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会員カードの自作|プラスチックにするかの見極めと費用
2026年9月30日・Rizaflow編集部
会員カードを自作しようとして、プラスチックにするか紙にするかで止まる人が多いです。見た目はプラスチックのほうが良く、水にも強い。ただし、少ない枚数だと1枚あたりの単価が跳ね上がり、手元で作ると位置がずれます。先に結論を書くと、必要な枚数が50枚を下回るなら自作キット、200枚から数百枚なら薄い素材で外注、財布に入れて何年も持ち歩いてほしいなら厚い素材で外注、という分かれ方になります。この記事では、その見極めに必要な数字と、自作したときにつまずく場所を順に並べます。
会員カードをプラスチックにする意味はどこにあるか
紙でもよいものをプラスチックにする理由は、装飾ではなく耐久です。印刷を扱っている会社の説明でも、その利点が具体的に挙げられています。
耐水性があり、薄型で財布にも収納しやすいプラスチックカードです。油性マジックやボールペン、鉛筆での筆記が可能ですので会員証やメンバーズカード、ポイントカード等に最適です。標準で四隅半径3mm角丸加工付き。 出典: graphic.jp
ここから読み取れる利点は3つです。水に濡れても崩れないこと、財布の中で折れ曲がらないこと、そして表面に手書きできることです。3つめは会員カードで効きます。番号や有効期限、スタンプの代わりの押印を後から書き加えられるため、印刷し直さずに使い続けられます。角を丸める加工が標準で付いているのも、財布の中で角が傷む問題への対処です。
逆に、プラスチックにしなくてよい場合もはっきりしています。渡してから数か月で役目が終わるもの、来店のたびに新しいものに差し替えるもの、店の中だけで使って客が持ち帰らないもの。この3つは紙で足ります。名刺と同じ規格で刷れば、紙のカードは通販の印刷で100部499円(税込)といった水準から手に入ります。プラスチックにすると、同じ枚数で桁が1つ上がります。
会員カードを配り始める時期も、作る前に決めておく項目です。既存の客に一斉に渡す場合、来店の周期が2か月の店なら、全員の手元に行き渡るまで2か月以上かかります。その間、持っている人と持っていない人が混ざるため、特典の扱いを聞かれます。配り始める日と、全員に行き渡ったと見なす日の2つを決めて、それまでの扱いをスタッフに伝えておいてください。新しく来た人に渡すだけの形にするなら、既存の客から「自分はもらえないのか」と聞かれる場面が出ます。
判断の順番は、素材から入らないことです。何年持ち歩いてほしいか、何枚必要か、番号を入れるか。この3つを決めてから素材を選ぶと迷いません。素材から決めると、必要のない厚みに費用を払うことになります。
会員カードを自作する方法は3つある
自作と言っても、どこまでを自分でやるかで3つに分かれます。かかる費用と仕上がりが大きく違います。
第1の方法は、市販のキットを買って、手元のプリンターで印刷する道です。白無地のカードと、そこに貼るラベルがセットになった製品が売られています。1枚から作れて、当日できます。仕上がりは、貼り合わせの精度に左右されます。
第2の方法は、図柄のデータだけを自分で作り、印刷を外に出す道です。素材と厚みを選べて、番号やバーコードを1枚ずつ変える印刷もできます。最小の注文枚数が決まっているため、少ない枚数では単価が合いません。
第3の方法は、紙で作って自分でラミネート加工する道です。名刺の規格で紙に刷り、市販のラミネートフィルムで挟みます。水には強くなりますが、厚みが出て財布に入れづらくなり、角が鋭くなります。会員カードとしては中途半端な仕上がりになるため、短期の用途に限られます。
この3つのうち、会員カードとして選ばれるのは第1と第2です。分かれ目は枚数です。50枚を下回るなら第1、200枚を超えるなら第2が費用の面で有利になります。50枚から200枚の間は、1枚から作れる外注の形を探すか、キットを複数買うかの比較になります。
もう1つ、手元で作る道と外注の道を比べるときに見落とされる費用があります。手元で作る場合、材料費のほかに人の時間がかかります。1枚あたり3分で作れたとしても、50枚で2時間半です。スタッフの時給に換算すると、外注の単価を上回る場合があります。少ない枚数なら時間のほうが安く済みますが、枚数が増えた時点で逆転します。材料費だけで比べると、この逆転に気づけません。
もう1つの分かれ目は、番号を1枚ずつ変える必要があるかです。手元のプリンターでも差し込みの機能を使えば番号を変えられますが、バーコードを入れて機械で読み取る形にするなら、対応している外注を選ぶ必要があります。
自作キットで作る方法と、必要な道具
キットで作る場合、必要なものと手順は公開されています。
エーワンのIDカード作成キット(品番29531)の内容は、カード10枚とラベル5シートです。カードの素材は再生PET100%、厚みは0.6mm、サイズは86mm×54mmで、仕上がりはキャッシュカードと同じ大きさの角丸長方形になります。必要な道具は、インクジェットプリンターと、無料の作成ソフト「ラベル屋さん」(ウェブ版とダウンロード版があります)です。保護フィルムは別売りとされています。
作成ソフトは無料で、エーワン製品1,000種類以上のラベルシールやカード用紙に文字や画像を配置して編集できると案内されています。差し込みの機能を使えば、顔写真を含んだ差し込み印刷ができるとされています。会員カードで番号や氏名を1枚ずつ変えたい場合は、この機能を使います。
手順は4つです。第1に、作成ソフトでカードの品番を選び、図柄を作ります。第2に、ラベルシートに印刷します。第3に、印刷したラベルを白無地のカードに貼ります。第4に、保護フィルムを貼って仕上げます。
ここで注意が要るのは第3の工程です。キットの説明でも、カードと印刷用ラベルが同じ大きさのため、ぴったり合わせるには少し練習が必要だと指摘されています。同じ大きさのものを重ねる作業は、0.5mmずれると縁に白い線が出ます。最初の2枚か3枚は失敗する前提で数を見込んでおいてください。
この形が向く場面も、はっきり書かれています。
少人数のスタッフなので必要なIDカードは数枚で良い。かつ、プラスチックカード製は予算オーバーと感じている小規模事業者に、本キットでの自作は最適です。 出典: buzzcard.jp
必要な枚数が数枚から10枚台なら、この道がいちばん速く、安く済みます。会員カードとしては枚数が足りないことが多いので、スタッフの証明用と、会員が数十人までの小さな店に向く形です。
外注する場合の枚数と単価を素材別に見る
外注に出す場合、素材と厚みで単価が桁で変わります。2026年9月時点の公開されている価格を並べます。
プラスチックカードの印刷を扱っているメガプリントの注文ページでは、素材ごとに最小の注文枚数と価格が示されています。PVCカードは86mm×54mmで厚さ0.78mm、最小の注文が250枚で、250枚27,100円から、500枚28,000円、1,000枚34,700円です。1枚あたりに直すと、250枚で約108円、1,000枚で約35円になります。PETカードは同じ大きさで厚さ0.19mmから0.2mm、最小の注文が200枚で、200枚3,240円から、400枚7,050円、1,000枚15,500円です。1枚あたりは200枚で約16円、1,000枚で約16円です。デジタルPETカードは厚さ0.2mmから0.25mmで、最小の注文が50枚、50枚2,300円からとされています。UV印刷のIDカードは厚さ0.76mmで1枚から製作でき、1枚あたり336円からです。なお、このページには税の区分の記載が見当たりませんでした。
グラフィックのプラスチックカードは、86mm×54mmのPETで厚さ0.25mm、標準で四隅半径3mmの角丸加工が付いています。価格はナンバリング無しのオフセット印刷で1枚あたり16円から(税込)とされ、この単価は5,000枚を注文したときのものです。可変のナンバリングを付ける場合はオンデマンド印刷になり、別途の料金と案内されています。納期は1日から8日で、8日の納期は5,000枚を注文したときの目安です。
この数字から読み取れることは3つあります。1つめは、厚いカードは薄いカードの5倍から7倍の単価になることです。PVCの0.78mmとPETの0.2mmでは、250枚の時点で1枚108円と16円の差が出ます。2つめは、PVCは最小の注文枚数を満たすと固定費に近い形になることです。250枚27,100円と500枚28,000円の差は900円しかないため、250枚を頼むくらいなら500枚頼んだほうが1枚あたりは半分近くになります。3つめは、薄いPETは枚数を増やしても単価がほとんど下がらないことです。200枚と1,000枚で1枚あたりが同じ水準なので、必要な枚数だけ頼めます。
金額は契約の条件や加工の内容で変わります。注文の前に必ず自分で公式のページを確認してください。
カードの表と裏に載せる項目を決める
素材と枚数が決まっても、何を印刷するかで迷います。載せる項目は7つに絞れます。
表面に載せるのは4つです。店名、会員という表示、会員の番号を書き込む欄、そして図柄です。店名は略さずに正式な表記で入れます。看板と違う表記にすると、検索したときに別の店だと思われます。会員という表示は「メンバーズカード」「会員証」「ポイントカード」のどれかにそろえます。同じ店で2つの呼び方が混ざると、特典の説明のときに食い違います。
裏面に載せるのは3つです。使い方の条件、問い合わせ先、そして書き込む余白です。使い方の条件には、有効期限の扱い、再発行できるかどうか、他の割引と重ねられるかを入れます。この3つを裏面に印刷しておくと、会計のたびの説明が消えます。
逆に、印刷しないほうがよい項目もあります。営業時間、定休日、料金、特典の具体的な中身です。どれも変わります。変わった時点で、手元の在庫が全部使えなくなります。営業時間を知らせたいなら、店名で検索したときに出る情報の側で直せる形にしておくほうが確実です。
電話番号については判断が分かれます。番号が変わる見込みがないなら入れてよく、移転や回線の変更を考えているなら入れないほうがよいです。入れない場合は、問い合わせ先として店名だけを書き、詳しい連絡先は検索で見てもらう形にします。
もう1つ決めておくのが、会員の番号を印刷するか手書きにするかです。印刷は見た目がそろいますが、追加で刷るときに前回の続きから始める必要があります。手書きは自由が効きますが、読み違いが起きます。4桁の枠を印刷しておいて中を手書きにする形が、両方の欠点を小さくします。
自作で失敗しやすい5つの点
手元で作る場合も、データを作って外注する場合も、つまずく場所は共通しています。
第1の失敗は、塗り足しを付けずにデータを作ることです。印刷の後に外周を切り落とすため、仕上がりの線までしか色を敷いていないと、縁に白い筋が出ます。外注に出す場合は、指定された塗り足しの幅を必ず確認します。手元でラベルを貼る場合も、同じ大きさのものを重ねる工程で同じ現象が起きます。
第2の失敗は、文字を縁に近づけすぎることです。仕上がりの線から3mm以内に文字を配置すると、切り落としの誤差で欠けます。角丸の加工がある場合は、角から5mm以上離します。店名や電話番号を縁いっぱいに配置した図柄は、届いたときにいちばん後悔します。
第3の失敗は、厚みを実際に持たずに決めることです。0.2mmと0.76mmは、数字では0.5mmの差ですが、持ったときの印象が別物です。0.2mmは紙のような感触で、財布の中で他のカードに埋もれます。0.76mmは銀行のカードと同じ感触で、単独で扱えます。会員カードとして渡すなら、取り寄せられる見本を先に触ってから決めてください。
第4の失敗は、枚数を多く見積もることです。会員が100人の店が1,000枚を刷ると、残りの900枚は条件が変わった時点でごみになります。会員カードに印刷する内容のうち、電話番号、営業時間、特典の条件は変わります。半年から1年で使い切る枚数から始めるのが安全です。
第5の失敗は、番号の付け方を決めずに刷ることです。通し番号を印刷してもらったのに、どこから始めてどこまで使うかを決めていないと、追加で刷るときに重複します。1番から始める、桁を4桁で固定する、途中で規則を変えない。この3つを最初に決めてください。
仕上がりを上げるコツ
同じ素材、同じ単価でも、仕上がりの印象は変わります。効くコツを4つ挙げます。
第1のコツは、白を背景にしないことです。プラスチックの白は、紙の白より青みが出ます。白を広く使った図柄は、印刷の白と素材の白の差が目立ちます。色を敷いた図柄のほうが、安く見えにくくなります。
第2のコツは、写真を使わないことです。0.2mmの薄い素材にオンデマンドの印刷で写真を載せると、階調が潰れます。線と面と文字で構成した図柄のほうが、同じ費用で仕上がりが良くなります。写真を入れたいなら、厚い素材でオフセット印刷が選べる枚数を用意します。
第3のコツは、裏面に書ける余白を残すことです。表面が印刷済みでも、裏面に白か薄い色の面を残しておくと、油性のペンで有効期限や来店の日付を書き加えられます。この余白があるだけで、カードの使える期間が延びます。
第4のコツは、角丸の有無をそろえることです。角丸の加工が付いている製品と付いていない製品を混ぜると、同じ店のカードなのに2種類あるように見えます。追加で刷るときに前回と同じ加工を選べるよう、注文の内容を記録に残しておきます。
第5のコツは、大きさの規格から外れないことです。印刷を受ける側が示している大きさは86mm×54mm前後で、キャッシュカードやポイントカードと同じ枠に収まります。目立たせたいからと大きくすると、財布のカード入れに入らず、そのまま引き出しにしまわれます。小さくすると、他のカードの間に埋もれて見つけられません。規格どおりの大きさにしておくことが、持ち歩いてもらういちばん確実な方法です。
この5つは、費用を増やさずに効きます。逆に、費用を増やしても効きにくいのは、特殊な加工です。透明の部分を作る、金色を載せる、表面をつや消しにする。どれも単価を上げますが、会員カードとして渡したときの効き目は、余白と書きやすさのほうが大きいです。
枚数と用途から、おすすめの道を決める
ここまでの数字を、状況ごとの判断に落とします。
必要な枚数が10枚台で、スタッフの証明や当日すぐ必要な場合は、キットでの自作がおすすめです。1枚から作れて、外注の最小の注文枚数に縛られません。ぴったり貼るのに練習が要る点だけ見込んでおきます。
必要な枚数が50枚前後で、会員に渡すものなら、少ない枚数から受けている外注がおすすめです。デジタルPETカードのように50枚2,300円からの形があり、キットを5箱買うより安く、仕上がりもそろいます。
必要な枚数が200枚から500枚で、会員に長く持ち歩いてほしいなら、薄いPETか厚いPVCの選択になります。1年から2年で作り直す前提なら薄いPET、3年以上使ってほしいなら厚いPVCです。PVCは250枚と500枚で金額の差が小さいため、500枚まで刷ってしまうほうが1枚あたりが下がります。
必要な枚数が1,000枚を超え、写真や細かい階調を入れたいなら、オフセット印刷が選べる枚数です。1枚あたりが16円前後まで下がり、紙のカードに近い単価になります。ただし、この枚数を刷る前に、印刷する内容が今後2年変わらないかを確かめてください。電話番号や営業時間を入れていると、変わった時点で全部が使えなくなります。
判断のポイントは、単価ではなく使い切れるかどうかです。1枚16円で1,000枚刷って300枚使うより、1枚108円で250枚刷って全部使うほうが、払う総額は少なくなります。
発注してから届くまでの流れと、確認する点
外注に出す場合の流れは、どこに頼んでも大きくは変わりません。5つの段に分かれます。
第1に、仕様を決めます。素材、厚さ、大きさ、枚数、角丸の加工、片面か両面か、番号を1枚ずつ変えるか。この7つを先に紙に書いてから見積もりを取ります。書かずに問い合わせると、条件が違う見積もりが並んで比べられません。
第2に、データを作ります。印刷を受ける側が用意している型紙に合わせて作る形が多く、自分でデザインする道と、デザインの編集を依頼する道の2つが用意されている場合があります。自分で作る場合は、塗り足しの幅と、文字を縁からどれだけ離すかの指定を必ず読みます。読まずに入稿すると、差し戻されて納期が延びます。
第3に、入稿して確認の連絡を待ちます。ここで色の刷り上がりの見本を確認できるかどうかを聞いておきます。画面の色と刷り上がりは必ず違います。会員カードは店の色を載せることが多いため、色の指定を番号で伝えられるかも確認しておくと安心です。
第4に、印刷と加工が進みます。納期は枚数と印刷の方式で変わります。グラフィックのプラスチックカードの案内では納期が1日から8日とされ、8日の納期は5,000枚を注文したときの目安です。少ない枚数なら数日で届く一方、枚数が増えると加工の工程が増えて日数が延びます。配り始める日が決まっているなら、そこから2週間前に発注するのが安全です。
第5に、届いたら全数ではなく、抜き取りで確認します。見るのは4点です。色が見本と合っているか、文字が欠けていないか、角丸の加工がそろっているか、番号が飛んでいないか。番号を1枚ずつ変えて刷った場合は、最初と最後と真ん中の3枚を見て、抜けがないかを確かめます。問題があった場合の申し出には期限があるため、届いた日に確認まで済ませてください。
注意したいのは、追加で刷るときのために注文の内容を残しておくことです。素材、厚さ、加工、色の指定、番号の続き。この5つを記録に残していないと、半年後に同じものが作れません。前回と少し違うカードが混ざると、店の印象が散ります。
カードに番号を入れるかどうかで、後の運用が変わる
会員カードに番号を入れるかどうかは、印刷の話に見えて、運用の話です。
番号を入れない場合、カードは「うちの会員である」という印でしかありません。誰が何回来たかは分からないので、特典の条件は「持っている人に一律」になります。作るのは簡単で、追加で刷るのも簡単です。
番号を入れる場合、来店の記録と結び付けられます。会計のときに番号を聞いて記録すれば、来店の回数や前回の内容が分かります。ただし、番号を手で入力する運用は打ち間違いが起きます。桁を4桁に固定して、読み上げやすい並びにしておくと間違いが減ります。
バーコードを入れて機械で読み取る形にすると、打ち間違いは消えます。ここは素材の選択に直結します。バーコードの印刷に対応しているかどうかは素材によって分かれ、PVCカードは可変のバーコード印刷に対応している一方、薄いPETカードは対応していないと案内されています。読み取る形にしたいなら、素材を選ぶ段階で決めておく必要があります。
PVCカードのプラスチックカード印刷なら可変バーコード印刷が可能なので、バーコードで管理する会員メンバーズカード製作が行えます。対応するバーコードも定番のJAN-13・JAN-8の定番からCODE-128など対応できますので様々なシステムに合わせたバーコード印刷が格安で製作が行えます。 出典: megaprint.jp
バーコードを入れる場合、読み取る機械と、番号を受け取る先が必要になります。読み取ったあとに何も繋がっていなければ、番号を手で入力するのと同じです。カードを刷る前に、読み取った番号をどこへ渡すのかを決めてください。ここを決めずにバーコード付きで刷ると、印刷代だけ上がって運用は何も変わりません。
カードを作る前に、会員の記録をどこに残すか決める
会員カードの本体は、カードではなく会員の記録です。カードは記録を引き当てるための鍵で、鍵だけ立派に作っても、開ける先が無ければ意味がありません。
記録を残す場所は3つに分かれます。紙の台帳、表計算ソフトのファイル、そして予約や顧客を扱う仕組みです。紙の台帳は安く始められますが、番号から探すのに時間がかかり、複数のスタッフが同時に見られません。表計算ソフトは検索ができる代わりに、同時に書き込むと上書きが起きます。予約や顧客を扱う仕組みは、来店の記録が自動で積み上がり、番号を聞かなくても名前で引き当てられます。
順番として正しいのは、記録を残す場所を先に決めて、そこで使う番号の形に合わせてカードを刷ることです。逆にすると、カードの番号と記録の側の番号が食い違います。桁数が違う、途中から採番の規則が変わった、同じ番号が2人にある。この3つは、カードを先に刷った店で起きます。
記録の側が予約と繋がっていると、カードの役目はさらに小さくなります。予約のときに名前が分かっていれば、来店の回数は自動で数えられます。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている形にしておけば、カードを忘れた人にも特典を渡せます。できることには、予約の受付から顧客の管理、来店後の連絡までをどう繋げるかが並んでいます。
美容室、ネイル、整体、教室のように会員カードを配る業態は、通う周期と番号の使い方が業種ごとに違います。業種ごとの使い方で近い形を見てから、カードに何を印刷するかを決めると外しません。費用の見当をつけたい場合は料金に月の予約件数とスタッフ数で分かれる料金表があり、他の仕組みと軸をそろえて比べたい場合は他社との比較に判断の基準が並んでいます。実際の画面で会員の記録がどう見えるかはデモを見るからログインなしで確認でき、残った疑問はよくある質問にまとまっています。
最後に、作る順番をもう一度並べます。何年持ち歩いてほしいかを決める、必要な枚数を半年から1年で使い切る量で見積もる、記録を残す場所と番号の形を決める、そのうえで素材と厚みを選ぶ。この順番なら、届いたカードを捨てることになりません。素材から入って最後に運用を考えると、刷り直しが1回増えます。
Q1. 会員カードを自作するのに、プラスチックと紙のどちらがよいですか?
客が財布に入れて何年も持ち歩くものはプラスチックです。耐水性があり、折れ曲がらず、表面に油性のペンで書き加えられます。渡してから数か月で役目が終わるもの、来店のたびに差し替えるものは紙で足ります。名刺と同じ規格なら紙は100部499円(税込)といった水準から刷れますが、プラスチックにすると同じ枚数で桁が1つ上がります。
Q2. 自作キットで作るには何が必要ですか?
エーワンのIDカード作成キット(品番29531)の場合、内容はカード10枚(再生PET100%、厚み0.6mm、86mm×54mm)とラベル5シートです。用意する道具はインクジェットプリンターと、無料の作成ソフト「ラベル屋さん」で、保護フィルムは別売りです。カードとラベルが同じ大きさのため、ぴったり貼るには練習が必要と案内されています。最初の数枚は失敗する前提で見込んでください。
Q3. 外注すると1枚いくらになりますか?
2026年9月時点の公開されている価格では、厚さ0.78mmのPVCカードは最小250枚で27,100円から、500枚28,000円、1,000枚34,700円です。厚さ0.19mmから0.2mmのPETカードは最小200枚で3,240円から、1,000枚15,500円です。50枚から受けているデジタルPETカードは50枚2,300円からで、1枚から作れるUV印刷のIDカードは1枚336円からです。金額は加工の内容で変わるため、注文の前に公式のページで確認してください。
Q4. 会員カードに番号やバーコードを入れるべきですか?
来店の回数や前回の内容を記録と結び付けたいなら入れます。ただし、読み取った番号を渡す先を先に決めてください。決めずに刷ると印刷代だけ上がります。バーコードで読み取る形にするなら素材の選択に影響し、PVCカードは可変のバーコード印刷に対応する一方、薄いPETカードは対応していないと案内されています。番号は桁を4桁で固定し、途中で規則を変えないようにします。