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英会話教室で電話を減らす|残す電話と外す電話を分けて決める
2026年9月17日・Rizaflow編集部

英会話教室で電話を減らしたいという相談が出るとき、たいてい目的が2つ混ざっています。ひとつはレッスン中に鳴る音そのものを止めたいという話で、もうひとつは受付に立つ人の作業時間を削りたいという話です。この2つは対策が違います。音を止めるだけなら受付時間を絞れば済みますが、作業時間は減りません。ここでは、かかってくる電話を用件ごとに6つに分け、外せるものと残すべきものを線引きしたうえで、1本ずつ受け口を移していく手順を扱います。全部をネットに寄せるのが正解ではない、という前提から始めます。
まず、鳴っている電話の中身を1週間だけ数える
電話を減らす作業は、何の電話が何本かかっているかを知らないまま始められません。1週間、受付の机にメモ用紙を1枚置いて、電話を取るたびに用件を正の字で付けていきます。分類は次の6つで足ります。
・当日または前日の欠席の連絡 ・振替の申し込みと、空いている枠の確認 ・体験レッスンや入会に関する問い合わせ ・料金、レベル分け、講師の構成についての質問 ・在籍生から講師への伝言、忘れ物、教材の取り置き ・営業電話とその他
1週間集めるだけで、ほとんどの教室で分布が見えます。よく出てくる形は、上から2つ、つまり欠席の連絡と振替の空き確認だけで全体の6割を超える、という状態です。教室の意識は3つ目の新規の問い合わせに向いているのに、実際に受話器を取っている回数は在籍生の日程調整で占められています。
数えるときに、通話時間も一緒にメモしてください。用件によって所要時間がまるで違います。欠席の連絡は30秒で終わりますが、料金とレベル分けの質問は10分を超えることがあります。本数が多い用件と、時間を食う用件は一致しません。本数だけを見て対策を打つと、時間の問題が残ります。
もうひとつ記録してほしいのが、かかってきた時刻です。教室の時間割と重ねると、鳴っている時刻が偏っていることが分かります。夕方のクラスが始まる直前の30分と、最終クラスが終わる直前の時間帯に山ができる教室が多く見られます。前者は当日の欠席、後者は翌日以降の相談です。時刻の偏りが分かると、受付の人を置く時間帯を決められます。
減らせる電話と、減らしてはいけない電話を先に分ける
用件を数えたら、次は線引きです。英会話教室では、電話を全部消すのが正解にならない理由があります。入会に関わるやり取りが、法律上の手続きを伴う契約の入口だからです。特定商取引法は、語学教室のような特定継続的役務について、契約前の書面の交付を事業者に義務づけています。
役務提供事業者又は販売業者は、特定継続的役務の提供を受けようとする者又は特定継続的役務の提供を受ける権利を購入しようとする者と特定継続的役務提供契約又は特定権利販売契約を締結しようとするときは、当該特定継続的役務提供等契約を締結するまでに、主務省令で定めるところにより、当該特定継続的役務提供等契約の概要について記載した書面をその者に交付しなければならない。 出典: laws.e-gov.go.jp
書面を渡す義務がある以上、入会の話は必ずどこかで人が説明する場面を通ります。契約の期間、支払う金額、途中でやめたときの扱い。これらを一方的に画面へ表示して終わりにできる性質のものではありません。電話は、この説明の前段として働きます。声で一度話しているかどうかで、体験レッスンに来る確率も、来たあとに入会を決める確率も変わります。
・欠席の連絡、空き枠の確認、教材の取り置きは、機械に渡せる ・料金とレベル分けの質問は、内容によって分かれる ・入会に関わる説明は、人が話す価値が残る用件
料金とレベル分けの質問が分かれるというのは、質問の中身に2種類あるからです。月謝がいくらか、というのはサイトに書けば済みます。自分の子どもが小学2年生でアルファベットが読める段階だが、どのクラスに入るのが適切か、という質問は、事実の照会ではなく判断の相談です。前者はサイトで消せますが、後者は消せません。というより、消すと入会の機会を捨てます。
ここを取り違えて「電話番号をサイトから外す」という手を打つ教室がありますが、それは在籍生の欠席連絡を減らさずに、新規の相談だけを遠ざける結果になります。外す順番は、件数が多くて機械に渡せるものからです。
当日の欠席連絡を電話から外すのが、いちばん効く
用件の分布を見ると、最初に手をつけるべきは当日と前日の欠席の連絡です。本数が多く、所要時間が短く、判断が要らないという3つの条件が揃っているからです。
受け口の作り方は難しくありません。専用のフォームを1枚用意して、受講者の名前、レッスンの日時、欠席の理由、振替を希望するかどうかの4項目だけを聞きます。項目を増やすと入力されなくなります。理由の欄は自由記入にして、必須にはしないでください。体調の詳細を書かせる形にすると、書くのが面倒で電話に戻ります。
次に、締め切りの時刻を決めます。レッスン開始の何時間前までに連絡すれば振替の対象になるのか、という線です。この線を決めていない教室では、開始5分前の連絡と前日の連絡が同じ扱いになり、直前の連絡が増えます。講師の出勤が確定する時刻から逆算して決めるのが筋です。
・項目は4つまで。増やすと電話に戻る ・締め切りの時刻を決め、フォームの画面にも書く ・締め切りを過ぎた連絡の扱いを、あらかじめ文章にしておく
移行の進め方にはコツがあります。いきなり「欠席は電話では受け付けません」と告知しないでください。在籍が長い生徒ほど電話の習慣が身についていて、拒まれた記憶だけが残ります。当面は電話も受けたうえで、受付側がその場でフォームに代わりに入力する形にします。そのうえで、レッスンのたびに配るお知らせと教室の掲示、それに毎月の請求の案内に、新しい受け口を書き続けます。3か月ほど並走させると、電話での欠席連絡は自然に減ります。
フォームから受けた欠席が、その場で予約の台帳に反映される形になっているかどうかも確認してください。フォームの内容がメールで届くだけだと、受付が読んで台帳に書き写す作業が残ります。電話を取る手間が、メールを読んで転記する手間に置き換わるだけで、作業時間は減りません。
振替の空き確認は、空き枠を見せた瞬間に消える
2番目に多いのが、振替をしたい生徒からの空き確認です。「来週の水曜、18時からのクラスは空いていますか」という問い合わせが、1日に何度も入ります。
この電話は、対策が単純です。空いている枠を生徒が自分で見られるようにすれば消えます。ただし、英会話教室の場合は「空いているかどうか」の判定が席の数だけでは決まりません。クラスのレベルが合っているか、担当できる講師がその時間にいるか、定員に達していないか。この3つを満たして初めて振替先として成立します。
・レベルが合っているクラスだけを候補として出す ・担当できる講師がいる時間だけを空きとして出す ・定員に余裕がある枠だけを出す
この3つの条件を掛けずに空き枠を出すと、生徒が申し込んだ後に「そのクラスはレベルが違います」と断る羽目になります。断られた生徒は次から電話で確認するようになり、元に戻ります。空き枠を見せる仕組みを入れるときは、条件を絞って出せるかどうかを先に確かめてください。どの条件を枠に持たせられるかはできることに整理されています。
条件を満たす枠が少ない教室では、別の設計もあります。空き枠を見せるかわりに、振替の希望日時を3つ書いてもらうフォームを置く方法です。教室側が候補の中から成立するものを選んで返します。往復は1回で済み、電話のように相手を待たせません。クラス数が少なく、条件が複雑な教室ではこちらのほうが現実的です。
振替の残り回数を生徒が自分で見られるようにしておくのも効きます。「あと何回振り替えられますか」という問い合わせが、それだけで消えます。残数の管理を受付の手書きの表でやっている教室では、この質問に答えるだけで表を探す時間が発生しています。
レッスン中に鳴らさないための、時間帯の組み方
用件を移しても、残る電話はあります。次は鳴る時刻の設計です。
英会話教室の1日は、時間割によってはっきり区切られています。レッスンの開始時刻と終了時刻が決まっていて、その間に5分から10分の入れ替えの時間があります。この構造は、電話を受ける時間帯を決めるうえで有利に働きます。美容室のように施術時間がお客ごとに伸び縮みする業態と違い、いつ手が空くかが前日から分かっているからです。
やり方は、電話を受け付ける時間帯を時間割の隙間に合わせて公表することです。たとえば平日は13時から16時、レッスンが立て込む夕方以降は受け付けない、と決めます。受け付けない時間帯は留守番電話に切り替えて、そこに残された用件を入れ替えの時間にまとめて処理します。
・電話を受ける時間帯を、時間割の隙間に合わせて公表する ・受け付けない時間帯は留守番電話に切り替える ・留守番電話の文面に、欠席の受け口のURLを口頭で入れておく
留守番電話の文面は、そのまま案内として使えます。「ただいまレッスン中です。当日の欠席のご連絡は、教室のサイトの欠席フォームからお願いします。それ以外のご用件は、お名前とお電話番号をお話しください。16時以降に折り返します」という形にすると、欠席の連絡は留守電に残らなくなります。留守電に残すのが面倒な人ほど、フォームに移ってくれます。
受け付ける時間帯を公表することへの抵抗は、機会を逃すのではないかという不安から来ます。実際には、公表されていれば人はその時間にかけ直します。困るのは、公表されていないのに出ないときです。かけた側は「潰れたのかもしれない」と受け取ります。
自動音声の分岐を置くなら、1段まで
通話量が多い教室では、自動音声で用件を振り分ける仕組みを検討することがあります。番号を押させて用件ごとに転送する形です。
結論から言うと、置くなら分岐は1段までにしてください。2段以上にすると、目的の窓口にたどり着く前に切られます。英会話教室にかけてくる人の用件は6種類しかないので、実際には分岐すら要らないことが多く、案内の音声を流すだけで足ります。
有効なのは、分岐ではなく最初の10秒の案内です。「当日の欠席のご連絡は、サイトの欠席フォームが確実です」という一文を最初に流すだけで、欠席の電話の一定数がその場で切れてフォームへ移ります。押させる操作を増やさずに、行き先だけを示す形です。
・分岐は1段まで。2段以上は切られる ・最初の10秒に、欠席の受け口を口頭で案内する ・保護者からの電話が多い教室は、子どもの名前を最初に聞く設計にする
最後の点は英会話教室に特有です。保護者からの電話は、名乗る名前と受講者の名前が違います。受付が「どちらの生徒さんでしょうか」と聞き返す往復が毎回発生します。案内の音声で「お子さまのお名前をお伝えください」と先に頼んでおくと、この往復が消えます。
折り返しの運用を決めないと、電話は減らずに遅れる
受け付ける時間帯を絞ると、折り返しの電話が発生します。ここの運用を決めていないと、電話の総数は減らないまま、返事だけが遅くなります。
決めるのは3つです。誰が折り返すか、いつまでに折り返すか、折り返す前に何を見るか。
誰が折り返すかは、用件によって分けます。欠席と振替は受付が折り返します。入会に関わる相談は、説明できる人が折り返します。受付の人が入会の相談に折り返して、答えられずに「担当から改めて連絡します」と伝えると、1件の用件で3回の通話が発生します。
いつまでに折り返すかは、時刻で決めます。「なるべく早く」は運用になりません。午前中に入った用件はその日の16時までに、夕方に入った用件は翌営業日の午前中までに、という形で書き出します。
折り返す前に何を見るかは、見落とされやすい点です。留守番電話に残された名前だけを持って折り返すと、在籍生なのか新規なのかが分からないまま話し始めることになります。折り返す前に予約の台帳で名前を引いて、在籍しているか、直近のレッスンはいつか、振替の残数はいくつかを確認しておくと、通話が半分の長さで終わります。台帳を開くのに時間がかかる仕組みだと、この確認が省かれます。
・折り返す人を用件で分ける ・折り返しの期限を時刻で決める ・折り返す前に台帳で相手の状況を引く
この3つを紙に書いて受付の机に貼っておくだけで、通話の総時間はかなり削れます。
講師への伝言と教材の取り置きは、レッスンの前後に回す
用件の分類の5番目に挙げた、講師への伝言や忘れ物、教材の取り置きの電話も、まとまった本数になります。この種の電話は内容が短いぶん軽く見られがちですが、受付から講師へ伝える二次の作業が付いてくるため、実際の負荷は通話時間の何倍かになります。
・伝言を受けた受付が、講師の出勤日まで覚えておく必要がある ・忘れ物の照会は、受付が物置を探す時間が発生する ・教材の取り置きは、在庫の確認と次の来校日の確認が要る
このうち伝言は、そもそも受付を経由させない形にするのが早道です。多くの用件は「宿題の範囲を確認したい」「前回のレッスンで聞き逃した表現をもう一度教わりたい」といった、講師本人に直接聞けば終わる内容です。レッスンの前後5分を質問の時間として公表しておくと、電話での伝言は目に見えて減ります。伝言を受付が預かる形は、受付と講師の両方の時間を使い、しかも伝わり方が劣化します。
忘れ物は、写真を撮って保管するだけで照会が減ります。教室の掲示板やお知らせの中に、預かっている忘れ物の一覧を出しておく形です。名前が書いていない水筒やテキストは、写真1枚で持ち主が分かります。
教材の取り置きは、次の来校日が分かっていれば電話が要りません。予約の台帳から次のレッスン日が見える状態にしておけば、「その日にお渡しします」で確定します。台帳を開くのに手間がかかると、この確認のために折り返すことになります。
営業の電話を、新規の問い合わせと切り分ける
英会話教室には営業の電話が一定数かかってきます。教材の売り込み、広告の掲載、人材の紹介、光熱費の切り替え。受付にとって厄介なのは、鳴った時点では新規の問い合わせと区別がつかないことです。区別できないので全部出ることになり、レッスン中に鳴る音を止められません。
対策は2つあります。ひとつは、新規の問い合わせを可能な限りフォームへ寄せることです。新規がフォームに集まれば、残った電話のうち知らない番号は営業である確率が高くなります。判断が付く状態になって初めて、出ない選択ができます。
もうひとつは、番号ごとに扱いを変えられる形にしておくことです。在籍生の連絡先が台帳に入っていて、着信時に名前が出るなら、知っている相手かどうかが鳴っている最中に分かります。受付が出るかどうかの判断を1秒でできれば、レッスン中の対応も変わります。
・新規をフォームへ寄せると、残った電話の性質が読める ・在籍生の番号が台帳にあれば、着信時に相手が分かる ・営業への断り方を1文に決めて、受付全員が同じ文で返す
3つ目は地味ですが効きます。断り方を決めていない教室では、受付の人が相手の話を最後まで聞いてしまい、1本あたり3分から5分取られます。「お取引の新規のご提案は、お手数ですが教室のサイトのお問い合わせフォームからお願いしております」という一文を決めて紙に貼っておくだけで、平均の通話時間が縮みます。
教室からかける電話も、減らす対象に入れる
電話を減らす話は、かかってくる側だけで語られがちです。英会話教室では、教室から生徒へかける電話も相当な本数になります。ここを忘れると、受付の時間は空きません。
教室からかける用件は、おおむね次の3つです。
・講師の急な休みによる、担当の変更や休講の連絡 ・台風や大雪、設備の不具合による臨時の休講の連絡 ・振替の候補日を提示する連絡と、空き枠が出たことの案内
このうち最初の2つは、時間との勝負になります。夕方のクラスの講師が当日の昼に休むと決まった場合、そのクラスの受講者全員に開講の3時間前までに伝えなければなりません。子どものクラスなら保護者の勤務時間中で、電話に出られないことも多くあります。1人ずつかけて、出なければ折り返しを待ち、また掛け直す。この作業だけで受付が半日潰れます。
クラス単位で一斉に連絡を送れる形にしておくと、この作業が数分で終わります。送る先はクラスに紐づいた受講者の連絡先で、届いたかどうかも残ります。電話で伝えた場合、誰に伝わって誰に伝わっていないかを紙に書いて追うことになり、抜けが出ます。抜けた家庭が教室に来てしまうと、信頼の問題に直結します。
3つ目の振替の候補の提示も、電話でやると往復が伸びます。候補を3つ挙げて、生徒が選んで返す形にすれば、通話は不要です。空き枠が出たことの案内も、待っている人の一覧を持っていれば一度に流せます。順番待ちを紙で管理していると、空きが出るたびに上から順に電話をかけることになります。
電話が減ったかどうかを、何で測るか
施策を打った後に「減った気がする」で終わらせると、次の一手が決まりません。測る指標を3つだけ決めておきます。
1つ目は本数です。用件の分類ごとに、月に何本かかってきたかを数えます。最初に数えた1週間の分布と比べて、どの用件が減ったかを見ます。総数だけを見ると、欠席の電話が減って営業の電話が増えただけ、という変化を見落とします。
2つ目は通話の合計時間です。本数が減っても、1本あたりが長くなっていれば受付の時間は空きません。特に、入会の相談に電話が集中する状態へ移っていくと、本数は減るのに時間は増えます。これは悪い変化ではないので、本数と時間を別々に見る必要があります。
3つ目は、折り返しまでの時間です。受付時間を絞った副作用として返事が遅れていないかを見ます。用件が入ってから折り返すまでの平均が延びているなら、絞りすぎです。
・用件ごとの本数。総数だけでは変化の中身が分からない ・通話の合計時間。本数と別に見る ・折り返しまでの時間。絞りすぎの副作用が出る場所
この3つを毎月同じ形で出せるようにしておくと、判断が感覚から離れます。手書きの正の字でも構いません。毎月の1週目だけ数える、という運用でも傾向は十分に掴めます。
受付を1人で回している教室の、現実的な線
ここまでの手順は、受付に人が立っている前提で書いてきました。講師が1人で教室を回していて、受付の人がいない教室では、線の引き方が変わります。
この規模で最初にやるべきことは、電話を受ける時間帯を思い切って狭めることです。1日のうち電話に出る時間を2つの区切りに限定し、それ以外は留守番電話に任せます。レッスンとレッスンの間に無理やり出ようとすると、次のレッスンの準備が削られ、教える内容の質が落ちます。教える時間を守るほうが、電話に出るより優先度が高い業態です。
そのうえで、外せる用件はすべてフォームへ寄せます。1人で回している教室ほど、受け口を作って自動で受ける効果が大きくなります。受付の人がいないということは、転記する人もいないということなので、フォームから予約の台帳へ自動で反映される形になっているかどうかが、そのまま作業時間の差になります。
・電話に出る時間帯を1日2区切りに限定する ・レッスンの準備時間を削って電話に出ない ・フォームから台帳まで自動で繋がる形を選ぶ
新規の問い合わせだけは例外にしてください。1人で回している教室にとって、入会の見込みがある1本の電話の価値は、在籍生の欠席連絡の何十倍かになります。留守番電話の文面に、新規の方は折り返す旨と、折り返す時間帯を明記しておきます。
電話が減った後に増えるものを、先に見ておく
電話を減らす施策を打つと、別のところで手間が増えます。増える分を見込んでおかないと、減らしたつもりが総量では変わっていないという結果になります。
増えるのは主に3つです。ひとつはフォームの入力の不備です。日時の書き方が人によって違う、受講者の名前が愛称で書かれている、クラス名が正式名称でない。受付が読み解いて台帳に当てる作業が生まれます。選択式にできる項目は選択式にして、自由記入を減らすと軽くなります。
2つ目はメッセージの往復です。電話なら1回で終わる確認が、文字のやり取りだと2往復から3往復になることがあります。特に日程の調整は往復が伸びます。候補を複数出してもらう形にしておくのは、この往復を潰すためです。
3つ目は、連絡が届いているかどうかの不安です。フォームから送った側は、受け取られたか分かりません。自動で返信が返る形にしていないと、「フォームから送ったのですが届いていますか」という電話がかかってきます。この電話は、減らした欠席の電話をそっくり打ち消します。受け口を作るときは、受け取った旨を自動で返すところまでを1組として用意してください。
電話の設計を変える前に、確かめておく場所
ここまでの手順を実行に移す前に、いま使っている仕組みで何ができるかを確認しておくと、無駄な作業が減ります。
まず、いまの仕組みのままで欠席の受け口と自動返信を用意できるかどうかです。用意できるなら道具を変える必要はありません。各社との違いを並べた他社との比較で、欠席の受付と振替の残数の管理が仕組みの中にあるかだけを見てください。
次に、空き枠を条件付きで出せるかどうかです。レベル、講師、定員の3条件を掛けた空きを外に見せられないと、振替の空き確認の電話は消えません。できることで、枠に持たせられる条件を確認してください。
費用の見方も添えておきます。電話を減らす目的は受付の時間を空けることなので、浮いた時間と費用を並べて判断する形になります。料金で月額の水準を見たうえで、受付を1日1時間短く回せるならどう見るか、という比べ方をすると判断が速くなります。
自分の教室に近い運用の例は業種ごとの使い方にまとまっています。時間割で1日が区切られる業態と、来店時刻がばらつく業態では、電話を受ける時間帯の作り方が変わります。
留守番電話やフォームからの導線が実際どう見えるかは、触ったほうが早く分かります。デモを見るから、保護者が通勤中に片手で欠席を送る場面を想定して操作してみてください。指が届かない位置にボタンがあると、結局電話に戻ります。
移行中によく出る質問はよくある質問に集めてあります。電話で受けた欠席を受付が代わりに登録できるか、締め切りを過ぎた連絡をどう扱うか、といった内容です。電話を減らす作業は、受け口を1つ作って終わりではなく、受けた後の処理まで繋いで初めて時間が浮きます。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている形であれば、欠席の連絡が入った時点で振替の残数まで動くので、受付が転記に使っていた時間がそのまま消えます。
Q1. 電話番号をサイトから消してしまうのは有効ですか?
勧められません。消すと減るのは新規の相談で、在籍生の欠席連絡は減りません。順序が逆になります。件数が多くて判断の要らない用件から専用の受け口へ移し、入会に関わる相談の電話は残すのが筋です。
Q2. 欠席の連絡フォームには何を書いてもらえばよいですか?
受講者の名前、レッスンの日時、欠席の理由、振替を希望するかどうかの4つで足ります。項目を増やすと入力されなくなり、電話に戻ります。理由の欄は自由記入にして必須にはしないでください。
Q3. 電話の受付時間を絞ると、新規の問い合わせを逃しませんか?
受付時間を公表していれば、その時間にかけ直してもらえます。問題になるのは、公表せずに出ないときです。つながらない状態が続くと、営業しているかどうかを疑われます。時間割の隙間に合わせて時間帯を決め、サイトと留守番電話の両方で告知してください。
Q4. 自動音声で用件を振り分けるべきですか?
分岐を置くなら1段までにしてください。2段以上は途中で切られます。英会話教室の用件は数種類しかないので、分岐よりも最初の10秒で欠席の受け口を案内するほうが効きます。保護者からの電話が多い教室は、子どもの名前を先に伝えてもらう案内も入れてください。