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美容室のリピート率の平均|自分の店の数字と見比べる
2026年10月3日・Rizaflow編集部

美容室のリピート率の平均を調べる人は、たいてい自分の店の数字が気になっています。新規のお客様が思ったほど戻ってこない、常連は来ているのに全体の数が伸びない。そこで平均を探すわけですが、出回っている数字は前提がそろっていないため、そのまま比べると判断を誤ります。ここでは、よく引かれている平均値と、その数字が何を数えたものか、そして自分の店の数字を同じ条件で出す手順を順に並べます。
平均として出回っている数字を並べる
まず、業界の目安としてよく引用される数字を見ます。美容室のリピート率については、新規と既存で分けた形で語られるのが一般的です。
美容室のリピート率の平均値は、90日間で既存客が約70%、新規客が約30%といわれています。リピート率が平均値に満たない場合、原因を把握して対策をとりましょう。 出典: aiony.jp
新規が約30%、既存が約70%。この2つの数字は、他の資料でもほぼ同じ形で出てきます。理美容室のリピート率は新規顧客で30%、既存顧客で70%が目安という説明もあり、数字としては落ち着いています。
一方で、新規の再来店をもっと低く見る資料もあります。全国の平均を28%として、7割は再来店しないという書き方をしているものもあります。
この差は、調査の方法と期間の違いから出ています。だから「うちは25%だから平均より低い」という比べ方は、まだできません。比べる前に、数え方をそろえる必要があります。
リピート率の定義は、店ごとに違っている
リピート率という言葉は、計算の中身が決まっていません。同じ店の同じ月のデータから、3通りの数字が出せます。
1つ目は、期間内に来店した人のうち、2回以上来た人の割合です。分母はその期間に来たすべての人になります。
2つ目は、期間内に初めて来た人のうち、次の来店があった人の割合です。分母は新規のお客様だけです。
3つ目は、期間内の来店の延べ数のうち、2回目以降の来店が占める割合です。人ではなく来店の数を数えています。
この3つは、同じ店でも大きく違う数字になります。常連が多い店は3つ目が高く出ます。新しく開いた店は2つ目が低く出ます。
平均値として語られている「新規で30%、既存で70%」は、2つ目に近い考え方です。自分の店の数字を出すときは、この形に合わせてください。合わせずに比べると、高すぎる数字や低すぎる数字が出て、判断を誤ります。
計算の形を決めたら、その形を紙に書いて残してください。半年後に数え直すときに、同じ形で出せないと推移が見えません。
期間を90日で固定する理由
リピート率を語るとき、期間を決めないと数字が動きます。よく使われるのは90日です。
この期間には根拠があります。美容室の来店の間隔は、施術の内容で分かれます。カットだけの方は1か月半から2か月、カラーを入れる方は1か月から1か月半、パーマを含む方はもう少し長くなります。3か月という幅を取れば、これらの大半が1回入ります。
期間を30日にすると、来店の周期がまだ来ていない人が「戻らなかった人」に入ってしまいます。逆に1年にすると、他の店に行って戻ってきた人も含まれて、数字が甘くなります。
季節の偏りも考えてください。年末や春は来店が増え、真夏や真冬は減ります。90日で区切ると、ここが片寄ります。前年の同じ90日と比べる形にしておくと、季節の影響を打ち消せます。
期間の始まりの置き方も決めておきます。月の初めで区切る形が数えやすく、月次の売上の数字とも並べられます。
新規と既存を分けないと、対策が決まらない
リピート率を全体でひとつの数字にすると、何をすればよいかが見えません。新規と既存は、落ちる理由がまったく違うからです。
新規の再来店が低い場合、原因は初回の体験にあります。仕上がりが期待と違った、会話が合わなかった、値段の説明が不足していた、次回の案内が無かった。どれも初回のうちに起きています。
既存の再来店が落ちている場合、原因は別の場所にあります。担当者が変わった、値上げをした、通いにくい時間帯に予約が取れなくなった、生活が変わって来られなくなった。初回とは無関係の理由です。
分けて数えると、どちらの手当てが必要かがすぐ分かります。新規が低く既存が高い店は、初回の設計を直します。既存が落ちている店は、予約の取りやすさと担当の体制を見ます。
両方が低い店は、まず既存から手当てしてください。既存のお客様のほうが人数が少なく、連絡先も分かっていて、話が通じます。新規を増やす施策は費用がかかるうえ、受け皿が壊れている状態で入れても流れていきます。
自分の店の数字を出す手順
数字を出すのに専用の道具は要りません。カルテか台帳があれば出せます。手順は次の通りです。
- 3か月前の1か月を選び、その月に初めて来店した人を全員書き出す
- その人たちが、初回の日から90日以内にもう一度来たかどうかを確かめる
- 来た人の数を、書き出した人数で割る
これが新規のリピート率です。既存の分は、同じ月に来た2回目以降の人を分母にして、同じ90日で数えます。
手で数える場合は、20人ぶんで傾向が見えます。全員を数えなくても構いません。ただし、選ぶ月は偏りのない月にしてください。大きな集客をかけた月や、年末を含む月は避けます。
3か月前を選ぶ理由は、90日を数え切れる時点まで進んでいる必要があるからです。先月の新規を数えても、まだ戻る余地が残っています。
出した数字は、日付を添えて残してください。1回出しただけでは意味が薄く、3か月ごとに出して並べたときに初めて動きが読めます。
平均と比べる前に、そろえる条件
数字が出たら平均と比べたくなりますが、その前に確かめる条件があります。ここをそろえずに比べると、無い問題を探すことになります。
1つ目は、開店からの期間です。開いて1年以内の店は、既存のお客様の母数が小さいので、既存のリピート率が不安定に動きます。
2つ目は、立地です。駅前で通りがかりの人が多く入る店と、住宅街で紹介中心の店では、新規の性質が違います。通りがかりの新規は、もともと戻る割合が低くなります。
3つ目は、集客の経路です。値引きの掲載で入った新規は、値引きの無い2回目に来ないことが多くなります。これは技術の問題ではありません。
4つ目は、メニューの構成です。カットだけの単価が低い店と、カラーやトリートメントを含む店では、来店の周期そのものが違います。
条件が違う店の数字と比べても、次の手は決まりません。いちばん役に立つ比べ方は、自分の店の前の期間と比べることです。平均は、桁が大きく外れていないかを確かめるための目印として使ってください。
新規が戻らない理由を、4つに分ける
新規のリピート率が低いとき、理由を1つに決めようとすると行き詰まります。実際には次の4つが混ざっています。
1つ目は、仕上がりが期待と違ったことです。これは技術の問題というより、事前のすり合わせの不足から出ます。どうしたいかを言葉で確かめる時間を取れていないと起きます。
2つ目は、居心地です。会話の量が多すぎる、あるいは少なすぎる。どちらも合わない人がいます。合わせようとするより、どちらがよいかを初回に聞くほうが確実です。
3つ目は、思い出せないことです。よかったのに、次に行くときに店の名前が出てこない。これが想像より多く起きています。連絡先を持っていない、次回の案内をしていない店では、この理由が最も大きくなります。
4つ目は、予約が面倒なことです。電話しか入り口が無い、営業時間の中でしかつながらない、返事が翌日になる。この摩擦は、行きたい気持ちより簡単に勝ちます。
4つのうち、店の側の工夫で短期に動かせるのは3つ目と4つ目です。1つ目と2つ目は時間がかかります。数字を上げたいなら、後ろの2つから手を付けてください。
対策で失敗しやすい形
リピート率を上げようとして、かえって数字が悪くなる形があります。避けたいものを挙げます。
1つ目は、値引きを増やすことです。値引きで呼んだ人は、値引きが無い回に来ません。次回の来店を作っているのではなく、次回の値引きを作っていることになります。
2つ目は、連絡の頻度を上げることです。来ないお客様に何度も案内を送ると、読まれなくなります。読まれなくなった宛先は、後から必要な連絡も届かなくなります。
3つ目は、全員に同じ内容を送ることです。前回カラーをした方と、カットだけの方に同じ案内が届くと、自分に向けられたものだと感じられません。
4つ目は、担当を固定しすぎることです。指名を取るのは良いことですが、その人が休みの日に予約が取れない状態になると、来店の間隔が伸びます。
失敗の形はどれも「店の側の都合で動いている」という共通点を持っています。お客様の側の手間が減る方向に動かすと、外しにくくなります。
次回の来店を、その場で決める
新規のリピート率に最も効くのは、帰る前に次回を決めてもらうことです。順番としてはここが最初に来ます。
会計の場で「次は6週間後くらいが良い状態を保てます」と伝え、その場で日付を押さえます。空いている日を2つか3つ挙げて選んでもらう形が通りやすくなります。日付が決まらない場合でも、目安の週を伝えておくと、後の連絡が効きます。
この一言を入れるだけで、3つ目の「思い出せない」がほぼ消えます。予定に入っていれば、思い出す必要がありません。
次回の予約を取ったあとの扱いも決めておいてください。2か月先の予約は、忘れられます。前日にリマインドを送る仕組みが無いと、次回の予約を取ることが無断のキャンセルを増やす結果になります。
その場で決められない方には、店から連絡する日を伝えてください。「来月の半ばに、空いている日をお送りします」と言っておけば、連絡が唐突になりません。
来店の周期に合わせて連絡する
次回を決めなかった方には、周期に合わせた連絡が効きます。ここで大事なのは、送る時機です。
前回の来店から、その方の周期の少し手前で送ります。カラーをしている方なら4週目から5週目、カットだけの方なら6週目から7週目が目安です。周期を過ぎてから送ると、すでに他の店に行っている可能性が上がります。
送る内容は、空いている日を並べるだけでよく、長い文章は要りません。「そろそろの時期です」という書き方は、責めているように読まれることがあります。日付を並べて、選びやすくするだけにとどめてください。
この連絡を人が手で送ると、必ず途切れます。忙しい月に飛び、飛んだことに気づけません。前回の来店日から数えて自動で送れる仕組みに載せてください。
送った結果を残すことも必要です。誰に送ったか、開かれたか、そこから予約が入ったか。残っていないと、時機の調整ができません。
予約の入り口を増やす
4つ目の理由である「予約が面倒」は、入り口の数で解決します。
電話だけで受けている店は、営業時間の外の予約を取りこぼしています。美容室を探す時間帯は、夜と休日に寄ります。そこに窓が開いていないと、その時間に決めたい人は別の店を選びます。
入り口として用意しておきたいのは3つです。店のページからの予約、地図の情報からの予約、そしてメッセージアプリからの予約です。どこから来ても同じ台帳に入る形にしてください。別々の台帳になると、枠が重なります。
入り口を増やすときの注意は、会員の登録を先に求めないことです。初めての人に氏名と住所とパスワードを作らせると、そこでやめます。登録は予約が終わったあとに案内してください。
2回目以降の方には、逆に入力を減らす形が効きます。前回の情報が残っていて、数回の操作で入れられると、次回の来店までの摩擦が消えます。
回数券と定額のメニューを使うとき
リピートを作る手段として、回数券や定額のメニューを考える店もあります。効きますが、条件が付きます。
回数券は、追加のメニューに限って使う形が向いています。カットやカラーは通常の料金で受け、そこに足すトリートメントだけを回数券にする。こうすると来店の回数が増え、本体の売上も上がります。主なメニューに使える形にすると、来店の回数は増えないまま単価だけが下がります。
定額のメニューは、来店の間隔が短い施術で成り立ちます。前髪のカットやヘッドスパのように、月に何度も来る形のものです。周期が2か月の施術で定額を作ると、使われないまま解約されます。
どちらも、残数や有効期限の管理が伴います。紙で管理すると、紛失と持参忘れと数え間違いが起きます。始める前に、残数を店側とお客様側の両方から見られる形にしてください。
売る前に決めておくことは3つです。1回が何を指すのか、期限をいつにするか、途中でやめたいと言われたときにどうするか。この3つを決めずに売ると、半年後にもめます。
指名とリピート率の関係
指名の割合が高い店は、既存のリピート率も高く出ます。担当が決まっていると、次回もその人に頼みたくなるからです。
ただし、指名が強くなるほど注意が要る点があります。その担当者が休んでいる日に、予約が取れなくなることです。行きたい日に取れないと、間隔が伸びます。伸びた間隔がそのまま離脱につながります。
対策は2つあります。1つは、担当者ごとのシフトを予約の画面に反映させて、いつなら取れるかを見えるようにすることです。もう1つは、初回の段階で複数の担当者を体験してもらう形を作ることです。
担当者が辞めるときの備えも必要になります。その人についていたお客様に、店として誰が引き継ぐかを決めて連絡してください。何も言わずに次の予約を待つと、そのまま来なくなります。
指名の記録は、リピート率と一緒に見てください。店全体の数字が横ばいでも、担当者ごとに見ると差が出ていることがあります。差が出ている場合、手当てする場所は店全体ではなく、その担当者の初回の進め方になります。
数える前に、カルテの書き方をそろえる
リピート率が出せない店には、共通した原因があります。記録の書き方が人によって違うことです。
よくある食い違いを挙げます。同じお客様が、担当者ごとに別のカルテになっている。電話で受けた予約は紙に書き、ページから入った予約は画面にあり、突き合わせていない。名前の表記が漢字とカナで混ざって、同じ人が2人に見える。
この状態では、初回か2回目かの判定ができません。数える前に、次の3つをそろえてください。
1つ目は、お客様を1人につき1件にすることです。名前ではなく電話番号かメールアドレスで名寄せすると、表記のずれに強くなります。
2つ目は、来店の日付を必ず残すことです。何をしたかより先に、来た日が要ります。日付が無い記録は数えられません。
3つ目は、入り口を1つの台帳に集めることです。電話、ページ、地図、メッセージアプリのどこから来ても、同じ場所に入る形にします。
そろえる作業は面倒に見えますが、一度やれば以後の集計が数分で終わります。逆に、そろえないまま手で数え続けると、毎回同じ手間がかかります。
「失客」と判定する基準を先に決める
リピート率とあわせて見たいのが、もう来ていないお客様の数です。ここで必要になるのが、いつから失客と数えるかの基準です。
基準を決めていない店では、この判定が感覚になります。「最近見ていない気がする」で止まり、数として出てきません。
決め方は単純で、その方の来店の周期の2倍を過ぎたら失客とみなします。周期が2か月の方なら4か月、1か月半の方なら3か月です。全員に同じ日数を当てると、周期の長い方が早く失客に入ってしまいます。
基準を決めると、次の行動がはっきりします。失客に入る少し手前の方に連絡を出せばよいからです。入ってしまってから送ると、届いても戻りにくくなります。
失客の数は、毎月同じ日に数えてください。増えている月には、その前の月に何が起きたかを見ます。値上げをした、担当者が辞めた、予約の取りにくい期間があった。原因は前の月に置かれています。
リピート率と客単価は、同時に見る
リピート率だけを追うと、危ない方向に進むことがあります。数字を上げるために値段を下げれば、回数は増えます。ただし店に残るお金は減ります。
だから、リピート率を見るときは客単価を同じ表に並べてください。見たいのは次の組み合わせです。
・リピート率が上がり、客単価も保たれている……効いている ・リピート率が上がり、客単価が下がっている……値引きで回しているだけの可能性 ・リピート率が下がり、客単価が上がっている……値上げで一部が離れた可能性 ・両方が下がっている……対策の順番を組み直す
3つ目は、値上げの直後に必ず出ます。ここで慌てて値段を戻すと、残った方の信用を失います。値上げをする月は、離れる割合をあらかじめ見込んでおいてください。
2つ目がいちばん見落とされます。数字が良くなったように見えるので、対策が当たったと判断してしまいます。売上の合計を一緒に見れば、すぐ気づけます。
店の規模で、平均の意味が変わる
同じ数字でも、店の規模によって重みが変わります。
1人で営んでいる店では、予約できる枠の数が上限になります。枠が埋まっている状態なら、新規のリピート率が平均より低くても困りません。むしろ、既存のお客様の周期を保つことが優先されます。
スタッフが数人いる店では、担当者ごとに数字がばらつきます。店全体の平均は、そのばらつきを平らにしてしまいます。担当者ごとに出して、低い人の初回の進め方を見るほうが、手当てする場所がはっきりします。
開店から1年以内の店では、既存のお客様の母数が小さいため、既存のリピート率が月ごとに大きく揺れます。この時期は数字を追うより、新規のお客様の連絡先をきちんと残すことに時間を使ってください。記録が残っていれば、後から何度でも数えられます。
規模が変わるときは、数え方を引き継いでください。1人の店からスタッフを入れた月に集計の形を変えると、前後が比べられなくなります。
平均より低かったときに、最初に確かめること
数字が平均を下回っていたとき、施策を探す前に確かめる点があります。取りこぼしが、来店のあとではなく予約の段階で起きていないかです。
順に見てください。
1つ目は、予約の申し込みに対して、実際に来店した割合です。ここが低い店は、予約は入っているのに来られていません。前日の連絡が無い、キャンセルの連絡先が分からない、確定の返事が遅いといった理由で起きます。リピート率を上げる前に、この穴を閉じるほうが早く効きます。
2つ目は、希望の時間で取れなかった人の数です。断った予約の記録を残していない店では、この数が見えません。断った数が多いなら、問題はリピートではなく枠の作り方です。
3つ目は、入り口ごとの来店の割合です。値引きの掲載から来た人と、紹介で来た人と、地図から来た人では、戻る割合が違います。平均が低いのは、戻りにくい入り口の比率が高いだけかもしれません。
この3つを見ると、対策の宛先が変わることがあります。技術や接客の話に入る前に、数字の分解を1段だけ進めてください。
数字を店の中で共有するときの伝え方
リピート率をスタッフと共有する場面では、伝え方で結果が変わります。個人の数字を並べて貼り出す形は、短期には効いても長くは続きません。次回の予約を無理に取ろうとする動きが出て、無断のキャンセルが増えます。
伝えるなら、次の形にしてください。
・店全体の数字を先に出し、前の期間と比べる ・上がった月と下がった月に何があったかを、みんなで挙げる ・個人の数字は、本人と1対1で見る
3つ目が大事です。担当者ごとの差は、技術の差ではなく初回の進め方の差から出ていることが多くなります。どう聞いているか、何を伝えているか。ここは本人と一緒に見ないと分かりません。
数字を目標として置くときは、リピート率そのものを目標にしないほうが安全です。代わりに「帰る前に次回の目安を伝えた件数」のように、行動の数を置いてください。行動は自分で動かせますが、率は結果なので直接は動かせません。
数字を続けて見るために、道具で確かめる3つ
リピート率は、1回計算して終わりにすると意味がありません。3か月ごとに同じ条件で出し続けられる形にしてください。そのために道具の側で確かめる点は3つです。
1つ目は、初回の来店と2回目以降を区別して記録できるかです。ここが分かれていないと、新規と既存を分けて数えられません。来店の履歴とメモがお客様ごとに残る形が要ります。何が標準で使えるかはできることのページに機能の一覧があり、顧客管理と来店履歴の扱いも並んでいます。
2つ目は、前回の来店日から数えて連絡を送れるかです。手で送る形では続きません。予約の完了、前日のリマインド、来店後の御礼までが自動で出る形だと、周期に合わせた連絡がそこに乗ります。受付ツールの中には、決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしているものもあります。段階ごとに使える範囲は料金のページで確かめられます。
3つ目は、担当者ごとの予約とシフトを扱えるかです。指名を取る店では、ここが予約の取りやすさを決めます。美容室での組み立て方は業種ごとの使い方のページにまとまっており、施術を重ねて通ってもらう形の設計が書かれています。画面の実物はデモを見るから、客側の予約ページと店側の管理画面の両方を触れます。
他の受付ツールと同じ条件で並べた表は他社との比較のページにあり、公開されている料金だけで比べられます。細かい挙動で迷ったときはよくある質問のページを先に見てください。
平均値は、自分の店の位置を大まかに知るための目印です。役に立つのは、同じ条件で自分の店の数字を出し続けることのほうです。新規と既存を分けて、90日で区切って、3か月ごとに並べる。この形で半年続けると、どの手当てが効いたかが数字で見えるようになります。
Q1. 美容室のリピート率の平均は、どれくらいですか?
よく引かれている目安は、90日間で新規のお客様が約30%、既存のお客様が約70%です。新規の再来店をより低く見て、全国の平均を28%とする資料もあります。ただし調査の方法と期間が資料ごとに違うため、自分の店の数字を出すときは「その期間に初めて来た人のうち、90日以内に次の来店があった人の割合」という形に合わせてから比べてください。
Q2. リピート率は、どの期間で数えるのが適切ですか?
90日が使いやすくなります。美容室の来店の間隔は施術によって1か月から2か月ほどに分かれるため、3か月あればその大半が1回入ります。30日だと周期がまだ来ていない人を「戻らなかった人」に入れてしまい、1年にすると他店に行って戻った人も含まれて甘い数字になります。季節の偏りは、前年の同じ90日と比べて打ち消してください。
Q3. 新規のお客様が戻らない理由は、何が多いのですか?
仕上がりのすり合わせ不足、居心地の相性、店を思い出せないこと、予約の手間の4つに分かれます。このうち短期間で動かせるのは後ろの2つです。帰る前に次回の日付を押さえ、営業時間の外でも予約できる入り口を用意するだけで、思い出せない人と予約を面倒がる人が減ります。技術と接客の改善は時間がかかるので、並行して進めてください。
Q4. リピート率を上げるために、値引きを増やすのは効きますか?
おすすめできません。値引きで来店した方は、値引きが無い回に来ないことが多く、次回の来店ではなく次回の値引きを作る結果になります。それよりも、帰る前に次回の日付を決めること、前回の来店日から数えて周期の少し手前に空き日を案内すること、予約の入り口を増やすことのほうが、同じ手間で効きます。