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予約フォームを無料でGoogleで作る|作れる形と限界
2026年10月1日・Rizaflow編集部
予約フォームを無料で用意したいと考えたとき、最初に候補に挙がるのがGoogleの道具です。すでにアカウントを持っていて、費用がかからず、その日のうちに公開できる。この3点で他の選択肢を上回ります。一方で、使い始めてから「これはできないのか」と気づく箇所も決まっています。同じ枠に2人が申し込んだ、前日の連絡が自動で送れない、定員のある回を扱えない。この記事では、Googleで予約を受ける方法を2つに分けて手順を示し、それぞれの無料の範囲でどこまでできるのかを2026年9月時点の公式ヘルプの記載で確かめます。Googleの道具で足りる店と、足りなくなる店の線もはっきり示します。
Googleで予約を受ける方法は2つある
同じ「Googleで予約フォーム」という言葉で語られていても、中身は2つに分かれます。この2つを混ぜて考えると、できることの判断を間違えます。
1つめは、Googleフォームで申し込みを受ける方法です。日付と時間を選択肢として並べ、名前と連絡先を入力してもらいます。フォームは表計算のシートに回答を集める仕組みなので、予約の管理をするというより、申し込みを集めるという性質です。空き状況を自動で反映することは前提に入っていません。
2つめは、Googleカレンダーの予約スケジュールを使う方法です。自分のカレンダーの空いている時間だけを外に見せて、そこから予約を入れてもらいます。予定が入っている時間は表示されないので、二重の予約が起きにくいのが特徴です。
どちらを選ぶかは、受けたい予約の形で決まります。決まった日時の候補から選ばせるならフォーム、空いている時間から自由に選ばせるなら予約スケジュール。定員のある回を受けるならフォーム、1対1の面談を受けるなら予約スケジュール。この分岐を先に決めてから作業を始めます。
無料で始められる点が評価されているのは、両方に共通します。
2026-03-16「コストをかけずに予約フォームを作りたい」と考えたとき、真っ先に候補に上がるのがGoogleフォームです。無料で利用でき、カスタマイズ性も高いため、あたらしいサービスを立ち上げたばかりの時期には最適のツールと言えるでしょう。 出典: stores.fun
Googleフォームで予約フォームを作る手順
作業は6つのステップに分かれます。慣れていれば30分、初めてでも1時間半で公開まで届きます。
ステップ1は、聞く項目を決めることです。ここでの判断が、あとの結果をいちばん左右します。名前、連絡先、希望の日時、メニュー。この4つで予約は成立します。住所、生年月日、来店のきっかけ、要望の自由記述を並べると、入力する途中でやめる人が増えます。追加で聞きたいことは、来店した日に聞けます。
ステップ2は、日時の選択肢を作ることです。方法は2通りあります。1つは日付を選ぶ質問と時間を選ぶ質問に分ける形、もう1つは「10月2日 14時」のように日時を1つの選択肢にまとめる形です。後者のほうが申し込む側は迷いませんが、選択肢の数が増えます。1週間ぶんで20から30の選択肢になるので、更新の手間も増えます。
ステップ3は、必須の項目を決めることです。名前と希望の日時は必須にします。連絡先は、電話番号とメールアドレスの両方を必須にせず、どちらか1つに絞ります。リマインドをメールで送るならメールアドレス、電話でかけ直す運用なら電話番号。使わない側は任意にしておくと、通る率が上がります。
ステップ4は、回答の受け取り方を決めることです。回答は表計算のシートに集められます。新しい回答が入ったときに通知が届く設定にしておかないと、気づかないまま当日を迎えます。通知の設定は必ず先に済ませます。
ステップ5は、重複した申し込みへの備えです。公式のヘルプには、回答の送信を1回に制限する設定があると記載されています。ただしこの設定を使うと、フォームに入力するためにGoogleアカウントへのログインが必要になるとも書かれています。お客さまにログインを求めることになるので、一般のお客さま向けの予約フォームでは使いにくい設定です。同じ人からの重複を防ぐより、同じ枠への重複を防ぐことのほうが実務では重要なので、ここは別の手段で対処します。
ステップ6は、公開と入口の設置です。公式のヘルプによると、フォームは公開しないと回答者がアクセスできません。公開したあと、短縮された形のURLを取得できます。ウェブサイトやブログに埋め込む形も用意されています。店のウェブサイト、SNSの案内、名刺、店内の掲示。入口を3か所以上に置かないと、作っただけで予約は入りません。
Googleフォームのメリットは4つある
無料であること以外に、実務で効くメリットが4つあります。
1つめは、項目を自由に作れることです。予約の専用のシステムでは、聞ける項目が決まっていることがあります。フォームなら、聞きたいことを好きな順番で並べられます。写真を添付してもらう、選択肢から複数を選ばせる、条件によって次の質問を変える。こうした形も無料の範囲で作れます。
2つめは、回答が表計算のシートに集まることです。集まったあとの集計が得意です。月ごとの申し込み件数、メニューごとの内訳、曜日ごとの偏り。関数を1つ書けば出ます。予約のシステムの画面では見られない切り口の集計を、自分の手で作れます。
3つめは、作り直しが軽いことです。項目を増やしたり選択肢を変えたりする作業が数分で終わります。試しながら形を決めていく段階では、この軽さが効きます。始めたばかりで、何を聞くべきか自分でも決まっていない時期に向いています。
4つめは、あらかじめ入力した状態のリンクを作れることです。公式のヘルプには、一部の欄を事前に入力したフォームを送れると記載されています。常連のお客さまへ名前を入れた状態のリンクを送ると、入力の手間が減ります。
Googleフォームで予約を受けている例は実際に多く、予約の入口として成立している道具です。
Googleフォームは、Googleアカウントを持っていれば無料で利用できる便利なツールです。予約フォームとしてGoogleフォームを使用している企業も多く存在します。 出典: form.run
Googleフォームで予約を受けるときの限界
限界も決まっています。4つあり、どれも運用でしか埋められません。
1つめは、埋まった枠が選択肢から消えないことです。10月2日14時の枠が埋まっても、選択肢としては残ります。2人めが選んで申し込みます。防ぐには、申し込みが入るたびに手で選択肢を消します。1日に5件の申し込みがあれば、1日5回の作業です。これが実質的にいちばん重い手間になります。
2つめは、残りの席数が見えないことです。定員10人の回に15人が申し込むことが起きます。断る連絡を5人へ送ります。人数を絞る受付では、申し込みの締め切りを早めに置いて、集まった時点で選ぶ運用にするほうが混乱しません。
3つめは、前日のリマインドが自動で送られないことです。回答した人へ回答の控えを送る設定はありますが、これは申し込んだ直後に届くものです。前日に届けたいなら、別の仕組みで送るか手で送ります。手で送る場合、1日5件なら1日5通、月に24営業日で120通です。1通1分でも月に2時間かかります。
4つめは、変更と取消をお客さま自身が操作できないことです。公式のヘルプには、送信済みの回答を回答者が編集できるようにする設定があると記載されています。ただし編集を許可すると、申し込んだ人が日時を書き換えられることになり、店の側の予定と合わなくなる危険があります。変更の連絡は電話やメールで受けて、店が手でシートを直す運用が現実的です。
この4つを合わせると、Googleフォームは「申し込みを集める道具」であって「予約を管理する道具」ではないことが見えます。集めたあとの管理は、人が手で行う前提です。1日の予約が2件から3件の規模なら、この手間は苦になりません。1日10件になると、手作業が本業を削り始めます。
Googleカレンダーの予約スケジュールで何ができるか
もうひとつの方法が、Googleカレンダーの予約スケジュールです。こちらは空いている時間だけを見せる仕組みなので、二重の予約が起きにくくなります。ただし無料の範囲は限られています。
2026年9月25日時点のGoogleカレンダーのヘルプに記載されている内容を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 記載されている内容 |
|---|---|
| 作れる予約ページの数 | 個人のGoogleアカウントまたはWorkspace Business Starterでは1つ |
| 複数の予約スケジュールの作成 | 対象となるWorkspaceのサブスクリプションかGoogle Oneのメンバーシップが必要 |
| リマインダーメールの自動送信 | 対象となるサブスクリプションかメンバーシップが必要 |
| 複数のカレンダーでの空き状況の確認 | 対象となるサブスクリプションかメンバーシップが必要 |
| 予約に対する支払いの受け付け | 対象となるサブスクリプションかメンバーシップが必要 |
| スパムの予約を防ぐメールアドレスの確認 | 対象となるサブスクリプションかメンバーシップが必要 |
| 作成できる環境 | パソコン。AndroidやiPhone、iPadのカレンダーアプリでは作成できない |
| 1日あたりの予約件数 | 上限を指定できる |
| 作成できないプラン | Workspace Frontline、Essentials、提供を終了した以前のサブスクリプション |
この表から読み取れることが3つあります。1つめは、予約ページが1枚しか作れないことです。メニューが複数あって別のページで受けたい店は、無料の範囲では足りません。2つめは、リマインダーの自動送信が対象のサブスクリプションかメンバーシップを前提にしていることです。忘れによるキャンセルを減らしたいという目的で選ぶなら、この点を先に確かめます。3つめは、複数のカレンダーを空き情報の確認に含める機能も同じ扱いだということです。店の予定を別のカレンダーで持っている場合、無料の範囲では予定の重なりを見てくれない可能性があります。
支払いを受け取る仕組みについては、Stripeのアカウントとカレンダーを連携すると予約の支払いを依頼できると記載されています。決済が必要な業態では、この連携の設定が追加の作業になります。
共同で主催する場合の扱いにも記載があります。共同主催者のカレンダーを空き情報の確認に含めると重複の予約を防げるとされ、既定の状態では共同主催者の空き時間は確認されないと書かれています。2人で回している店は、この設定を確かめないと同じ時間に2件の予約が入ります。
注意しておく5か所
無料で作れるからこそ、公開したあとに気づく問題があります。よく出る5つを先に挙げます。
1か所めは、聞く項目の多さです。作るのが自由なので、つい増えます。項目が7つを超えたあたりから、途中でやめる人が目に見えて増えます。公開する前に、自分の携帯で1度入力してみて、面倒だと感じた項目を削ります。
2か所めは、いたずらの申し込みです。誰でも入力できる形にしていると、実在しない名前と連絡先で申し込みが入ります。件数が少ないうちは手で見分けられますが、増えると当日まで分かりません。メールアドレスの確認を求める機能は無料の範囲に入らないことがあるので、電話での確認を挟む運用で対処します。
3か所めは、通知の見落としです。申し込みが入ったことに気づかないと、当日にお客さまが来て初めて分かります。通知が届く先を、普段いちばん見る場所に設定します。仕事用のメールが1日100通届く人は、通知を別の宛先に分けるか、携帯へ届く形にします。
4か所めは、締め切りの設定です。開始の直前まで申し込めるようにすると、準備が間に合いません。前日の何時までと決めて、その線をフォームの説明の欄に書いておきます。書いておかないと、当日の朝に申し込みが入って断ることになります。
5か所めは、携帯での見え方です。作るときはパソコンの画面で作るので、選択肢が30ある質問が携帯では長い一覧になることに気づきません。公開する前に、携帯で開いて上から下までたどります。ここで気づく問題の多くは、選択肢の多さです。
埋まった枠を手で消す作業をどう軽くするか
Googleフォームで予約を受けると決めたなら、埋まった枠を消す作業がいちばん重い部分になります。この作業を軽くする工夫が3つあります。
1つめは、選択肢の単位を大きくすることです。時刻を30分刻みで並べるのではなく、午前と午後、あるいは10時台と14時台といった帯で受けます。申し込みが入ったあと、こちらから確定の時刻を連絡します。選択肢の数が減るので、消す作業も減ります。確定の連絡が1通増えますが、枠を消す作業より軽く済むことが多いです。
2つめは、受付の期間を区切ることです。常に1か月先まで受け続けるのではなく、1週間ぶんだけ選択肢を出して、週の初めに次の週の選択肢へ入れ替えます。入れ替えは週に1回の作業なので、毎日の消し込みより手数が減ります。予約を先まで押さえたいお客さまには向きませんが、当日から数日先の予約が主な業態なら回ります。
3つめは、フォームを受付ではなく希望の聞き取りとして使うことです。第1希望と第2希望を書いてもらい、こちらで確定します。これなら枠が埋まっていても断る必要がなく、第2希望へ回せます。断りの連絡が確定の連絡に変わるので、申し込んだ側の印象も良くなります。
3つとも共通しているのは、自動で確定させることを諦めるという点です。自動で確定させたいなら、空き状況が自動で反映される仕組みへ移る判断になります。Googleフォームで粘るなら、確定を人が行う前提に振り切ったほうが運用が安定します。中途半端に自動と手作業を混ぜると、二重の予約が起きます。
回答が集まるシートの整え方
Googleフォームの回答は表計算のシートに集まります。このシートを整えておくと、当日の確認が速くなります。整える場所は4つです。
1つめは、並びです。回答は申し込まれた順に積まれるので、来店の日付の順ではありません。当日の予約を確認するには、日付で並べ替える必要があります。日付の列を1つ足して、選択肢の文字列から日付だけを取り出す形にしておくと、並べ替えと絞り込みができます。
2つめは、状態の列です。確定したか、断ったか、来たか、来なかったか。この4つを記録する列を1つ足します。この列が無いと、申し込みの一覧と確定した予約の一覧が同じに見えてしまい、当日の人数が分かりません。
3つめは、重複の見分けです。同じ人が2回申し込んだ、同じ枠に2人が入った。この2つを見つけるには、連絡先の列と日時の列でそれぞれ重複を色づけする設定を入れておきます。目で探すより速く、見落としがありません。
4つめは、過去の分の扱いです。1年ぶんの回答が溜まると、シートが縦に長くなります。年ごとにシートを分けるか、終わった月の行を別のシートへ移します。ただし移す作業を手で行うと抜けるので、月に1度の決まった日に行うと決めておきます。
この4つを整えるのに30分かかりますが、整えていないシートで1年運用すると、当日の確認に毎日数分かかります。月に24営業日なら、整える30分は1か月で元が取れます。
無料のまま続けるか、予約の専用の仕組みへ移すかのポイント
Googleの道具のまま続けるか、予約の専用の仕組みへ移すかは、感覚で決めずに数字で決めます。見る数字は4つです。
1つめは、1日の申し込み件数です。2件から3件なら、埋まった枠を手で消す作業が1日3回で済みます。10件になると1日10回です。ここが5件を超えたあたりが、移す判断の入口になります。
2つめは、変更と取消の件数です。月に5件を超えているなら、お客さま自身で操作できる形にする価値があります。1件の変更で、元の枠を空ける作業と新しい枠を押さえる作業の2つが発生しているからです。
3つめは、来なかった予約の件数です。前日のリマインドを手で送っていない状態で、月に3件の無断キャンセルがあるなら、自動で送る仕組みの効果が出ます。1件の単価が高い業態では、1件の取り戻しで月額を上回ります。
4つめは、手で埋めている時間です。枠の消し込み、リマインドの送信、シートへの転記。この3つにかかった時間を1か月ぶん測ります。合計が月に3時間を超えたら、有料のプランの金額と比べる段階です。
移す先の相場も把握しておくと判断が速くなります。2026年9月25日時点で各社の公式の料金ページに出ている税込の月額は、ひとりで使う前提の最安のプランで3,300円から12,980円の幅です。無料プランを持つサービスも複数あり、月に受けられる予約の件数を50件に置く形が共通しています。まず無料プランで試してから判断する進め方も成立します。
STORES 予約 は、初期費用0円、月額0円の「フリープラン」から「かんたん」に使い始めることができます。Googleフォームと同様にコストを抑えつつ、予約システム専用の高度な機能を利用できるのが最大の魅力です。 出典: stores.fun
公開情報だけで条件をそろえた比較の表は他社との比較にあります。標準の機能でどこまでまかなえるかはできることの一覧で確かめられ、無料の範囲と有料の金額は料金に税込で出ています。
申し込みへの返信の書き方で当日の来店率が変わる
Googleフォームで予約を受ける運用では、申し込みへの返信を人が書きます。この1通の内容で、当日に来る割合が変わります。書くべきことは5つです。
1つめは、確定した日時です。申し込まれた希望をそのまま繰り返すのではなく、店として確定した日時を書きます。曜日も書きます。日付だけだと1日ずれて覚える人がいます。
2つめは、場所です。地図のURLを1行で置きます。駅から歩く場合は、出口の名前と所要の時間を書きます。初めて来る人が迷う原因は、地図が無いことではなく出口が分からないことです。
3つめは、持ち物と準備です。何も要らない場合も「持ち物はありません」と書きます。書かないと、何か要るのではないかという不安が残ります。
4つめは、遅れるときと来られないときの連絡先です。ここを書いておくと、当日の連絡なしの欠席が減ります。連絡しやすい状態を作ることが、無断のキャンセルを減らす一番の手段です。
5つめは、キャンセルの扱いです。前日までなら無料、当日は料金が発生するといった条件があるなら、この返信の中に書きます。当日になってから伝えると、受け取る側は聞いていないと感じます。
この5つを含んだ返信の型を1つ作っておけば、あとは日時と名前を差し替えるだけです。毎回書き起こすと抜けが出るので、型を持つことが抜けを防ぎます。自動で送れる仕組みへ移したときも、この型がそのまま文面の下敷きになります。
予約フォームのURLをどこに置くと予約が入るか
フォームを作ったのに予約が入らないという相談は、作りの問題ではなく置き場所の問題であることが多いです。入口を3か所以上に置いていないと、存在が伝わりません。
いちばん効くのは、店のウェブサイトの目立つ場所です。トップの一番上と、サービスの説明のすぐ下。この2か所に置きます。ページの下のほうにだけ置いてある店は、そこまで読まれていません。公式のヘルプには、フォームをウェブサイトやブログに埋め込む形が用意されていると記載されています。別のページへ飛ばさずに同じページで入力できるので、途中で離れる人が減ります。
次に効くのが、SNSの案内の欄です。プロフィールに置けるURLは1つだけのことが多いので、予約のフォームを置くか、店のウェブサイトを置くかを決めます。予約を増やしたい時期なら、フォームを直接置くほうが早いです。
3つめが、お客さまへ直接送る場所です。会計のときに一言添えて、その場でメッセージを送る。名刺やカードの裏に短縮した形のURLを刷る。店内のレジの横に置いた紙に読み取れる形で載せる。この3つは、すでに来ている人に次の予約を入れてもらう入口です。新しいお客さまを増やすより確実に効きます。
置いたあとに確かめるのは、押されているかどうかです。フォームへの入り口を3か所に置いて、1か月で申し込みが1件も入らないなら、入口の数の問題ではなく、お客さまの層がウェブでの予約に向いていない可能性があります。その場合は電話での受付を残したまま、フォームは問い合わせの窓口として使うほうが実態に合います。
Googleの道具が向いている業態についての考察
Googleの道具で予約を受けるのが向いているのは、3つの条件のどれかに当てはまる場合です。
1つめは、申し込みが不定期な業態です。月に数回のイベント、季節ごとの相談会、単発の講座。毎日の予約を受け続けるわけではないので、埋まった枠を手で消す作業が発生しません。開催のたびにフォームを作り直す形でも回ります。
2つめは、申し込んだあとに店から連絡を入れる業態です。見積もりが必要な仕事、内容を聞いてから日時を決める仕事。この形では、フォームは日時を確定させる道具ではなく、問い合わせを受ける道具として機能します。確定は電話やメールで行うので、枠の管理が要りません。
3つめは、1対1の面談で相手がビジネスの相手である場合です。カレンダーの予約スケジュールが本来想定している使い方に近く、相手もGoogleの道具に慣れています。1日あたりの予約件数の上限を指定できるので、面談で埋め尽くされることも避けられます。
逆に向かないのは、毎日お客さまから予約が入り、同じ枠を取り合う業態です。美容室、整体、サロン、飲食の席。ここでは埋まった枠がその場で消えることが前提になり、手で消す運用では追いつきません。加えて、前日の連絡と来店後の御礼が売上に直接効く業態でもあります。この2つを手で送り続ける前提の道具では、規模が伸びたときに人の時間が足りなくなります。
判断の軸は、予約を受けることそのものではなく、受けたあとに何が起きるかです。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている形であれば、枠の消し込みと前日の連絡と御礼が標準の機能のまま動きます。Googleの道具は入口を無料で用意する点で優れていて、受けたあとの流れは人が持つ設計です。この違いを理解して選べば、どちらを使っても後悔しません。
始め方としておすすめできるのは、最初の1か月をGoogleの道具で回して数字を取ることです。申し込みが何件入ったか、手で埋めた時間が何分だったか。この2つが分かれば、移すかどうかの答えは自分で出ます。業種ごとの使い方は業種ごとの使い方にまとまっていて、お客さま側の画面と店側の画面の両方はデモを見るからログインなしで触れます。細かい疑問はよくある質問に集めてあります。
Q1. Googleフォームで予約を受けると、同じ枠に2人が申し込むことを防げますか?
標準では防げません。枠が埋まっても選択肢として残るので、申し込みが入るたびに手で選択肢を消す運用が必要です。公式のヘルプには回答の送信を1回に制限する設定があると記載されていますが、これは同じ人の重複を防ぐもので、フォームの入力にGoogleアカウントへのログインが必要になります。一般のお客さま向けには使いにくい設定です。
Q2. Googleカレンダーの予約スケジュールは、無料でどこまで使えますか?
2026年9月25日時点のヘルプによると、個人のGoogleアカウントまたはWorkspace Business Starterでは予約ページを1つ作成できます。複数の予約ページの作成、リマインダーメールの自動送信、複数のカレンダーでの空き状況の確認、予約への支払いの受け付けは、対象となるWorkspaceのサブスクリプションかGoogle Oneのメンバーシップが必要と記載されています。
Q3. 予約フォームで前日のリマインドを自動で送ることはできますか?
Googleフォームでは、申し込んだ直後に回答の控えを送る設定はありますが、前日に届ける仕組みは標準では用意されていません。カレンダーの予約スケジュールのリマインダーメールの自動送信は、対象となるサブスクリプションかメンバーシップが必要とされています。無料で始める場合は、前日の連絡を手で送る前提で運用を組んでください。
Q4. Googleの道具から予約システムへ移すかどうかは、何を見て決めればよいですか?
4つの数字で決まります。1日の申し込み件数が5件を超えているか、変更と取消が月に5件を超えているか、無断キャンセルが月に3件あるか、そして枠の消し込みとリマインドに使っている時間が月に3時間を超えているか。このうち2つが当てはまったら、有料のプランの月額と手作業の時間の値段を並べて比べる段階です。