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治療院の予約システム|施術時間が読めない日の枠の取り方
2026年9月29日・Rizaflow編集部
施術中は電話に出られない。留守番電話に残った用件に折り返すのは閉院後で、その間に別の患者が他院を予約している。「予約 システム 治療 院」と調べる人の多くは、この取りこぼしに気づいた段階にいます。結論を先に置くと、治療院向けの予約システムは月額3,300円前後から使えるものがあり、無料で始められるものも複数あります。費用の差は機能の数ではなく、予約枠の刻み方、スタッフと設備の紐づけ、予約の前後に送るお知らせの自動化、この3つのどこまでを任せるかで決まります。この記事では、施術時間が読めない日の枠の取り方を軸に、いまの受け方のどこを変えればよいかを順に見ていきます。
治療院の予約が電話と紙の予約表に留まりやすい理由
治療院の予約は、長らく電話と紙の予約表で完結してきました。理由はいくつもあります。1つめは、施術者が受付も兼ねている院が多いことです。人手が1人か2人なら、紙の予約表を1冊開いておくのがいちばん速い。2つめは、患者の年齢層です。高齢の患者が多い院では、電話で話して決めたいという要望が現に強く、ネット予約だけに絞ると来院が減る心配があります。3つめは、施術時間の読みにくさです。予約枠を30分で固定すると、痛みの出方によっては足りず、次の患者を待たせます。
この3つはどれも本当の事情です。それでも紙の予約表が回らなくなる場面が増えているのは、予約の入口が増えたからです。電話だけの時代は、紙の予約表が唯一の記録でした。そこにLINEの個別メッセージ、ホームページの問い合わせフォーム、Googleのビジネスプロフィールの予約欄が加わると、記録が3か所か4か所に分かれます。人が突き合わせる作業が生まれた時点で、紙の予約表は情報の中心ではなく写しになります。
写しになると、決まった順に事故が起きます。最初に出るのは二重予約です。LINEで受けた予約を紙に書き写す前に、電話で同じ時間を押さえてしまう。次に出るのは取りこぼしです。施術中に鳴った電話に折り返すのが数時間後になり、その間に患者は他院を探しています。3つめは記録の分断で、あの患者が前回いつ来て何をしたかを調べるのに、月をまたいでページをめくることになります。予約システムの導入は、この分断を1か所にまとめる作業だと考えると選びやすくなります。
予約システムの導入は、顧客満足度の向上につながります。24時間いつでもWeb上で予約やキャンセルができることは、顧客にとって利便性の高さを感じられる要素の一つです。 出典: tokyo-doctors.com
電話の予約をやめる話ではありません。電話で受けた予約も同じ台帳に手で入れれば、突き合わせの作業そのものが消えます。紙をやめるのではなく、記録の置き場を1つにする。これが治療院での導入の目的になります。
治療院の予約システムでできることを4つの層で捉える
予約システムの機能表は長く、どこから見ればよいか分かりにくいものです。4つの層に分けると、どこまでが無料で足りて、どこから費用が要るのかが読めます。
1層目は台帳です。日ごと、週ごと、月ごとに予約を並べ、枠の空きを自動で計算します。紙の予約表を置き換える部分で、ほぼすべてのサービスが持っています。2層目は受付です。患者側が見る予約画面を公開し、そこから入った予約を台帳へ自動で書き込みます。転記が消え、二重予約が起きなくなるのはこの層です。ホームページを持っていない院でも、予約画面だけを公開して使う形が取れます。
3層目は患者の記録です。初検でヒアリングした内容、通院の履歴、担当した施術者、次回の予定が積み上がります。来院が途切れた患者への声かけは全部この層に乗ります。4層目は外との連携です。LINEの公式アカウント、Googleのビジネスプロフィール、カレンダー、決済、レジがここに入ります。
費用が分かれるのは3層目の一部と4層目です。逆に言えば、1層目と2層目だけなら無料か低額で足ります。オンラインの受付と台帳に絞った作りを公言しているサービスもあります。
オンラインの予約受付と台帳管理に特化した予約管理システムです。主要な機能は必要最低限ですが、治療院さんに嬉しい細やかな使い勝手なんですよ。 出典: adist.info
治療院で見落としやすいのは、飲食店向けの予約台帳と作りが違うことです。飲食店は席が枠の単位ですが、治療院は施術者とベッドが枠の単位になります。同じ「予約システム」という言葉でも、枠の数え方が違うものを選ぶと、設定の段階で合わなくなります。どの単位で枠を数える作りなのかは、業種ごとの使い方のページで受け方の型を見比べると掴みやすくなります。
施術時間が読めない日の枠の取り方
治療院の導入でいちばん詰まるのがここです。30分と決めた枠に45分かかる日がある。逆に20分で終わる日もある。枠を固定すると現場に合わず、枠を広く取ると1日の受け入れ数が落ちます。実務では次の4つの手を組み合わせます。
1つめは、枠の刻みを細かくすることです。予約枠を5分単位で設定できるサービスなら、初検60分、再検30分、部分施術20分といったメニューごとの実時間をそのまま登録できます。刻みが15分単位や30分単位のサービスだと、25分のメニューが30分枠に丸められ、1日あたり5分ずつの空白が積み上がります。1日8人なら40分、月に20日開けるなら13時間分の空白になります。
2つめは、メニューごとに後ろの余裕を付けることです。施術のあとに説明や着替えの時間が要るメニューでは、予約枠そのものを伸ばすのではなく、次の予約を受け付けない間隔を設定します。この設定はサービスによって名前が違い、インターバル、クールタイム、次予約までの間隔などと呼ばれます。
3つめは、同時に受け入れられる人数を施術者ごとに決めることです。1人の施術者が2台のベッドを行き来する院では、施術者の人数ではなくベッドの数が上限になります。施術者ごとの同時対応人数を設定でき、それが予約枠に自動で反映される作りかどうかは、設定画面で必ず確かめる項目です。
4つめは、ネット予約に出す枠を絞ることです。1日の全枠を公開する必要はありません。午前は電話と再来の患者のために残し、午後だけネット予約に出す。曜日で変える。この調整が管理画面から数クリックでできるかどうかで、運用の窮屈さが変わります。
この4つは、どれも導入前の試用期間中に必ず試しておく項目です。機能一覧に名前が載っていても、自分の院のメニュー構成で組めるかは別の話になります。試用の申し込みが商談や契約書のやり取りを挟まず、その日のうちに触れる形かどうかも合わせて見ておくと、比較にかかる日数が短くなります。
治療院が予約システムを入れて変わる5つのこと
導入の効果は、集客の話に寄せて語られがちですが、現場で先に効くのは受付の手間です。順に見ていきます。
1つめは、施術中の電話が減ることです。予約だけを目的にかかってくる電話がネット予約に移ると、施術の手が止まる回数が落ちます。留守番電話への折り返しもその分減ります。2つめは、二重予約が消えることです。ネット予約も電話予約も同じ台帳に入る形にすれば、突き合わせの作業自体がなくなります。3つめは、閉院後と休診日の予約が入ることです。患者が予約を決めるのは、多くが夜と休みの日で、この時間帯は電話が繋がりません。
4つめは、無断キャンセルが減ることです。前日のリマインドを自動で送る仕組みが入ると、忘れによる不来院が減ります。5つめは、患者ごとの記録が溜まることです。通院の履歴が自動で積み上がるので、来院が途切れた患者を抽出して声をかける動きが取れます。
デメリットも同じだけ挙げておきます。1つめは、覚える手間です。導入直後の1週間から2週間は、紙の予約表と新しい画面を並行して見る期間になり、その間の手間は確実に増えます。2つめは、患者側の慣れです。高齢の患者が多い院では、予約画面の案内を紙で渡すなどの手当てが要ります。3つめは固定費です。月額が安くても年間では費用になります。4つめは、設定を人が保つ必要があることです。メニューを増やしたのに枠の設定を直さないと、予約画面に古いメニューが並び続けます。
成功と失敗を分けるのは、機能の多さではありません。院のメニュー構成をそのまま登録できるか、そして受付を担う人が毎日その画面を開くか、この2点です。多機能なものを入れて使う機能が2つだけ、という状態になりやすいのが導入の落とし穴です。どこまで任せられるかはできることの一覧で機能の範囲を確かめると輪郭が掴めます。
料金の相場と、無料で足りる範囲
2026年9月27日時点で公式のページに載っている条件を並べます。プランは変わるので、契約の前に必ず自分で確かめてください。
治療院に的を絞ったサービスでは、REVCREATEのadistが導入初期費用0円、月額3,300円(税込)のベーシックプラン1本という構成です。予約件数、顧客件数、メニュー数に上限がなく、予約枠は5分単位、施術者ごとの同時対応人数も設定できます。その代わり、予約画面のデザイン変更には対応していないこと、支払い方法が銀行口座の自動引き落としのみであることが公式ページに明記されています。公式LINEアカウントの同時開設は初回のみ11,000円(税込)のオプションです。
汎用のサービスでは無料プランの範囲が判断の材料になります。STORES 予約はフリープランが税込0円で、月間予約件数50件、予約ページ公開数2つという上限が公開されています。有料のスモールプランは年間契約で税込9,790円、複数月契約で税込12,980円です。各プランの月間予約件数を超える場合は、50件ごとに税込1,078円で追加する形になっています。事前のクレジットカード決済手数料はフリープランで5.2%からと案内されています。
Square 予約はフリープランが無料で、1つのアカウントにつき1店舗という制限です。プラスが店舗ごと月額3,000円、プレミアムが8,000円で、公式の料金ページには税込か税抜かの記載が見当たらないため、この点は問い合わせで確かめる項目になります。フリープランに含まれないものとして、Googleカレンダーとの同期、複数スタッフ対象の予約、メールとSMSによる自動予約確認が表に並んでいます。前日のリマインダーはフリープランにも含まれています。
相場として整理すると、台帳と受付だけなら0円から3,300円、施術者を複数抱えて自動のお知らせまで任せるなら月額3,000円から1万円台が中心です。院の規模と、受付にかけている人の時間を突き合わせて考えると、判断が早くなります。詳しい条件は料金のページで確かめられます。
選ぶときに見る5つの軸
比較表を作る前に、見る軸を5つに絞ります。数が多いと決まりません。
1つめは枠の刻みです。5分単位か、10分か、15分か。院のメニューの実時間が丸められない刻みを選びます。2つめは施術者と設備の扱いです。施術者を指名できるか、施術者ごとの同時対応人数を設定できるか、ベッドや機器を枠の単位として持てるか。ここは院の構えによって必要なものが変わります。
3つめは予約の入口です。ホームページに置くリンク、公式LINEのリッチメニュー、Googleのビジネスプロフィールの予約欄、この3つのうちどれを使うかで選ぶものが変わります。ホームページを持っていない院なら、予約画面が院の情報を載せた簡易なページとして単体で使えるかどうかが効いてきます。
4つめはお知らせの自動送信です。予約完了の通知、前日のリマインド、施術後の御礼、来院が途切れた患者への案内。どこまでが標準に含まれ、どこから有料かはサービスによって大きく違います。5つめは費用の増え方です。予約件数で増えるのか、店舗数で増えるのか、施術者の人数で増えるのか。院を増やす予定があるなら、増えたときの金額を先に計算しておきます。
この5つを並べたうえで、使っているサービスとの差だけを見ると決めやすくなります。他社との比較のページでは、同じ軸で並べた差が確かめられます。
紙の予約表から移す手順
移行は4つの段に分けると止まりません。
第1段は棚卸しです。いま予約が入ってくる入口を全部書き出します。電話、LINE、ホームページのフォーム、Googleの予約欄、店頭での次回予約。この一覧が設定の設計図になります。あわせてメニューの実時間を測り直します。30分と貼っているメニューが実際は40分かかっているなら、そのまま登録すると初日から破綻します。
第2段は設定です。メニュー、施術者、シフト、営業時間、枠の刻み、間隔、同時対応人数を入れます。ここは半日から1日を見ておきます。パソコン操作に不安がある場合、初期設定の代行を無料で引き受けるサービスもあるので、試用の申し込み時に有無を確かめておくと時間が節約できます。
第3段は並行運用です。1週間から2週間、紙の予約表と画面の両方を維持します。この期間の目的は、画面の設定と現場の動きがずれている箇所を見つけることです。枠の間隔が足りない、指名の設定が漏れている、といった穴はここで出てきます。並行の期間を惜しんで一斉に切り替えると、最初の混乱を患者が受け取ることになります。
第4段は入口の切り替えです。ホームページとLINEのリンクを予約画面に差し替え、留守番電話の案内文にも予約画面の存在を入れます。既存の患者の情報は、診察券番号を発行している院なら一括で移せる場合があります。移行の可否とデータの形式は院ごとに違うので、申し込みのときに相談する項目です。患者の情報を外部のサービスに預ける扱いについては、個人情報保護委員会の案内を確かめ、判断に迷う点は所管の窓口や専門家に確認してください。
予約の入口をどこに置くか
予約システムを入れても予約が増えない院があります。理由はほぼ1つで、患者が予約画面にたどり着けていないからです。入口の置き方は3通りあり、どれを使うかで必要な準備が変わります。
1つめはホームページです。トップと各ページの目立つ位置に予約の案内を置き、押したら予約画面が開く形にします。効くのは、電話番号のすぐ隣に並べることです。電話番号だけが大きく出ていて予約の案内が文章の中に埋まっていると、患者は電話をかけます。ホームページを持っていない院でも困りません。予約画面に住所、地図、電話番号、営業日時といった院の基本情報が表示される作りのサービスなら、予約機能の付いた簡易なページとしてそれ単体で使えます。
2つめは公式LINEアカウントです。画面下に並ぶリッチメニューの1枠に予約画面のリンクを置きます。すでにLINEで個別に予約のやり取りをしている院では、ここが最も効く入口になります。患者は使い慣れたLINEの中から入り、院側はメッセージでの日程調整から解放されます。LINEの公式アカウントをまだ持っていない場合、開設を同時に手伝うオプションを用意しているサービスもあり、adistでは初回のみ11,000円(税込)と公開されています。
3つめはGoogleのビジネスプロフィールです。院名で検索したときに右側や上部に出る情報の枠に、予約のリンクを置けます。治療院を探す患者の多くは地名と症状で検索するため、検索結果の地図から直接予約に入れる形は取りこぼしを減らします。
この3つは択一ではありません。どれも同じ予約画面に繋ぐだけなので、3つ全部に置くのが基本です。置いたあとは、どの入口からの予約が多いかを月に1度見ます。入口ごとの件数が分かれば、力を入れる先が数字で決まります。
患者の記録をどこまで持たせるか
治療院の導入で判断が要るのが、記録の線引きです。予約システムが持つ顧客の記録と、施術の記録は別物として考えるのが安全です。
予約システム側に置いて役に立つのは、来院の事実に関わる情報です。氏名、連絡先、初検の日付、来院の回数、担当した施術者、予約したメニュー、前回の来院日。これらは予約を受けるたびに自動で積み上がるので、入力の手間がかかりません。来院が途切れた患者を抽出するのも、次回の目安を計算するのも、この範囲の情報でできます。期間を指定して来院状況のデータをCSVで書き出せる作りなら、月ごとの来院数やリピート率を表計算ソフトで集計できます。
一方、症状の経過や施術の内容そのものは、院が使っている記録の様式で残すのが実務では多い形です。予約システムのメモ欄に長い経過を書き込む運用は、書く手間が増えるうえ、あとから探しにくくなります。予約システムには来院の事実、施術の詳細は院の記録、この線引きにしておくと、どちらの道具も軽く保てます。
もう1つ確かめておくことがあります。予約のときに患者から何を聞くかです。氏名と連絡先だけで足りる院もありますし、初検では症状と既往の入力を必須にしたい院もあります。入力必須の項目を設定でき、未入力なら予約が完了しない作りかどうかは、設定画面で確かめる項目です。連絡先が入っていない予約が混ざると、リマインドも確認の連絡も送れません。
患者から預かる情報の扱いについては、保管の場所と期間、誰が見られるかを決めておく必要があります。判断に迷う点は個人情報保護委員会の案内を確かめ、必要なら専門家に確認してください。
院の規模ごとに、おすすめできる組み合わせ
同じ「治療院」でも、人数と構えによって向くものが変わります。3つの型に分けて整理します。
1つめは、施術者1人で予約表が1冊の院です。ここで要るのは台帳とネット受付の2層だけです。無料のプランか、月額3,300円程度の1本のプランで足ります。施術者の指名も複数店舗の管理も要らないので、高いプランの機能は使われずに残ります。この規模では、機能の多さより設定の少なさが効きます。メニューを5つ登録して枠の刻みを決めたらその日から公開できる、という速さのほうが現場を助けます。
2つめは、施術者が2人から5人で、指名が発生する院です。ここからは施術者ごとのシフト、メニューと施術者の紐づけ、施術者ごとの同時対応人数が要ります。患者側の画面で施術者を選べる形にするかどうかも判断が必要です。選べる形にすると指名が増えますが、特定の施術者に予約が集まって空きが偏る面もあります。指名を受け付けるが、指名なしの枠も残す。この組み方が現場では扱いやすくなります。費用は月額3,000円から1万円程度の帯に入ります。
3つめは、複数の院を持つ場合です。ここで費用の増え方が効いてきます。店舗ごとに月額がかかる形なのか、1つの契約で複数の院を持てるのかで、3院目からの金額が大きく変わります。Square 予約はフリープランが1アカウントにつき1店舗で、複数店舗はプラス以上という区切りが公開されています。STORES 予約は予約ページの公開数と月間予約件数でプランが分かれる形です。増やす予定があるなら、2院目と3院目のときの金額を先に計算してから決めてください。
どの型でも共通して言えるのは、試用期間に自分の院のメニューをそのまま登録してみることです。機能一覧で足りているように見えても、実際に組むと刻みが合わない、間隔が設定できない、といった噛み合わなさが出ます。触ってから決めれば、この種の食い違いは避けられます。
無断キャンセルと直前キャンセルへの手当て
治療院の予約枠は、1つ空くとその時間がそのまま失われます。物販と違い、翌日に回せる在庫がありません。無断キャンセルへの手当ては、予約システムを入れる目的の中でも効き方が分かりやすい部分です。
先に効くのはリマインドです。予約の前日にメールで自動のお知らせを送る機能は、無料のプランにも含まれていることが多く、Square 予約ではフリープランからメールとSMSによる自動リマインダーが使えることが公式の表に並んでいます。送る時機は前日の夕方か、前々日が扱いやすいところです。当日の朝では予定を組み替える余地が患者側に残りません。
次に効くのは、患者側でキャンセルと変更ができる形にすることです。電話でしか変更できないと、言いにくさが働いて連絡なしの不来院になります。予約完了のメールに変更とキャンセルのリンクを入れ、来院の何時間前までなら患者側で操作できるかを院が決める。この作りにすると、空いた枠が早めに分かり、他の患者に回せます。
空いた枠を知らせる仕組みを持つサービスもあります。急に空いた枠を案内するメールを、来院の間隔が開いている患者に向けて送る形です。埋まらないこともありますが、送る手間がかからないなら試す価値があります。
キャンセル料を取るかどうかは、院の方針として決める話です。金額と、いつから発生するか、どこに書いておくかを先に決めてから運用に乗せます。表示の仕方については消費者庁の案内を確かめ、判断に迷う点は所管の窓口や専門家に確認してください。
予約を受けたあとまで一続きにするという考え方
治療院の経営で効くのは、新しい患者を集めることよりも、通院が途切れないことです。ここに予約システムの本当の使いどころがあります。
予約を受けるだけの道具として見ると、予約システムは電話の代わりです。それだけでも取りこぼしは減りますが、効果は受付の手間の削減で止まります。一方、予約の前後に何が起きるかまで見ると、打てる手が増えます。予約が入ったら確認の通知が飛ぶ。前日にリマインドが届く。施術のあとに御礼が届く。次の来院の目安を過ぎた患者には案内が届く。この一続きが自動で回ると、通院の途切れが減ります。
治療院はもともと、予約の時点で代金を受け取る業態ではありません。事前の決済を前提に組まれたサービスでは、決済を切った状態で使うと機能の半分が余ります。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている作りのほうが、治療院の実態には噛み合います。
判断の材料として集めておくとよい数字は3つです。1つめは、1か月に折り返した電話の本数。2つめは、無断キャンセルと直前キャンセルの件数。3つめは、最後の来院から間隔が開いている患者の人数です。この3つは紙の予約表からでも数えられます。数えたうえで、予約システムに任せたら減るのはどれかを考えると、月額に見合うかどうかが自分の数字で判断できます。
導入の前に画面を触っておくと、設定の手間の見当が付きます。実際の管理画面の動きはデモを見るから確かめられます。契約の形や解約の条件など、細かい疑問はよくある質問にまとまっています。
Q1. 治療院向けの予約システムは月額いくらが相場ですか?
台帳とネット受付に絞ったものなら月額0円から3,300円程度です。2026年9月27日時点では、adistが初期費用0円で月額3,300円(税込)、STORES 予約のフリープランが税込0円で月間予約50件まで、Square 予約のフリープランが無料で1店舗までと公開されています。施術者を複数抱えて自動のお知らせまで任せる場合は月額3,000円から1万円台が中心です。
Q2. 施術時間が読めない日でも予約枠を組めますか?
組めます。予約枠を5分単位で設定できるサービスを選び、メニューごとの実時間をそのまま登録するのが基本です。そのうえで次の予約を受け付けない間隔を設定し、施術者ごとの同時対応人数を決めます。ネット予約に出す枠を午後だけに絞るなど、入口を分ける調整も有効です。
Q3. 電話予約の患者が多い院でも導入する意味はありますか?
あります。電話で受けた予約も同じ台帳に入れれば、記録が1か所にまとまり、二重予約と転記漏れが消えます。ネット予約は電話をやめるための仕組みではなく、施術中や閉院後に入る予約を受ける入口として足すものです。電話の受付はそのまま続けられます。
Q4. 紙の予約表からの移行にはどのくらいかかりますか?
設定そのものは半日から1日で終わります。そのうえで、紙の予約表と画面を1週間から2週間並行して使う期間を取ってください。この期間で枠の間隔や指名の設定のずれが見つかります。既存の患者情報は一括での移行に対応するサービスもあるため、申し込みのときに形式と手順を確かめてください。