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予約システムのSaaSを選ぶ|自作と借りるの分かれ目と料金の相場
2026年9月27日・Rizaflow編集部
予約システムのSaaSを調べ始めると、比較記事が並び、どのサービスも「かんたん」「多機能」と書かれていて、違いが読み取れなくなります。実際に違うのは3か所です。月にいくら払うか、何件まで受け付けられるか、そして料金表の外でいくら増えるか。この3つをそろえて並べると、候補は2つか3つに絞られます。ここでは2026年9月26日時点の公式の料金ページで確かめた条件を使い、自分で作るのと借りるのどちらを選ぶか、費用はどのくらいを見ておけばよいか、選ぶときにどこを見ればよいかを順に整理します。
SaaSの予約システムで借りているものは3つ
SaaSという言葉は、ソフトウェアをサービスとして借りる形を指します。予約システムに当てはめると、借りているものは3つです。1つ目は予約を受ける画面です。お客さまが日時を選んで名前と連絡先を入れる画面と、店側が予約を並べて見る管理画面の両方が含まれます。2つ目は動かし続ける場所です。サーバー、通信の暗号化、障害が起きたときの復旧、法令の変更への追随が提供元の側にあります。3つ目は連絡の仕組みです。予約を受け付けた控え、前日のリマインダー、来店後の御礼といったメールを自動で送る部分がここに入ります。
この3つを自分で用意すると、作る手間だけでなく、動かし続ける手間が毎月かかります。予約の画面は作れば終わりますが、サーバーの更新、カードの規則の変更、メールが迷惑扱いされないための設定は、続けて面倒を見る対象です。借りる形が広く選ばれているのは、この続く部分を外に出せるからです。
契約の形も特徴があります。買い切りではなく、月ごとか年ごとに払い続ける形です。使う件数が増えると上のプランへ移り、減れば下げられます。店の規模が変わる前提で設計されていると考えると分かりやすくなります。開店したばかりで月に20件の店と、スタッフ5人で月に400件の店が、同じ仕組みの中で段階を変えて使えます。
言葉の整理として、インストール型との違いも押さえておきます。インストール型は自分のパソコンやサーバーに入れて使う形で、買い切りの費用が中心です。SaaSは毎月の費用が中心で、更新は自動です。どちらが安いかは使う年数で逆転します。3年使う前提で総額を出すと、判断の材料がはっきりします。
自作と借りるの分かれ目は3つある
自分で作る道と借りる道の分かれ目は、費用ではなく要件の特殊さにあります。判断の軸は3つです。
1つ目は、予約の取り方が世の中のひな型に収まるかどうかです。メニューを選び、日時を選び、担当を選ぶ。この順で受け付けられるなら、既製品で足ります。逆に、機材の在庫と部屋の組み合わせで空きが決まる、複数の資格を持つ担当のうち条件に合う人だけを出す、といった独自の計算が要る場合は、既製品の設定では届かないことがあります。
2つ目は、既にある社内の仕組みと繋ぐ必要の有無です。会員の情報を持つ基幹のシステムと予約を双方向で同期したい、といった要件があるなら、APIを使える上位のプランか、作る道が候補に入ります。RESERVAの公式の料金ページでは、API連携はスイートプランから、利用料は要問合せと記載されています。上位のプランでしか使えない機能は、月額の計算に最初から入れておきます。
3つ目は、面倒を見る人がいるかどうかです。自作は完成した瞬間から保守が始まります。カード情報を扱うなら規則への対応も続きます。店主が1人で回している店では、この負担が現実的ではありません。
この3つのうち2つ以上が「既製品で足りる」側に寄るなら、借りる判断が妥当です。自作を選ぶのは、予約の取り方そのものが事業の核になっている場合に限られます。比較の軸をそろえた資料は他社との比較のページで確かめられます。
料金の相場は無料から月額6万円台まで
相場を言葉で語ると幅が広すぎるため、公式の料金ページで確かめた金額を並べます。いずれも2026年9月26日時点、税込の表示です。
| サービス | 無料のプラン | 標準的な有料プラン | 上位のプラン | 月間の予約件数 |
|---|---|---|---|---|
| STORES 予約 | 0円 | 9,790円(年間契約) | 66,000円(年間契約) | 50件から5,000件 |
| RESERVA | 0円 | 3,850円(年払) | 46,200円(年払) | 50件から4,000件 |
| Airリザーブ | 0円 | 5,500円 | 11,000円 | 制限なし |
| SuperSaaS | 0円 | 1,000円 | 17,000円 | 50件から15,000件 |
STORES 予約は年間契約でスモールが月額9,790円、チームが19,690円、ビジネスが28,600円、エンタープライズが66,000円です。複数月の契約にすると同じ順にそれぞれ12,980円、22,880円、31,790円、77,000円になります。フリーは0円で月間50件、予約ページ2つまでです。初期費用は無料と記載されています。
RESERVAは年払でブルーが月あたり3,850円、シルバーが6,600円、ゴールドが13,200円、エンタープライズが23,100円、スイートが46,200円です。月払にすると同じ順に5,500円、8,800円、17,600円、30,800円、61,600円になります。フリーは0円で月間50件、顧客250件までです。初期費用とサポート費用はどのプランでも0円と記載されています。
Airリザーブはフリーが0円、ベーシックが月額5,500円、スタンダードが11,000円、プレミアムが問い合わせです。特徴は件数の扱いで、公式のページには予約件数がプランに関わらず無制限と記載されています。SuperSaaSは無料で今後の予約50件まで、以降は今後の予約100件で月額1,000円から、15,000件で17,000円までの段階です。
つまり相場は、小さな店であれば月額0円から1万円台、スタッフを複数抱える規模で2万円から3万円台、大規模な運用で6万円台という並びになります。
費用は料金表の外でも増える
月額だけを比べて決めると、あとで金額が合わなくなります。増える場所は主に4か所です。
1つ目は決済の手数料です。予約の時点でカード払いを受けるなら、決済の額に応じた手数料が別にかかります。RESERVAの公式の料金ページではオンラインカード決済の手数料が4.9%、Airリザーブの公式のページではオンライン決済の手数料率が3.24%と記載されています。月に30万円を決済に通すなら、この差は月に約5,000円です。
2つ目は外部との連携のオプションです。RESERVAではLINE連携が月額3,300円、多店舗管理が22,000円から、クーポンの発行が1枚330円と記載されています。使いたい機能が上のプラン専用なのか、オプションとして足せるのかで総額が変わります。
3つ目はメールの配信数です。一斉配信は通数で段階が分かれている場合があります。顧客が増えると、この枠が先に足りなくなります。
4つ目は人の時間です。メニュー、営業時間、休憩、準備の時間、スタッフのシフトを入れる初期の設定に数時間から数日かかります。設定の代行を有償で用意しているサービスもあります。金額として見えないため見落とされますが、開店の直前に効いてきます。
見落としを防ぐ手は1つです。候補を3つに絞ったら、自分の店の1か月の数字(予約件数、決済の金額、配信するメールの通数、スタッフの人数)を当てて、税込の年額を出します。月額の差より、この年額の差のほうが判断に効きます。段階ごとの条件は料金のページで確かめられます。
件数の数え方と課金の考え方が2通りある
同じ「月200件」という表示でも、数え方はサービスごとに違います。大きく2通りです。
1つ目は、その月に入った予約の件数で数える形です。STORES 予約やRESERVAの料金ページに並ぶ「月間予約件数」がこれに当たります。分かりやすい代わりに、繁忙期に上限へ当たります。月末に予約の窓口が閉じると、翌月の予約を取りこぼします。
2つ目は、これから先に控えている予約の数で数える形です。SuperSaaSの公式の料金ページでは、上限は「今後の予約」の数で、予約が実施されると今後の予約にカウントされないと記載されています。3か月先まで埋まる業態ではこの形が有利になり、当日と翌日の予約が中心の業態では1つ目の形と大きく変わりません。
課金の単位にも2通りあります。スタッフの人数で増える形と、利用量だけで決まる形です。SuperSaaSの公式のページには、ユーザー数や機能ごとの課金はなく、スタッフや拠点を無制限に追加できると記載されています。一方、STORES 予約では登録スタッフ数がプランの条件に含まれており、チームで3名、ビジネスで20名です。スタッフが増える見込みがあるなら、この軸は月額より重い判断材料になります。
自分の店がどちらに当たるかは、過去3か月の予約を数えれば分かります。1か月で最も多かった月の件数に1.3倍を掛けた数字を上限の目安にすると、繁忙期に詰まりません。
基本の機能でできること
SaaSの予約システムが標準で持つ機能は、おおむね6つの束に分かれます。
1つ目は予約の受付です。メニューごとの所要時間、営業時間、休憩、準備の時間を設定すると、空いている枠だけが表示されます。二重の予約が起きません。2つ目は自動の連絡です。受付の控え、前日のリマインダー、来店後の御礼を決めた時機に送ります。3つ目は変更と取り消しです。お客さま自身が専用のURLから操作でき、電話の応対が減ります。4つ目は顧客の管理です。来店の履歴、メニュー、施術の記録が1人ずつに紐づきます。5つ目は決済です。事前のカード払い、当日払い、回数券、月額の会費に対応するものがあります。6つ目は集計です。件数の推移、取り消しの率、再来店の率を画面で見られます。
この中で効き方が大きいのはリマインダーです。無断の取り消しは連絡のし忘れで起きることが多く、前日の通知は直接そこに当たります。決済を必須にしたくない業態では、決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている設計のものを選ぶと、事前のお支払いを使わないまま取り消しへの手当てができます。
反対に、あると便利でも後回しにできるのは、抽選、キャンセル待ち、アンケート、電子鍵の連携です。最初から全部そろえようとすると設定が終わらず、公開が遅れます。受け始めてから足すほうが早く回り出します。どの機能がどの段階で使えるかはできることのページで確かめられます。
選び方の4つのポイント
候補を絞る軸は4つで足ります。
1つ目は業態との相性です。担当を指名する業態、同じ時間に複数の人が入る教室、部屋や設備を貸す施設、宿泊。予約の取り方の型が違い、サービスによって得意な型が分かれます。RESERVAの公式のページでは、サービス提供、スタッフ指名、スクール、イベント、施設、宿泊の6つの予約タイプが用意されていると記載されています。自分の型を先に決めると、比較の対象が半分に減ります。
2つ目は入口です。自分のサイトに埋め込むのか、集客のサイトに掲載するのかで買い物の性質が変わります。集客のサイトは新しいお客さまを連れてきますが、掲載の費用と送客の手数料がかかります。自社の集客は費用が軽い代わりに、人を集める役は自分で担います。
3つ目は上限とスタッフの数です。前の節のとおり、件数の数え方と人数の条件を突き合わせます。
4つ目は出口です。乗り換えるときに、顧客と予約の情報を書き出せるかを契約の前に確かめます。書き出しに対応していないと、乗り換えの判断そのものが縛られます。
この4つを確かめたら、無料のプランか試用の期間で自分の携帯から1件予約してみます。お客さまの側に何を入力させるのかは、この1回で分かります。公開の前に触れる画面はデモを見るのページで確かめられます。
失敗しやすい4つの型
導入がうまく回らない例は、おおむね4つの型に分かれます。
1つ目は、設定が終わらないまま公開が延びる型です。メニューを細かく分け、担当ごとの条件を全部入れようとして、公開が1か月先になります。予約を受けていない期間は、取りこぼしが続いている期間です。主なメニュー3つだけで公開し、あとから足す順にします。
2つ目は、電話をそのまま残す型です。ネットで受け付けられるようにしても、電話の台帳が別に残っていると、二重の予約が起きます。電話で受けた分をその場で同じ画面へ入れる決まりを作らないと、画面の空きが実際と合わなくなります。
3つ目は、上限の設計を外す型です。月の件数が上限に当たって受付が止まると、繁忙期に最も痛い形で影響が出ます。前の節の1.3倍の目安を使います。
4つ目は、リマインダーを切ったままにする型です。設定の途中で保留にしたまま忘れると、無断の取り消しは減りません。公開の前に、自分の連絡先へ1通届かせて確かめます。
いずれも共通するのは、道具の性能ではなく手順の問題という点です。導入の前に確かめる点はよくある質問のページにまとまっています。
メリットは受付の時間と取りこぼしの両方に効く
借りる形の利点は4つに整理できます。
1つ目は、営業時間の外でも受け付けられることです。電話は開いている時間だけですが、予約のページは24時間空いています。夜に検索して探している人を、翌朝まで待たせません。
2つ目は、受付の作業が減ることです。電話の応対、台帳への転記、変更の連絡、前日の確認が自動の処理に置き換わります。少人数で回している店ほど、この効き方が大きくなります。業務の削減が語られる場面では、次のような数字が挙げられることもあります。
実際に、みんなのシステムが支援したレジャー・アクティビティ業種では、予約管理のシステム化によって管理業務を83%削減した事例があります。予約業務の効率化は、少人数体制の事業者ほど効果が大きいテーマです。 出典: minna-systems.co.jp
3つ目は、初期の費用が軽いことです。サーバーを用意する必要がなく、初期費用を0円と記載しているサービスが複数あります。合わなかったときに引き返せる点も含めて、判断を先に延ばせます。
4つ目は、記録が残ることです。来店の履歴と取り消しの記録が自動でたまるため、価格や枠の設計を数字で見直せます。台帳を紙で持っていると、この見直しが年に一度の勘の作業になります。
デメリットと、借りないほうがよい場合
利点の裏返しとして、認めておくべき点も4つあります。
1つ目は、費用が続くことです。買い切りではないため、使い続ける限り毎月かかります。年に10件しか予約が入らない事業では、無料のプランでも設定の手間のほうが重くなります。
2つ目は、自由が効かない範囲があることです。画面の配置、確認のメールの文面、空きの計算の細かい条件は、用意された設定の範囲でしか変えられません。独自の計算が必要な業態では、ここで壁に当たります。
3つ目は、提供元の都合に従うことです。料金の改定、機能の変更、提供の終了は起こり得ます。契約の前に、データの書き出しができるかを確かめておくのは、この備えです。
4つ目は、集客のサイトに依存する形になりやすいことです。掲載の費用が固定の負担になり、離れにくくなる構図が指摘されることもあります。
美容室を経営している筆者の知人は、このような口コミの予約サイトに月額約8万円を支払っているそうです。出費が大きいと感じているものの、ホットペッパービューティーの予約受付機能を利用しており、新たにWebサイトを開設したり、別の予約管理システムを導入する時間を取れないため解約に踏み切れないと話してくれました。同じような状況の事業者は多いのではないでしょうか。 出典: ebisumart.com
借りないほうがよいのは、予約が月に数件で、決まったお客さまだけを相手にしている場合です。この規模なら、カレンダーの予約機能と電話で足ります。
業種ごとに、おすすめの型が変わる
同じSaaSでも、業種によって選ぶ型が変わります。
担当を指名する業態、つまり美容室、ネイル、整体、パーソナルトレーニングでは、スタッフごとの空きと指名の料金を扱える型が要ります。スタッフの人数がプランの条件に入るサービスが多いため、2人目を登録する時点の金額まで先に確かめます。
同じ時間に複数の人が入る業態、つまり教室、レッスン、セミナーでは、定員の管理と回ごとの出欠が中心になります。回数券と月額の会費を扱えるかどうかで、運用の手間が変わります。
部屋や設備を貸す業態、つまり貸し会議室、レンタルスペース、撮影スタジオでは、部屋の登録、時間帯ごとの単価、設備の管理が必要です。電子鍵との連携を使うと無人での運営に近づきますが、上位のプランと機器の費用が前提になります。
来店の予約を受ける窓口の業態、つまり相談、修理、試着では、担当を出さずに枠だけを見せる形が軽く回ります。自分の業態に近い設定は業種ごとの使い方のページで確かめられます。
3つの数字で判断を決める
ここまでの内容を判断に落とすと、見る数字は3つに絞られます。1か月の予約件数、スタッフの人数、決済に通す金額です。この3つを候補のサービスの条件に当てると、月額と手数料を含めた年額が出ます。年額まで出すと、無料のプランで足りるのか、月額5,500円の段階に入るのか、2万円台が必要なのかは自動的に決まります。
もう1つ加えるなら、上限に当たるまでの余裕です。月の件数が上限の8割に達した月が2か月続いたら次の段階へ移す、という基準を先に決めておくと、繁忙期に受付が止まる事故を避けられます。逆に、上限に対して余裕がありすぎるプランを選ぶと、使っていない枠に払い続けることになります。
判断の順番は決まっています。業態から予約の型を決め、型の中で件数とスタッフの条件を満たすプランを選び、決済の手数料を足した年額で比べ、最後に自分の携帯から1件予約して確かめる。この順に進めれば、比較記事の数に迷わされずに済みます。設定に時間をかけるより、受け始めてから直すほうが早く回り出します。公開してから2週間は、入口の位置と入力の項目を調整しながら様子を見る時期です。
契約の前に確かめる4つの条件
金額と機能のほかに、契約の条件も先に見ておきます。あとから変えられない部分だからです。
1つ目は契約の期間です。年間の契約で安くなるサービスは、その分だけ期間の縛りが生まれます。STORES 予約の公式の料金ページでは、有料のプランは最短3か月以上から契約でき、単月での契約はできないと記載されています。Airリザーブの公式のページでは、有料のプランは単月から始められ、解約金もかからないと記載されています。半年で見直す前提なら、単月から始められる形のほうが安全です。
2つ目はサポートの範囲です。メールだけか、電話も受け付けるか、初期の設定を手伝ってもらえるかで、開店までの速さが変わります。RESERVAの公式の料金ページでは、電話とメールの両方のサポートはエンタープライズプラン以上に記載されています。Airリザーブの公式のページでは、1法人あたり1時間の無償のオンラインサポートが用意されていると記載されています。設定に不慣れなら、この差は月額の差より効きます。
3つ目はセキュリティの条件です。決済を通すなら、カード情報を店側で持たない作りになっているかを確かめます。固定のIPアドレスからだけ管理画面に入れる制限や、二段階の認証が要るなら、上位のプランに含まれていることが多いため、必要かどうかを先に決めます。
4つ目は解約したときのデータです。顧客と予約の情報をCSVで書き出せるかを、契約の前に画面で確かめます。書き出しがスタンダード以上のプラン限定という場合もあるため、無料のプランで試した情報をそのまま運べるとは限りません。
電話とネットを併用する期間の回し方
予約のページを公開しても、電話はすぐには止まりません。長く通っているお客さまは電話で連絡します。この併用の期間をどう回すかで、二重の予約が起きるかどうかが決まります。
やり方は1つです。電話を受けたその場で、同じ管理画面に予約を入れます。あとでまとめて入れる運用にすると、その間に同じ枠がネットから埋まります。受話器を置く前に入れ終わる、という順を決めておくと、画面の空きが実際の空きと一致します。管理画面を携帯から開けるサービスであれば、施術の合間でも入れられます。
案内の文面も変えます。「ご予約はお電話で」と書いていた場所を、ネットと電話の両方を並べた案内に書き換えます。並べ方には順序があり、先に書いたほうが選ばれます。ネットの受付を主にしたいなら、ネットを先に、電話を後に置きます。電話には「営業時間内はその場で確定します」と1行添えると、急ぎの人だけが電話を選びます。
移行の期間の目安は、公開から3か月です。この間に電話で入った件数を数えておくと、何を案内すれば減るのかが見えます。減らない相手には、来店したときに次の予約をその場で取ってもらい、控えのURLを渡します。1度ネットで取れた人は、次からもネットで取ります。無理に電話を断る必要はありません。取り消しと変更だけでもネットに移ると、受付の負担は目に見えて軽くなります。
公開までの段取りは4週間で組める
導入は順番を決めておくと短く済みます。目安は4週間です。
1週目は数える週です。直近3か月の予約件数、1件あたりの所要時間、取り消しの件数、決済に通している金額を紙に出します。この4つがないと、どのプランを選ぶかが決まりません。あわせて、いま電話で聞かれている内容を書き出します。聞かれる内容は、そのまま予約のページに載せる項目になります。
2週目は候補を3つに絞って触る週です。無料のプランか試用の期間で、主なメニュー3つだけを登録し、自分の携帯から1件予約します。見るのは3点です。入力の項目の数、控えのメールが届くまでの時間、管理画面で当日の予約を見つけるまでの手数。ここで残った1つが本命になります。
3週目は設定を仕上げる週です。営業時間、休憩、準備の時間、受付の締め切り、取り消しの規定、リマインダーの時機を入れます。文面は自分の店の言葉に直します。既定の文面のままだと、届いたお客さまが別の店からの連絡だと思うことがあります。
4週目は公開して直す週です。サイトのナビゲーション、トップの最初の画面、メニューのページ、地図と営業時間のページの4か所に入口を置きます。携帯では画面の下に固定するボタンを足します。公開したあとは、ページを開いた人のうち何人が予約まで進んだかを見ます。開いた人が多いのに予約が少ないなら、入力の項目が多すぎるか、押しにくいかのどちらかです。項目を1つ減らすだけで件数が動きます。
Q1. 予約システムのSaaSは月額いくらが相場ですか?
2026年9月26日時点の公式の料金ページでは、無料のプランが0円、小規模向けの有料プランが月額3,850円から9,790円、スタッフを複数抱える規模で月額1万円台から3万円台、大規模な運用で6万円台です。いずれも税込の表示で、決済の手数料は別にかかります。
Q2. 無料のプランだけで運用を続けられますか?
月間の予約件数が50件までなら、無料のプランで続けられるサービスが複数あります。ただしスタッフの登録が1名まで、予約ページが2つまでといった条件が付きます。2人目のスタッフを登録したい時点が、有料に移る最初の目安になります。
Q3. 自作とSaaSはどちらが安く済みますか?
3年使う前提で総額を出すと判断できます。自作は作る費用のほかに、サーバー、暗号化、法令の変更への対応という保守が毎月続きます。予約の取り方が一般的なひな型に収まるなら、借りる形のほうが総額で軽くなります。
Q4. 月の予約件数の上限を超えるとどうなりますか?
サービスによって、その月の受付が止まる形と、上のプランへの変更を求められる形に分かれます。繁忙期に窓口が閉じると取りこぼしが出るため、直近3か月で最も多かった月の件数に1.3倍を掛けた数字を上限の目安にします。