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訪問美容をフリーランスでやる|仕事の取り方と受付
2026年10月1日・Rizaflow編集部
訪問美容をフリーランスで始めようと調べると、働き方の紹介は見つかるのに、制度の前提と仕事の取り方が別々の記事に散っていて、全体の順番がつかめません。訪問美容は美容所の外で美容を行う仕事なので、どんな場合に行えるのかが法令で決まっています。そのうえで仕事の取り方が3つに分かれ、道具の費用と移動の段取りが収入を左右します。この記事では制度の前提から仕事の取り方、費用の目安、そして施設と個人宅の予約をどう受けるかまでを、順番どおりに整理します。
美容所の外で美容を行える場合は法令で決まっている
訪問美容を考えるときに最初に押さえるのは、美容所の外で美容を行える場合が決まっているという点です。美容師法施行令の第四条は、美容師が美容所以外の場所で業を行うことができる場合として3つを挙げています。1つ目は疾病その他の理由により美容所に来ることができない者に対して美容を行う場合、2つ目は婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に美容を行う場合、3つ目はこの2つのほかに都道府県が条例で定める場合です。保健所を設置する市または特別区では、その市または特別区の条例で定めます。
この3つ目が実務では重要になります。条例で定める場合の中身は自治体ごとに違うため、活動する地域の条例を確かめる必要があります。高齢者や障害のある方への訪問、社会福祉施設での施術、山間部など美容所に通いにくい地域での施術などが挙げられている自治体があります。同じ内容でも扱いが違うことがあるため、開業の前に管轄の保健所に問い合わせるのが確実です。法令の解釈に関わる判断は、所管の窓口で確かめます。
届出についても、地域ごとに手続きが定められています。出張して美容を行う旨を届け出る様式が用意されている自治体があり、必要な書類も自治体によって違います。管轄の保健所に電話で用件を伝えれば、必要な書類と手続きの流れを案内してもらえます。この確認を開業の準備の最初に済ませておくと、後から様式を集め直す手間が省けます。
資格そのものは、美容師免許です。美容師法施行令の第二条によると、美容師試験の受験手数料は筆記試験が15,900円、実技試験が18,800円です。第三条によると、美容師の登録を受けようとする者の手数料は5,200円、免許証の記載事項の変更は3,750円、再交付は4,150円です。すでに免許を持っている場合、訪問美容のために追加で取る資格は必須ではありません。ただし高齢者や介護が必要な方に向き合う仕事になるため、介護や福祉に関する知識を扱う民間の講習を受ける人が多くなっています。
訪問美容で働く3つの道
訪問美容に関わる働き方は、大きく3つに分かれます。1つ目は訪問美容を提供しているサロンや事業者に就職する形、2つ目はフリーランスとして独立して活動する形、3つ目は自ら訪問美容を提供する事業を開業する形です。この3つは、仕事の取り方も収入の形も、負う責任の範囲も違います。
訪問美容師として働く方法は主に3つあり、それぞれに特徴があります。訪問美容を提供するサロンに就職する方法・フリーランスとして独立して活動する方法・自ら訪問美容を提供するサロンを開業する方法です。 出典: relax-job.com
就職する形は、仕事を自分で探さずに始められる点が利点です。施設との契約も、移動の段取りも、事業者の側が持っています。訪問美容の現場に慣れる段階としては、この形から入る人が多くなっています。欠点は、受け取る額が固定される点です。単価の交渉も、訪問先の選び方も自分では決められません。
フリーランスとして活動する形は、事業者や施設と業務委託の契約を結んで仕事を受けます。1件ごとの単価が上がる余地があり、入る日と時間を自分で決められます。募集を出している事業者もあり、業務委託や副業の形で始められる案内が出ています。欠点は、仕事の量が契約の数に左右される点です。契約先が1つだと、その契約が終わった時点で収入が止まります。
自ら開業する形は、個人宅や施設と直接契約し、自分で価格を決めます。収入の上限が最も高くなるかわりに、営業、受付、請求、記録のすべてを自分で持つことになります。訪問美容だけで開業する場合と、店舗を持ちながら訪問も行う場合があり、後者は届出の扱いが変わることがあるため、管轄の保健所に確かめます。
3つの道を順番に進む人も少なくありません。就職して現場を覚え、業務委託で複数の契約先を持ち、件数が安定したところで自分の事業として独立する流れです。最初から開業を選ぶと、技術はあっても訪問の段取りが分からず、1日に回れる件数が伸びないことがあります。
フリーランスの単価と収入の考え方
フリーランスの訪問美容で受け取る額は、契約の形で決まります。業務委託で1件ごとの契約を結ぶ形と、施設に入る時間で契約する形があります。時間で契約する場合の相場について、業界向けの解説では次のように紹介されています。
フリーランスの訪問理美容師は、個人事業主として企業や理美容室、介護施設などと直接業務委託契約を結んで活動する働き方。交渉次第で時給3,000~5,000円程度の高単価で契約できる可能性もある。 出典: salon.tb-id.com
この数字を収入の見通しに使うときは、移動の時間を必ず数に入れます。時間の単価が3,000円でも、1件に移動が30分かかるなら、実際に動いている時間あたりの額は下がります。1日に4件を回って、施術が各1時間、移動が各30分なら、動いている時間は6時間で、施術の時間は4時間です。時間の単価で計算した額を6時間で割り直すと、実際の水準が見えます。訪問美容で収入を伸ばす道は、単価を上げることと、移動を短くすることの2つです。
移動を短くする最も効く手は、同じ施設で複数の方をまとめて施術することです。1つの施設で5人を続けて施術できれば、移動は往復の1回だけです。個人宅を1軒ずつ回る形と比べて、1日に扱える人数がはっきり変わります。施設との契約を増やすことが、フリーランスの訪問美容で収入を安定させる中心になるのは、この理由からです。
副業として始める場合は、入る曜日を固定するのが回しやすい形です。施設の側も、毎月の同じ曜日に来てもらえるほうが入居者への案内が出しやすくなります。不定期に空いた日だけ入る形は、施設の側の段取りが組めないため契約が続きにくくなります。年収の見通しを立てるときは、月に何日入れるかを先に決めて、1日あたりの件数と単価をかけます。この順番で考えれば、無理のない数字が出ます。
訪問美容の需要がどこに集まっているか
訪問美容の依頼が集まる先は、大きく3つに分かれます。1つ目は高齢者向けの施設です。特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、グループホームなどで、入居している方が美容所まで出られないために、施設の側が訪問を受け入れます。2つ目は在宅で介護のサービスを受けている方のご自宅です。3つ目は病院や療養の施設で、入院が長引いている方への施術です。
このうち件数がまとまって取れるのは1つ目です。1つの施設に何十人が入居しているため、月に1回の訪問で複数の方を続けて施術できます。施設の側も、入居者ごとに別の美容師を呼ぶより、決まった相手に月1回来てもらう形を好みます。フリーランスとして活動するなら、まずこの施設との契約を1つか2つ作ることが土台になります。
2つ目のご自宅は、1件ずつの依頼になるため段取りの手間がかかります。かわりに、施設の予算に縛られないため料金を自分で決められます。介護の相談員や訪問看護の事業者とつながりができると、紹介が継続して入る道になります。3つ目の病院は、施設の許可の取り方が病院ごとに違い、感染への対策の取り決めも厳しくなります。最初に狙う先としては難しい部分があります。
需要の性質として押さえておきたいのは、訪問美容が身だしなみを整えるためだけの仕事ではないという点です。髪を切ってもらうことが外出の合図になり、家族との面会の前に整える方もいます。施設の側は行事の前に訪問を求めることがあり、その時期は依頼が集まります。年末や敬老の日の前後に依頼が増える流れは、多くの現場で聞かれるものです。入れる日を決めるときは、この時期に余裕を残しておくと受けやすくなります。
必要な道具と費用の目安
訪問美容の道具は、持ち運べることが条件になります。まず要るのは、切った髪を受ける道具です。車いすや寝たままの状態で施術するため、通常のサロンとは違う形の道具が要ります。首に巻く形のケープ、髪を受ける袋、床に敷く布が基本です。次に、水を使わずに洗える道具です。施設では洗面台まで移動できない方が多く、水を使わないシャンプーや、水を少量で済ませる道具を使います。
電源の扱いも準備の一部です。バリカンやドライヤーを使うため、施設の電源を借りられるかを事前に確かめます。借りられない場所では、充電式の道具が必要になります。充電式のバリカンは1台で複数の方を施術することになるため、電池の持ちが実務では効きます。予備を1台持つ形が安心です。
移動の手段は、車が基本になります。道具の量が多く、電車での移動は現実的ではありません。自分の車を使う場合、燃料費と駐車の費用が経費になります。施設に駐車できるかは契約のときに確かめます。駐車できない施設が続くと、1件ごとに駐車の費用が積み上がります。個人宅を回る場合は、玄関先まで道具を運べるかも確かめておきます。
初期の費用は、道具をどこまでそろえるかで変わります。すでにサロンで働いていて自分のはさみとバリカンを持っているなら、追加で要るのは訪問向けのケープ類と水を使わない洗髪の道具です。この範囲なら数万円から始められます。車を新たに用意する場合や、寝たままの施術に使う専用の道具をそろえる場合は、費用の桁が変わります。最初はすでに持っている道具で始めて、件数が増えてから買い足す順番が、費用の面では無理がありません。
賠償の備えも、開業の準備に入れます。施設の設備を傷つけた場合、施術で相手に損害を与えた場合に備える保険があります。施設との契約で加入を求められることもあるため、契約の話をする前に確かめておきます。
衛生の道具も、施設に入る仕事では欠かせません。使うはさみやくしを消毒する道具、手指の消毒、使い捨ての道具の在庫が要ります。施設は感染への対策の取り決めを持っているため、こちらの手順が施設の取り決めと合うかを最初の打ち合わせで確かめます。使い終わった髪の処理も、施設のごみの区分に合わせます。持ち帰る取り決めの施設もあるため、袋を余分に持ちます。
持ち運ぶ道具の量は、実際に回してみると増えていきます。最初にそろえる道具を1つのかばんに収めて、車に積む形を決めておくと、当日の準備が短くなります。かばんを用途ごとに分けて、施設向けと個人宅向けで中身を変える人もいます。施設向けは人数分のケープと使い捨ての道具を多めに、個人宅向けは床に敷く布と持ち帰り用の袋を多めに入れる形です。準備の形が固まると、1日に回れる件数が1件増えることがあります。道具のしまい方と積み方は、収入に直結する部分です。
仕事の取り方と契約先の増やし方
フリーランスの訪問美容で最初にぶつかるのは、仕事をどこから取るかです。道は4つあります。1つ目は、訪問美容の事業者が出している業務委託の募集に応じる形です。募集の案内では、業務委託や副業やフリーランスの形で始められることが示されています。
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2つ目は、施設に直接連絡する形です。自宅から車で30分の範囲にある高齢者向けの施設を書き出して、順番に連絡します。施設の側は、入居者からの要望があっても頼む相手を知らないことが多く、話が通ることがあります。連絡するときに伝えるのは、免許を持っていること、届出の状況、入れる曜日と時間、1人あたりの料金と時間です。この4つを紙1枚にまとめて持っていくと、話が早く進みます。
3つ目は、居宅で介護のサービスを受けている方の紹介です。担当の相談員が、入浴や通院の予定の中に美容の予定を入れることがあります。地域の相談の窓口に自分の連絡先を伝えておけば、紹介が入る道ができます。4つ目は、自分で案内のページを作って個人宅からの依頼を受ける形です。件数は読みにくいものの、料金を自分で決められる点が利点です。
契約先を増やすときに気をつけるのは、曜日が重ならないようにすることです。同じ曜日の午前を求める施設が2つあると、片方を断ることになります。契約の話をする段階で、入れる曜日と時間を先に伝えておけば、重なりを避けられます。3つの施設と契約して、火曜と木曜と土曜に分けて入る形にすれば、1つの契約が終わっても残りが続きます。契約先を1つに頼らないことが、収入を安定させる一番の手です。
契約の内容も、口約束にしないことが要点です。1人あたりの料金、1回の訪問で施術する人数の上限、訪問の頻度、支払いの時期、キャンセルになった場合の扱いを書面にします。施設の担当者が変わったときに、前の担当との取り決めが分からなくなることがあります。書面があれば、そのまま引き継がれます。料金の改定をする場合の手順も、あらかじめ書いておくと後の話し合いが短くなります。委託の契約の内容については、契約の形や法の扱いに関わる部分があるため、不明な点は専門家に確かめます。
施設と個人宅で予約の受け方が変わる
訪問美容の予約は、施設と個人宅で受け方がまったく違います。施設の場合、予約を取りまとめるのは施設の職員です。訪問の日を決めて、その日に施術する方のリストを施設の側が作ります。こちらが管理するのは、どの施設に何曜日の何時に入るかという予定です。1人ずつの予約を受けるわけではありません。
個人宅の場合は、1件ごとに予約を受けます。日時、住所、施術の内容、駐車できる場所、家族の方の同席の有無まで確かめる必要があります。電話で受けていると、この確認の項目が抜けて、当日に困ります。訪問の予約を受けるフォームを作って、聞くことを決めておくと抜けません。訪問の受付で必要な項目は、来店の予約より多くなります。住所と道順の説明、駐車の可否、建物の入り方が加わるためです。
移動の時間を予約の枠に入れる設計も要ります。来店の予約なら1件1時間の枠を続けて並べられますが、訪問では移動の30分か1時間を枠として押さえる必要があります。押さえていないと、次の予約が移動中の時間に入ります。訪問の予約を受ける仕組みを選ぶときは、1件の前後に余白を自動で取れるかを確かめます。この設定が無いと、自分で1件おきに枠を閉じる作業が残ります。
施設と個人宅の両方を持つ場合、予定が1か所に集まっていることが大事になります。施設の訪問は施設の側の予定で決まり、個人宅の予約はこちらの受付で入ります。この2つが別の場所にあると、施設の訪問日に個人宅の予約が入る事故が起きます。施設の訪問の予定を自分の予約の枠として先に押さえておけば、個人宅の予約がその日に入りません。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている形であれば、当日に現金で受け取る訪問美容でも、前払いの設定をせずに使えます。業種ごとの受け方の違いは業種ごとの使い方のページで確かめられます。
施設に断られる理由と、その避け方
施設に連絡しても契約に至らない場合、理由はおおむね4つに絞られます。1つ目は、すでに別の美容師が入っている場合です。この場合は無理に割り込まず、連絡先を残してもらう形にとどめます。担当が変わることも、訪問の回数を増やしたくなることもあるため、連絡先が残っていれば後から声がかかります。
2つ目は、届出の状況が説明できていない場合です。施設の側は、法令に沿った形で受け入れられるかを気にします。管轄の保健所に届出をしていること、必要な手続きを踏んでいることを、書面で示せるようにしておきます。口で説明するより、様式の写しを見せたほうが早く進みます。
3つ目は、料金と時間が読めない場合です。1人あたり何分で、いくらかが決まっていないと、施設は入居者への案内を作れません。カットが何分でいくら、白髪染めが何分でいくらという表を1枚用意します。入居者の家族が費用を負担することが多いため、案内に使える形の表が求められます。4つ目は、入れる曜日が施設の都合と合わない場合です。施設は入浴や通院の予定が決まっているため、空いている曜日が限られます。連絡する段階で複数の候補を出せるようにしておくと、合わせやすくなります。
断られた理由を聞いておくことも大事です。理由が分かれば、次に連絡する施設に向けて直せます。料金の表が無いことが理由なら作れますし、曜日が合わないだけなら別の施設に当たれます。訪問美容の契約は、1件あたりの話し合いが長く、決まれば長く続く形です。断られた数を数えるより、理由の種類を数えるほうが次につながります。
訪問の記録と請求をどう残すか
訪問美容では、記録の残し方が収入に直結します。施設との契約では、月末にその月の施術の人数をまとめて請求します。施術のたびに人数を記録していなければ、月末に思い出しながら数えることになります。数え違えれば、請求の額が減るか、後から訂正することになります。訪問した日、施設の名前、施術した人数、内容を、その日のうちに記録する形にします。
個人宅の場合は、1件ごとに金額が違うことがあります。カットだけの方、カットと白髪染めの方、爪の手入れまで含む方が混ざります。予約を受けた時点で内容と金額を記録しておけば、当日に迷いません。その日に受け取った額も記録すれば、月の売上がそのまま出ます。手書きの帳面でも回りますが、次の予約の案内を出すときに使えるのは、名前と連絡先と前回の内容が残っている記録です。
前回の内容が残っていることは、訪問美容では特に効きます。高齢の方の施術では、前回と同じ長さ、同じ色に整えることが求められます。前回の記録が無いと、毎回聞き直すことになり、聞かれた側も困ります。施術の内容を予約の記録に添えておけば、次の訪問の前に確かめられます。お客様ごとの記録を残せるかは、受付の仕組みを選ぶときに見る点の1つです。
次の予約を決める時機も、記録から決まります。カットの間隔が1か月半の方と2か月の方が混ざっているとき、前回の日付が分かれば次に連絡する時機が決まります。施設の訪問なら月に1回で固定されますが、個人宅は人によって違います。前回から何か月経ったかで一覧を並べられれば、連絡が抜けません。訪問美容は1軒ずつ回る仕事なので、連絡の抜けがそのまま売上の抜けになります。記録に何を残せるかはできることのページで確かめられます。
家族の方との連絡も、記録に含めておきます。高齢の方への施術では、予約を入れるのも費用を負担するのも家族の方であることが多くなります。本人の名前と、連絡する相手の名前が違う場合、記録を分けておかないと連絡先を間違えます。連絡の手段も人によって違い、電話が確実な方と、電子メールのほうが届く方がいます。どちらで連絡するかを記録に残しておけば、次の訪問の案内が届きます。
領収書の扱いも決めておきます。施設との契約では月ごとにまとめて発行しますが、個人宅ではその場で求められることがあります。控えが残る形の用紙を持ち歩くか、後から送る形にするかを決めておきます。介護の費用として家族の方が記録を残している場合、日付と内容が書かれた領収書が求められます。この用意があるかどうかで、次も頼もうという判断が変わることがあります。
始める前に決めておく6つのこと
訪問美容をフリーランスで始めるとき、先に決めておくと後戻りが少ない項目が6つあります。1つ目は、活動する地域の範囲です。車で30分の範囲にするか1時間にするかで、契約できる施設の数と、1日に回れる件数が変わります。範囲を広げると契約先は増えますが、移動の時間が増えて件数が落ちます。
2つ目は、入れる曜日と時間です。副業で始めるなら、本業と重ならない曜日を決めます。施設は平日の午前から午後にかけての時間を求めることが多く、土日の希望は個人宅に寄ります。3つ目は、料金です。施設との契約は施設の側の予算に合わせることになりますが、個人宅の料金は自分で決めます。移動の費用を料金に含めるか、別に受け取るかも決めておきます。
4つ目は、対応できる施術の範囲です。カットだけにするか、白髪染めやパーマまで受けるかで、持ち運ぶ道具が変わります。水を使う施術を受けるなら、施設の設備を確かめる手間が増えます。5つ目は、記録と請求の形です。誰にいつ何をしたかを、その日のうちに残す方法を決めます。6つ目は、予約をどこで受けるかです。電話だけにするか、フォームも用意するかを決めます。
この6つを決めるときに、あわせて考えておくと後が楽になるのが、事業としての届け出と経費の扱いです。個人事業として始めるなら開業の届け出を出し、帳簿を付ける形を決めます。訪問美容は車の費用、道具の費用、消耗品の費用が毎月かかるため、記録を付けていないと利益が見えません。売上と経費を月ごとに出しておけば、単価を上げるべきか件数を増やすべきかの判断ができます。税の扱いに関わる部分は、管轄の税務署や税理士に確かめます。
この6つを決めてから施設に連絡すると、話が早く進みます。逆に決めずに連絡すると、その場で答えられない質問が出て、折り返すことになります。施設の側は入居者への案内を組む必要があるため、条件がはっきりしている相手を選びます。準備の順番としては、免許と届出の確認、この6項目の決定、道具の用意、そして連絡という流れになります。料金の考え方は料金のページの形が参考になりますし、受付の画面の動きはデモを見るから確かめられます。導入の前に出やすい疑問はよくある質問にまとまっており、他のサービスとの違いは他社との比較のページで並べて確かめられます。
Q1. 訪問美容はどんな場合に行えますか?
美容師法施行令の第四条では、美容所以外の場所で業を行える場合として、疾病その他の理由により美容所に来ることができない者に対して美容を行う場合、婚礼その他の儀式に参列する者にその直前に美容を行う場合、そしてこの2つのほかに都道府県や保健所を設置する市や特別区が条例で定める場合を挙げています。条例の中身は地域で違うため、管轄の保健所に確かめます。
Q2. フリーランスの訪問美容はどれくらいの単価になりますか?
業界向けの解説では、企業や理美容室や介護施設と直接業務委託契約を結ぶ場合、交渉次第で時給3,000円から5,000円程度の契約になる可能性があると紹介されています。ただし移動の時間は施術の時間に含まれないため、1日に動いている時間で割り直して見通しを立てます。
Q3. 訪問美容を始めるのに追加の資格は必要ですか?
必須の資格は美容師免許です。美容師試験の受験手数料は筆記試験が15,900円、実技試験が18,800円、登録の手数料は5,200円と美容師法施行令に定められています。訪問美容のための追加の免許はありませんが、高齢者や介護が必要な方に向き合うため、介護や福祉の知識を扱う民間の講習を受ける人が多くなっています。
Q4. 施設と個人宅の予約は同じ方法で管理できますか?
同じ場所にまとめておくことが必要です。施設の訪問は施設の側が施術する方をまとめるため、こちらが持つのは訪問日の予定です。個人宅は1件ごとに日時と住所と駐車の可否まで受け取ります。この2つを別の場所で管理すると、施設の訪問日に個人宅の予約が入る事故が起きます。