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エステのカウンセリングシート|聞く項目と残し方
2026年9月30日・Rizaflow編集部
エステのカウンセリングシートを作ろうとして他店の様式を探すと、項目の数も並び順もばらばらで、何を基準に決めればよいのか分からなくなります。項目は多いほど良いわけではなく、書く人が途中でやめない分量に収めたうえで、施術の判断に使う情報がそろっている形が正解です。この記事では、シートに入れる項目を5つの組に分けて整理し、書きやすい形にするコツ、扱いに配慮が必要な項目の決まり、そして2回目以降の来店で使えるように残す方法までを順番に整理します。
カウンセリングシートと顧客カルテは役割が違う
最初に押さえておくと迷わなくなるのは、カウンセリングシートと顧客カルテが別の書類だという点です。カウンセリングシートは、施術の前にお客様自身が書く紙です。肌や体の状態、悩み、既往、希望を本人の言葉で受け取ることが目的で、記入するのはお客様です。顧客カルテは、施術の後に店側が書く記録です。使った機器と化粧品、出力の設定、施術の範囲、当日の肌の反応、次回に向けた提案を残します。書く人も、書く時機も違います。
この2つを1枚にまとめている店は少なくありません。紙の枚数が減るという利点はありますが、困るのは2回目以降です。初回に本人が書いた内容と、店側が積み上げた記録が同じ面に混ざると、どこが本人の申告でどこが店の判断なのかが読めなくなります。施術で赤みが出たときに、本人が最初から申告していた体質なのか、店側が当日に気づいた変化なのかで、次の対応は変わります。分けて持つほうが、後から読む人が判断できます。
役割の違いが分かれば、項目の決め方も決まります。カウンセリングシートに入れるのは、施術を始める前に知らないと判断できないことだけです。施術の途中で分かることや、店側が観察して書くことは、カルテの側に置きます。この線引きをしないまま「聞けることは全部聞こう」と項目を足していくと、記入に10分以上かかる紙ができあがり、お客様は途中で手を止めます。
エステサロンを経営する上で、カウンセリングシートは欠かせません。カウンセリングシートをうまく活用できれば、施術メニューの開発・追加やニーズに応じた提案、環境の整備ができ、お客様の満足度を向上させることが可能になります。カウンセリングシートを作成するときは、お客様が不快を感じず、気軽に悩みなどを伝えられる項目・形式にするのがおすすめです。 出典: miyatouch.com
書く順番にも役割があります。名前と連絡先から始めて、悩みや既往を後半に置く形が一般的ですが、記入の負担が重い項目を後ろに置くと、そこで止まった紙が回収されます。逆に、いま何に困っているかという答えやすい項目を前に置くと、手が動き始めます。書きやすさで並べ替えるだけでも、空欄の数は変わります。
シートに入れる項目を5つの組に分ける
項目は、5つの組に分けて考えると漏れません。1つ目は本人を特定する情報です。氏名、連絡先、生年月日、住所です。2つ目は来店のきっかけです。紹介、口コミの掲載先、検索、通りがかり、既存のお客様からの案内といった選択肢を並べます。3つ目は体と肌の状態です。肌の質、気になる部位、乾燥や赤みの出やすさ、日焼けの有無を並べます。4つ目は施術の判断に関わる申告です。既往、服用している薬、妊娠や授乳の有無、アレルギー、金属の使用、施術を受けられない状態に当たるかどうかです。5つ目は希望です。どうなりたいか、どの部位を優先するか、通える頻度と時間帯です。
この5組のうち、店の判断に直接効くのは4つ目です。使える機器と化粧品が変わり、断らなければならない場合もあるため、選択肢の作り方が重要になります。自由記入だけにすると書き漏れが出ます。該当するものに印を付ける形にして、最後に「その他」と記入の欄を添える形が実務では確実です。項目を並べるときは、施術のメニューごとに確認が必要な内容を洗い出してから作ります。
2つ目の来店のきっかけは、施術には関係しませんが、案内の効き方を知る手がかりになります。選択肢に紹介と口コミの掲載先を分けて入れておけば、どの入口からの来店が多いかが数えられます。自由記入にすると集計できないため、選択肢にします。半年ごとに集計して、選択肢の順番を実績の多い順に並べ替えると、記入する側も早く選べます。
5つ目の希望は、提案の土台になります。「痩せたい」だけでは提案が作れません。どの部位をどの時期までに、という形で聞くと、回数と頻度の話につなげられます。結婚式や旅行のような期限がある場合は、日付を書ける欄を用意します。期限が分かれば、無理のない回数を提示できます。逆に期限を聞かずにコースを勧めると、通えない回数を契約することになり、後の解約の話につながります。
項目の総数は、初回で25項目前後が目安になります。この数を超えると記入に5分以上かかり始めます。どうしても聞きたい項目が残るなら、初回で聞く紙と、2回目以降に追加で聞く紙に分けます。全部を初回で集める必要はありません。通い続けてもらえれば、聞く機会は次にもあります。
3分から5分で書ける形にする
記入にかかる時間は、そのまま回収率に出ます。予約の時間に来店したお客様が受付で紙を渡され、記入に10分かかると、施術の開始が遅れます。遅れた分は最後に詰めることになり、施術の時間が短くなるか、次の予約に食い込みます。記入の目安は3分から5分で、この範囲に収めるための手は3つあります。
1つ目は、答えの形をそろえることです。自由記入の欄が並ぶ紙は、書く側が文章を考えることになり、時間がかかります。該当するものに印を付ける形にすれば、読んで選ぶだけで済みます。肌の状態も「乾燥しやすい」「脂っぽい」「どちらもある」のように選択肢にします。自由記入は、悩みの内容と、その他の欄だけに絞ります。この作り方に変えると、同じ項目数でも記入の時間が半分近くまで落ちます。
2つ目は、聞く順番を書きやすい順にすることです。名前と連絡先は書き慣れているため最初に置けます。次に来店のきっかけ、その次に悩みと希望を置きます。既往や服用している薬は、答えに迷う項目なので後半に置きます。最後に、施術中の要望を書く欄を1つ置きます。会話中の声のかけ方、力の強さ、室温、施術中に眠っても構わないかといった希望は、この欄に集まります。この1欄があるだけで、施術中のやり取りが減り、お客様も気を使わずに済みます。
3つ目は、紙面の設計です。項目の間隔が詰まっていると、書く欄が小さくなって手が止まります。1枚に詰め込むより、余白を取って2枚に分けたほうが記入は早くなります。文字の大きさも、年齢層が広い業態では小さくしすぎないようにします。両面に印刷する場合は、裏面があることが分かるように表面の下に書いておきます。裏面に気づかずに提出される紙は、そのまま空欄で戻ってきます。
注意したい点が1つあります。項目を削るときに、施術の判断に関わる申告から削ってはいけません。記入の時間を短くしたいなら、削るのは来店のきっかけや、後から聞ける項目です。判断に関わる項目を削ると、時間は短くなりますが、断るべき施術を受けてしまう場合が出てきます。削る順番を間違えないことが、この設計で一番大事なところです。
扱いに配慮が必要な項目があることを知っておく
カウンセリングシートには、扱いに特別な配慮が求められる情報が含まれます。個人情報の保護に関する法律の第二条第三項では、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴などが含まれる個人情報を要配慮個人情報と定めています。既往や現在の治療の状況を聞く欄は、この病歴に当たります。同法の第二十条第二項では、法令に基づく場合など限られた場合を除き、あらかじめ本人の同意を得ないで要配慮個人情報を取得してはならないと定められています。
そのため、シートには何のために聞くのかと、同意の確認を入れます。同法の第十七条は利用目的をできる限り特定することを求め、第二十一条は利用目的を本人に通知するか公表することを求めています。シートの冒頭に「施術の可否の判断と施術内容の提案のために使います」と書き、末尾に同意の確認の欄を置く形が、実務では素直な作り方になります。書式の細かい要件や自店の運用が足りているかは、個人情報保護委員会の案内を確かめるか、専門家に相談するのが確実です。
保管の側にも決まりがあります。同法の第二十三条は、取り扱う個人データの漏えい、滅失、毀損の防止その他の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じることを求めています。第二十四条は、従業者に個人データを取り扱わせるにあたって必要かつ適切な監督を行うことを求めています。紙で保管するなら、鍵のかかる場所に入れ、持ち出しの扱いを決めます。表に出したまま席を離れる運用は、この求めに沿っていません。
期間の扱いも決めておきます。同法の第二十二条は、利用する必要がなくなったときに個人データを遅滞なく消去するよう努めなければならないと定めています。来店が途絶えた方の紙を何年持ち続けるのかを決めていない店は少なくありません。最終の来店から何年で処分するかを店の取り決めとして決め、その期間をシートの案内にも書いておきます。書いてあれば、お客様から問われたときにその場で答えられます。
法令の解釈に関わる判断は、所管の窓口や専門家に確かめます。個人情報の扱いについての公式の案内は個人情報保護委員会で確かめられます。自店の書式が足りているかどうかを自分の判断だけで決めず、一度は外に確かめておくと、後から作り直す手間が減ります。
紙で受け取るか画面で受け取るか
受け取る形は、紙、店内の端末、来店前の入力の3つに分かれます。紙は用意が早く、機器も要りません。その場で書いてもらえるため、受け取れない場合がありません。欠点は、後から探すのに時間がかかることと、集計ができないことです。3年分の紙から特定のお客様の初回のシートを探すと、数分かかります。来店の履歴と照らして傾向を見ることも、紙のままではできません。
店内の端末で受け取る形は、記入の内容がそのまま残るため、探すのも集計も早くなります。選択肢を選ぶ形にすれば、記入の時間も紙より短くなります。欠点は、端末の操作に慣れない方がいることと、受付に端末を置く場所が要ることです。年齢層が高い業態では、紙と端末の両方を用意して選んでもらう形が現実的です。どちらで書いても同じ場所に残る作りにしておけば、後の扱いは同じになります。
来店前に入力してもらう形は、店での記入の時間がゼロになります。予約の確認のメールに入力の案内を入れて、来店までに書いてもらう形です。受付での滞在が短くなり、施術の開始も遅れません。入力された内容を前もって読めるため、施術の準備も整えられます。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている仕組みであれば、予約の受付と入力の案内を別々に組む必要がありません。予約を受けた流れのまま、入力の案内まで進められます。
来店前の入力には注意点もあります。全員が事前に書いてくれるわけではないため、書かれていない場合の受け方を残しておく必要があります。案内を送ったのに入力が無い状態で来店したときに、その場で紙を渡せるようにしておきます。もう1つは、入力の途中でやめた場合の扱いです。半分だけ入っている状態で来店されたら、残りを店で聞いて埋めます。事前の入力は、店での記入を無くす手段ではなく、短くする手段だと考えると運用が組みやすくなります。
選び方の基準は、1日に何人を受け入れるかです。1日に3人から5人なら紙で足ります。1日に10人を超え、初回のお客様が毎日来る状態になると、探す時間と集計できないことが負担として表に出ます。この規模になったら、受け取り方を変える時機です。予約の受付と一緒に扱えるかどうかはできることのページで確かめられます。
2回目以降の来店で活かせるように残す
カウンセリングシートは、初回に書いてもらった時点では半分の価値しかありません。2回目以降の来店で読み返され、提案に使われて初めて役に立ちます。読み返されるようにするには、残し方に手を入れます。1つは、初回の申告と施術の記録を並べて見られる形にすることです。前回どの部位をどの出力で施術し、その後の肌の状態はどうだったかが一目で分かれば、当日の確認は短くなります。
2つ目は、変わる項目を更新する仕組みです。体重、服用している薬、生活の変化、悩みの優先順位は、時間とともに変わります。初回に書いた内容を3年後もそのまま使っていると、提案がずれます。半年に1回、または回数券を使い切った時点で、変わったところだけを書き足してもらう形にすると、内容が古くなりません。最初から全部を書き直してもらう必要はなく、変わったところだけです。
3つ目は、当日の会話で聞いたことを残すことです。施術中に出た話は、シートにも記録にも残らないまま流れていきます。次回に活かせる話は、施術の後に1行だけ書き足します。旅行の予定、家族の話、前回からの体調の変化などです。ただし、書き残す内容は施術と提案に関わることに絞ります。私的な話をすべて記録する運用は、目的の範囲を超えます。何のために聞いた情報なのかを外れないようにします。
読み返す時機を運用に組み込むことも欠かせません。当日の施術の前に、前回の記録とシートを読む時間を5分取る形にします。この5分を取っていない店では、施術に入ってから「前回どこをやりましたか」という質問が出ます。お客様の側からすると、覚えられていないという印象になります。読む時間を予約の枠の中に入れておけば、この会話は起きません。担当ごとの受け方や枠の作り方は業種ごとの使い方のページで確かめられます。
回数券や月ごとのコースで通っている方の場合は、残りの回数もシートと同じ場所で見えるようにします。残りが少ないことに気づかないまま来店が途切れる例は多く、残りの回数を当日に伝えるだけで次の予約につながります。別の帳簿で管理していると、当日に見る手間が増えて、結局伝えられません。同じ画面で見えるかどうかで、伝えられるかが変わります。
契約の話が絡むときに書き足すこと
コースや回数券の契約を勧める場面では、カウンセリングシートに書き足す項目が出てきます。特定商取引に関する法律施行令の別表第四では、人の皮膚を清潔にし若しくは美化し、体型を整え、又は体重を減ずるための施術を行うことが特定継続的役務として挙げられており、期間は1か月と定められています。同施行令の第二十四条第二項では、その金額を5万円と定めています。つまり1か月を超える期間で、5万円を超える金額の契約は、この制度の対象になります。
対象になる契約では、契約の前に渡す書面と契約時に渡す書面が必要になり、期間内の解除や中途での解約についての定めもあります。シートの側で備えておけるのは、期限のある目標を聞く欄と、通える頻度を聞く欄です。この2つが埋まっていれば、無理のない回数を提示できます。逆にこの2つを聞かずに回数の多いコースを勧めると、通えない回数を契約することになり、中途での解約の話になります。解約が起きると、店にとっても手続きと返金の作業が発生します。
契約の詳しい決まりは、公式の案内で確かめます。制度の内容と手続きは消費者庁で公開されています。法令の当てはめや自店の書面が足りているかは、自分の判断で決めず、所管の窓口や専門家に確かめます。ここで書ける範囲は、シートの項目として何を聞いておくと後の手間が減るかというところまでです。
シートに入れておくと役に立つ項目をもう1つ挙げると、案内を受け取ってよいかどうかの確認です。電子メール、電話、SNSのうち、どの手段で連絡してよいかを聞いておきます。連絡してよい手段が分かっていれば、予約の確認も、次回の案内も送れます。聞いていないと、連絡してよいのか迷って何も送らないことになります。この項目は1行で済むうえ、後の来店につながりやすいところです。
メニューごとに確認する項目を分ける
エステのメニューは1つではありません。フェイシャル、ボディ、脱毛、痩身のそれぞれで、確認しなければならない内容が違います。1枚のシートに全部のメニューの確認項目を並べると、フェイシャルだけを受ける方にも脱毛の項目が並ぶことになり、記入の時間が伸びます。分け方は2通りあります。共通の項目を1枚にまとめて、メニューごとの項目を別紙にする形と、メニューごとに1枚を作る形です。
共通の項目を1枚にまとめる形は、紙の種類が減ります。氏名と連絡先、来店のきっかけ、通える頻度、連絡してよい手段は、どのメニューでも同じです。この共通の部分を1枚にして、メニューごとの確認だけを追加の紙に載せます。2回目に別のメニューを受けるときは、追加の紙だけを書いてもらえば済みます。同じ内容を2回書かせないという点で、お客様の負担が軽くなります。
メニューごとに1枚を作る形は、受付の手間が減ります。予約のメニューに対応する紙を1枚渡すだけで済み、追加の紙を探す必要がありません。欠点は、複数のメニューを受ける方が同じ項目を何度も書くことになる点です。フェイシャルとボディの両方に通う方が多い店では、この重複が不満になります。どちらの形にするかは、複数のメニューに通う方の割合で決まります。割合が3割を超えるなら、共通の部分を分ける形のほうが向きます。
メニューごとに特に確認が要る内容を挙げると、脱毛では日焼けの状況、薬の服用、光に反応しやすい体質、直近の毛の処理の方法です。痩身では体重と体脂肪の記録、食事と運動の習慣、水分の摂り方です。フェイシャルでは使っている化粧品、肌の反応の出やすさ、直近の医療的な処置の有無です。ボディでは痛みのある部位、力の強さの希望です。この違いを洗い出してから紙を設計すると、後から項目を足す作業が起きません。
追加の紙を作るときに気をつけるのは、どのメニューの紙なのかが分かるようにしておくことです。紙面の上にメニューの名前を大きく入れます。入っていないと、回収した後にどのメニューのものか分からなくなり、束になった紙を1枚ずつ読むことになります。記入する側にとっても、いま何について聞かれているのかが分かるほうが答えやすくなります。
シートを見ながら話を進める順番
シートは、書いてもらった後の使い方で価値が変わります。回収してそのまま保管する運用では、書かせただけになります。書かれた内容を見ながら、施術の前に5分から10分の確認を行う形にして初めて、聞いた意味が出ます。確認の順番は3段階にすると進めやすくなります。
1段目は、施術の可否に関わる申告の確認です。既往、服用している薬、妊娠や授乳の有無、アレルギーの欄を先に見ます。該当する印が付いていたら、その場で内容を詳しく聞きます。医師の判断が必要な場合は、施術を行わずに確認をお願いする流れになります。ここを後回しにして希望の話から始めると、提案を作った後に施術ができないと分かり、話が振り出しに戻ります。順番を守るのは、お客様の安全のためでもあり、話が二度手間にならないためでもあります。
2段目は、悩みと希望の確認です。書かれた内容を読み上げて、優先する部位を1つに絞ります。複数の悩みが書かれている場合、どれから取り組むかを本人に決めてもらいます。店側が勝手に順番を決めると、期待した部位に手が入らないまま回数が過ぎます。期限がある場合は、その日付から逆算して回数を出します。ここで大切なのは、通える頻度の欄と合わせて見ることです。月に1回しか通えない方に週1回の提案をすると、その場では合意できても続きません。
3段目は、当日の施術の内容と、その後の見通しの説明です。当日行うことと、何回目にどのあたりの変化が見込めるのかを伝えます。数字で断言できない部分は、断言しない形で伝えます。確かめようのない効果を数字で示すと、後の信頼を損ないます。当日の施術の後には、シートに書かれていた内容と当日の肌の状態を照らして、記録の側に1行書き足します。この1行が次回の入口になります。
この3段階を通しても、時間は10分ほどで収まります。長く話すことが良いカウンセリングではありません。聞いたことを確認し、順番を決め、当日やることを伝える。この3つが終われば十分です。話を長くするほど施術の時間が短くなるため、確認の時間は予約の枠の中で先に決めておきます。枠の時間の中に確認の時間が含まれているかどうかは、予約を受ける段階で決まります。
公開されている条件から読み取れること
他店の様式や配布されているひな型を横に並べると、項目の作り方に共通の考え方が見えてきます。項目の多いものは、施術のメニューが幅広い店向けに作られています。項目の少ないものは、単一のメニューに絞った店向けです。おすすめの様式を探すより、自店のメニューの数と、メニューごとに確認が要る内容の数を数えるほうが早く決まります。数えてから既存の様式を見ると、足す項目と削る項目がその場で分かります。
もう1つ見えてくるのは、様式の比較で差が出るのは項目ではなく、答えの形だという点です。同じ「既往」を聞く項目でも、自由記入の1行で聞く様式と、該当するものに印を付ける様式では、返ってくる情報の量が違います。印を付ける形のほうが漏れが少なく、集計もできます。様式を選ぶときは、項目の一覧だけを見比べるのではなく、答えの形がどうなっているかを見ます。
受け取り方についても、判断の順番は決まっています。まず1日に受け入れる人数を数え、次に初回のお客様の割合を見ます。初回が週に1人か2人なら紙で足ります。初回が毎日入る状態なら、入力の内容がそのまま残る形にしたほうが、探す時間と書き写す時間が消えます。費用の話より先に、探すのに使っている時間を数えるほうが判断が早くなります。料金の考え方は料金のページで確かめられます。
導入の手順は、4段階で足ります。1段目は、いま使っている紙とメニューを並べて、確認が必要な項目を洗い出すことです。2段目は、答えの形を決めることです。選択肢にできる項目を選択肢に変えます。3段目は、記入の時間を実際に計ることです。店の中の人に書いてもらって、3分から5分に収まっているかを見ます。4段目は、受け取り方を決めることです。紙のままにするか、来店前の入力を足すかを決めます。この4段目で予約の受付と一緒に扱えるかを見ておくと、後から作り直す手間が減ります。
最後に、運用に乗せた後の見方を1つ添えておきます。見るのは、空欄の多い項目です。半分以上が空欄で戻ってくる項目は、答えにくいか、必要のない項目です。答えにくいなら選択肢の形に変え、必要がないなら削ります。この見直しを半年ごとに続けると、項目は自然に落ち着いていきます。他のサービスとの違いは他社との比較のページで並べて確かめられ、実際の画面の動きはデモを見るから見られます。導入の前に出やすい疑問はよくある質問にまとまっています。シートは一度作って終わりではなく、戻ってきた紙を見ながら直していくものです。
Q1. カウンセリングシートには何項目くらい入れればよいですか?
初回で25項目前後が目安です。それ以上になると記入に5分以上かかり、施術の開始が遅れます。聞きたい項目が残る場合は、初回で聞く紙と2回目以降に足す紙に分けます。削るときは、来店のきっかけのように後から聞ける項目から削り、施術の可否の判断に関わる申告は残します。
Q2. 既往や服用している薬を聞くときに気をつけることは何ですか?
病歴は個人情報の保護に関する法律の第二条第三項でいう要配慮個人情報に当たり、同法の第二十条第二項では、限られた場合を除いて、あらかじめ本人の同意を得ないで取得してはならないと定められています。何のために聞くのかをシートに書き、同意の確認の欄を置きます。細かい要件は個人情報保護委員会の案内で確かめます。
Q3. 紙のままで運用するか、画面で受け取るかはどう決めますか?
1日に受け入れる人数で決めます。1日3人から5人なら紙で足ります。1日10人を超えて初回のお客様が毎日入るようになると、過去のシートを探す時間と集計できないことが負担になります。年齢層が広い場合は、紙と画面の両方を用意して選んでもらう形が現実的です。
Q4. 書いてもらったシートは何年保管すればよいですか?
期間を店の取り決めとして決め、その期間をシートの案内にも書いておきます。個人情報の保護に関する法律の第二十二条は、利用する必要がなくなったときに遅滞なく消去するよう努めることを求めています。最終の来店から何年で処分するかを決めていない状態が一番あいまいなので、先に決めておきます。