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飲食店が当日予約を受けるかどうか|空き枠の出し方と締め切り
2026年10月4日・Rizaflow編集部

当日の電話が鳴る。「今夜7時から4名、入れますか」と聞かれて、予定表を見ながら頭の中で席を組み替える。入れられそうだが、あと1組来たら回らない。この判断を毎日、それも営業の合間にやっている店は多くあります。当日予約を受けるかどうかは、席を埋めたい気持ちと、回らなくなる不安の間で揺れる話です。この記事では、直前の予約が実際にどれくらいの割合を占めるのかという数字から始めて、締め切りを何分前に置くか、席をどこまで開けておくか、電話とネットの両方で受けている二重管理をどう止めるかを順に並べます。
直前の予約は、思っているより多い
当日予約を受けるかどうかを決める前に、そもそもどれくらいの人が直前に予約しているのかを知っておく必要があります。ここを感覚で捉えていると、受けない判断をした結果、どれだけ取りこぼしているかが見えません。
予約のタイミングを調べた数字が公開されています。
エビソルが「飲食店を予約するタイミング」を調査したデータでも、当日の予約が34%と一番高い割合を占めています。その中でも60分前が16%、30分前が14%と、利用する日の直前に予約を取る方が多いことがわかっています。 出典: ebica.jp
当日の予約が34%で最も多く、そのうち60分前が16%、30分前が14%。つまり当日予約の大半は、来店の1時間を切ってから入っています。これは「今から行ける店を探している」人の行動です。数日前に決めて予約する人より、この層のほうが厚い。
この事実が意味するのは、当日の受付を閉じている店は、需要の3分の1を見ていないということです。もちろん全部を受けられるわけではありません。席が埋まっていれば受けられません。問題は、席が空いているのに受付が閉じている時間が生まれていることです。
もうひとつ押さえておきたい数字があります。2023年11月にリクルートが発表した調査では、満席などで飲食店に入れなかったことがある人が27.9%、そして予約をする人のうちインターネット予約を使う人が82.0%にのぼると報告されています。詳細はリクルートの発表にあります。入れなかった経験がある人が3割近くいて、予約する人の8割はインターネットを使う。この2つを重ねると、当日にネットで空きを探す人がどれだけいるかが見えてきます。
当日予約を受けない判断にも理由がある
数字を見ると受けたほうがよさそうに思えますが、当日予約を受けない選択にも理由があります。ここを飛ばして「受けるべき」とだけ言うと、現場の事情を無視した話になります。
まず仕込みです。コース中心の店、素材を人数分だけ仕入れる店では、当日に人数が増えると出せません。仕込みの量が決まる時点より後に予約が入っても、対応できないのは当然です。この場合、当日予約を受けないのは正しい判断です。ただし、アラカルトだけなら受けられる、という切り分けはできます。
次に人の配置です。その日のスタッフの人数は、前日までに決まっています。当日に満席まで埋まると、1組あたりの接客が薄くなります。料理が出るのが遅れ、会計で待たせる。その結果、来た人の満足が下がります。席を埋めることと、来た人に満足してもらうことは、必ずしも同じ方向を向きません。
3つ目は、飛び込みの客との兼ね合いです。当日予約で全部埋めてしまうと、通りかかって入ろうとした人を断ることになります。飛び込みで入る人は予約の手間をかけていないため、断られた印象が強く残ります。近所の常連が飛び込みで来る店では、この枠を残しておく判断があります。
4つ目は、無断で来ない人の割合です。直前の予約は、思い立って入れた予約なので、気が変わる余地も大きくなります。予約を入れたあとで別の店に行った、という行動は起こります。当日予約を全面的に受けると、来ない予約の数も増えます。
これらを踏まえると、判断は「受ける」か「受けない」の二択ではありません。どこまで受けるか、という線を引く話になります。
締め切りを何分前に置くか
線を引く1つ目が、受付の締め切りです。来店の何分前まで受けるかを決めます。ここを決めないまま公開すると、開店5分前に予約が入って慌てることになります。
締め切りを決める基準は、その予約を受けてから席を用意するまでに何が必要かです。席を拭いて食器を並べるだけなら15分で足ります。コースの仕込みが要るなら、その仕込みにかかる時間が締め切りになります。人数によって席を組み替える必要があるなら、組み替えの手間も足します。
飲食での目安は、席だけの営業なら30分前から60分前、仕込みが要る営業なら前日の営業終了までです。同じ店でも、ランチとディナーで変えられます。ランチは回転が早いため60分前まで受けて、ディナーはコースがあるので前日まで。こう分けると、それぞれの営業に合った線になります。
締め切りを早く置きすぎると、取りこぼしが増えます。30分前が当日予約の14%を占めるという数字を見ると、3時間前で締め切っている店は、その14%を丸ごと見ていないことになります。締め切りを2時間前から60分前に動かすだけで、拾える範囲が変わります。
逆に締め切りを遅くしすぎると、現場が慌てます。10分前に4名の予約が入って、席を作っている間に本人が到着する。この状態が続くと、スタッフが疲れます。締め切りは、現場が落ち着いて動ける長さを確保してから決めます。数字だけで決めると、現場が持ちません。
締め切りは1度決めたら固定するものでもありません。1か月動かしてみて、慌てる場面が多ければ戻します。繁忙期だけ早めて、閑散期は遅くする、という使い方もできます。変えられる作りにしておくと、季節に合わせられます。
席をどこまで開けておくか
線を引く2つ目が、予約で受ける席の範囲です。全席を予約で開けるのか、一部を飛び込み用に残すのか。
全席を開けると、埋まる速度は上がりますが、飛び込みを断ることになります。一部を残すと、飛び込みに応えられますが、予約で埋められる上限が下がります。どちらが得かは、その店に飛び込みで来る人がどれだけいるかで決まります。
数え方は簡単です。1週間、飛び込みで入った組数を記録します。1日に5組が飛び込みで入っているなら、その分の席を残す価値があります。1日1組なら、予約で埋めたほうが確実です。感覚で「うちは飛び込みが多い」と思っていても、数えると意外に少ないことがあります。
席の種類でも分けられます。カウンターは飛び込み用、テーブルは予約用。こう分けると、1人客の飛び込みに応えながら、グループの予約を取れます。人数によって使える席が違う商売では、この分け方が効きます。2名の予約を6名席に入れてしまうと、そのあと6名の予約を断ることになります。人数を先に聞いてから空き枠を出す作りにしておくと、この無駄が減ります。
時間帯でも分けられます。19時台は予約で埋めて、21時以降は飛び込み用に開ける。遅い時間は予約が入りにくいため、ここを飛び込みに回すと両方が立ちます。開ける割合を時間帯ごとに変えられるかどうかは、受付の仕組み側の話になります。
もう1つ考えておきたいのが、当日にキャンセルが出た席の扱いです。前日までの予約がキャンセルになった席は、当日予約で埋め直せます。埋め直せるかどうかは、空いた瞬間にその席が予約を受けられる状態に戻るかで決まります。手作業で予定表を直している場合、空きに気づくのが遅れて埋め直せません。
電話とネットの両方で受けると起きること
当日予約の運用で最も事故が起きやすいのが、電話とネットの両方で受けているときです。同じ席を、別の経路から2組に売ってしまう。これが起きると、どちらかに謝って断るしかありません。
事故が起きる仕組みは単純です。電話で受けた予約は店の予定表に書かれます。ネットで受けた予約は、そのシステムの中に入ります。この2つが別の場所にある限り、片方に入った予約はもう片方から見えません。営業中に電話を受けて、予定表に書く前に次の客が来て、書き忘れる。これで席が二重に売れます。
当日予約では、この危険が一段上がります。前日までの予約なら、夜に予定表を突き合わせる時間があります。当日の予約は、入ってから来店までが短いため、突き合わせる時間がありません。60分前に入った予約を、営業中に転記する余裕は現実的にはありません。
対策は1つです。予約が入る場所を1つにまとめます。電話で受けた予約も、その場で同じ場所に入れる。紙の予定表をやめて、ネットの予約と同じ画面に入れる形にします。こうすると、埋まった席はどちらの経路からも埋まって見えます。
この形にすると、副産物として当日の受付が楽になります。空き枠がお客さまの画面に出るため、「今夜7時は空いていますか」という電話そのものが減ります。減った電話の分だけ、営業中の手が空きます。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている予約システムなら、現金で精算している店でもこの形に移せます。どこまでが標準の機能に含まれるかはできることのページで一覧を確かめてから決めます。
当日予約で来ない人を減らす手
当日予約を受けると、来ない人の数も増えます。ここを放っておくと、受けた分だけ損が出ます。打てる手が3つあります。
1つ目は、予約の確認をその場で送ることです。予約が入った瞬間に、日時と人数と店の場所が書かれた連絡が届く。これがあるだけで、来る確率が上がります。電話で受けた予約は、口頭で復唱するだけなので記録が残りません。相手の手元に文字で残る形にします。
2つ目は、来店の直前に1通送ることです。前日の連絡は当日予約では使えないため、来店の2時間前や1時間前に送る形にします。「本日19時にお待ちしております」の1文で足ります。思い立って入れた予約は、忘れられるのではなく気が変わることが多いので、この1通が引き止めになります。
3つ目は、取り消しの道を作っておくことです。来られなくなったときに、電話をかけるしかない状態だと、気が重くて連絡せずに来なくなります。予約の連絡に取り消し用のURLが入っていれば、指1本で取り消せます。取り消してもらえれば、その席をもう一度売れます。無断で来られないのと、30分前に取り消されるのでは、店の損が全く違います。
取り消しの期限と、期限を過ぎた場合の扱いも決めておきます。当日予約では期限を置く余地が少ないため、「ご来店の30分前までにご連絡ください」程度の線にします。決めた内容は予約の画面と確認の連絡の両方に書きます。1か所だけだと、見ていないと言われる余地が残ります。
当日の空き枠を知らせて席を埋める
当日予約を受ける体制ができたら、次は空いている枠を知らせる段です。受け付けているだけでは、誰も空きを知りません。
知らせる先は3つあります。店のアカウントの投稿、地図の登録情報、そして予約ページそのものです。投稿では、その日の空きを短く書きます。「本日19時台、テーブル2卓空いております」と書いて予約ページのリンクを添える。これを開店前と、ピークの2時間前に出します。1日2回で足ります。
文面は具体的にします。「空きがあります」だけだと、何時に何名入れるのか分かりません。時間と席数を書くと、その場で決められます。逆に、毎日同じ文面を出していると読まれなくなります。その日の状況を書くから読まれます。
地図の登録情報にも予約ページのリンクを入れておきます。当日に店を探している人は、地図から探すことが多くあります。地図に電話番号だけが載っていると、営業中に電話が鳴ります。予約の入口が載っていれば、そこから入ります。
予約ページ側では、空いている枠が見える状態にしておきます。「お問い合わせください」ではなく、その時間が選べるかどうかが一目で分かる形です。当日に探している人は、待つ余裕がありません。空きが見えなければ次の店に移ります。
業種によって空き枠の出し方が変わるため、自分の店に近い形を先に見ておきます。業種ごとの使い方のページのように対応している業種と使い方が並んでいるものを見ると、近い例が見つかります。実際の画面での見え方は触らないと分からないので、ログインなしで予約ページと管理画面の両方を確かめられるデモを見るのような入口があれば、先に開いておきます。
受け方を変えたときに何が動くか
当日予約の受け方を変えると、動く数字が3つあります。どれも1か月から3か月で見えてきます。
1つ目は、営業中の電話の件数です。空き枠が外から見える状態になると、空いているかを尋ねる電話が減ります。減った分は、そのまま営業中の手が空くことになります。減り方を見るには、変える前の1週間と、変えたあとの1週間で着信の件数を数えます。
2つ目は、営業時間外に入る予約の件数です。営業時間が17時から23時の店なら、1日のうち18時間は電話が取れません。当日の予約を思い立つ時間帯は昼から夕方に寄るため、この時間に受付が開いているかどうかで件数が変わります。ここに件数が積まれていれば、受け方を変えた効果がそのまま見えます。
3つ目は、来なかった予約の件数です。確認の連絡と来店前の連絡を自動で送る形にすると、この件数が下がります。下がった分は、そのまま売上に戻ります。当日予約を増やすと来ない人も増えるため、この2つを同じ表で見ないと、受けた分だけ損をしているのかどうかが分かりません。
費用の目安は、月の予約件数とスタッフの人数で段になっている形が一般的です。当日予約を含めて月に1,000件を超えるような店なら、スタッフの指名やシフトまで扱える段が要ります。ひとりで営む店で月50件までなら、無料の枠で収まることもあります。段の切れ目がどこにあるかは料金のページで、件数とスタッフ数の上限まで書いてあるものを見て判断します。表示が税込か税抜かは必ず確かめます。
すでに何かのシステムを使っている場合は、当日の受付をどこまで細かく設定できるかを比べます。締め切りを時間帯ごとに変えられるか、席の種類ごとに開ける範囲を変えられるか。この2つができるかどうかで、当日予約の扱いやすさが変わります。違いを並べた他社との比較のページを見て、乗り換える理由が自分にあるかを先に確かめます。細かい設定の疑問はよくある質問のページで片付けておくと、切り替えたあとの手戻りが減ります。
当日予約を始める前に決める4つのこと
最後に、当日の受付を開ける前に決めておくことを4つ並べます。決めずに公開すると、開けた初日に慌てます。
1つ目は締め切りです。来店の何分前まで受けるかを、ランチとディナーで別に決めます。仕込みが要る営業では、仕込みの量が決まる時点を境目にします。
2つ目は席の範囲です。全席を予約で開けるのか、飛び込み用に何席残すのか。席の種類と時間帯で分けられるなら、そこまで決めます。決める前に、1週間だけ飛び込みの組数を数えます。
3つ目は連絡の段取りです。予約が入ったときの確認、来店前の連絡、取り消し用の道。この3つを自動で送る形にできるかを確かめます。手作業でやる前提なら、誰がいつ送るのかを決めます。営業中に送る作業は現実的に回りません。
4つ目は上限です。1日に当日予約で受ける件数の上限を決めます。上限を置かないと、スタッフの人数で回らない数まで入ります。回らなくなった日の印象は、その日に来た全員に残ります。席が空いていても受けない、という判断ができる状態を作っておきます。
この4つを紙に書いてから受付を開けると、初日から落ち着いて回ります。開けてから決めようとすると、判断が営業中に降ってきます。そこで下した判断は、翌日には覚えていません。先に書いておくと、同じ判断を毎日しなくて済みます。
当日の空き枠を計算する手間を機械に渡す
当日予約がうまく回らない店の多くは、機能が足りないのではなく、空き枠の計算を人がやっています。ここを機械に渡すかどうかで、当日の受付が続けられるかが決まります。
人が計算しているとき、頭の中で処理しているのは4つです。その時間に何卓空いているか、その卓は何名まで入れるか、前の組が出るのは何時か、そして仕込みが間に合うか。この4つを電話を受けながら数秒で処理しています。慣れれば速くできますが、間違えたときの代償が大きく、しかも他の人には引き継げません。
機械に渡すと、この4つが設定に変わります。席の数と人数の上限、1組あたりの滞在時間、メニューごとの所要時間、締め切りの分数。一度入れておけば、あとは空いている枠だけがお客さまの画面に出ます。埋まった枠は選べなくなるので、二重予約が起きません。
設定で詰まりやすいのが、滞在時間です。実際の滞在は組によって違い、2時間で出る組も3時間いる組もあります。ここを短く設定すると、まだ席が空いていないのに次の予約が入ります。長く設定すると、実際には空いている席が売れません。始めるときは実測の平均より15分長めに置いて、1か月動かしてから詰めます。
もう1つ詰まるのが、卓の組み合わせです。2名席を2つ繋いで4名で使う運用をしている店では、その組み合わせを設定で表せるかが分かれ目になります。表せないなら、4名の枠を別に用意して、その枠が売れたら2名席2つを閉じる形にします。設定が複雑になりすぎるなら、当日の受付は単純な枠だけに絞って、複雑な組み合わせは電話で受けるという分け方もできます。
当日予約とリピートを繋げる
当日予約は、思い立って来た人との最初の接点です。ここで終わらせるか、次に繋げるかで、当日予約の価値が変わります。
当日に思い立って来る人は、店を決め打ちしていません。検索して、空いていたから入った。この人が次にまた来るかどうかは、来店中の体験と、帰ったあとの接点で決まります。帰ったあとの接点が何もないと、次に思い立ったときに別の店が空いていればそちらに行きます。
作れる接点は3つあります。1つ目は来店後の連絡です。翌日に「ご来店ありがとうございました」の1通が届く。当日に入った予約でも、連絡先が記録されていれば送れます。この1通があるだけで、店の名前が記憶に残ります。
2つ目は、次回の予約への道です。御礼の連絡に予約ページのリンクを入れておくと、そのまま次を取る人が出ます。当日に入った人は予約の操作を1度済ませているので、2回目は早く進みます。
3つ目は、来店の記録です。何を食べたか、何名で来たか、どの時間帯だったか。これが残っていると、2回目以降の接客が変わります。「前回はカウンターでしたね」と言える店には、また来ます。紙の予定表だけで回している場合、この記録は残りません。
当日予約を増やすこと自体は、その日の売上を埋める話です。埋めた客が2回目に来るかどうかは、別の仕掛けが要ります。受付の仕組みに顧客の記録と御礼の連絡が含まれているなら、当日予約がそのままリピートの入口になります。含まれていないなら、当日に埋めた席は毎回ゼロからの客で埋め続けることになります。
繁忙期と閑散期で受け方を変える
当日予約の設定は、1年中同じでよいわけではありません。忙しい時期と暇な時期で、開ける範囲を変えると取りこぼしと混乱の両方を抑えられます。
繁忙期は、当日の受付を絞る方向に動かします。締め切りを早めて、飛び込み用の席を増やし、当日予約の上限を下げます。予約で満席にしてしまうと、通りかかった人を全部断ることになり、その印象が繁忙期の来店数に響きます。予約が自然に埋まる時期は、当日の受付を無理に広げる必要がありません。
閑散期は逆で、当日の受付を広げます。締め切りを来店の30分前まで下げて、全席を予約で開け、上限を外します。空席のまま閉めるより、直前でも入れたほうが売上になります。この時期こそ、空き枠を外に出して知らせる価値があります。
天候でも変えられます。雨の日は飛び込みが減るため、当日の受付を広げて席を埋めにいきます。晴れた週末は飛び込みが増えるため、席を残します。この切り替えを毎日やる必要はありませんが、週の初めに天気を見て設定を動かすくらいの運用なら続けられます。
切り替えの手間が重いと続きません。締め切りの分数と受ける席の範囲が数タップで変えられる作りなら、開店前に触れます。設定を変えるのに管理画面の奥まで潜る必要がある作りだと、変えないまま1年が過ぎます。当日予約を扱うなら、この切り替えの軽さを確かめておきます。
当日予約を始めた店が最初につまずく3点
当日の受付を開けた店が、最初の1か月でつまずく場所はだいたい決まっています。先に知っておくと、開けた直後に慌てません。
1つ目は、通知に気づかないことです。当日予約は入ってから来店までが短いため、通知を見落とすと知らないうちに満席になります。メールだけで受けていると、営業中は受信箱を見ません。通知の届き方を先に決めます。手元の端末に音が鳴る形にするか、開店前とピーク前の2回だけ画面を確認する運用にする。どちらかを決めておかないと、来店して初めて予約に気づくことになります。
2つ目は、締め切りを過ぎた電話の扱いです。ネットの受付は30分前で締め切っているのに、電話では25分前でも受けてしまう。この運用が続くと、設定した締め切りが意味を失い、席の計算も崩れます。電話でも同じ締め切りで断ると決めるか、電話だけは受けると決めて、その分の席を最初から外しておくか。どちらかに揃えます。
3つ目は、当日予約が入った日の人の配置です。当日に3組入った日と、1組も入らなかった日で、必要な人数が変わります。前日までにシフトを決めているため、当日の増減に合わせられません。ここは仕組みでは解決しないので、当日予約の上限を人の配置に合わせて置くことで対応します。上限を置いておけば、回らない数まで入りません。
この3つは、いずれも設定ではなく運用の話です。どれだけ良い仕組みを入れても、通知を見ない、締め切りを守らない、上限を置かない状態では回りません。開ける前に、この3つの答えを決めておきます。
Q1. 飲食店の当日予約は、全体のどれくらいを占めますか?
予約のタイミングを調べた公開データでは、当日の予約が34%で最も多く、そのうち60分前が16%、30分前が14%と報告されています。つまり当日予約の大半は来店の1時間を切ってから入っています。当日の受付を閉じている店は、席が空いている時間帯でもこの層を取りこぼしていることになります。
Q2. 受付の締め切りは何分前に置くのが適切ですか?
その予約を受けてから席を用意するまでに何が必要かで決めます。席を整えるだけなら30分前から60分前、コースの仕込みが要るなら前日の営業終了までが目安です。ランチとディナーで別に決めて構いません。締め切りを早く置きすぎると、当日予約の14%を占める30分前の層を丸ごと逃します。
Q3. 飛び込みの客のために席を残しておくべきですか?
1週間、飛び込みで入った組数を数えてから決めます。1日5組なら残す価値がありますが、1日1組なら予約で埋めたほうが確実です。カウンターを飛び込み用、テーブルを予約用に分ける方法や、21時以降だけ飛び込みに開ける方法もあります。感覚で多いと思っていても、数えると少ない場合があります。
Q4. 電話とネットの両方で当日予約を受けると危険ですか?
予約が入る場所が2つに分かれていると、同じ席を2組に売る事故が起きます。当日予約は入ってから来店までが短く、営業中に転記する余裕がないため危険が一段上がります。電話で受けた予約もその場でネットと同じ画面に入れて、入る場所を1つにまとめます。空き枠が外から見えると、尋ねる電話自体も減ります。