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美容室の面貸しと保健所|開設者の届け出はどちらが出すか
2026年9月29日・Rizaflow編集部
美容室の面貸しで保健所への届け出を調べている人の疑問は、だいたい一点に集まります。席を貸す店と、席を借りる美容師の、どちらが何を出すのかという点です。美容師法は届け出の義務を美容所の開設者に置いているので、出す側は原則として店になります。ただし届出事項の中に従業者の氏名が含まれているため、面貸しで人が入れ替わるたびに変更の届け出が関わってきます。ここでは条文に沿って義務の位置を確かめ、貸す側が済ませること、借りる側が確かめること、そして保健所への聞き方を順に並べます。
届け出の義務は誰に課されているか
出発点は美容師法の第十一条です。第一項は、美容所を開設しようとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、美容所の位置、構造設備、管理美容師その他の従業者の氏名その他必要な事項を、あらかじめ都道府県知事に届け出なければならないと定めています。第二項は、美容所の開設者は、第一項の届出事項に変更を生じたとき、またはその美容所を廃止したときは、すみやかに都道府県知事に届け出なければならないと定めています。
ここで名指しされているのは、美容所の開設者です。席を借りる美容師ではなく、その美容所を開設している者、つまり店の側に義務が置かれています。面貸しで新しく美容師が入ったからといって、借りた側が自分の名前で美容所の開設届を出す形にはなりません。
美容室は面貸しをする際、新規で美容室を開業したわけではなくても保健所への届け出が必要です。美容室のオーナーは面貸しの契約を美容師と交わした場合、保健所に届け出事項健康届や理容師免許証・美容師免許証の原本など必要書類を届け出ましょう。 出典: by.airsalon.net
条文の届出先は都道府県知事ですが、実務の窓口は保健所です。保健所を設置している市や特別区では、その市長や区長が権限を持つ扱いになっている地域もあるため、どこに出すかは所管の保健所に確認するのが確実です。届出の書式や添付書類も自治体で違いがあります。
もうひとつ押さえておきたいのは、美容師個人の免許と、美容所の届け出が別の話であることです。施術をするには美容師の免許が必要で、これは第六条が無免許での営業を禁じている部分に当たります。面貸しで働く側は自分の免許を持っていることが前提で、そのうえで店の側が美容所としての届け出を済ませている必要があります。どちらか一方だけでは足りません。
面貸しで美容師が入るときの変更届
第十一条第一項の届出事項には、管理美容師その他の従業者の氏名が挙げられています。つまり、その美容所で誰が美容の業を行うかが届け出の内容に含まれているということです。そして第二項が、届出事項に変更を生じたときはすみやかに届け出なければならないと定めています。
この二つを合わせると、面貸しで新しい美容師が入るときに変更の届け出が関わってくる、という形が見えてきます。実際、面貸しの契約を結んだら保健所に必要書類を届け出るようにという注意が、業界向けの解説で繰り返し出てきます。
ただし、面貸しで席を借りている美容師が条文の言う従業者に当たるのかという点は、契約の実態によって判断が分かれる部分です。雇用している従業員ではないという整理と、その美容所で美容の業を行う者として届け出の対象になるという整理が、自治体の運用として両方あります。ここを自分で決めてしまうのは危険なので、契約を結ぶ前に所管の保健所に、面貸しで入る美容師について何をいつ出す必要があるかを具体的に聞いてください。
聞くときは、契約の形を先に説明します。席と時間を貸すだけで、集客も材料も借りた側が持ち、指示はしないという前提を伝えたうえで、届け出の扱いを確認します。契約の中身が違えば答えも変わるので、条件が固まる前に電話で概略を聞き、固まった段階でもう一度確認するのが手堅い進め方です。
人が入れ替わるたびに手続きが要る運用なら、誰がいつ入ったかを記録として残しておく必要があります。契約書の控えと、実際に施術をした日の記録が突き合わせられる状態にしておけば、後から確認を求められたときに困りません。
構造設備の検査確認と使用開始の順序
第十二条は、美容所の開設者は、その美容所の構造設備について都道府県知事の検査を受け、その構造設備が第十三条の措置を講ずるに適する旨の確認を受けた後でなければ、当該美容所を使用してはならないと定めています。
順序が定められている点が大切です。届け出を出して、検査を受けて、確認が済んでから使う、という並びです。開業の準備を進めるときに、内装が仕上がったから営業を始めるという順序で動くと、この条文に触れます。既存の美容室が面貸しを始める場合は、すでに確認を受けた設備をそのまま使うのが通常なので、新たな検査が必要になる場面は限られます。
必要になりやすいのは、面貸しのために構造設備を変えたときです。個室を作る、セット面を増やす、シャンプー台を追加する、待合を区切るといった工事は、届出事項の構造設備の変更に当たる可能性があります。工事の計画が固まった段階で、変更の届け出と検査が必要かどうかを保健所に確認してください。工事を終えてから聞くと、やり直しになる余地があります。
第十三条は、美容所の開設者が美容所について講じなければならない措置として、常に清潔に保つこと、消毒設備を設けること、採光と照明と換気を充分にすること、その他都道府県が条例で定める衛生上必要な措置を挙げています。最後の項目が条例に委ねられているため、面積や設備の具体的な基準は自治体ごとに違います。面貸しのために席を増やす計画なら、その自治体の条例で1席あたりに必要な面積が決まっていないかを確かめる必要があります。
管理美容師を置く条件
第十二条の三第一項は、美容師である従業者の数が常時二人以上である美容所の開設者は、その美容所を衛生的に管理させるため、美容所ごとに管理者、つまり管理美容師を置かなければならないと定めています。ただし、開設者自身が管理美容師になれる者であるときは、自ら主として管理する一つの美容所について管理美容師となることが認められています。
第二項は、管理美容師の要件を定めています。美容師の免許を受けた後3年以上美容の業務に従事し、かつ厚生労働大臣の定める基準に従って都道府県知事が指定した講習会の課程を修了した者でなければならない、という内容です。実務の年数と講習の修了の両方が必要で、どちらか一方では足りません。
面貸しに関わってくるのは、常時二人以上という数え方です。店主が一人で営んでいた美容室に面貸しの美容師が入った場合、この二人以上に当たるのかどうかが問題になります。面貸しの美容師は雇用している従業者ではないという整理と、その美容所で美容の業を行う者として数えるという整理があり、ここも自治体の運用で扱いが分かれる部分です。
したがって、一人で営んでいる店が面貸しを始めるなら、管理美容師の設置が必要になるかを保健所に確認するのが先です。必要になるなら、講習会の日程を押さえるところから始めることになるので、面貸しを始める時期の逆算に影響します。講習会は年に何度か開かれる形が一般的で、思いついたときにすぐ受けられるものではありません。
なお第十五条は、開設者が第十二条の三または第十三条の規定に違反したときなどに、都道府県知事が期間を定めて美容所の閉鎖を命ずることができると定めています。管理美容師の設置は、抜けたままにしておける項目ではありません。
美容所以外の場所での営業の禁止
第七条は、美容師は美容所以外の場所において美容の業をしてはならないと定め、ただし政令で定める特別の事情がある場合はこの限りでないとしています。面貸しの文脈でこの条文が関わるのは、借りた席以外で施術をする場面です。
たとえば、面貸しで席を借りている美容師が、客の自宅や結婚式場に出向いて施術する形を考えるとします。この場合、出向いた先が美容所ではないので、第七条の原則に当たります。政令で定める特別の事情に該当するかどうかの判断が必要になるため、出張の仕事を組み込むなら、その扱いを保健所に確認してから始めてください。
逆に、面貸しの席そのものは美容所の中にあるので、そこで施術する限りこの条文の問題は起きません。ただし前提として、その場所が美容所として届け出と確認を済ませていることが必要です。美容所の届け出をしていない場所を席として貸し借りしていれば、借りた側は美容所以外の場所で業を行っている形になります。ここが、届け出の有無を借りる側が気にしなければならない理由です。
第十四条は、都道府県知事が必要と認めるときに、職員に美容所へ立ち入らせて、第八条または第十三条の措置の実施の状況を検査させることができると定めています。第八条は美容師が美容の業を行うときに講ずべき措置で、皮膚に接する布片と器具を清潔に保つこと、布片は客一人ごとに取り替え、器具は客一人ごとに消毒することなどが挙げられています。面貸しで入っている美容師も、施術をする以上この措置の対象です。
届け出を怠ったときに何が起きるか
第十八条は、次のいずれかに該当する者は30万円以下の罰金に処すると定めています。第六条に違反した者、つまり美容師の免許なく美容を業とした者。第十一条の規定による届出をせず、または虚偽の届出をした者。第十二条に違反して美容所を使用した者。第十四条第一項による職員の検査を拒み、妨げ、または忌避した者。そして第十五条による美容所の閉鎖処分に違反した者です。
届け出をしないこと自体が罰則の対象になっている点が重要です。うっかり忘れていたという事情でも、条文の構成上は同じ項目に当たります。面貸しの契約を結んだのに変更の届け出を出していない状態は、この二番目の項目に触れる余地を残します。
閉鎖命令については第十五条が定めています。開設者が第十二条の三または第十三条に違反したとき、あるいは美容師でない者や業務の停止処分を受けている者にその美容所で美容の業を行わせたときに、期間を定めて閉鎖を命ずることができるという内容です。第二項では、その美容所で業を行う美容師が第八条に違反したときも同じとされ、ただし開設者が違反を防ぐために相当の注意と監督を尽くしたときはこの限りでないとされています。
この第十五条第二項は、面貸しをしている店にとって重い意味を持ちます。席を貸している美容師が衛生の措置を守らなかった場合、その結果として店の美容所に閉鎖命令が及ぶ余地があるということです。指示はできない関係であっても、器具の消毒や布片の取り替えといった基本の措置が守られているかを確かめる働きかけはしておく必要があります。契約書に衛生の措置を守ることを条件として書き、守られない場合の扱いを決めておくのが現実的な備えです。
なお、こうした条文の当てはめは個別の事情で変わります。自分の契約がどう扱われるかの最終的な判断は、所管の保健所や専門家に確認してください。
面貸しを前提に新しく店を作る場合の流れ
既存の美容室が席を貸すのではなく、最初から面貸しやシェアサロンを前提に店を作る場合は、手続きの順序が変わります。開設届から検査確認までを、工事の計画と並行して進めることになります。
最初に、物件を決める前に保健所へ相談します。その自治体の条例が、美容所の面積、作業室と待合の区切り、洗い場の数、消毒設備の位置などについて何を求めているかを聞きます。第十三条が最後の項目を都道府県の条例に委ねている構造なので、ここを確かめずに物件を決めると、内装で吸収できない不足が出ます。席数を多く取りたい計画なら、1席あたりに必要な面積の基準を最初に押さえます。
次に、内装の図面を持って事前の相談をします。図面の段階で指摘を受けておけば、工事のやり直しを避けられます。この段階で、面貸しやシェアサロンとして複数の美容師が入る計画であることを伝えます。届出事項の従業者の氏名をどう書くのか、入れ替わりのたびに変更届を出すのかという運用も、このときに確認します。
工事が終わったら、開設届を出します。第十一条第一項は、あらかじめ届け出なければならないと定めているので、営業を始める前です。届出に必要な書類は自治体で違いますが、美容師の免許証の原本や写し、構造設備の概要、図面、管理美容師の講習修了を示す書類などが求められるのが一般的です。
届け出の後に、第十二条の検査を受けます。構造設備が第十三条の措置を講ずるに適する旨の確認を受けた後でなければ、美容所を使用してはならないという定めです。確認が済んでから営業を始め、席の貸し出しを開始します。検査の日程は保健所の都合もあるので、開店日を決めるときは余裕を取ってください。
自治体で扱いが違う部分の調べ方
この分野の難しさは、法律の本体は全国で同じなのに、運用と具体の基準が自治体で違う点にあります。記事や他の店の話をそのまま当てにすると外れます。
条例に委ねられている部分が、まず違います。第十三条第四号の「その他都道府県が条例で定める衛生上必要な措置」に何が入っているかは、都道府県の条例を見なければ分かりません。面積の基準、消毒の方法、換気の要件、洗場の数などが、ここに書かれています。都道府県のサイトで条例の名称を探すか、保健所に聞けば該当の条文を案内してもらえます。法令の検索はe-Govからも辿れます。
届出先も違います。条文の名宛人は都道府県知事ですが、保健所を設置している市や特別区では、その市長や区長が権限を持つ扱いになっている地域があります。同じ都道府県の中でも、市によって窓口が変わるということです。美容所の所在地で決まるので、店の住所で調べます。
書式と添付書類も違います。届出書の様式、免許証を原本で提出するのか写しでよいのか、図面の縮尺、手数料の有無が自治体ごとに定められています。書式は自治体のサイトから取得できる場合が多いので、電話で確認する前に探しておくと話が早くなります。
そして、面貸しの美容師を従業者としてどう扱うかという運用も違います。ここが本記事でいちばん扱いが分かれる論点で、契約の実態によっても答えが変わります。だからこそ、契約の形を具体的に説明したうえで、自分の所管の保健所に聞くという手順が要ります。他の自治体で問題にならなかったから大丈夫、という判断は成り立ちません。
「違法な面貸し」と呼ばれる形
業界で違法な面貸しと呼ばれているものは、届け出の欠落と、実態が雇用に近い運用の二つに分かれます。
届け出の側は、これまで見てきた通りです。美容所の届け出をしていない場所を貸している、面貸しを始めたのに変更の届け出を出していない、構造設備を変えたのに検査を受けていないという形です。
実態の側は、雇用していないはずの美容師を従業員のように扱う形です。開店前の掃除を割り振る、電話番を任せる、出勤の曜日と時間を指定する、店の客の施術を割り当てる、店が決めた料金表で施術させるといった運用が重なると、契約書の名前は面貸しでも中身が別のものに近づきます。
フリーランスの美容師を社員と同じように扱ったり、契約前に同じように扱う雰囲気を感じたらその美容室は避けるのがベターです。 出典: by.airsalon.net
材料の扱いも手がかりになります。店の薬剤を無償で使わせる運用は、席を貸しているというより店の事業の一部を任せている形に近づきます。材料を自分で仕入れるのが面貸しの基本形です。
この二つ目の論点は労働関係の判断に踏み込むため、ここで結論を出せるものではありません。実態が雇用に当たるかどうかの判断は、労働基準監督署や労働局の窓口、あるいは専門家に相談してください。貸す側としては、頼みたい仕事があるならその分を別の契約にして対価を払う、という線を守っておくのが安全です。
面貸しをやめるとき、店を譲るときの届け出
始めるときの手続きに比べて見落とされやすいのが、終わるときです。第十一条第二項は、届出事項に変更を生じたときと並べて、美容所を廃止したときもすみやかに届け出なければならないと定めています。面貸しをやめて通常営業だけに戻す場合は、廃止ではなく届出事項の変更に当たる可能性があるため、届け出が必要かを保健所に確認します。美容師が1人抜けたことによる変更として扱われるのか、何も出さなくてよいのかは、始めるときに聞いた運用と対になります。
店そのものを譲る場合は、第十二条の二が地位の承継を定めています。第十一条第一項の届出をした美容所の開設者が営業を譲渡したとき、または相続、合併、営業を承継させる分割があったときは、譲り受けた者や相続人、存続する法人などが開設者の地位を承継するという内容です。第二項では、承継した者は遅滞なく、その事実を証する書面を添えて都道府県知事に届け出なければならないとされています。
面貸しの店を譲り受けるときは、この承継の届け出と、面貸しの美容師に関する届出事項の扱いを同時に確かめます。前の開設者が済ませていた手続きの記録が引き継がれていないと、承継した側が抜けを抱えることになります。譲渡の交渉の段階で、開設届の控えと確認証、これまでに出した変更届の記録を揃えてもらってください。
契約を終える側の美容師も、記録を整えておきます。いつからいつまでどの美容所で施術していたかは、後で確定申告や次の契約の場面で使います。店の側に残る記録と、自分の手元の記録が食い違わないようにしておくのが安全です。
借りる側が確かめる方法
席を借りる側にとって、店が届け出を済ませているかどうかは確かめにくい部分です。それでも、いくつかの手がかりはあります。
第一に、美容所の届け出をしている美容室には、確認証や検査済みの書類が交付されています。様式は自治体で違いますが、店に保管されているものなので、見せてもらえるかを聞くことはできます。面貸しの契約を結ぶ前に確認したいと伝えれば、応じる店が普通です。渋る店は、それ自体が判断の材料になります。
第二に、管理美容師の氏名が掲示されているかを見ます。美容師である従業者が常時二人以上の美容所には管理美容師を置く義務があるので、その掲示があるかどうかは運営の姿勢を映します。
第三に、面貸しの契約について届け出をどう扱っているかを直接聞きます。保健所に変更の届け出を出しているか、出す予定があるか、自分の免許証の写しや必要な書類を提出する必要があるかを聞けば、店がこの論点を把握しているかが分かります。把握していない店なら、契約を結ぶ前に一緒に保健所へ確認することを提案してください。
第四に、衛生の状態を見ます。消毒設備があるか、布片を客ごとに取り替えているか、器具の消毒を実際に行っているかは、見学のときに観察できます。第十五条第二項の構造から、同じ美容所で業を行う美容師の違反が閉鎖命令につながる余地があるため、他の人の運用も自分の営業に影響します。
確かめる作業を面倒に感じるかもしれませんが、問題のある店で働くと、自分の客への施術ができなくなる形で影響が返ってきます。契約の前に一度聞いておくだけで避けられるので、遠慮せずに確認してください。
保健所に相談するときの聞き方と持ち物
電話で済む相談も多いので、まず所管の保健所の生活衛生の担当に連絡します。どこが所管かは、美容所の所在地で決まります。市区町村の窓口に問い合わせれば、担当の保健所を案内してもらえます。生活衛生関係営業の位置づけは厚生労働省のページでも整理されています。
聞く前に、次の情報を整理しておきます。美容所の所在地と屋号、開設届を出した時期、開設者の名義、いま在籍している美容師の人数と雇用の形、面貸しで入る予定の人数と契約の形、構造設備を変える予定があるかどうかです。この六つがそろっていれば、担当者は具体的に答えられます。
聞く項目は五つに絞ります。面貸しの美容師が入る場合に変更の届け出が必要か。必要ならいつまでに、どの書式で、何を添付するのか。管理美容師の設置が必要になるか。構造設備を変える予定がある場合、検査を受け直す必要があるか。そして、人が入れ替わるたびに届け出が必要なのか、まとめてよいのか。
窓口に出向く場合は、開設届の控え、確認証、在籍する美容師の免許証の写し、面貸しの契約書の案を持っていきます。契約書の案を見せると、その内容に沿った答えが返ってくるので、話が早く進みます。
答えは記録に残します。担当者の部署と名前、日付、答えの内容を書き留めておけば、後で運用を見直すときの根拠になります。自治体で扱いが違う部分なので、他の店から聞いた話や記事の記述ではなく、自分の所管の保健所の答えを基準にしてください。
席ごとの記録を残す
届け出の運用が固まったら、次は日々の記録です。誰がいつどの席で施術したかが分かる状態にしておくと、届け出の変更が必要な時期を取り逃がしませんし、衛生の確認を求められたときにも説明ができます。
記録の形は、予約の記録がそのまま使えます。担当と日時と席が結びついた形で残っていれば、月ごとに誰が何時間入ったかを出せます。紙の台帳や個別のやりとりで管理していると、面貸しの美容師が2人を超えた時点で突き合わせが追いつかなくなります。予約を受ける道具で何が記録に残るかはできることに一覧があり、担当や席ごとに枠を分ける考え方は業種ごとの使い方の美容とサロンの区分で確かめられます。
道具を選ぶときは、自分の業態に対して過剰でないかを見ます。施術後に現金やコード決済で受け取る仕事なら、事前決済の仕組みは必須ではありません。予約の受付と前日のお知らせと来店後の御礼がつながっていれば、記録を残す目的と、無断キャンセルを減らす目的の両方が同時に満たせます。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしているという考え方で作られた道具なら、決済込みの高いプランを選ぶ必要はありません。月の予約件数とスタッフの人数で必要な範囲が変わるので、料金の区分で自分の規模に当たる行を確かめます。
画面を見てから決めるのが確実です。客が見る予約ページと店側の管理画面の両方を登録なしで確かめられるデモを見るがあるので、面貸しの枠を席ごとに分けられるかを自分の目で見ます。他の予約サービスと並べて考えたいなら他社との比較に整理があり、細かい疑問はよくある質問で確かめられます。
面貸しの手続きは、契約書を作る作業と、保健所への届け出を揃える作業と、日々の記録を残す作業の三つでできています。契約書だけを整えて始めると、後から届け出の抜けが見つかり、席の貸し出しを止めることになります。三つを同じ時期に進めてください。
Q1. 面貸しの保健所への届け出は店と美容師のどちらが出しますか?
美容師法第十一条は、美容所を開設しようとする者、つまり店の側に届け出の義務を置いています。第二項で、届出事項に変更を生じたときは開設者がすみやかに届け出ることとされています。届出事項には従業者の氏名が含まれるため、面貸しで人が入るときの扱いが関わります。面貸しの美容師を従業者として数えるかは自治体の運用で分かれるので、所管の保健所に確認してください。
Q2. 届け出をしないとどうなりますか?
美容師法第十八条は、第十一条による届出をせず、または虚偽の届出をした者を30万円以下の罰金に処すると定めています。同じ条文には、無免許での営業、検査確認を受けずに美容所を使用すること、立入検査の拒否、閉鎖処分への違反も並んでいます。忘れていたという事情でも条文上の扱いは同じなので、契約を結ぶ前に必要な手続きを確かめてください。
Q3. 面貸しを始めると管理美容師が必要になりますか?
美容師法第十二条の三は、美容師である従業者の数が常時二人以上である美容所の開設者に、管理美容師を置くことを義務づけています。管理美容師は免許を受けた後3年以上美容の業務に従事し、都道府県知事が指定した講習会を修了した者でなければなりません。面貸しの美容師をこの人数に数えるかは運用が分かれるため、一人で営んでいる店は保健所に確認してください。
Q4. 借りる側は店が届け出をしているか確認できますか?
完全には確かめにくいものの、手がかりはあります。美容所の届け出をしている店には確認証などの書類が交付されているので、契約前に見せてもらえるか聞けます。管理美容師の氏名が掲示されているかも判断の材料です。面貸しについて保健所へ届け出を出しているか、自分の免許証の写しを提出する必要があるかを直接聞き、把握していない店なら一緒に確認することを提案してください。