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パーソナルジムで電話予約を減らす|施術中に鳴らさないための組み方
2026年9月22日・Rizaflow編集部

指導の最中にポケットの中で電話が震える。手はバーベルの下にあって動かせない。終わってから履歴を見ると着信が3件あり、そのうち1件は知らない番号で、折り返しても出ない。パーソナル ジム 予約 システムを探し始める理由として、これはかなり上位に来ます。電話を減らしたい、しかし新規の相談は取りこぼしたくない。この2つを同時に成立させるための組み方を、順に並べていきます。
指導中に出られないのは、気遣いの問題ではない
まず前提を整理します。パーソナルジムのトレーナーが指導中に電話へ出られないのは、失礼だからではありません。出られない理由が物理的に存在します。
スクワットやベンチプレスの補助に入っている最中は、両手が会員の身体か器具にかかっています。ここで手を離すのは、安全の問題として論外です。マシンの操作中も同じで、フォームを見ながら回数を数えている時間に意識を外へ向けることはできません。60分のセッションのうち、完全に手が空いている時間は休憩の合間だけで、合計しても10分に届かないことが普通です。
音の問題もあります。多くのパーソナルジムは音楽をかけていて、会員との会話はその上に重なります。着信音が鳴れば会員に聞こえますし、トレーナーが電話に出れば、会員は自分の時間が中断されたと感じます。高い金額を払って専有しているはずの時間に、他の客の用件が割り込むわけです。1回なら我慢されますが、毎回起きれば不満になります。
さらに、店が1人体制であれば、受付に誰もいません。美容室であればアシスタントが取ることもありますが、パーソナルジムではその人がいない。つまり、営業時間中に鳴った電話は、原則として誰も取れないということです。
この状態のまま電話番号を主たる連絡先として公開し続けると、鳴っているのに出られない時間が営業時間の大半を占めることになります。問題は電話そのものではなく、出られない時間に鳴る仕組みを店が自分で作っていることのほうにあります。
鳴っている電話の内訳を、まず1週間数える
減らす前に、何が鳴っているのかを知る必要があります。ここを飛ばして対策を打つと、残すべき電話まで消してしまいます。
用意するのは紙1枚です。1週間、着信があるたびに次の4つに分類して正の字を書きます。
・体験や料金についての新規の問い合わせ ・すでに通っている会員からの、当日の変更や遅刻の連絡 ・会員からの、次回以降の日程の相談 ・営業や勧誘の電話
これを1週間続けると、自分の店の実態が見えます。多くの場合、営業の電話が思っていたより多く、会員の日程相談も無視できない件数になっています。新規の問い合わせは、広告を回していない店では週に数件です。
内訳が分かると、対策の優先順位が決まります。営業の電話が半分を占めているなら、まずそこを止めるのが最も効きます。会員の日程相談が多いなら、会員が自分で日程を押さえられる仕組みを先に作るべきです。新規の問い合わせしか鳴っていないなら、電話はむしろ残したほうがよいかもしれません。
時刻も一緒に記録しておくと、さらに使えます。着信が集中している時間帯が分かれば、その時間だけ受付に出られるようシフトを組むという手が使えます。朝と夕方に偏っているなら、その2つの時間帯を「電話に出られる時間」として公開する形が成立します。
数えるのは面倒に見えますが、1週間で終わります。この1週間を惜しんで感覚で決めると、半年後に同じ悩みに戻ります。
出られなかった着信は、どこへ消えるのか
折り返さなかった着信は、単に用件が保留になるわけではありません。相手の行動として何が起きるかを考えると、損失の大きさが見えます。
新規の問い合わせであれば、相手は検索結果の次の店に電話をかけます。パーソナルジムを探している人は、たいてい複数の候補を開いた状態で連絡しています。1件目が出なければ2件目にかける。それだけの話です。折り返した頃には、すでに他店の体験を予約しているという展開は珍しくありません。
会員からの当日の連絡であれば、繋がらないまま時間が過ぎます。遅刻の連絡が届かなければ、店は来ないものとして扱うか、待ち続けるかのどちらかになります。待った時間はそのまま損失です。
営業の電話であれば、出られなかったことに何の損もありません。ただし、折り返す番号かどうかを判断するために一度出る必要があるなら、判断の手間だけがかかります。
ここで大事なのは、失っているものを金額で捉えることです。体験の申し込みが1件取れたときに、その後の入会と契約でどれだけの売上になるか。その金額と、週に何件取りこぼしているかを掛ければ、電話を放置していることの費用が出ます。この数字を出すと、対策に時間を使う理由がはっきりします。
減らす前に、残す電話を決める
すべての電話を消すのが正解ではありません。パーソナルジムには、声で話したい相手が確実にいます。
契約の金額が大きいことが理由です。数十万円を払う判断をする前に、どんな人が指導するのかを確かめたいと考えるのは自然です。特に年齢層が高い会員や、身体に不調を抱えている人ほど、文字のやり取りだけでは不安が残ります。
もう1つの理由は、説明の難しさです。コースの内容、料金の内訳、途中でやめたときの扱い。こうした条件は、書いて渡すだけでは伝わらないことがあります。国の側も、事業者と消費者の間には差があることを前提に制度を組んでいます。
消費者が事業者と契約をするとき、両者の間には持っている情報の質・量や交渉力に格差があります。このような状況を踏まえて消費者の利益を守るため、平成13年4月1日に消費者契約法が施行されました。同法は、消費者契約について、不当な勧誘による契約の取消しと不当な契約条項の無効等を規定しています。 出典: caa.go.jp
差があるという前提に立つなら、店の側は伝える手を厚くしておくべきです。電話で丁寧に説明できることは、その意味で価値があります。ただし、口頭だけで終わらせると記録が残りません。電話で説明した内容は、そのあと文字でも渡すのが安全です。契約に関わる条件を断定的に扱うのは避けて、必要なら所管の窓口や専門家に確認してください。
以上を踏まえると、残すべき電話は「新規の、契約に関わる相談」に絞られます。逆に、日程の調整と当日の連絡は、電話である必要がありません。この線引きを先に引いてから、次の手に進みます。
留守番電話の文面を変えるだけで、半分は片づく
留守番電話を設定していない店は、まずそこから始めてください。設定している店でも、初期設定の文面のままなら変える価値があります。
入れるべき内容は3つです。
・いま出られない理由を短く。指導中である旨 ・折り返す時機。何時ごろに折り返すか ・急ぐ場合の代わりの連絡先。予約の画面や、メッセージの宛先
この3つが入っていると、相手は「無視された」とは思いません。他店に電話をかける前に、案内された方法を試す人が出ます。逆に「ただいま電話に出ることができません」だけで終わる文面は、次の店へ移る合図として受け取られます。
折り返す時機を具体的に言うことが効きます。「本日13時頃に折り返します」と言われれば、待つ理由ができます。時機を言わなければ、待つ理由がありません。
代わりの連絡先を案内するときは、聞いただけで辿り着ける形にします。長いURLを読み上げても誰も覚えません。店の名前で検索すれば見つかる状態にしておき、「当店のホームページから24時間ご予約いただけます」と伝えるほうが現実的です。ここが成立するためには、予約の画面が検索で見つかる場所にあることが前提になります。
折り返しの時間を、先に予定として押さえる
折り返しは、空いた時間にやろうとすると永遠に後回しになります。予定として先に確保するのが唯一の解です。
具体的には、1日に2回、それぞれ15分ほどの枠を予約表の上に作ります。セッションの枠と同じように、埋まらない時間として押さえてしまう。この枠があれば、着信履歴を見て順に折り返すだけで済みます。
時機は、午前の指導が終わったあとと、夕方の混雑が始まる前が使いやすい。昼と夕方に置いておけば、朝に鳴った電話はその日のうちに返せます。
折り返す順番も決めておきます。新規の問い合わせを先に、会員の日程相談を後に。新規は時間が経つほど繋がらなくなりますが、会員は待ってくれます。
折り返しても出ないことは頻繁にあります。その場合、留守番電話に入れるか、メッセージを送るかを決めておきます。番号しか分からない相手にはメッセージを送れないので、留守番電話に「折り返しましたが繋がりませんでした。予約はホームページからも承っています」と入れておく。ここで予約の入り口を案内できると、電話の往復が1回で終わります。
折り返しの枠を作ると、予約できる時間が1日に30分減ります。減った分を惜しむ気持ちは分かりますが、取りこぼした新規1件の価値と比べれば、割に合う投資です。
鳴る理由を、入り口の側から減らす
対症療法だけでなく、そもそも電話がかかってくる理由を減らします。電話番号がどこに出ているかを、全部洗い出すところから始めます。
出ている場所は、だいたい次のとおりです。
・検索したときに出る店舗の情報。電話のボタンが目立つ位置にある ・自店のホームページの上部と下部 ・広告の文面 ・紙のチラシ、名刺、店頭の掲示 ・情報サイトへの掲載
このうち、検索したときに出る店舗の情報は影響が大きい場所です。スマートフォンで店名を調べた人が最初に目にする画面で、電話のボタンが最も押しやすい位置にあれば、当然そこが押されます。同じ画面に予約の入り口を追加して、そちらを先に見せる形にできるかを確認してください。
自店のホームページでは、電話番号と予約ボタンの並べ方を変えます。予約ボタンを上に、電話番号を下に。電話番号の横には、出られる時間帯を必ず添えます。「受付時間 11時から13時」と書いてあれば、それ以外の時間にかける人は減ります。書いていなければ、いつでも出ると期待されます。
広告を出しているなら、電話番号を押せる形式にしているかどうかを確認します。押せる形式は反応が取りやすい反面、出られない時間の着信を増やします。指導中の時間帯だけ電話の表示を止められるかどうかは、広告の設定側で確認する価値があります。
入り口を整えるときに効くのは、予約の画面が使いやすいかどうかです。押した先が分かりにくければ、結局は電話に戻ります。予約の画面で何ができるかはできることにまとまっているので、会員側から見える画面の作りを先に確かめておいてください。
当日の変更と遅刻の連絡を、電話から逃がす
会員からの連絡は、件数で言えば新規より多くなります。ここを電話以外に逃がせると、着信は大きく減ります。
逃がす先は2つあります。1つは予約の画面から自分で変更してもらう形、もう1つはメッセージで受ける形です。
自分で変更してもらう形は、手間が最も小さくなります。ただし締切の設定が要ります。当日の直前まで変更できる状態にすると、埋まっていたはずの枠が直前に空きます。締切を前日までにすると、当日の連絡が結局は電話に戻ります。
現実的なのは、締切を前日に置いたうえで、当日の連絡だけメッセージで受ける形です。当日に遅れる、あるいは行けないという連絡は、内容が短く、店の側も返事が短い。文字のほうが向いています。
どちらの形にするにせよ、会員に伝える場所を統一します。予約を確定した画面、確認の連絡、前日の連絡。この3か所に同じ案内が出ていれば、会員は迷いません。案内がばらついていると、結局は電話がかかってきます。予約の受付から前日の連絡までが同じ道具の中で繋がっていると、文面を1か所直せば全部に反映されます。決済が必須でない業態に合わせて、予約の受付から次の来店までを一続きにしている作りの道具では、この統一が保ちやすくなっています。
同じ業態の店がどの形を選んでいるかは、業種ごとの使い方に整理されています。自分の店に近い規模の並びを見てから決めると、判断が速くなります。
かかってくる電話で、実際に何が聞かれているか
新規の問い合わせで聞かれる内容は、店ごとに驚くほど似ています。書き出してみると、たいてい次の範囲に収まります。
・料金はいくらか。回数と期間でいくらになるか ・持ち物は何か。着替えやシューズは必要か ・シャワーはあるか。タオルは借りられるか ・駐車場はあるか。最寄り駅からどれくらいか ・女性専用か。トレーナーの性別を選べるか ・体験だけ受けて、入会しなくてもよいか ・何回くらい通えば変化が出るか
このうち、最後の1つ以外はすべて文字で答えられる内容です。そして、この6つが電話で聞かれているということは、ホームページに書いていないか、書いてあっても見つけられていないということを意味します。
対処は簡単で、この6つをホームページの分かりやすい場所に置きます。料金は表にして、回数と期間と総額を並べます。持ち物は箇条書きで。シャワーとタオルは有無だけ書けば足ります。駐車場は台数まで書いておくと親切です。
書く場所も大事です。ページの奥深くに置いても読まれません。料金は独立したページを作り、それ以外はよくある質問としてまとめて、予約の画面の直前に置きます。予約しようとしている人が、押す直前に疑問を解消できる位置です。
「何回くらい通えば変化が出るか」という質問だけは、文字で断定して答えるべきではありません。人によって違いますし、断定すると後で問題になります。ここは「体験のときに身体を見てから目安をお伝えします」と書いておき、電話や対面で扱う内容として残すのが妥当です。
この整理をすると、新規の電話のうち相当数が消えます。残るのは、文字を読んだうえで話したい人からの電話です。その電話は、出る価値があります。
予約の入り口を、電話より押しやすい場所に置く
電話が押されるのは、電話ボタンがいちばん押しやすいところにあるからです。逆に言えば、予約の入り口をそれより押しやすくすれば、押される先は変わります。
スマートフォンで見たときの並びを、実際に自分の指で確かめてください。店名で検索して出てきた画面、そこから開いたホームページの最初の1画面。この2つに予約の入り口が出ていなければ、出るように直します。
ホームページの最初の1画面に入れるのは、次の3つだけで足ります。
・何をする店か。1行で ・予約または体験の申し込みのボタン ・場所と営業時間
料金や実績は、その下でかまいません。最初の1画面にボタンがあるかどうかで、押される数は大きく変わります。
ボタンの文言も見直します。「予約する」より「体験を申し込む」のほうが、新規には押しやすい。まだ通っていない人にとって「予約」は会員がするもののように見えるからです。会員向けの入り口は、別のボタンとして下に置きます。
押した先の画面も確かめます。項目が多すぎないか、スマートフォンで入力しにくくないか、送信したあとに何が起きるかが分かるか。ここで詰まると、結局は電話に戻ります。予約の画面は、店主が一度は自分のスマートフォンで最後まで通してみるべきです。
紙の媒体にも同じ工夫が要ります。チラシや名刺に電話番号だけを載せていると、そこから電話がかかってきます。読み取れる形の案内を並べて置き、そちらを先に見せる形にすると、入り口が移ります。
1人でやっている店と、2人以上いる店で、扱いは変わる
電話の対策は、店の人数によって取れる手が変わります。ここを混同すると、自分の店に合わない対策に時間を使うことになります。
トレーナーが1人の店では、営業時間中に電話へ出られる時間はほぼありません。したがって、対策は「鳴らさない」方向に振り切るのが合理的です。受付時間を短く公開し、留守番電話と折り返しの枠で処理する。予約と変更は画面に寄せる。この形以外に選択肢がありません。
2人以上いる店では、片方が指導中でも、もう片方が手の空いている時間帯が生まれます。この場合、電話に出られる時間を長く公開できます。ただし、シフトの組み方によっては2人とも指導中になる時間帯があるため、その時間は留守番電話に切り替える必要があります。
シフトと電話の対応を連動させるのは、手作業ではまず続きません。予約の台帳の上で2人のシフトが並んでいて、どちらも埋まっている時間帯が一目で分かる状態にしておくと、どの時間を受付時間として公開すべきかが決められます。
受付の担当を別に置ける規模になれば、話はさらに変わります。ただし、受付の人件費を電話のためだけに払うのは、パーソナルジムの規模では割に合わないことが多い。受付を置くなら、体験の接客や入会の手続き、物販まで含めた役割にしないと採算が合いません。
自分の店がどの段階にいるかを確かめてから、対策を選んでください。1人の店が2人以上を前提にした運用を真似ると、必ず無理が出ます。
営業の電話をどう扱うか
内訳を数えると、営業の電話が想像以上に多いことに気づく店は多いはずです。ここは、割り切った対応で構いません。
まず、営業の電話はかけ直す必要がありません。用件があるなら、相手が再度かけてきます。折り返しの枠で、知らない番号に全部かけ直すのは時間の無駄です。
次に、番号を控えておくと再発を防げます。同じ番号から繰り返しかかってくるなら、着信を拒否する設定に入れます。スマートフォンにも固定電話にも、その機能はあります。
営業の電話を減らす根本の手は、公開している番号を分けることです。新規の問い合わせを受ける番号と、事業者向けの連絡先を分けておく。事業者向けの番号は留守番電話専用にして、営業時間中は鳴らさない。これで、指導中に鳴る電話から営業の分が消えます。
番号を分けるのが難しい場合は、受付時間の表示で対応します。受付時間を短く公開しておけば、その時間外にかけてくる営業の電話は留守番電話に入ります。入った内容を後で聞けば、必要なものだけ拾えます。
移行の途中で起きる、よくある失敗
電話を減らす取り組みは、順番を間違えると逆効果になります。実際に起きやすい失敗を並べておきます。
1つめは、予約の入り口を用意する前に電話を止めてしまうことです。留守番電話に切り替えたが、案内する先の予約画面がまだ作りかけだった。この状態で新規の電話が入ると、行き先を失った相手はそのまま去ります。順番は、入り口を作る、動くことを確かめる、それから電話を絞る。この3手です。
2つめは、既存の会員に告知せずに運用を変えることです。いつもどおり電話をかけた会員が留守番電話に繋がり、不親切になったと感じる。会員には、変更の理由を短く伝えてください。「指導中の中断を減らして、セッションに集中するためです」と説明すれば、大半の会員は納得します。むしろ、自分の時間が守られることとして受け取られます。
3つめは、案内する経路を増やしすぎることです。電話、メッセージ、予約画面、メール、問い合わせフォーム。全部を並べると、相手はどれを使えばよいか分からなくなり、結局いちばん馴染みのある電話を選びます。経路は2つまでに絞り、どちらを使うべきかを明記してください。
4つめは、効果が出る前にやめてしまうことです。運用を変えた直後の2週間は、着信が減らないことがあります。既存の会員が慣れるまでに時間がかかるからです。少なくとも1か月は続けてから、数字で判断してください。
5つめは、店主が自分で一度も予約の画面を通していないことです。会員から「うまく取れない」と言われて初めて不具合に気づく店は少なくありません。運用を変えた日に、自分のスマートフォンで最初から最後まで通してください。
減ったかどうかを、どう測るか
対策を打ったら、効果を数字で確かめます。感覚では判断できません。
測るのは次の3つです。
・週あたりの着信件数。内訳の4分類ごとに ・折り返して繋がった件数 ・予約の画面から入った申し込みの件数
1つめが減り、3つめが増えていれば、狙いどおりに移行が進んでいます。1つめだけが減って3つめが増えていないなら、電話を止めた分だけ機会を失っている可能性があります。この場合は、電話を減らす手を一度緩めて、予約の画面が使いにくくないかを見直してください。
3つめを測るには、予約の記録が残り、期間を指定して数えられることが前提です。数えられない道具では、効果の判定ができません。試用の段階で、集計の画面まで触っておくのが確実です。多くのサービスがデモを見るのような試用の入り口を用意しているので、そこで管理画面の集計を確かめておいてください。
数え方にも注意が要ります。着信件数は、同じ相手が繰り返しかけてきた分を1件として数えるか、回数で数えるかで見え方が変わります。取りこぼしを測るなら、相手の人数で数えるほうが実態に近くなります。同じ人が3回かけてきたのは、機会を3回失ったのではなく、1人を待たせただけだからです。
もう1つ、季節の変動を考慮に入れてください。パーソナルジムの新規の問い合わせは、年明けと夏の前に増えます。その時期に着信が増えたことをもって「対策が効いていない」と判断すると、誤った結論になります。比べるなら、前年の同じ月と比べるのが正確です。前年の記録がない店は、対策の前後を同じ長さの期間で切って比べてください。
道具を比べる段階で条件を並べたいなら、他社との比較のような資料が出発点になります。何を基準に比べているかが書かれているものを選び、自分の店の前提に合うかどうかで判断してください。
電話を減らしたあとに、店主の手元に残るもの
電話が減ると、時間が空きます。この空いた時間を何に使うかで、その後の店の伸び方が変わります。
多くの店で効くのは、既存の会員への連絡です。しばらく来ていない会員に一言送る、期限が近い会員に案内を出す。これは電話に追われている間はできなかった仕事で、しかも新規を取るより費用がかかりません。
もう1つは、指導の質を上げる時間です。前回の記録を見返してメニューを組む時間が取れるようになると、会員の満足度が上がります。満足度が上がれば継続が伸び、継続が伸びれば新規への依存が下がる。電話に追われている状態は、この循環の入口を塞いでいます。
導入にかかる費用を検討する段階では、空いた時間の価値も一緒に計算してください。月々の支払いだけを見ると高く見えるものでも、週に数時間が戻るなら見え方は変わります。プランごとの条件は料金にまとまっているので、会員数が増えたときの金額まで含めて確認しておくと安心です。導入の手順や、移行のときに詰まりやすい点については、よくある質問に他の店が先に聞いた内容が並んでいます。
Q1. 電話番号を公開するのをやめてもよいですか?
すすめません。パーソナルジムは契約の金額が大きく、話してから決めたい人が一定数います。番号を消すと、その層をまるごと逃がします。現実的なのは、受付時間を短く公開して、それ以外は留守番電話で受ける形です。留守番電話の文面に折り返す時機と予約の入り口を入れておけば、他店に流れる前に戻ってきます。
Q2. 留守番電話には何を入れればよいですか?
指導中で出られない旨、折り返す時機、代わりの連絡先の3つです。特に折り返す時機を具体的に言うことが効きます。「本日13時頃に折り返します」と言われれば待つ理由ができますが、時機を言わなければ相手は次の店にかけます。代わりの連絡先は、店名で検索すれば辿り着く形にしておいてください。
Q3. 会員からの当日の連絡は、どう受けるのがよいですか?
予約の変更は前日までを締切にして画面から自分で行ってもらい、当日の遅刻や欠席の連絡だけメッセージで受ける形が現実的です。当日まで画面で変更できるようにすると、埋まっていた枠が直前に空きます。どちらにするにしても、案内を予約確定の画面と確認の連絡と前日の連絡の3か所にそろえてください。
Q4. 電話を減らしたら新規の問い合わせが減りませんか?
減る場合があります。判定するには、着信件数と、予約の画面から入った申し込み件数の両方を数えてください。着信が減って申し込みが増えていれば移行が進んでいます。着信だけが減って申し込みが増えていないなら、予約の画面が使いにくいか、入り口が見つけにくい可能性が高いので、そちらを先に見直します。