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美容室の電子カルテ|紙のカルテから移すときの選び方
2026年9月24日・Rizaflow編集部
美容室の電子カルテを調べ始めるきっかけは、たいてい紙のカルテの置き場所か、探す時間です。棚が足りなくなってきた、指名のないお客さまが来たときに前回の記録が見つからない、スタッフが増えて誰がどこに書いたか分からない。どれも、紙をやめれば解決するように見えます。ただし、電子にすれば自動で片付くわけではなく、選ぶものの型によって残る手間が変わります。ここでは、美容室のカルテに何を載せるのか、道具をどう見分けるのか、紙から移す作業をどう進めるのかを、順に扱います。
紙のカルテで起きていること
紙のカルテには、電子にしても消えない良さがあります。手が空いた瞬間に書けること、図や色を自由に描けること、電源も通信も要らないことです。だからこそ長く使われてきました。
一方で、続けるうちに必ず出てくる困りごとが4つあります。
1つは、探す時間です。指名のあるお客さまなら担当者が覚えていますが、指名なしの予約で別のスタッフが担当するとき、前回の記録を棚から探すことになります。予約の直前に探すと、施術の開始が遅れます。五十音で並べていても、姓が変わった方や、旧姓のまま入っている方は見つかりません。
2つは、書いたものが読めないことです。急いで書いた薬剤の番号が判読できず、結局お客さまに前回の色を聞くことになります。聞かれた側は、覚えていないのが普通です。
3つは、複数の場所で同時に見られないことです。受付で次回の予約を取りながら、施術室で前回の記録を確認する、という動きができません。
4つは、置き場所です。お客さまが 2,000人 を超えたあたりから、棚の面積が実際の負担になります。古いカルテを別の場所へ移すと、今度はそれが探せなくなります。
電子にして最も効くのは、このうち1つ目と3つ目です。探す時間と、同時に見られないことは、仕組みで解けます。2つ目は入力する人の書き方の問題が残り、4つ目は移し終わるまで解決しません。
電子カルテと呼ばれているものの中身
美容室向けに「電子カルテ」として案内されているものは、1つの決まった機能を指す言葉ではありません。顧客の記録をデジタルで持つ仕組み全般を指して使われています。
美容室・サロン向け電子カルテとは、顧客情報の一元化やスタッフ間での情報共有に強みを持つ、美容室専用のデジタルカルテシステム(サービス/アプリ)です。電子カルテとしての機能はもちろん、POSレジやカード決済機能、メール自動送信機能などを搭載したシステムも多数。業務改善・効率化、リピート率や顧客満足度の向上に寄与します。 出典: aspicjapan.org
つまり、カルテだけを扱うものから、レジや決済まで含むものまでが同じ言葉で案内されています。比べるときに話がかみ合わなくなるのは、この幅が広いためです。自分の店が何を解決したいのかを先に決めておかないと、機能の多いものが良いものに見えてしまいます。
導入が進んでいる理由も、カルテの電子化そのものより、その先にある動きに置かれています。
紙から電子に移行することで、カルテ作成の手間や時間を削減でき、ペーパーレス化の促進も可能。また、予約の一元化や顧客との関係性(つながり)強化、的確なフォロー的販促による再来店率アップ/失客率低減など、様々なメリットが期待できることから、美容室・サロン向け電子カルテの導入が進んでいます。 出典: aspicjapan.org
記録が電子になること自体が目的ではなく、記録を使って次の来店につなげるところに目的が置かれている、という整理になります。この視点で見ると、選ぶときに確かめる場所が変わってきます。
美容室のカルテに載せる項目
道具を選ぶ前に、何を記録するのかを決めます。ここが決まっていないと、どの画面を見ても判断できません。
お客さまごとに持つ情報は、氏名、ふりがな、電話番号、メールアドレス、生年月日、初回来店日、指名するスタッフ、アレルギーや体質の注意、DMの可否です。ふりがなは電話で探すときに効きます。アレルギーの注意は、必ず目立つ場所に置きます。
来店ごとに持つ情報は、来店日、担当スタッフ、メニュー、料金、使った薬剤、放置の時間、仕上がりの希望、次回の提案です。美容室で他の業態と違うのは、薬剤の記録が細かいことです。カラーの番号、混合の比率、オキシの濃度、放置時間。この4つが残っていないと、同じ色を再現できません。紙のカルテで最も判読に困るのもここです。電子にするなら、薬剤は自由記述ではなく、番号と数量を分けて入れられる形のほうが後で読めます。
写真も、来店ごとの情報です。仕上がりの写真が1枚あると、言葉で書いた記録より確実に伝わります。写真をカルテに紐づけて保存できるかどうかは、選ぶときの分かれ目になります。別のフォルダに保存して手で管理する形にすると、数か月で対応がつかなくなります。
もう1つ決めておきたいのが、書く量です。項目を細かくするほど記録は正確になりますが、施術の合間に入力が終わらなければ続きません。1回の来店で入力に 1分 で済む量に収めると、全員が書き続けられます。
選ぶときに見る6つの点
機能の一覧を比べる前に、次の6つを確かめると判断が早くなります。
1つ目は、施術の合間に入力できるかです。タブレットやスマートフォンで開けるか、入力の画面に何回タップで着くか。パソコンの前まで戻らないと書けない形だと、後でまとめて書くことになり、書かれない日が出ます。
2つ目は、探す速さです。ふりがなで探せるか、電話番号で探せるか、部分一致で出るか。指名なしの予約で別のスタッフが担当するときに、数秒で出るかどうかが実務の差になります。
3つ目は、写真の扱いです。来店ごとに写真を紐づけられるか、枚数の上限があるか、容量が増えたときに追加の費用がかかるか。写真を使う前提なら、ここは先に確かめます。
4つ目は、予約とつながっているかです。予約が入った時点でカルテが引き当てられるか、それとも予約とカルテを別々に開くのか。別々なら、予約のたびに名前を照合する作業が残ります。
5つ目は、データを持ち出せるかです。使うのをやめたくなったときに、顧客の一覧と来店の履歴をファイルとして書き出せるか。書き出せない仕組みに数年分を入れると、後から動けなくなります。契約する前に確かめる項目です。
6つ目は、月額と件数の上限です。料金は必ず公式のページで、いつ時点のものか、税抜か税込か、スタッフの人数で変わるかまで確かめます。プランの中身は変わるので、記事や比較表の数字をそのまま信じないほうがよいです。上限を超えたときに何が起きるか、どのプランへ上がるのかも、契約前に見ておきます。
道具の型を3つに分けて考える
美容室向けの選択肢は、大きく3つの型に分かれます。それぞれ向いている店が違います。
カルテを中心に作られている型は、記録の項目が細かく、薬剤や施術の内容を厳密に残せます。すでに予約サイトの仕組みを使っていて、カルテだけを電子にしたい店に向きます。弱点になりやすいのは、予約の情報と別に管理することになる点です。予約が入るたびに、カルテ側でお客さまを照合する作業が残ります。
予約と一続きに作られている型は、予約が入った時点でお客さまの情報が引き当てられ、来店の記録がそこに積み上がります。予約の受付から施術後の御礼までを1か所で回したい店に向きます。カルテの項目は、カルテ中心の型ほど細かくないことがあるため、薬剤の記録をどこまで残せるかを先に確かめます。
レジや決済まで含む型は、会計と売上の集計が一緒になります。店舗が複数ある場合や、物販の比率が高い店では効きます。かわりに、導入の範囲が広くなるため、決める項目も増えます。現金と当日精算で回している小さな店には、必要のない部分が多く残ります。
どの型がよいかは、いま一番困っていることで決まります。前回の色が分からないことに困っているならカルテ中心の型、予約の確認とリマインダーに手を取られているなら予約と一続きの型、レジ締めと売上の集計に時間がかかっているならレジを含む型です。困っていない部分の機能を基準に選ぶと、使わない機能に月額を払うことになります。
無料で始められるものをどう見るか
無料のプランや無料の試用期間を用意している仕組みもあります。試すこと自体は良い判断ですが、見る場所を決めておかないと、無料の範囲だけで判断して後で困ります。
確かめたいのは3つです。無料で使える件数の上限、無料で使える機能の範囲、そして無料から有料に移るときにデータがそのまま残るかです。顧客の登録が100件までという上限であれば、美容室では数か月で超えます。超えたときに、どのプランへ、いくらで上がるのかを先に確かめておきます。
機能の範囲では、メールの自動送信が無料に含まれるかを見ます。前日のリマインダーと来店後の御礼は、電子カルテを入れる効果が最も出るところです。ここが有料のみであれば、実際に使うプランは有料のものになります。それを前提に費用を見積もります。
試用期間で見るのは、機能の有無ではなく、入力が続くかどうかです。1週間、実際の来店で入力してみて、施術の合間に終わるかを確かめます。終わらなければ、項目を減らすか、別の仕組みを見ます。機能の一覧で決めて、入力が続かずに紙へ戻る例が最も多い失敗の形です。
無料の仕組みとして、表計算ソフトでカルテを作る道もあります。費用はかかりませんが、写真の管理と予約との連動は自分で組むことになります。来店が月に数十件で、スタッフが1人なら、この形でも回ります。
費用の見方と、元が取れるかの考え方
月額を見て高いか安いかを判断しても、答えは出ません。何の時間が減るのかを数えるほうが、判断が早くなります。
数えるものは3つです。1つは、カルテを探す時間です。指名なしの来店が1日に3件あり、1件あたり2分探しているなら、1日6分、月に25日で150分になります。2つは、記録を書き直す時間です。判読できなかった薬剤をお客さまに聞き直し、改めて確認する時間が1件2分なら、同じ計算になります。3つは、リマインダーや御礼のメールを手で送る時間です。1日10件の予約に前日の連絡を手で送ると、1件30秒でも1日5分、月に125分です。
この3つを合わせると、月に400分を超えることがあります。時間あたりの単価を仮に3,000円とすれば、月に2万円分の手が空く計算になります。月額が数千円の仕組みであれば、時間の面では釣り合います。
もう1つの軸は、再来店です。来店後の御礼と、間隔が空いたお客さまへの声がけが自動で回るようになると、来店の間隔が縮まることがあります。ただし、ここは店の施策と客層で変わるため、導入の判断を再来店の増加だけに賭けないほうが安全です。減る手間のほうが先に確かめられるので、そこで釣り合うかを見ます。
初期費用の有無、端末の購入、回線の見直しも費用に入れます。タブレットを2台追加するなら、その分も導入の費用です。月額だけを比べて決めると、始めてから追加の出費が出ます。
紙から移すときの手順
移行の作業は、対象を絞ることから始めます。
全件を移すことを目標にしないでください。直近1年、または2年のあいだに来店のあったお客さまだけを移し、それより古いカルテは紙のまま保管します。来店が途絶えた方のカルテを入れても、探すときの邪魔になります。再来店があったときに、その1件だけを移せば足ります。
入力の順番も決めます。氏名とふりがなと電話番号を先に全件入れ、施術の履歴は直近の1回か2回だけを入れます。履歴を全部入れようとすると、途中で止まります。直近の記録さえあれば、次の来店から使い始められます。
作業の量は、営業時間外に30分、という枠で区切ると続きます。500件 のカルテなら、1日30件のペースで3週間ほどです。一気に片付けようとすると、打ち間違いが増えます。
移し終わったら、件数を照合します。紙の枚数と、登録された件数が合うかを数えます。合わないときは、飛ばした分か、二重に入れた分があります。電話番号で重複を探せる仕組みなら、その場で見つかります。
移行のあいだは、紙と電子の両方に書く期間を作らないほうがよいです。二重に書く運用は必ず片方が抜けます。切り替えの日を決めて、その日以降の来店はすべて電子に書く、と決めます。それ以前の記録を見たいときだけ紙を開く形にします。
紙を処分するのは、半年ほど電子だけで運用してからで構いません。紙を見に行く回数がゼロになったところで判断します。処分するときは、氏名と連絡先が読める状態で捨てないようにします。
1人店とスタッフのいる店で判断が変わるところ
同じ美容室でも、1人で回している店と、スタッフが3人以上いる店では、選ぶ基準が変わります。
1人店では、探す時間の問題はそれほど大きくありません。全員のことを覚えているからです。効くのは、置き場所と、メールの自動送信、そして自分が倒れたときに記録が残っていることです。1人店の記録は頭の中にあることが多く、それは外から見えません。予約と記録が1か所にまとまっていれば、急に休まなければならない日でも、代わりに入る人が状況を把握できます。項目を細かくするより、軽く入力できる形を選ぶほうが続きます。
スタッフが3人以上いる店では、探す時間と、書き方の統一が中心の課題になります。指名なしの来店で別のスタッフが担当したとき、前回の記録が読めるかどうかで、施術の入りが変わります。この場合は、薬剤の記録を項目として分けて入れられる形のほうが効きます。自由記述だと、人によって書き方が違い、結局読めません。閲覧の権限をスタッフごとに分けられるかも、見ておく点になります。
店舗が2つ以上ある場合は、店をまたいでカルテを見られるかどうかが判断の軸に入ります。お客さまが別の店舗に行ったときに前回の記録が見えないなら、電子にした効果が半分になります。店舗をまたぐ利用がプランによって変わることがあるため、料金のページで確かめます。
見習いやアシスタントが入力する場合は、入力の画面が分かりやすいかを確かめます。項目の名前が専門的すぎると、入れる場所を間違えます。間違った場所に入った記録は、後から探せません。
電子にして解決すること、しないこと
移した後に何が変わるかを、あらかじめ分けて見ておきます。
解決するのは、探す時間、同時に見られないこと、置き場所、そして集計です。ふりがなや電話番号で数秒で出るようになり、受付と施術室から同時に見られます。棚が空き、月ごとの来店件数やメニュー別の売上が、集計の操作なしで出ます。しばらく来ていないお客さまの一覧も、条件を指定すれば出てきます。
解決しないのは、書く人の書き方です。薬剤の番号を入れる欄を用意しても、入れなければ記録は残りません。項目の型を決めて、入力の量を絞り、全員で同じ書き方に揃えるところは人の仕事として残ります。電子にした直後は書いていたのに、3か月後には空欄が並んでいる、という形が最も多いつまずきです。
もう1つ残るのは、通信と端末の問題です。店の回線が不安定な時間帯があると、施術の合間に開けません。端末が1台しかないと、待ちが発生します。導入の費用に、タブレットの台数と回線の見直しを含めて考えます。
写真の容量も、続けるうちに増えます。1人あたり毎回1枚でも、年間で数千枚になります。容量の上限と、超えたときの費用を先に確かめておくと、後から驚きません。
スタッフに定着させるまでにやること
電子カルテが続かなくなる原因は、機能ではなく運用です。定着させるためにやることは、多くありません。
最初に、入力する項目を減らします。用意されている欄を全部埋める必要はありません。必ず埋める欄を4つか5つに決めて、それ以外は空欄でよいと明言します。全部埋めるように言うと、埋められない日が出た時点で入力自体をやめます。
次に、書く場所と時機を決めます。施術が終わった直後、受付に戻る前に、担当者がその場で入れる。これを決めておくと、後回しになりません。「営業が終わったらまとめて入れる」形にすると、忙しい日から順に抜けます。
3つ目に、書き方の型を1枚にまとめます。薬剤の書き方、放置時間の単位、仕上がりの希望の書き方。例を1つずつ添えて、休憩室に貼るか、共有のメモに置きます。人によって書き方が違うと、他のスタッフが読めません。
4つ目に、見る場を作ります。週に1度でも、しばらく来ていないお客さまの一覧を全員で見る時間があると、入力が何のためかが伝わります。入力だけを求められて、結果を見せられないと、作業として扱われるようになります。
5つ目に、紙に戻りたくなる場面を拾います。写真を撮るのに手間がかかる、端末が空いていない、入力の画面に着くまでが遠い。この3つが出たときは、運用を直します。3か月 続けば、ほぼ定着します。そこまでを支えるのが導入の仕事です。
カルテの保存と個人情報の扱い
カルテには氏名と連絡先、体質の情報まで入ります。件数に関わらず、事業として個人情報を扱う以上、個人情報の保護に関する法律の対象になります。取り扱いの決まりや相談先は個人情報保護委員会が公開している資料で確かめられます。
保存する期間について、医療機関の場合は医師法第24条で、診療録を5年間保存することが定められています。美容室のカルテについて、同じように保存期間を定めた規定は、公開されている法令のなかでは確認できませんでした。実際の扱いは店の判断になりますが、施術の履歴は次の施術の根拠になるため、少なくとも数年は残すのが実務の形です。法令の解釈が必要な場面では、保健所や専門家に確認してください。
実務として決めておきたいのは3つです。1つは、閲覧できる人を決めることです。スタッフ全員が全部のカルテを見られる必要があるかを考え、必要な範囲に絞ります。2つ目は、辞めたスタッフのアクセスを止めることです。退職の手続きの項目に入れておかないと忘れます。3つ目は、書く内容の型です。お客さまから開示を求められたときにそのまま見せられる内容にとどめ、評価や感想は書かないようにします。
紙のカルテを持ち出さないことも、あわせて決めておきます。電子にしたのに、古いカルテを自宅で整理するために持ち帰る、という形が抜け道になります。
予約と一続きにするかどうかで結果が変わる
カルテを電子にする効果が最も大きく出るのは、予約とつながったときです。予約が入った瞬間にお客さまが引き当てられれば、名前の照合も、前回の記録を探す作業も要りません。逆に、予約は予約サイトで、カルテは別の仕組みで持つ形にすると、日々の手数はあまり減りません。探す時間が短くなるかわりに、照合する時間が増えます。
このサイトで扱っている予約システムでは、予約が入った時点でお客さまの情報が台帳に残り、来店ごとの施術メモを同じ画面に足していけます。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしているため、当日精算や現金払いで回している美容室でも、予約完了メール、前日のリマインダー、来店後の御礼メールを自動で流したうえで、その履歴をカルテから見られます。レジや決済の仕組みを入れ替える必要はありません。
記録できる項目と、メールをどこまで自動で送れるかはできることにまとめています。プランごとの上限と月額は料金で確かめられます。美容室、整体、ネイル、教室で入れる項目の違いは業種ごとの使い方に分けてあり、実際のカルテと予約の画面はデモを見るからログインなしで触れます。他の予約システムとの違いは他社との比較に、紙やファイルからの取り込みとデータの持ち出しはよくある質問に載せています。
どの型を選ぶとしても、順番は同じです。カルテに載せる項目を決め、施術の合間に入力できる量まで絞り、直近の来店分だけを移して使い始める。この3つを先に済ませておけば、選んだ仕組みが合わなかったときでも、移し直しの手間は小さく収まります。
Q1. 美容室の電子カルテには何を記録すればよいですか?
お客さまごとに氏名、ふりがな、連絡先、指名するスタッフ、アレルギーや体質の注意を持ち、来店ごとに来店日、担当スタッフ、メニュー、料金、使った薬剤、放置の時間、仕上がりの希望、次回の提案を残します。美容室で特に効くのは薬剤の記録です。カラーの番号、混合の比率、濃度、放置時間が揃っていないと、同じ色を再現できません。
Q2. 電子カルテを選ぶとき、最初に確かめることは何ですか?
施術の合間に入力できるかどうかです。タブレットやスマートフォンで開けて、何回かのタップで入力の画面に着くかを試します。パソコンまで戻らないと書けない形は、後でまとめて書く運用になり、書かれない日が出ます。次に、ふりがなや電話番号で数秒で探せるか、予約と紐づいているかを見ます。
Q3. 紙のカルテは全部移す必要がありますか?
その必要はありません。直近1年か2年に来店のあったお客さまだけを移し、それより古いカルテは紙のまま保管します。再来店があったときに1件だけ移せば足ります。全件を目標にすると途中で止まり、紙と電子の両方が中途半端になります。切り替えの日を決めて、それ以降は電子だけに書く形にします。
Q4. 美容室のカルテは何年保存すればよいですか?
医療機関の診療録は医師法第24条で5年間の保存が定められていますが、美容室のカルテについて同じように期間を定めた規定は、公開されている法令では確認できませんでした。実務としては、施術の履歴が次の施術の根拠になるため数年は残す形が一般的です。法令の解釈が必要な場面は、保健所や専門家に確認してください。