リニューアル中」と付いていて、金額の記載がありません。

止まっているプランに含まれる機能は次のとおりです。

Shopプランが、複数スタッフ管理機能、スタッフ指名機能、売上管理機能。Companyプランが、複数店舗一括管理機能、スタッフ権限管理機能、アナリティクス機能です。

つまり、スタッフを何人か置いて指名を受ける運用と、複数店舗をまとめて見る運用は、いま新しく契約できません。現行の比較表でも、複数スタッフ管理機能、スタッフ指名機能、スタッフ権限管理機能は、StarterとBusinessのどちらも対象外(ハイフン表記)になっています。お金を払えば解決する、という話ではありません。

再開の時期も、再開後の提供内容も金額も、公開資料では確認できませんでした。いつまで待てばいいかが分からない状態です。

なお、StarterプランとBusinessプランは通常どおり申し込めます。トップページには「かんたん3分」「資料請求なし!カンタン3分・無料で予約サイトを始められます」と記載されています。サービス全体が止まっているわけではありません。

乗り換える理由になるもの、ならないもの

外を見るかどうかを決める前に、自分の理由がどちらなのかをはっきりさせてください。

乗り換える理由になるもの

いちばん多いのがスタッフです。ひとりで始めて、2人目を雇った。あるいは、指名を受けたいと客から言われるようになった。この段階で行き止まりに当たります。前述のとおり、対応するプランが受付停止中なので、待つ以外の選択肢がありません。待てないなら移ることになります。

2つ目が複数店舗です。2店舗目を出した、あるいは出す予定がある。複数店舗一括管理機能はCompanyプランで、こちらも受付停止中です。店ごとに別々のアカウントを作って運用する回避策はありますが、予約の状況を横断して見ることはできません。

3つ目がシフトです。スタッフの勤務予定と予約の枠を連動させたい場合、シフト管理機能の有無が問題になりますが、freee予約の機能としての記載は公開資料では確認できませんでした。freeeには別製品として「freeeAIシフト管理」がありますが、freee予約の機能一覧には出てきません。必要なら運営に直接確認してください。

4つ目が案内の配信です。既存客への一斉案内やステップメールを送りたい場合、その機能があるという記載は公開資料では確認できませんでした。機能紹介ページの通知とメール配信の項目に並ぶのは、予約受付通知メール、予約リマインドメールの自動送信、予約受付とリマインドメールのカスタマイズの3つで、いずれも予約に紐づく自動メールです。ヘルプセンターのメール関連のセクションも「メールテンプレート」「オリジナルメール設定」の2つで構成されています。来店後の御礼メールについても、公式に記載があるのは受付、承認、リマインド、キャンセルの4種類のみでした。

5つ目が独自ドメインです。予約ページを自分のドメインで見せたい場合、可否は公開資料では確認できませんでした。トップページに「オリジナルロゴや専用URLを設定し、自社専用の予約サイトを構築!」という記載はありますが、これが独自ドメインを指すのか、サービス内で割り当てられる固有のURLを指すのかは明記されていません。

乗り換える理由にならないもの

一方で、名前が変わったこと自体は理由になりません。運営が変わったことも、それだけでは理由になりません。「なんとなく不安だから」で移ると、移行の手間だけを払って何も改善しないまま終わります。

料金が高いから、という理由も、比べてみると変わることがあります。Businessプランの月払いは月額3,980円、年払いは月額換算3,180円(年額38,160円)です。特定商取引法に基づく表記に「料金は税込」とあり、表示価格は税込です。この金額で予約数の制限が無いので、件数で刻むサービスと比べると、繁盛している店ほど有利になります。件数で刻むサービスに移ったら、かえって高くついた、ということは起こり得ます。

なお、現行の料金ページにはBusinessプランの月払いを「3,980 円/年」と書いた誤植が残っています。ヘルプセンターの利用料金の記事では「月払い:3,980円/月」と正しく記載されており、旧サイトの料金ページにも「月払いは ¥3,980/月」とあります。年額だと思って比較すると、判断が丸ごとずれます。

無料の範囲が狭いから、という理由も一度確かめてください。無料のStarterプランには予約数の制限がありません。トップページに「無料プランでも予約数制限・手数料なし」と記載され、注記として事前決済の場合に限り手数料6%とあります。件数で止まらない無料プランは、それほど多くありません。

移らずに済ませる回避策も先に検討する

移行には手間がかかります。データを写し、設定を作り直し、客に案内を出す。この作業を丸ごと避けられるなら、そのほうが安く済みます。移ると決める前に、いまの環境で回避できないかを一度考えてください。

スタッフが2人になった場合

管理画面に入るのがひとりのままでよいなら、まだ回せます。予約の登録自体は、電話やメッセージで受けた分も管理画面から入れられるからです。「顧客追加機能」として「電話やLINE、来店時に直接受けた予約やお客様情報も、管理画面から登録可能。すべての予約情報を一元管理できます。」と説明されています。2人目のスタッフには予約表を紙かスプレッドシートで共有し、システムに入れるのは店主だけ、という運用です。

ただし、これは長く続けるほど破綻します。誰がどの予約を動かしたかが分からなくなり、共有した表と実際の予約がずれます。スタッフが3人になったら、この方式は諦めたほうが早いです。

指名を受けたい場合は、そもそも回避できません。客側の予約画面で担当者を選ばせる仕組みが無いので、指名は電話やメッセージで受けて手で登録することになります。指名が売上の中心にある商売なら、ここが決定的な行き止まりです。

2店舗目を出した場合

店ごとに別のアカウントを作れば、予約自体は受けられます。予約ページも別々に作れます。困るのは、両店の予約を1つの画面で見られないことと、顧客の情報が店をまたがないことです。A店の常連がB店に来たとき、B店の側では初めての客として扱われます。

店同士が離れていて客層が重ならないなら、この方式で十分に回ります。同じ商圏に2店舗ある、あるいは客がどちらにも来る、という場合は不便が積み上がります。

案内の配信をしたい場合

一斉配信の機能があるという記載は公開資料では確認できませんでした。ただし、これは予約システムの外でやれば済む話でもあります。顧客の連絡先をCSVで書き出して、メール配信の道具やLINEの公式アカウントを別に用意する形です。

予約システムに配信機能を求めると、選べる相手が一気に減ります。配信だけを外に出せば、予約の受け方で選べるようになります。どちらが自分に合うかは、案内を出す頻度で決めてください。月に1回以上出すなら中に欲しくなりますし、年に数回なら外で足ります。

業種によって詰まる場所が違う

同じサービスでも、商売の形によって行き止まりの場所が変わります。対応業種は100以上とされ、ヨガやピラティス、ネイル、ヘアサロン、マッサージ、エステ、スクール、オンラインレッスン、フィットネス、トレーニングジム、占いや相談などが挙げられています。

サロン系は、スタッフの指名でいちばん早く詰まります。ひとりサロンのうちは何の不満も出ませんが、雇った瞬間に上の段が無いことに気づきます。乗り換えの検討がいちばん多いのがこの層です。

教室やレッスン系は、定員と団体の受付が中心なので、指名の問題が起きにくい形です。団体予約受付は無料でも使えて、定員も設定できます。ただしグループ予約への対応は、ヘルプの細かい比較表でStarterが三角、Businessが丸になっており、無料では制限があります。どこまで制限されるかは公開資料では確認できませんでした。詰まるとすれば、受講者への一斉連絡と、回数券のような繰り返しの管理です。

相談やコンサルティング系は、オンラインでの実施が中心になります。オンライン面談のURLを予約と一緒に配れるかどうかが分かれ目です。freee予約でこれができるかどうかは、公開資料では確認できませんでした。有料プランならメールの文面を自由に書けるので、毎回同じ会議室のURLを本文に入れておく運用は組めます。予約ごとに違うURLを自動で発行したいなら、別途確認が要ります。

飲食や物販に近い形で予約を受けている場合は、事前決済の扱いが焦点になります。手数料6%と月2回の入金、最低振込金額1万円の条件が商売の資金繰りに合うかどうかです。合わないなら、決済の持ち方が違うサービスを見ることになります。

移る前に持ち出すもの

移ると決めたら、順番があります。ここを間違えると、記録を失います。

CSV出力はBusinessプランのうちに依頼する

予約データと顧客データはCSVで出力できます。ヘルプに「予約情報や顧客情報などをショップ側にてCSV出力し、登録しているメールアドレスに送信することができます。」と記載があります。

ただし条件が2つ付きます。1つ目が、Businessプラン限定であること。機能比較表に「予約データのCSV出力: Starter ×、Business ○(都度、サポートにご連絡の必要あり)」と書かれており、旧料金ページでも「顧客・予約データのCSV出力」はBusinessプラン以上でStarterは対象外です。無料のStarterで使ってきた店は、そのままでは書き出せません。

2つ目が、自分の操作だけでは終わらないことです。「都度、サポートにご連絡の必要あり」とあるとおり、サポートに連絡して対応してもらう時間が要ります。連絡から出力までに何営業日かかるかは、公開資料では確認できませんでした。移行の予定日から逆算して、余裕を持って依頼してください。

退会後にデータをどれくらい保持しているのか、退会後に出力を依頼できるかについても、公開資料では確認できませんでした。できない前提で動くのが安全です。

設定は手で控える

CSVに出ないものがあります。メニューの一覧と所要時間と金額、営業時間の設定、予約の受付ルール、自動送信メールの文面。これらを書き出す機能があるという記載は公開資料では確認できませんでした。

面倒でも、画面のスクリーンショットを撮っておくのが早いです。特にメールの文面は、時間をかけて練ったものが多く、記憶で作り直すと同じにはなりません。受付、承認、リマインド、キャンセルの4種類分を控えておけば足ります。

先に入っている予約を書き出す

移行日をまたいで予約が入っているなら、その全件を紙かスプレッドシートで手元に持ってください。移行の当日、これが手元にあるかどうかで難易度が変わります。日付、時刻、名前、連絡先、メニューの5項目があれば、新しいシステムに手で入れ直せます。

事前決済の売上金を確認する

事前決済を使っていた場合、お金の残りが出ます。代金はfreeeがいったん預かり、月2回、登録口座へ振り込まれる形です。1日から15日に確定した売上が月末払い、16日から月末に確定した売上が翌月15日払いです。

最低振込金額があり、振込対象の売上金が1万円以下だと繰り越されます。繰り越しが続いた場合は1年後に自動的に振り込まれ、1万円以下のまま退会した場合も同じ扱いです。ただし残高が1,000円以下の場合や振込エラーになった場合は失効します。登録している口座は、移行後も1年は残しておいてください。

比べるときの物差し

移る先を選ぶとき、金額を横に並べるだけでは判断できません。予約システムの料金は、刻み方の考え方がサービスごとにまったく違うからです。

自分の数字を先に決める

月に何件の予約が入るか、管理画面に入る人は何人か、指名を受けたいスタッフは何人か、事前決済を使うか。この4つを紙に書いてから料金のような料金表を開いてください。順番が逆だと、料金表に書いてある基準に自分を合わせてしまいます。

freee予約は件数で刻まない代わりに機能で刻む型でした。移る先が件数で刻む型なら、いまの予約数がそのプランに収まるかを最初に見てください。逆に、スタッフの人数で刻む型なら、2人目3人目を置いたときにいくらになるかを見ます。同じ機能でも、どの段に置かれているかがサービスごとに違います。

できることの単位で確かめる

機能の名前で探すと見落とします。同じことができるのに呼び方が違うだけ、という場合が多いからです。「スタッフ指名」と書かれていなくても、担当者ごとにスケジュールを持って予約を受けられれば、実務上は同じです。

できることのような一覧を、自分の1日の流れに当てはめながら読んでください。朝に予約を確認する、当日の案内を送る、予約が入る、変更の連絡が来る、来店する、次回の予約を取る。この流れの各段階で、何が自動になって何が手作業のまま残るかを見ると、機能表の丸とバツより実感がつかめます。複数のサービスの条件を横に並べたいときは他社との比較が、似た業態の店がどう組んでいるかを知りたいときは業種ごとの使い方が手がかりになります。

決済の持ち方を確かめる

ここは移行のときに最も揉める場所です。

freee予約の事前決済は、freeeが代金をいったん預かり、手数料6%を差し引いて月2回まとめて振り込む形でした。振込手数料は別途250円です。返金の処理もfreee側が行います。手間がかからない代わりに、お金が手元に来るまでに時間差があり、最低振込金額の条件も付きます。

予約システムによっては、この持ち方が違います。決済代行会社との加盟店契約を店舗が自分で結び、代金は店舗の口座に直接入り、返金も店舗が行い、運営は代金を預からない方式のものもあります。この形だと、入金の時期は決済代行会社との契約で決まり、予約システムを解約しても売上金の残りが絡まりません。一方で、加盟店契約の審査を自分で通す手間が要ります。対応している決済の種類もサービスごとに違い、StripeやSquareに対応していないものもあるので、いまの決済をそのまま続けたいのかどうかを先に決めてください。

決済を使っていないなら、この議論はまるごと切り離せます。当日に現地で払ってもらう商売なら、手数料も入金の周期も返金の手順も関係ありません。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている作りの予約システムなら、決済まわりの条件を背負わずに受付と再来店の設計だけに集中できます。

総額で比べる

月額だけを並べても、実際に出ていくお金は分かりません。事前決済を使っているなら、手数料の分を足してください。月50万円の事前決済がある店なら、6%で月3万円が手数料です。ここに振込手数料250円が月2回分、そして月額の3,980円が乗ります。合計で月34,480円ほどになります。

この総額で他のサービスと並べないと、正しい比較になりません。月額が高くても決済手数料が低いサービスなら、決済の多い店では総額が下がります。逆に、決済をまったく使わない店なら、手数料の率はどうでもよく、月額だけで比べれば足ります。

見落としがちなのが、上限を超えたときの追加費用です。予約の件数やスタッフの人数に上限があるサービスでは、超えた分を追加で払う仕組みや、1つ上の段へ上がる仕組みが用意されています。上限に当たったときにいくら増えるのかを、契約する前に確かめてください。いまの予約数がちょうど上限の手前にある場合、繁忙期に一度超えるだけで、その月から金額が変わることがあります。年に何回超えそうかを見積もると、実際の年額が出ます。

自分の店がどちらの型かを先に決めてから、料金表を見てください。

実際に触ってから決める

機能表で丸が付いていても、画面での操作の重さは表からは分かりません。1日に何十回も開く画面なので、そこが合うかどうかが長く効きます。デモを見るように試せる形が用意されているなら、自分のメニューを1つ登録して予約を1件通してみてください。10分で判断がつきます。細かい条件で気になる点が残ったら、よくある質問のようなページに答えが載っていることもあります。

移行でよく起きる失敗

実際に移すときにつまずく箇所は、だいたい決まっています。先に知っておくと避けられます。

1つ目が、予約の取りこぼしです。旧側の予約ページは、退会するまで生きています。SNSのプロフィールに貼ったリンク、店頭のQRコード、名刺に印刷したURL、検索結果に残った古いページ。ここから予約が入り続けます。新しい側だけを見ていると、旧側に入った予約に気づかず、当日に客が来て初めて分かります。並行して動かす期間は、必ず両方を毎日開いてください。

2つ目が、常連への連絡漏れです。CSVで書き出した連絡先を使って案内を出すのですが、そもそも連絡先が全員分そろっていないことがあります。無料のStarterで使ってきた店は、顧客台帳が自動追加のみで編集できない状態だったので、情報が欠けている場合があります。書き出したファイルを開いて、メールアドレスが空の行が何件あるかを先に数えてください。空の分は、次に来店したときに直接聞くしかありません。

3つ目が、案内を出す時期の間違いです。「予約の取り方が変わります」とだけ先に伝えて、新しいURLを後出しにすると、その間の予約が宙に浮きます。新しい受付先が動き出してから、URLと一緒に案内してください。

4つ目が、メールの文面の作り直しです。旧側で練った文面を控えずに移ると、新しい側で一から書くことになります。書き直した文面は、たいてい最初のものより情報が抜けます。持ち物、駐車場、当日の連絡先。抜けた項目の分だけ、当日の問い合わせが増えます。

5つ目が、事前決済の口座の整理です。移行と同時に事業用の口座を変えると、旧側に残った売上金が振込エラーで失効する可能性があります。残高が1万円に届かず繰り越されている場合、自動で振り込まれるのは1年後です。移行後も1年は口座を残すか、先に残高を1万円以上にしてから止めるかを決めてください。

移行の段取り

最後に順番だけまとめます。急いでいなければ、この順を崩さないでください。

まず、Businessプランのうちに、CSVの出力をサポートへ依頼してファイルを受け取ります。無料のStarterで使っていた場合はCSV出力ができないので、必要なら一度Businessに上げるか、画面を見ながら手で写すことになります。上げる場合は、月払いなら3,980円で済みます。年払いは年間契約になり、年間契約が終わるまで月払いへ戻せず、既に支払った分の返金も無いので、移行のためだけに年払いを選ぶ理由はありません。

次に、メニューと営業時間と自動メールの文面をスクリーンショットで控えます。あわせて、移行日以降に入っている予約を全件書き出します。

次に、新しい予約システムを用意して、メニューと営業時間を登録し、既存の予約を手で入れます。ここまで済んだら、新しい受付先を案内に出します。SNSのプロフィールに貼ったURLを差し替え、店頭のQRコードを刷り直し、先に予約が入っている人には個別に連絡します。

2週間ほど並行して動かして、問題が無いことを確かめます。旧側の予約ページは退会するまで生きているので、両方を毎日見てください。片方だけ見て「今日は暇だ」と判断すると、旧側に入っていた予約を落とします。

最後に、旧側を止めます。有料で使っているなら、専用フォームからStarterプランへ切り替える申請を出し、そのあとアプリの[その他]から[その他のアカウント設定]を開き、[ショップアカウントの退会]を選びます。有料のままでは退会できず、未払いがあると切り替えの申請自体を受け付けられない場合があるとヘルプに書かれています。既に支払われた分の返金は無いので、支払い済みの期間は使い切ってから止めるのが合理的です。

急いで止める必要が無いなら、Starterに戻して置いておく手もあります。無料なので費用は0円で、移行がうまくいかなかったときの戻り先として残ります。ただしStarterに戻した時点でCSV出力はできなくなるので、データの持ち出しだけはBusinessのうちに終わらせてください。

Q1. TOLはサービスが終わったのですか?

終わっていません。2025年2月に名称が「freee予約」へ変わっただけで、公式トップにも「サービス内容に変更はありません。」と記載されています。旧ドメインの tol-app.jp はfreeeが保有したままで、現在の製品ページへ転送されます。StarterプランとBusinessプランは通常どおり申し込めます。

Q2. 乗り換えを考える理由として、いちばん大きいのは何ですか?

上位2プランが新規に申し込めないことです。スタッフ指名や複数スタッフ管理を含むShopプランと、複数店舗一括管理を含むCompanyプランが「リニューアルのため受付停止中」で、現行の比較表でもStarterとBusinessの両方が対象外になっています。再開時期も内容も公開資料では確認できませんでした。

Q3. 移る前にデータは持ち出せますか?

予約データと顧客データをCSVで出力できますが、Businessプラン限定で、しかも都度サポートへの連絡が必要と記載されています。無料のStarterでは出力できません。退会後の保持期間や、退会後に依頼できるかどうかは公開資料では確認できなかったため、止める前に済ませてください。

Q4. いまより安いサービスに移れば費用は下がりますか?

必ず下がるとは限りません。freee予約は予約数の制限が無い代わりに機能で刻む型で、月額は月払い3,980円、年払いは月額換算3,180円(税込表記)です。件数で刻む型のサービスに移ると、予約が多い店ではかえって上の段に上がることがあります。自分の月間予約数を先に数えてから比べてください。

Q5. 移行はどれくらいの期間を見ればよいですか?

CSVの依頼がサポート対応になるため、その待ち時間を含めて余裕を持ってください。データの持ち出し、設定の控え、新システムの登録、既存予約の入れ直しまでを済ませたうえで、新旧を2週間ほど並行して動かし、問題が無いことを確かめてから旧側を止める流れが安全です。返金は無いので支払い済みの期間は使い切って構いません。

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