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顧客管理をエクセルで始める|お店の台帳に入れておく項目

2026年9月24日・Rizaflow編集部

顧客管理をエクセルで始めようとすると、最初に迷うのは「何を列にするか」です。名前と電話番号だけでは足りないことは分かっていても、施術の内容や前回の来店日をどこに入れるか、家族で来るお客さまをどう扱うかを決めないまま作り始めると、3か月ほどで手が止まります。ここでは、予約制のお店がエクセルで台帳を作るときの手順、実際に入れておくと後で効く項目、予約と来店の記録をどうつなぐか、そして続けるうちに必ず行き当たる限界までを順に扱います。エクセルで足りるところと足りないところを、先に分かった状態で始めるほうが、作り直す手間が減ります。

店の顧客管理がエクセルから始まるのには理由がある

予約を受けるお店で顧客管理を始めるとき、最初の道具がエクセルになるのは自然なことです。すでにパソコンに入っていて、追加の費用がかからず、行と列に自由に書けるので、自分の店のやり方に合わせられます。導入の相談をする相手もいりません。

自社の顧客情報をデータベース化する上で必ずしも新たな基幹システムの開発やツールの導入を行う必要はありません。実は日常的に業務で使用しているエクセルを活用することで、簡単に顧客管理のデータベース化が行えます。 出典: upward.jp

容量の面でも、小さなお店なら足りなくなりません。ワークシートの行数は 1,048,576行、列は16,384列まであり、1つのセルには32,767文字まで入ります。お客さまが5,000人いても、行数の上限には遠く届きません。

それでもエクセルの台帳が途中で止まるのは、容量ではなく運用の問題です。書く人が複数いると同時に開けない、どの列に何を書くかが人によってずれる、施術の記録が増えると1行が横に長くなりすぎる。この3つが重なると、記入が面倒になり、更新されない台帳になります。手順を先に決めておけば、この3つはかなり防げます。

エクセルで台帳を作る手順

作り始める前に決めることが2つあります。1行に何を入れるか、そして1つのシートに何を入れるかです。ここを決めずに書き始めると、後から直すのに大きな手間がかかります。

1行1人にする

台帳の基本は、1行に1人のお客さまを入れることです。同じ人が複数の行に現れないようにします。家族で来店するお客さまも、1人ずつ行を分けます。家族としてまとめたいなら、後述する顧客IDを共有させる列を1つ足せば足ります。

1行1人を崩す最も多いパターンは、来店ごとに行を足していく形です。来店の記録を残したい気持ちは分かりますが、これをやると「今このお客さまは何人目か」が数えられなくなり、住所を変えたときに複数の行を直す必要が出ます。来店の記録は別のシートに分けます。

列を決めてから入力を始める

列は、後から足すぶんには問題ありませんが、途中で意味を変えると過去のデータが読めなくなります。最初に決めておきたいのは、列の名前を1行目だけに置くことと、1つの列に1種類の情報だけを入れることです。「東京都渋谷区〇〇1-2-3 〇〇マンション201」を1つのセルに入れるか、都道府県から分けるかは、後で並べ替えや絞り込みをしたいかで決まります。お店の商圏が狭いなら、分けずに1列で足ります。

もう1つの要点は、日付を日付として入れることです。「2026/9/22」と入れればエクセルは日付として扱いますが、「9月22日ごろ」と書くと文字列になり、並べ替えも引き算もできなくなります。前回の来店日から経過日数を出したいなら、日付は必ず日付形式で入れます。

テーブルにして名前を付ける

入力する範囲を選んでテーブルに変換しておくと、行を足したときに書式と数式が自動で広がります。フィルターのボタンも自動で付きます。

テーブルのデザインはエクセル上にある「テーブルデザイン」から変更できます。これで顧客情報のデータベース化は完了となります。 出典: upward.jp

テーブルに名前を付けておくと、別のシートから参照するときに範囲がずれません。来店記録のシートから顧客の名前を引いてくるような使い方をするなら、この手順を省かないほうが後が楽になります。

台帳に入れておく項目

列の中身は業態で変わりますが、予約制のお店でよく効く項目はほぼ共通しています。

顧客IDは、数字か英数字の通し番号です。同姓同名のお客さまがいても区別でき、来店記録のシートから参照するときの鍵になります。名前だけで紐づけると、結婚などで姓が変わったときに過去の記録とつながらなくなります。

氏名は、姓と名を分ける必要はありませんが、ふりがなの列は別に持たせます。電話で予約を受けるときに、ふりがなで探せると見つかる速さが変わります。漢字の読みが分からないお客さまを、電話口で待たせずに済みます。

連絡先は、電話番号とメールアドレスの2つを持ちます。電話番号だけでは、リマインダーを自動で送る手段がありません。LINEで予約を受けているお店では、表示名も入れておくと照合できます。

初回来店日と最終来店日は、どちらも入れます。初回来店日はそのお客さまとの付き合いの長さを示し、最終来店日は次に声をかけるべきかを判断する材料になります。最終来店日から今日までの日数を計算する列を1つ作るだけで、しばらく来ていないお客さまが一目で分かります。

来店回数は、来店記録のシートから数える形にすると手で数えずに済みます。回数券や次回割引を出しているお店では、この数字がそのまま案内の根拠になります。

担当スタッフの列は、スタッフが2人以上いるお店では必ず入れます。指名があるお客さまを別のスタッフが受けてしまう事故を防げます。

メニューと料金は、台帳ではなく来店記録に入れるほうが素直です。台帳側には「よく頼むメニュー」を1列だけ持たせると、予約の確認が早くなります。

備考の列は1つだけにして、書く内容の型を決めておきます。何でも書ける欄が複数あると、どこに書いたか探すことになります。アレルギー、施術で避けること、駐車場の利用といった、次回に必ず見たい情報だけを入れます。

予約と来店の記録をどうつなぐか

台帳だけを作ると、それは住所録になります。お店の顧客管理で効くのは、予約と来店の記録がつながったときです。

来店記録のシートは、1行に1回の来店を入れます。列は、来店日、顧客ID、メニュー、料金、担当スタッフ、次回の予定、施術のメモです。ここに顧客IDが入っていれば、台帳側から数式で回数や最終来店日を引いてこられます。

つなぐときに使うのがVLOOKUP関数か、より新しいXLOOKUP関数です。来店記録のシートで顧客IDを入れると、台帳から名前が出てくるようにしておけば、入力のときに名前を打ち直す必要がなくなります。打ち直しをやめると、表記のゆれが消えます。「山田 太郎」と「山田太郎」が別人として扱われる事故は、手入力をやめるだけで防げます。

集計にはピボットテーブルを使います。月ごとの来店件数、メニュー別の売上、スタッフ別の担当件数は、来店記録のシートから数分で出せます。手で数えているお店なら、この1点だけでもエクセルに移す価値があります。

入力の手間を減らす機能として、フォーム機能もあります。表の1行をカード形式で表示して入力する機能で、列が多い台帳では打ち間違いが減ります。

エクセルのフォーム機能とは、リスト形式の1行分のデータをカード形式に表示する機能のことです。フォーム機能を使用すると、リストの各行を1つのカードとして表示できるので、入力が簡単になり、データの管理もしやすくなります。注意点として、フォーム機能はWindows版のみに搭載されており、Mac版では利用できません。 出典: upward.jp

Macで使っているお店では、この機能は選べません。かわりに、入力する列だけを別シートに並べて、そこから来店記録に転記する形にすると近いことができます。

無料のテンプレートを使うか、ゼロから作るか

エクセルで台帳を作るとき、既に配られているテンプレートを使う道もあります。表計算ソフトの提供元が公開している顧客管理表のひな型や、業務系のメディアが配っているものが多数あります。列があらかじめ用意されていて、書式も整っているため、作り始める時間は確かに短くなります。

テンプレートが向いているのは、まだ何を記録すべきか決まっていない段階です。並んでいる列を見ると、自分の店に要るものと要らないものが判断できます。その判断をしたうえで、要らない列を削り、足りない列を加えると、ゼロから設計するより早く形になります。

一方で、そのまま使うと不便が出やすいところもあります。多くのテンプレートは、企業の営業先を管理する前提で作られていて、会社名、部署、役職、商談の進み具合といった列が並びます。予約制のお店には、これらはほぼ要りません。かわりに、施術のメモ、指名するスタッフ、前回のメニュー、次回の予定といった列が要ります。列の半分を削って半分を足すことになるなら、最初から自分で組んだほうが構造が素直になります。

テンプレートを使う場合に必ず確かめたいのは、1行1人になっているかどうかです。来店ごとに行を足す形のひな型を選ぶと、後で回数が数えられなくなります。もう1つは、表の上に飾りの行が何行も入っていないかです。タイトルや説明が上に積まれていると、フィルターや並べ替えのときに邪魔になり、後からテーブルに変換しにくくなります。

重複と表記のゆれをどう防ぐか

エクセルの台帳で最も多い事故は、同じお客さまが複数の行に入ることです。原因はほぼ2つで、電話予約のたびに新しい行を作ってしまうか、名前の書き方がぶれるかのどちらかです。

防ぐ手として、まず入力規則を使います。電話番号の列に、半角数字とハイフンだけを許す規則を設定しておくと、全角で入った番号を弾けます。全角と半角が混ざると、同じ番号なのに検索で見つかりません。担当スタッフの列やメニューの列は、リストから選ぶ形にします。自由に打てる欄を減らすほど、ゆれは減ります。

次に、条件付き書式で重複を目立たせます。電話番号の列に「重複する値」の書式を設定すると、同じ番号を入れた瞬間に色が付きます。同姓同名は起きても、電話番号が同じ人はまず同一人物です。氏名で重複を見るより確実に見つかります。

ふりがなの列を必ず持つことも、ゆれの対策になります。漢字の表記がぶれても、ふりがなで探せば見つかります。姓と名のあいだにスペースを入れるか入れないかは、どちらでもよいので、店として1つに決めます。決めずにいると、検索で半分が漏れます。

紙の台帳やカルテから移すときは、移す前に表記の型を決めてから入力します。200件 ほどまでなら、営業時間外の作業を数日に分ければ終わります。それを超える件数なら、直近1年か2年に来店のあったお客さまだけを先に移し、残りは紙のまま保管して必要が出たときに移すほうが現実的です。全件を移すことを目標にすると、途中で止まります。

エクセルで管理する利点

エクセルを選ぶ理由は、費用の話だけではありません。

自分の店の言葉で列を作れることが、まず大きい利点です。予約システムや顧客管理ツールでは、項目の名前や種類があらかじめ決まっています。「前髪の伸ばし方の希望」のような、その店にしか要らない項目を自由に足せるのはエクセルの強みです。

集計の自由度も高いです。売上を曜日別に見たい、特定のメニューを頼んだお客さまの再来店率を出したい、といった思いつきに、その場で応えられます。専用のツールでは、用意された画面にない集計は出せません。

データが自分の手元にあることも、無視できない利点です。契約を止めたらデータが見られなくなる心配がなく、ファイルをコピーすればそのまま持ち出せます。税理士に売上の内訳を渡すときも、エクセルのままで通じます。

学ぶ相手が多いことも実務では効きます。操作に詰まったとき、検索すればほぼすべての答えが見つかります。スタッフを雇ったときに、エクセルなら説明が短く済みます。

エクセルで行き詰まるところ

続けていると、避けにくい不便がいくつか出てきます。

同時に触れないことが最初に来ます。1つのファイルを2人が同時に開くと、後から開いた側は読み取り専用になります。クラウド上に置いて共同編集を有効にすれば同時編集はできますが、受付のパソコンと施術室のタブレットで同じ行を書き換えると、どちらかの入力が消えることがあります。

次が、予約と台帳が別物になることです。エクセルの台帳は、予約が入った瞬間には何も起きません。予約を受けて、台帳を開いて、行を探して、書き足す。この3手間が忙しい日に抜けます。抜けた分は後から埋めようとして、結局埋まりません。更新されない台帳は、見なくなります。

リマインダーや御礼のメールを送る手段がないことも、予約制のお店では重く効きます。台帳にメールアドレスが入っていても、送る操作は人が行うことになります。前日のリマインダーを手で送るのは、予約が 10件 を超えたあたりから続きません。

ファイルが増えることも起こります。「顧客台帳_最新.xlsx」「顧客台帳_最新2.xlsx」が並び、どれが本物か分からなくなる。バックアップを別名で取る運用をしていると、ほぼ確実にこうなります。

数式が壊れることもあります。行を挿入した、列を並べ替えた、シート名を変えた。どれか1つで参照が崩れ、気づかないまま集計が間違った数字を出し続けます。作った人が辞めた後のファイルは、誰も直せません。

台帳から次の一手を出す使い方

台帳を作る目的は、記録を残すことではなく、次に何をするかを決めることです。エクセルのままでも、次の3つはすぐに出せます。

1つ目が、しばらく来ていないお客さまの抽出です。最終来店日の列から今日までの日数を出す列を1つ作り、その列でフィルターをかければ、90日以上来ていない人の一覧が出ます。美容室なら2か月、整体なら3週間から1か月が来店の間隔の目安になるため、その間隔の1.5倍を過ぎた人が対象になります。声をかける先が決まるだけで、閑散期の打ち手が変わります。

2つ目が、来店回数による分け方です。1回だけで終わっているお客さまと、5回以上来ているお客さまでは、かける言葉が違います。初回で終わった人が多いなら、2回目に来てもらうための働きかけに手を入れます。回数が多い人が支えているなら、その人たちが離れない施策を優先します。ピボットテーブルで回数ごとの人数を出すと、どちらに手を入れるべきかが見えます。

3つ目が、メニュー別の集計です。売上の大きいメニューと、件数の多いメニューは一致しません。件数が多くて単価が低いメニューに時間を取られていると、稼働は埋まっているのに売上が伸びない状態になります。来店記録のシートから、メニュー別の件数と合計金額を並べて出すと、枠の使い方を考え直す材料になります。

この3つを月に1度出すだけでも、台帳は使われる道具になります。逆に、集計を1度も出さないまま入力だけを続けていると、入力が目的になって続かなくなります。作った後で何を見るかを、作る前に決めておくとよいです。

共有と持ち出しで気をつけること

顧客台帳の中身は、氏名と連絡先が揃った個人情報です。件数の多さに関わらず、事業として個人情報を扱う以上、個人情報の保護に関する法律の対象になります。取り扱いの決まりや相談先は個人情報保護委員会が公開している資料で確かめられます。

実務として最低限やっておきたいのは3つです。1つは、ファイルにパスワードをかけることと、置き場所を1か所に決めることです。デスクトップと USB メモリと個人のクラウドに散らばっている状態は、どこから漏れたかを追えません。

2つ目は、持ち出しの線を引くことです。スタッフが自宅で作業するために台帳をコピーして持ち帰る運用は、便利であっても事故の元になります。自宅で見る必要があるなら、共有のクラウド上のファイルを開く形にして、ローカルへのコピーを作らせないようにします。

3つ目は、辞めたスタッフのアクセスを止めることです。共有フォルダの権限を1つ消すだけの作業ですが、忘れやすいところです。退職の手続きのチェック項目に入れておきます。

備考欄の書き方にも注意が要ります。お客さまから開示を求められたときに、そのまま見せられる内容にとどめておきます。評価や感想を書き残すと、見せられない台帳になります。

手元のエクセルと、クラウドの表計算のどちらで持つか

台帳を置く場所にも選択肢があります。パソコンの中のファイルとして持つか、クラウド上に置いて複数の端末から開くかです。

パソコンの中に置く形は、動作が速く、通信が切れても使えます。受付が1か所で、台帳を触る人が1人なら、これで足ります。弱点は、そのパソコンが壊れたときに台帳ごと失われることです。外付けのディスクかクラウドへ、週に1度でもコピーを置く運用を決めておきます。バックアップを取る曜日を決めておくと、忘れません。

クラウド上に置く形は、受付のパソコンと施術室のタブレット、自宅のパソコンから同じファイルを開けます。同じファイルを2人が同時に開いて編集することもできます。弱点は、同じセルを同時に書き換えたときにどちらかが残ることと、通信が不安定な場所では開くのに時間がかかることです。表計算をクラウドで使う場合、エクセルのファイルをそのまま置く形と、Googleの表計算に移す形があります。関数の多くは共通ですが、フォーム機能のようにエクセル固有の機能は使えなくなります。マクロを組んでいる場合は、そのまま動きません。

どちらを選ぶかは、触る人の数で決めます。1人なら手元、2人以上ならクラウドです。2人以上で手元のファイルを共有フォルダに置く形にすると、後から開いた人が読み取り専用になり、その人はメモ帳に書いて後で転記することになります。その転記が抜けたところから、台帳の信用が落ちます。

覚えておくと効く関数とひと手間

台帳を回すのに要る関数は、それほど多くありません。次の4つで、日々の作業のほとんどが片付きます。

XLOOKUP関数かVLOOKUP関数は、顧客IDから名前や連絡先を引いてくるのに使います。来店記録のシートに顧客IDを入れると名前が出る形にしておけば、打ち間違いが消えます。新しいエクセルではXLOOKUPのほうが引数が分かりやすく、左方向にも引けます。

COUNTIF関数は、その顧客IDが来店記録に何回現れるかを数えます。この1つで来店回数の列が作れます。手で数える作業がなくなるので、回数券や次回割引の案内が正確になります。

MAXIFS関数は、その顧客IDの来店日のうち最も新しいものを返します。最終来店日の列を手で書き換えている店は多いのですが、書き換えを忘れた行がそのまま残ります。関数にしておけば、来店記録を足した時点で自動で更新されます。

TODAY関数と引き算は、最終来店日から何日経ったかを出します。この列に条件付き書式を設定して、90日を超えた行に色を付けておくと、開いた瞬間に声をかける相手が分かります。

ひと手間として効くのが、1行目を固定することと、印刷範囲を決めておくことです。ウィンドウ枠の固定をしておくと、下へスクロールしても列の名前が見えます。印刷の設定を先に決めておくと、急に紙で必要になったときに慌てません。どちらも 1分 で終わる設定ですが、やっていないお店が多いところです。

エクセルを続けるか、道具を変えるかの見極め

エクセルをやめる必要がある場面は、それほど多くありません。来店が月に数十件で、予約は電話とメッセージで受けて、スタッフは1人。この条件なら、エクセルの台帳で十分回ります。むしろ、自由に列を足せることが効きます。

道具を変える判断が出てくるのは、次のどれかが起きたときです。予約の件数が増えて、台帳への書き足しが追いつかなくなった。スタッフが増えて、同時に台帳を開く必要が出てきた。前日のリマインダーや来店後の御礼メールを、毎回手で送るのが続かなくなった。この3つは、いずれもエクセルの機能では解けません。表計算ソフトは、予約が入ったことを知る手段を持っていないからです。

つなぐ先を探すなら、顧客管理の機能を単体で持つツールより、予約の受付と台帳が同じ場所にあるものを見たほうが、二重入力が起きません。このサイトで扱っている予約システムでは、予約が入った時点でお客さまの情報が台帳に残り、来店ごとの施術メモを同じ画面に足せる形になっています。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしているので、当日精算で回しているお店でも、予約完了メールとリマインダーと御礼メールを自動で流したうえで、その履歴を台帳から見られます。

台帳や履歴でどこまで記録できるかはできることに、プランごとに残せる件数や月の予約上限は料金に書いています。美容室、整体、ネイル、教室で入れる項目の違いは業種ごとの使い方に分けてあり、実際の台帳の画面はデモを見るからログインなしで触れます。他の予約システムとの違いは他社との比較、エクセルからの取り込みやデータの持ち出しはよくある質問に載せています。

エクセルで始めるのは、遠回りではありません。列を決める作業をしておくと、後でどの道具に移っても、何を記録すべきかが決まった状態から始められます。まずは1行1人の台帳と、来店ごとの記録シートの2枚を作り、顧客IDでつないでみてください。手が止まる場所が見えたとき、そこが道具を足すかどうかの判断点になります。

Q1. エクセルの顧客管理は何人くらいまで使えますか?

行数の上限は1,048,576行なので、人数で足りなくなることはまずありません。実際に行き詰まるのは容量ではなく運用です。予約が入るたびに手で書き足す手間が続かなくなり、更新が止まります。目安としては、スタッフが2人以上になって同時に台帳を開く必要が出たときか、リマインダーを手で送るのが続かなくなったときです。

Q2. 台帳に最低限どの列を入れておけばよいですか?

顧客ID、氏名、ふりがな、電話番号、メールアドレス、初回来店日、最終来店日、担当スタッフ、備考の9つです。ふりがなは電話で探すときに効き、顧客IDは来店記録のシートとつなぐ鍵になります。メニューや料金は台帳ではなく、1行1回の来店記録シート側に入れると、1行が横に伸びすぎません。

Q3. 来店ごとの記録は同じシートに書いてよいですか?

分けてください。台帳は1行1人、来店記録は1行1回にして、顧客IDでつなぎます。同じシートに来店を足していくと、同じ人が複数行に現れ、来店回数が数えられなくなります。住所や電話番号が変わったときに複数の行を直す手間も生じます。つなぎ方はVLOOKUP関数かXLOOKUP関数で足ります。

Q4. エクセルの顧客台帳を扱うときの注意点は何ですか?

氏名と連絡先が揃った個人情報なので、置き場所を1か所に決め、ファイルにパスワードをかけ、辞めたスタッフのアクセスを消すところまでを決めておきます。自宅作業のためにコピーを持ち帰る運用は、漏れたときに経路を追えません。備考欄には、お客さまから開示を求められてもそのまま見せられる内容だけを書きます。

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