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開業届の住所地と居所地|自宅サロンはどちらを書くか

2026年9月29日・Rizaflow編集部

開業届を書いていて、住所地と居所地のどちらを選ぶのかで止まる人は多いはずです。日常の言葉では区別しないので、辞書を引いても腑に落ちません。しかも用紙には事業所等という3つ目の選択肢まであり、その下に「上記以外の住所地・事業所等」という似た名前の欄が続きます。ここでは、2026年9月27日時点の国税庁の様式とタックスアンサーを実際に開いて確かめた内容をもとに、3つの言葉の意味、自宅で営む店がどれを選べばよいのか、選んだあとに何が変わるのかを順に整理します。

用紙のどこで選ぶのか

まず場所を確かめます。個人事業の開業・廃業等届出書の上半分、氏名や職業の並びの下に「区分」という欄があります。その右に矢印とともに案内が印字されていて、納税地について該当する番号を記載してください、5.住所地、6.居所地、7.事業所等、と書かれています。

つまり、丸で囲むのではなく番号を書き込む形です。自宅を納税地にするなら5、居所を納税地にするなら6、店舗や事務所を納税地にするなら7を書きます。古い様式を見て覚えている人は、丸で囲む形を探して迷うことがあるので注意してください。

その下に「納税地」の行があり、郵便番号と住所を書きます。さらにその下に「上記以外の住所地・事業所等」という行があり、こちらにも郵便番号と住所の欄があります。区分で選ばなかったほうの住所を、ここに書く作りです。

同じ構造は、所得税の青色申告承認申請書にもあります。こちらでは「納税地の区分」という名前で、5.住所地、6.居所地、7.事業所等という同じ番号が並び、下に「納税地以外の住所地等」の欄があります。括弧書きで、納税地以外に住所地・事業所等がある場合は記載します、と添えられています。2枚を同じ日に出すなら、どちらも同じ番号にしてください。

3つの言葉が指しているもの

言葉の定義を押さえます。国税庁のタックスアンサー「確定申告書の提出先(納税地)」に、順序立てて書かれています。

納税地とは一般的には住所地になります。つまり、国内に住所がある人は、その住所地が納税地になります。 出典: nta.go.jp

住所地は、生活の本拠として国内にある住所の場所です。多くの人にとっては住民票のある自宅がこれに当たります。

居所地は次の段階です。国内に住所がなくて居所がある人は、その居所地が納税地になります。さらに、国内に住所のほかに居所がある人は、住所地に代えて居所地を納税地とすることができます。居所は、生活の本拠とまでは言えないものの、継続して住んでいる場所を指します。

住所地は生活の拠点となっている場所であり、基本的には住民票のある自宅が該当します。居所地は、住民票はないものの継続して住んでいる場所を意味します。長期の出張先やセカンドハウスなどがこれにあたります。そして事業所等は、店舗や事務所など実際に事業を行っている場所のことです。 出典: thehub.nex.works

事業所等は3つ目の選択肢です。事業所などがある場合には、住所地等に代えてその事業所などの所在地を納税地にすることができます。この「代えて」という言い方が要点で、どれか1つを納税地に選ぶ構造になっています。3つを同時に納税地にすることはできません。

順序で整理すると、原則が住所地、住所がなければ居所地、そして住所地や居所地に代えて事業所等を選ぶこともできる、という関係です。

自宅で仕事をするなら、住所地を選ぶ

自宅の一室を施術室にしている、自宅の住所で仕事を受けている。こうした形なら、選ぶのは5の住所地です。

理由は単純で、生活の本拠がそこにあるからです。住民票がその住所にあり、そこで暮らし、そこで仕事もしている。この状態は住所地そのものです。居所地を選ぶ理由はありません。

事業所等を選ぶという道もありますが、自宅と事業所が同じ住所なら、区分を7にしても書く住所は同じです。書類の見た目が変わるだけで、実務上の違いはほとんど出ません。それなら原則どおり住所地にしておくほうが、後から説明する手間が減ります。

自宅とは別に店舗を借りている場合は、ここで初めて選択が生まれます。住所地を選べば自宅の所轄税務署、事業所等を選べば店舗の所轄税務署が窓口になります。どちらを選んでも納める税額は変わりません。変わるのは、書類の送付先と、相談や届出に行く先です。

開業届の納税地は、原則として自宅(住所地)で問題ありません。事業所や居所を選ぶこともできますが、税額が変わるわけではないので、迷ったら自宅にしておけば十分です。 出典: taxnap.com

居所地を選ぶ場面は限られます。国内に住所がない人、たとえば海外に生活の本拠を移しているものの日本国内に継続して住む場所がある人などです。日本で普通に暮らしていて住民票もある人が、居所地を選ぶ理由はまずありません。

「上記以外の住所地・事業所等」の欄

区分を選んだあとに出てくるのが、この欄です。名前が紛らわしいので、役割をはっきりさせます。

この欄は、納税地に選ばなかったほうの住所を書くところです。住所地を納税地にして、別の場所に店舗を構えているなら、店舗の住所をここに書きます。逆に事業所等を納税地にしたなら、自宅の住所をここに書きます。

自宅だけで仕事をしていて、他に場所がないなら、この欄は空欄です。書くものがないので、無理に埋める必要はありません。

なぜこの欄があるのかというと、税務署に「もう1つの場所」を知らせるためです。納税地と実際に事業を行っている場所が離れていると、税務署の側から見て事業の実態が分かりません。両方を書いてもらうことで、書類上で全体像が繋がります。

なお、事務所や事業所を新設、増設、移転、廃止する場合、その所在地が納税地と異なるときでも、納税地を所轄する税務署長以外の税務署長への提出は不要です。国税庁の案内に明記されています。自宅を納税地にしていて別の場所に店を出すとき、2か所の税務署に出す必要はありません。出す先は1か所です。

事業所等を選ぶと何が変わるか

あえて7の事業所等を選ぶ人もいます。何が変わるのかを並べます。

変わることの1つ目は、書類の送付先です。確定申告の案内や納付書、税務署からの問い合わせが、事業所の住所に届きます。自宅に税金関係の郵便物が届くのを避けたい人には意味があります。

2つ目は、所轄の税務署です。相談に行く先や、書類を持ち込む先が事業所の所轄になります。自宅から遠い場所に店を構えているなら、通いやすさが変わります。

3つ目は、開業届や確定申告書に書く住所です。屋号名義の口座を作るときや、取引先に書類を出すときに、この住所が表に出ます。

変わらないことも押さえておきます。納める税額は変わりません。税率も控除も、納税地で変わる仕組みにはなっていません。青色申告の可否も無関係です。住民税は住民票のある市区町村に納めるので、こちらも納税地の選択では動きません。

つまり、事業所等を選ぶ理由があるとすれば、税金の額ではなく、郵便物の届き先と窓口の場所です。そのためだけに選ぶかどうかを考えれば、判断はしやすくなります。自宅と店舗が近く、郵便物の届き先にこだわりがないなら、原則どおり住所地で足ります。

納税地を変えたくなったときの手続

開業のあとに引っ越したり、店舗を移したりすることはあります。ここは制度が変わっている部分なので、古い情報に注意してください。

かつては「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書」を出す形でした。現在は考え方が変わっています。納税地の変更を行う場合は、変更後の納税地を記載した申告書を提出することにより変更することができます。つまり、次の確定申告書に新しい納税地を書けば、それで変更が済みます。

住所地に代えて事業所等の所在地等を納税地とする場合も同じで、所得税または消費税の申告の際に、事業所等の所在地等を申告書の納税地欄に記載して所轄税務署長に提出することで変更できます。申告書を提出した日後における納税地は、事業所等の所在地になります。

ただし例外があります。年の途中で納税地の異動または変更がある場合で、国税当局からの各種文書の送付先を異動・変更後の納税地とする意思があるときは、「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する申出書」を提出することができます。提出期限は決まっておらず、随時提出可能とされています。

言い換えると、原則は申告書で足り、年の途中から書類の届き先を変えたいときだけ申出書を出す、という整理です。届出が義務ではなくなっているので、引っ越しのたびに紙を出さなければと身構える必要はありません。

自宅の住所を知られたくない場合

自宅で施術や相談を提供している人から、住所を出したくないという相談はよく出ます。ここは分けて考える必要があります。

まず、開業届に書いた住所が誰でも見られる状態になるわけではありません。開業届は税務署に提出する書類です。法人の登記事項のように、第三者が手数料を払えば取得できる仕組みにはなっていません。納税地に自宅の住所を書いたこと自体が、住所の公開には繋がりません。

問題になるのは、別のところです。自分の案内ページや予約の画面、名刺、地図サービスの掲載、そして商品やサービスをインターネットで販売する場合の表示です。これらは開業届とは別の話で、それぞれに別のルールがあります。とくに通信販売に当たる形で販売する場合は、表示が義務付けられる事項があります。自分の商売がどれに当たるかは、消費者庁の案内や専門家に確認してください。

実務としてよく取られるのは、納税地は住所地のままにしておき、外向けの案内では番地までを出さず、予約が確定した人にだけ詳しい場所を伝えるやり方です。予約の確認の連絡に住所と地図を入れておけば、来る人は迷いません。予約の受け方をこの形にしておくと、住所を広く出さずに済みます。

住民票の住所と違う住所を書いてよいか

相談として多いのが、住民票の住所と実際に暮らしている住所が違う場合の扱いです。

原則の考え方は、納税地は生活の本拠がどこにあるかで決まる、というものです。住民票がどこにあるかは判断の材料の1つですが、それだけで決まるわけではありません。国内に住所のほかに居所がある人は、住所地に代えて居所地を納税地とすることができるとされているので、実態に合わせて選ぶ道が用意されています。

実務で問題になるのは、書いた住所に郵便物が届くかどうかです。納税地に書いた住所へ、確定申告の案内や納付書、税務署からの照会が送られます。住民票だけを置いている住所を納税地にすると、大事な書類が自分の手元に届きません。届かなかった書類が原因で期限を落とすと、損をするのは自分です。

進学や単身赴任で住民票を実家に置いたまま暮らしている人、家族の事情で住民票を動かせない人は、実際に住んでいる場所を居所地として選べる可能性があります。ただし、どう判断されるかは個別の事情によります。用紙を出す前に、所轄の税務署に事情を伝えて確認してください。電話で聞けば、その場で扱いを教えてもらえます。

なお、住民税は納税地の選択では動きません。住民税は、その年の1月1日時点に住んでいる市区町村へ納める仕組みです。所得税の納税地を事業所等にしても、住民税の納付先は変わりません。この2つを混同すると、翌年に届く通知を見て慌てることになります。

実家やバーチャルオフィスを納税地にできるか

境目の相談として多いのが、この2つです。

実家については、生活の本拠がどこにあるかで判断が変わります。住民票を実家に置いたまま別の場所で暮らしている場合、どちらが住所地なのかは実態で決まります。形式だけで決まるものではないため、所轄の税務署に事情を伝えて確認するのが確実です。

バーチャルオフィスについては、公開されている国税庁の資料に、可否をはっきり示した記載は見当たりませんでした。事業所等が「実際に事業を行っている場所」を指す以上、住所を借りているだけの状態がこれに当たるかどうかは、実態によって判断が分かれます。郵便物の受け取りだけで、そこで業務を行っていない場合は説明が難しくなります。ここも所轄の税務署に確認してください。

いずれの場合も、無理に珍しい選択をする必要はありません。納税地を工夫しても税額は変わらないので、得られるものは郵便物の届き先だけです。判断に時間をかけるほどの価値がある項目ではない、という見方をしておくと、開業の手続が前に進みます。

所轄の税務署の調べ方と、提出先の考え方

納税地を決めると、提出先の税務署が決まります。ここも用紙を書く前に確かめておくと迷いません。

開業届の提出先は、納税地を所轄する税務署長です。事務所や事業所を移転する場合で、その移転前の所在地を納税地としていたときは、移転前の所在地を所轄する税務署長が提出先になります。青色申告承認申請書も、納税地を所轄する税務署長宛てです。2枚とも同じ税務署に出せます。

所轄がどこかは、国税庁のサイトにある税務署の所在地の案内から調べられます。郵便番号や住所から辿る形で、市区町村の中で所轄が分かれている地域もあるため、隣の駅だから同じだろうという推測は当てになりません。用紙のいちばん上の「提出先」の欄には、この税務署の名前を書きます。

税務署の開庁時間は8時30分から17時までです。閉庁日、つまり土曜日、日曜日、祝日等は受付を行っていませんが、送付または税務署の時間外収受箱に投函することにより提出することができます。平日の日中に動けない人は、この2つのどちらかになります。

書面で提出する場合は、正本、つまり提出用の1部だけを出します。令和7年1月から、申告書等の控えに収受日付印の押なつは行われなくなりました。日付と税務署名の記録が必要なら、窓口でリーフレットを希望するか、郵送のときに切手を貼った返信用封筒を同封してください。e-Taxで送信した場合は、受信通知に受付番号と受付日時が残ります。

書き間違えやすい3つの点

この欄で実際に起きる間違いは、だいたい3つに絞られます。

1つ目が、区分の欄に番号ではなく言葉を書いてしまうことです。現在の様式は番号を記載する形なので、「住所地」と文字で書くのではなく5と書きます。丸で囲む欄だと思い込んでいる人も、番号を書き込む形だと覚え直してください。

2つ目が、納税地の欄と「上記以外の住所地・事業所等」の欄に同じ住所を書いてしまうことです。自宅だけで仕事をしていて他に場所がない場合、後者は空欄です。同じ住所を2か所に書くと、別の場所があるのかどうかが読み取れません。

3つ目が、開業届と青色申告承認申請書で区分が食い違うことです。2枚とも5が住所地、6が居所地、7が事業所等で番号の意味は同じです。片方を5、もう片方を7にしてしまうと、どちらが納税地なのか分からなくなります。同じ日に出す2枚は、必ず見比べてから封をしてください。

ついでに、郵便番号の欄と電話番号の欄も確かめます。納税地の郵便番号、納税地の住所、納税地の電話番号は、それぞれ別の欄になっています。店舗の電話と自宅の電話が違う場合、納税地に合わせたほうを書きます。連絡が取れる番号であることが優先なので、日中に出られる番号にしてください。

納税地は他の書類にも繰り返し出てくる

開業届で決めた納税地は、その後もいろいろな書類に現れます。1回決めれば終わりではなく、以後の基準になるという感覚を持っておくと扱いやすくなります。

まず確定申告書です。提出先は納税地を所轄する税務署で、申告書の住所欄にも納税地を書きます。前の節で触れたとおり、納税地を変えたいときはこの欄に新しい納税地を書くことで変更できます。つまり、確定申告書は納税地の変更の手段でもあります。

青色申告承認申請書にも納税地の区分の欄があります。青色事業専従者給与に関する届出書も、納税地の所轄税務署長宛てです。家族に給与を払って必要経費に入れるなら、この届出書も同じ税務署へ出します。

給与関係だけは別です。給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書の提出先は、給与支払事務所等の所在地の所轄税務署です。源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書も、給与支払事務所等の所在地の所轄税務署へ出します。自宅を納税地にして別の場所の店舗で人を雇う場合、所得税の書類と源泉所得税の書類で提出先が分かれることになります。人を雇う予定があるなら、この点は先に確かめておいてください。

消費税の届出書も納税地の所轄です。課税事業者選択届出書や、適格請求書発行事業者の登録申請書がこれに当たります。書類ごとに宛先を調べ直すより、納税地を1か所に固めておくほうが管理が楽になります。

区分を決めたら、続きの欄はすぐ埋まる

納税地の区分が決まると、用紙の残りは短時間で終わります。止まりやすい欄を先に挙げておきます。

職業の欄は、実際に何をして対価を得るのかを具体的に書きます。青色申告承認申請書の記載要領は、職業の内容を具体的に、たとえば「洋菓子小売」などと記載する、という例を挙げています。1語で言い切れる言い方を探してください。ここに書いた内容で個人事業税の扱いが変わる場合があるため、実態と違う言い方は避けます。

屋号の欄は空欄でも受け付けられます。ただし、屋号名義の口座を作る予定があるなら書いておいてください。フリガナの欄も用意されています。あとから屋号を決めることもできますが、口座の開設に合わせて書き足す手間が生じます。

開業日は「開業・廃業等日」の欄に、元号、年、月、日で書きます。青色申告承認申請書の提出期限がこの日から数えられるので、思いつきで決めないでください。その年の1月16日以後に新たに事業を開始した場合、青色申告承認申請書の期限はその日から2か月以内になります。

事業の概要は、用紙に「できるだけ具体的に記載します」と添えられています。業種名を1語だけ書くのではなく、誰に何を提供して対価を得るのかが読み取れる書き方にします。自宅で施術を提供するなら、施術の種類と、予約を受けて提供する形であることまで書いておくと過不足がありません。

開業してからの引っ越しで実際に起きること

納税地の選び方は、引っ越しの予定があるかどうかでも変わります。動く見込みがある人が押さえておく点を並べます。

自宅で仕事をしていて住所地を納税地にしている場合、引っ越すと納税地も動きます。所轄の税務署が変わることもあります。前の節のとおり、変更後の納税地を記載した申告書を提出することで変更できるので、確定申告のタイミングで自然に切り替わります。年の途中で書類の届き先を変えたいときだけ、申出書を出します。

店舗を移す場合は、開業届の出番がもう一度あります。個人事業の開業・廃業等届出書は、事業用の事務所や事業所を新設、増設、移転、廃止したときにも使う用紙です。届出の区分の欄に「事務所・事業所の新設等」という行があり、1が新設、2が増設、3が移転、4が廃止です。移転なら3を書き、下の「事業所等を新増設、移転、廃止した場合」の欄に、新増設や移転後の所在地と、廃止前の所在地を書きます。

このとき提出先に注意が要ります。事務所や事業所を移転する場合で、その移転前の所在地を納税地としていたときは、移転前の所在地を所轄する税務署長が提出先になります。事業所等を納税地にしている人は、移転のたびにこの判断が必要です。自宅を納税地にしておけば、店舗を移しても提出先は変わりません。

移転が多い業態や、まだ場所が固まっていない段階なら、自宅を納税地にしておくほうが手続は軽くなります。逆に、店舗を長く構える見込みで、自宅に事業の郵便物を届かせたくないなら、事業所等を選ぶ価値があります。どちらが正解ということはなく、動く頻度で決める項目です。

住所を決めたあとに決まること

納税地が決まると、外に出す住所も自然に決まってきます。ここから先は税務の話ではなく、お客さまにどう伝えるかの設計です。

自宅で営む店ほど、住所の伝え方が予約の取りこぼしに直結します。番地を出さない方針にした場合、初めての人は場所が分からないまま予約することになります。予約の確定の連絡に、地図と目印と入口の写真が入っていれば迷いませんが、電話で受けてメモを取るだけの運用では、この案内が毎回抜けます。

予約が入るたびに同じ案内を手で打つのは続きません。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている仕組みなら、予約の確定と同時に、決まった文面と地図を自動で送れます。どこまで自動で送れるかはできることに並んでいます。

自宅で1人で営む規模なら、費用も判断の材料になります。料金に月額と含まれる範囲が出ています。すでに他社の予約システムを検討しているなら他社との比較で違いを確かめてください。

業態によって、住所の扱いも予約の形も変わります。業種ごとの使い方に業態別の例が並んでいるので、自分に近いものを先に見ておくと外しません。実際の画面を確かめたい場合はデモを見る、細かい疑問はよくある質問にまとまっています。

住所地か居所地かは、用紙の数字1文字で終わる話です。時間をかけるべきなのは、その住所をどこまで、誰に、どの順番で伝えるかのほうです。

Q1. 開業届の住所地と居所地はどう違いますか?

住所地は生活の本拠として国内にある住所の場所で、多くの場合は住民票のある自宅です。居所地は、生活の本拠とまでは言えないものの継続して住んでいる場所を指します。国内に住所がない人は居所地が納税地になり、住所のほかに居所がある人は住所地に代えて居所地を納税地にできます。

Q2. 自宅で営むサロンはどれを選べばよいですか?

5の住所地を選びます。生活の本拠がそこにあり、そこで仕事もしているためです。自宅と店舗が同じ住所なら、事業所等を選んでも書く住所は同じで実務上の違いはほとんど出ません。原則どおり住所地にしておくほうが説明の手間が減ります。

Q3. 「上記以外の住所地・事業所等」には何を書きますか?

納税地に選ばなかったほうの住所を書きます。自宅を納税地にして別に店舗があるなら店舗の住所、事業所等を納税地にしたなら自宅の住所です。自宅だけで仕事をしていて他に場所がない場合は空欄で構いません。

Q4. 引っ越したら納税地の変更手続が必要ですか?

変更後の納税地を記載した申告書を提出することで変更できます。年の途中で変更があり、国税当局からの各種文書の送付先を変更後の納税地にしたい場合は、「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する申出書」を随時提出できます。かつての異動届出書を必ず出す形ではなくなっています。

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